Twitterにあげたら思いの外反響があったのでこちらの方でも紹介。

最近、撮影ブースを新しくしまして
その際に撮影に使ってる蛍光灯を全てLED電球にしました。

買ったのはこちら。


発売したのが2012年なので別段新しい商品というわけではないです。

ちなみに自分が今まで使っていたのはこっち↓


DSC_0253-3
手前が東芝キレイ色、奥がNECコスモボールです。
このふたつを比較してみます。


ファイル 2015-12-02 22 27 05
撮影環境はこんな感じ。
被写体はアルターさんから発売の赤座あかりちゃん。
(Twitterに上げた物をそのまま使うのはやめてもう一度撮り直すことにしました)

ちょっとわかりにくいですが左奥にクリップライトを置いています。
トレーシングペーパーは光を和らげるために垂らしています。
レフ板の位置、カメラアングルは変えずに、電球のみを交換して
電球ごとに1カットずつ撮影します。
奥に立てかけてる黒い板は背景に当たる照明を遮光するのに使います。

カメラの設定ですが
ホワイトバランスはグレーカードを使用してマニュアルで設定。
絞り優先モード
F値は8にしてピントは右目に合わせます。



そして並べたのがこちら。
akari
陰影感などは無視して、肌の色合いに注目。
特にに太ももあたりがわかりやすいと思います。
右の写真の方が血色が良くなっているように見えますよね?
逆に左の写真はちょっと血色が悪い気がします。
これが「演色性」の違いです。

今まで電球を選ぶ時に特に気にしてなかった所ですが
ざっくり言うと、この「演色性」が高い照明で照らすことで
肉眼で見た時に近い色合いを写真で再現することが出来ます。

演色性の高さを表す「平均演色評価数(Ra)」
この数値が高いほど演色性が高いということになります。

今回新しく購入したキレイ色(LED電球)は90Ra
対してはコスモボール(蛍光灯)は調べた所84Ra
自然光の演色性が100Raなので今回使用したLED電球は
かなり高い数値であることがわかります。

そもそもLED電球自体、普及前は値段も高いし重量もあるし
演色性も低いということで商品撮影にはまだまだ向いてないなんて話を
本で読んだことをぼんやりと覚えてて
なんとなくマイナスイメージがあったのですが
日に日に改善されていたようです。

ちなみに格安で手に入る白熱電球の平均演色評価数は100Raで
太陽光の100Raと同じと、非常に高い演色性を持っています。

以前、今回のように新しい電球を探す際に一回試しに買ってそのまま使ってなかった
「レフランプ」があったのでついでに撮影してみました。

rehu
それがこちら。
ライティングがいい加減なので上の写真とは陰影感が異なりますが
肌の色味に関しては並べるまでもなく、こちらのほうがキレイです。

じゃあレフランプ(白熱電球)使えばええやんって話にもなるんですが
ネックとして上がるのが
・電気代
・発熱量
・寿命
寿命に関しては入手のしやすさを考えたら割り切れるものの
上の2つが特に問題。
電気代は言わずもがな、発熱に関しては
照明器具を操作しにくくなるというデメリットも生じるので
照明の向きや位置を頻繁に調整することが多い自分にとっては不向きでした。
温暖化や省エネ効果で最近では生産数そのものが激減しているという点で見ても
こちらを使用するのは現実的ではないなと判断しました。

さらに調べてみると、ストロボのRaは白熱灯、自然光と同じく、100Ra。
プロの方でストロボを使用する方が多いのは恐らくこういう理由もあるのでしょう。


話を戻してキレイ色について。

白熱電球、蛍光灯に比べて値段が多少張りますが
演色性に関しては先程書いたとおり非常に優秀。
演色性のことについて記述している商品は少ないようですが
このLED電球はパッケージや公式サイトでも高演色について謳っていました。
つまりは、それだけ自信満々ということ。

それと電球に詳しい方ならお気づきかもしれませんが、
従来のLED電球に比べて指向性が高い(狭い範囲を照らす)タイプではなく
明るく広がるタイプなので影も抑えめに出来るというのもメリット。
箱や公式ページだと40W相当と書いてあったので暗いのかと思ったら
肉眼での印象では上で紹介している60W蛍光灯に比べて明るいように感じました
とはいえ、手持ちでの撮影がメインの方で
画質を優先してISOを下げての撮影は難しい気がします。
自分は三脚を使うのが殆ど当たり前なのであまり気にしませんでした。


ほかにも撮影してみました。

akanejpg
アルターさんの一色あかねちゃん。
今回はホワイトバランスをプリセットで昼白色(約5000k)を選択。ホワイトバランス補正なし。

ナイスブルマ・・・・ではなく、
太ももらへんに注目。
やはりこちらも血色が良く、いかにも健康そうな感じに写すことができました。
コスモボールのほうは若干青みがかってて、不健康そう。
普段、美少女フィギュアの撮影には慣れてないので
撮影し終わった写真を見るとこんな感じなってる場合が多く、
肌色の補正に難儀しましたが、謎が解けた気分です。
肌以外でも赤いジャージや髪色もLED電球のほうがいい感じ。


