しゅさいのブログ

コメディ作家で、劇団ZIPANGU Stage主宰の今石のブログです。
稽古日記や、スポーツ観戦記などなど。
お気軽にお立ち寄りくださいませ。

いざ、ベスト8へ、なのだ

さて、これを書いている現在、クロアチア戦まで7時間ほどとなっております。

……緊張しますね(笑)。いやワタシが緊張しても仕方がないのだけれど、こればっかりは、うーん……(笑)。

ご存じの通り、日本がワールドカップでベスト8を賭けて戦うのは、これで4度目となります。グループリーグであればノウハウも積み上げ、それなりに結果も残してきた日本ですが、ノックアウト方式の決勝トーナメントはまだ結果を出したことがありません。トルコに、(当時は今よりも)高さのなかった弱点をつかれてフリーキックでまんまと決められ、一点を守り切られた2002年の日韓大会。パラグアイ相手に優位に戦いを進めながら、結局は延長、PK戦に持ち込まれて敗れた2010年の南ア大会。そして記憶にも新しい、当時優勝候補と言われたベルギーを相手に2点リードしながら追いつかれ、ロスタイムに一撃のカウンターを決められた所謂「ロストフの悲劇」が4年前のロシア大会。いずれも経験のなさ故か、相手や試合状況に応じた対処方法に乏しく、ただその時その時に全力を尽くすのみで、言ってみればあまりにもウブな戦い方、だったようにも思えるのですね。さてさて、今回は……

相手はクロアチアです。そりゃ、ドイツやスペインほどの強豪とは言い難いですが、なんと言っても前回大会の準優勝国で、そして司令塔はあのモドリッチなのです。もともとタレントの宝庫と言われ、東欧のブラジルと言われた旧ユーゴ圏。個人技や組織力含めて、まあ上記二か国と同等と考えておかなければならないでしょうね。当然、ボールを保持・支配される時間は長くなるでしょうし、日本は我慢の時間帯を耐えて、長短のカウンターを仕掛けていく試合展開に、今回もなると思う。そしてまあ、負ければ終わりで場合によっては延長やPKまであり得る決勝トーナメントですから……この先はグループリーグとは別物の戦い方が求められるハズ。状況に応じた大胆な選手交代やシステムチェンジなど……森保監督、グループリーグでは神(?)になりましたけど、今回もその采配がこれまで以上に大きな意味を持ちそうなのですね。

堂安や三笘を、今回はスターターから使うのかそれともドイツ戦・スペイン戦と同じように、ゲームの流れを変えるための切り札とするのか。怪我明けの遠藤や冨安はどう扱うのか。世間でもいろいろと意見が分かれているようですが、まあ今の日本にはいろんな選択肢がつきつけられていて、逆に言えばそれだけ選択肢が豊富にあるということで……それが過去3回での日本とは大きく違っている部分だとも思うのですね。個人的には、コンディションが間に合うなら遠藤だけはスターターに戻して、堂安、三笘、冨安は状況に応じた交代カードにすべきと思うのだけど、みなさんどう思います?

さて、ラウンド16なのです。勝てば初めてのベスト8で、それこそ本当に日本サッカーの歴史が変わると思う。今回の日本は、実は初めて実力でそれを掴める立ち位置にいる、ハズ。ジョホールバルで開いたワールドカップの扉が、今夜初めて、その次の扉の先へ……
……嗚呼、また緊張してきたぞ(笑)。

がんばれ、ニッポン!

もはや奇跡とは言わせないのだ

日本 2−1 スペイン

夢……でしょ?(笑)

試合後に仮眠して目覚めてから、なんだかずーっとぼーっとしているしゅさいであります。きっと嘘だ……これは夢だ……でも、堂安の鮮やかなワールドクラスのシュートも、三笘のゴールラインぎりぎりからの切り返しを押し込んだ田中碧も、何度も何度もテレビで流れているのです。いやはや……あり得ない。正直、まだ信じられません(笑)。

