黒王号で国道235号線を走り、キョウトシチーとかカネツ牧場の看板が見える。
見えてきたところでハンドルを切って、踏切を越えて日高町役場へ。
踏切を超えたところで踏切がカンカン鳴り出し、JR日高本線の汽車が通過した。
車両は僅か2両で、確か夜は1両編成だった覚えがある。
1両はおろか2両編成ですら地元の飛騨高山では有り得なかったので違和感を覚えた。
そして日高町役場へ。
日高町役場で転入届などの住民登録の手続きを済ませ、日高町民となる。
いよいよ来てしまったか(´・ω・`)
日高町役場を去るとき、この言葉が脳裏を走った。
引っ越す前には当たり前のように見ていた16両編成の総武快速線や中央線。
黒王号を降り、押してブラブラ歩いた亀有や四つ木の下町。
バリバリのビジネス街であった市ヶ谷や靖国神社、橋から見えた皇居。
都心に慣れた私にとっては、苫小牧はまだしも鵡川や日高門別はショックが大きかった。
役場の敷地から一歩出れば道路はアスファルトがボロボロでヒビから草が生える田舎。
それも自分が今まで来たことも無いような田舎がこれからの私の人生の拠点になる。
そのことを実感すると、晴れわたる門別の青空をもってしても決して明るくなりきれなかった。
日高町役場を出て、日高門別橋で缶コーヒーを飲みながらたたずみ、河口を見る。
水鳥の群れ(画像の点々)が泳いでいて、河口の向こうに太平洋の水平線が見える。
初めてホッカイドウ競馬を訪れたとき、いろいろな人から言われた言葉が
『遠いところからよく来てくださった(;´∀`)』
いま、正しく実感している。
そういう意味だったのか、と。
昼の仕事を終えて、苫小牧に行ってケーズデンキやニトリ、イオンで日用品を買う。
その帰り、すでに午後6時半を過ぎていたあたりで鵡川のセブンイレブンで休憩。
苫小牧側ではちょうど夕日が沈みかけて空が染まっていた。
夕日を見ながらコーヒーを飲んで、少したたずんで考える。
・・まあ、ココで頑張るしかないな(´・ω・`)
と少し複雑ながら、自分の気持ちをまとめた。
首都圏に戻ったところで南関東で自分のできる競馬の仕事は少ない。
競馬の仕事以外だったら、また同じように警備バイトでのフリーターレベル。
かと言って地元の飛騨高山では自分自身の不満が沸いて留まれない。
何だかんだ言って、行き着くところに着いたのだろう。
仮に門別競馬以外で募集していた高知競馬や佐賀競馬、荒尾競馬でも
着いたばかりのときは似たようなことを思っているだろうし、新天地での不安はある。
今の自分の精神状態が安定できないのは、まだ日高門別に慣れていないからだと思う。
心は迷っていても調教の時間になれば仕事に追われて忘れてしまうレベルの心配である。
今は目の前の仕事に取り組んで、細かいことはそれから考えようと思った(´・ω・`)