akane_1jpg
素人パワーでホワイトバランスと色かぶりを調整して右の印象に近づけてみました。
うーん、やっぱり青味が抜けてない気がします。
この通り、演色性が高いと現像ソフトでの微調整もわずかで済むので
「キレイ色」を使用することで結果的に効率化に繋がるんじゃないかと思います。

rehu-0270
アルター セイバー・エクストラ水着ver.
肌色面積が広いと違いがハッキリわかりますね。
文字は埋め込んでませんが右が「キレイ色」。

一眼レフだけで比較するのも面白くないので
試しにiPhone5sのカメラでも撮ってみました。
ファイル 2015-12-03 19 36 53
(左:蛍光灯/右:LED電球)
iPhoneは暗所が苦手なので明るい白背景に変更。(拡大しているのでノイズが酷いです・・・・)
手元が狂ってちょっとテカリ感が変わってしまいましたが、肌の色味の違いは十分出ています。


さて・・・・。
ここまで美少女フィギュア中心で比較して来ましたが
自分のブログでメインとしてるのはメカだったりヒーローだったりする場合が多いです。
なのでそっちでも何枚か撮ってみました。
ココらへんがむしろ本題。

DSC_0252
S.I.C.仮面ライダーオーズ タトバコンボ
こいつは上下三色なので色の変化がわかりやすいのでは?と思って撮影してみました。

まず、頭部の赤の色合い。
タトバのメタリックレッドは実際に見ると若干オレンジ寄りになっているので
右のほうが実物に近いです。
腕部のメタリックイエロー(ゴールド)はそこまで差を感じることが出来ませんでした。
脚部のグリーンは明らかに右の方が再現性が上でした。(特にスネのあたり)
黒い部分の発色も右のほうが実物に近いですが
この程度ならレタッチで右に近づけることが出来そうな気がします。

LED_freedom
ROBOT魂フリーダムガンダム
差が出てるのはアンテナの黄色と肩や腰の白い部分。
青色はそこまで変わってる感じがありません。むしろ左の方が青味があってキレイに見えるかも。
どうやら赤系を照らすと効果がわかりやすいのかも?

LED_old-1-2-2
S.H.フィギュアーツ 真骨彫クウガ
赤い部分が多いマイティーフォームは「キレイ色」で撮るとその差は歴然。
発色が全く違います。
黒いスーツ部分の色合いも実物では右の印象のほうが近いんですが
右は若干緑かぶりしてますね。ベルトのシルバーなどが特に顕著。
あと、左のような青味がかったシャキッとした感じも
シャープでかっこいいんじゃないかとも・・・・。

DSC_0259
LED電球のままライティングを少し変えて現像作業。
緑かぶりを調整し、色温度を暖色寄りに。
完全に好みですが
印象としては1枚目で蛍光灯の方で撮影した写真に近いという結果になりました。
これなら蛍光灯で撮っても変わらないんじゃないか?って思われそうですが
赤の発色の良さを考えるとやはりLED電球の方に軍配が上がります。


ACCEL
RAHDX アクセルフォーム。
銀色のフォトンストリームや肩のフルメタルラングなど
実物に近いのは右なんですが、自分がイメージするアクセルフォームの銀色は
左の若干青味がかってる方が近いです。
ですが両目のクリアーレッドの部分はクウガの赤い装甲と同じく、発色具合が全く異なります。

akuseru
簡単にですが、LED電球(画像右側)の写真を現像時に
蛍光灯の青味がかった印象に近づけてみました。やはり発色そのものが違うので
全体は近づいてもピンポイントで差が出てきます。


warmachine
全身メタリックグレーなRE:EDITウォーマシン。
こちらでも実物の色味に近いのは右。
ですが、左の青味が強いクールな感じの写真も
イメージとしては合っていてむしろ良いんじゃないかと思います。



蛍光灯とLED電球の比較は以上です。


専門的なことにはよくわかってませんが
デメリットに感じるのは重さや価格面とLED電球には有りがちな部分で
むしろ価格面では十二分に効果を発揮してくれている印象でした。
今回は固定フィギュア中心でしたが、
figmaやねんどろいど、ホットトイズなどの肌色が多いフィギュアの鑑賞、撮影には
まさに持ってこいな電球だと思います。

一方でメカや特撮ヒーローなどのシャープでゴツゴツしてそうな立体物に関してですが
「正確な色味」に拘らないのであれば別に演色性の低い照明でもいいんじゃないかとも。
実物には遠い色味になったとしても
上で紹介したウォーマシンやクウガなど
撮る人、見る人によっては「青味が強い印象のほうがカッコイイ」と思うかもしれません。
なので、演色性が高いからといってソレが本当に「良い」か
低いからといって「悪い」という風にはならないんじゃないかと。
それで言うと白熱灯で撮ったって全然アリなわけです。(エコかどうかはともかく)
「自分が表現したいこと」や
「カッコイイと思うこと」によって使い分けてみるのも面白いかもしれません。

自分の場合、「レビュー」と称してる以上は出来うる限り実物に近い印象のほうが良いと考えます。(実際にソレが今まで出来ているとは言いがたいですが・・・・・)
なので、これからの撮影には今回購入したLED電球を積極的に使っていこうと思います。

フィギュア撮影に使う照明に迷ってるなんて方の参考になれば幸いです。