前半は予想通り(?)の展開。とにかく全然ボールが収まらないから攻撃が全く形にならず、良いように回され、狙い通りに先制点を奪われて……ドイツ戦の時もそうでしたけどそれ以上に、もう圧倒的なまでの相手の力に、ただただ守らされてる日本。正直、スペインすげえすげえってな感想しか出てこず……よくぞ1点に収まったなあと、これもドイツ戦の時と同じ感想でしたが、感じた力の差はそれ以上でした。スペインにしてみたら「なんやこれ拍子抜けやわこんなん好きな時に何点でも取れんのとちゃう?」と、スペイン人は関西弁は喋らないと思うけど、たぶんそんな感じだったハズ。それが……

後半開始から、久保に代えて堂安、長友に代えて三笘。あれ?なんだか試合の感じが変わったよなぁとか思っていたら、僅か3分後に……。
そしてまたその僅か3分後に……。
……。
森保監督……神なの?(笑)

それからは勿論怒涛のスペインの反撃が始まるワケですが、焦って前がかりになったスペインはもはや前半のような怖さはなく、むしろ日本のチャンスも多くなりました。何度か危ない場面もありましたけど、その後も森保監督は冨安を入れ、遠藤を入れてきっちりと対応。決定的なピンチは前半よりむしろ少なかったです。ロスタイム7分は心臓飛び出そう(笑)でしたけど、それもなんとか抑えきって……

もう一度言うぞ。森保監督……神なの?(笑)

ドイツ戦の時にワタシ、あえて「ドーハの歓喜」と書かず「ドーハの奇跡」と書いたのだけど、それは前半見られた厳然たる力の差がまずあってそれを采配でひっくり返してみせた部分がワタシには「奇跡」にしか思えなかったからなのだけど、でもね、続けて2度起こったことを「奇跡」とは……多分普通言わないです。(その間にコスタリカ戦は挟むのだけど、まあ「続けて」と言って構わないと思う)そうしてみると前半のあの戦い方もスペインが日本を舐めてくれるよう仕向けたとも思えてきて……ドイツの選手もそうでしょうけどスペインの選手も「日本って強いんだか弱いんだかわかんなーい」というのが戦った印象なんじゃないかと想像します。森保戦術、前半弱く見せる作戦(ホンマかいな(笑))に、まんまと二つの強豪国がやられてしまったワケですから……もはや奇跡ではない、のでしょうね。

しかしまあ……
グループ1位ですよ。ドイツとスペインと同組で。
その理由は世界中のどんなサッカージャーナリストにもおそらく分析不可能で、不幸にもグループ敗退となってしまったドイツの人々は未だに、ワケがわからない、と思っていると思うのです。そりゃそうだ。ワタシだって、まだ信じられない(笑)のだから。
かくして日本の戦いは決勝トーナメントに続くのだけど、相手はあのモドリッチ擁する前回準優勝のクロアチアなのです。果たして三度目はあるのか。ワタシの精神状態は正常のままいられるのか(笑)。
がんばれニッポン!

決戦当夜なのだ

さて、これを書いている現在、運命のスペイン戦まで6時間ほど。このまま起きて迎えるのか、仮眠して早起きするのか悩ましい今日この頃(笑)、皆様いかがお過ごしでしょうか。

まあここまできたらどれだけ楽しめるか、だなあと今は思っています。グループリーグ2戦目まで終わって、まだ自力突破の可能性がある。もし勝てれば無条件で決勝トーナメント進出。これ、過去にグループリーグで敗退したどの大会にもなかったことだと記憶しています。2戦めまでに敗退が決まっているか、あるいは勝利が条件で別カードの結果次第では可能性があるといったきわめて難しい状況だった、ハズ。今回はね、勝てば確実で引き分けでも可能性を残す、まあ言ってみればどっちに転んでもおかしくない状況で、それが過去の敗退した大会とは明らかに違ってます。(突破した大会では全部そうでした)まあ……相手があのスペインなのだけど。

三戦目は、別カードと同時開催になりますから……ドイツとコスタリカの戦いで動きがあれば、逐一知らされることになります。ドイツが怒涛の攻撃を見せて、もう勝つしかない状況になるのか、あるいはコスタリカがリードして、えー!?っとなるのか。そしてその時、我らが日本がどうなっているのか……最終戦にそんな楽しみ方ができるのも、どっちもあり得る今の状況だからこそ。4年前、負けてるのにバックラインでパスを回して、結果勝ち残ったあのハラハラ感(本当に大丈夫なの?)が思い出されますね。

想定する最悪の状況は、開始直後からぼこぼこ点を取られて、もう別カードの結果関係なく敗退濃厚になる……まあ、全然あり得ないワケではないんですけど、これは是非避けたい。そして最良の状況は逆に開始直後から日本がぽこぽこ点を取る、ですけど、まあこれは想像しづらい(笑)。
よしんばスペインに先制されても……ドイツ戦のように2点目をなんとか防いでついていければ、その間に別カードの状況が刻々と伝えられてきます。同点のままであればなおのこと……ああ、このままなら決勝トーナメント行ける!とか、このままじゃダメなのであと一点取ってくれ!とか……これがまあ、自力突破の可能性を残したグループリーグ最終戦の醍醐味であり、楽しみ方だと思うのですね。

是非、思いっきり楽しめる状況になってもらいたい。もちろん、途中経過がどうであれ突破できればそれが一番なのだけど、でもそれでも。
スペインに勝てればもちろん望外の喜びなのだけど、それ以上に、後半終了ギリギリまで、どっちに転ぶか分からないような面白いゲーム、面白いサッカーを観たい。まあ、試合開始から怒涛で攻めてくるであろう、スペインの攻撃をどこまで防げるか。0−0とか0−1のまま後半まで行ければ、何かが起こる可能性が広がりますよね。

頑張れ、ニッポン!

サムライ・ブルーなのだ

日本 0−1 コスタリカ

……夢、だよね?(笑)

一夜明けて、昨日の出来事は全て夢だったに違いないと願ったのは人生で二度目です(笑)。おかげで朝からブルー、ブルー、サムライブルー。もうハンパない失望感に身もだえておりまして、昨日までの高揚感、多幸感は一体なんだったのか、と。人というのは、かくも現金なものなのか。僅か三日間だけでしたけど私はシアワセでした。ありがとう日本代表。
……。
……。

すみません、まだ終わってなかったですね(笑)。
しかしまあ、どうしてこんなことになってしまったのか。

コスタリカは初戦の大敗を取り戻すためにも冒頭からガツガツ攻めてくるかと思ってたのですが、そんなことはなくて、とにかく泥臭くても勝ち点を取りにきましたね。終盤までは守って守って、カウンターもさしてつかわず、もう攻撃は捨ててるんじゃないかとすら途中までは思っていました。そしてあの終盤、突然ギアを変えて日本にプレッシャーをかけてきた。あの時間帯だけ日本は(ディフェンダーのみならず全体的に)ふわふわしちゃってて、そこに突然の前からのプレス。慌てた日本の隙をついて、ここぞとばかりに。もう点を取るならこれしかないという取り方でした。コスタリカのシュート数はゲーム全体で僅か4本、そのうち枠に飛んだのは1本のみ。その1本を決められてしまったのですから……もうこれは相手の戦略・戦術にものの見事にはめられてしまったと言うしかないです。くみしやすし、と思われていたコスタリカ……私もそう思ってましたが、実際にはずっとしたたかでした。あとはね、初戦であんな負け方をしたので、もう何が何でも戦術を遂行するのだという覚悟みたいなのも違ったのかなと思います。

日本はね、激戦のドイツ戦が、選手たちに想像以上にダメージを与えていたんだろうなと想像します。まあ、大きな山場を、これ以上ない結果で終えられれば、どんな人間でもちょっとはホッとします。そして知らず知らずたまってしまったダメージを気力で乗り切るのは、引き分けでもたぶんOKという、この試合のシチュエーションでは、たぶん難しい。森保監督は先発出場選手を5人変えてきたのだけれど、(正直、なんで!?と思いましたけど)そうせざるを得なかった内部事情もあったのでしょうね。なんかね、ずっと攻めててもみんながどっか重い感じで、肝心の遠藤や鎌田も動きにキレを欠いて……
こてんぱんにやられてもう開き直るしかなかったコスタリカと、最大の激戦をなんとか制した日本。この試合の勝敗はそんなところからきているの、かもしれません。

スペイン 1−1 ドイツ

それみたことか、日本勝ってればちゃんと決勝トーナメント決まってたじゃないかー、というタラレバは、悔しいけれども言ってもしょうがない(笑)。それでも、くそー、悔しいなー、勝てたよなー、とは思ってしまいます、ワタシも人間出来てませんから。凄く前向きに考えれば、2戦めまで終わって1勝1敗という結果は決して悪くはないハズです。ただ……

最終戦の相手はスペイン、なのですね。今更ながらなんて厳しいグループなんだろ(笑)。

もし勝てれば、他会場の結果によらず決勝トーナメント進出が確定します。負ければ他会場の結果によらずグループリーグでの敗退が確定します。……なんて分かりやすいんでしょう(笑)。

もし、スペインに引き分けた場合は……
ドイツ対コスタリカ、コスタリカが勝てば日本の敗退が決まります。ドイツが勝った場合は日本とドイツの得失点差や総得点の勝負になりますが、ドイツが2点以上の点差で勝てば日本は敗退となるので結構条件が厳しいです。もしどっちの試合も引き分けとなれば……コスタリカと日本が勝ち点4で並ぶのだけど、コスタリカは初戦の大敗(0−7)がありますから得失点差で日本が決勝トーナメントに進むことになります。
まあ、厳しいですね(笑)。
ですがワタシ、この最後の可能性が結構高いんじゃないかと思っています。最終戦はどっちも引き分け。

スペインは引き分け以上で確定しますから、日本相手に、それこそコスタリカ戦の時みたいにガツガツ攻めてくるとは想像しづらいです。(もちろんスペインをのせてしまえば大差負けも十分あり得ますが)引き分けでOKで、首尾よく1点取れればテキトーに抜いてくる可能性が高い。もちろん日本にリードされたりすれば死力を尽くしてでも点を取りにくると思いますけど、追いついたらまたちょっと緩めるハズ。ドイツは絶対緩めません(笑)が、これはもう国民性みたいなものだとワタシは思っています。
例えばスペインがもう決勝トーナメント進出を決めてしまっていれば、日本戦はターンオーバー使ってごっそり控え選手を使ってきたと思います。ただ、スペインの控え選手ってものすごくうまいんだよね(笑)。そいつらがモチベーションたっぷりでガツガツ攻めてきた場合は、正直引き分けるのさえ相当難しいと思う。ドイツ戦で相当疲れたハズのレギュラーメンバーが出てくることで、最悪引き分けでもOKで、確実に決勝トーナメント進出をスペインは狙うハズ。

ドイツも同じように、ふたつの激戦を乗り越えたレギュラーメンバーで、かつ、勝つしかない戦いをコスタリカ相手にせざるを得ない状況ですから、ガッチンガッチに守備を固めてくるコスタリカと引き分ける可能性は結構あるとワタシは思っています。

いやはや、ここまで書いてみて素直に思うのは、ワタシってば、なんて往生際の悪いヤツ(笑)。
でもまあ、なにか一つ間違えば結果が逆転するのがサッカーですから。アルゼンチンがサウジに敗れ、ドイツが日本に敗れ、ベルギーがモロッコに敗れるのがサッカーですから。今大会、そうしてみるとジャイアントキリング多いよね。スペインの、引き分けでOKという心理をうまくついてうまく試合を運んでくれれば……

がんばれ、ニッポン!



決戦の第二戦なのだよ

さて、これを書いている現在、コスタリカ戦まであと2時間半ほどになっております。

いやあ……緊張しますね(笑)。
今回のワールドカップは、正直、大会前には過去に比べるとさほど盛り上がらない気がしていたのだけれど、先のドイツ戦でいきなり大会自体の興味ゲージが振り切れそうに上がって(笑)おります。人というのはかくも現金なモノなのでありますな。個人的にも、うちのプールの他のカードは勿論、別プールの試合まで一喜一憂しながら、なんともシアワセなテレビ観戦の日々を過ごしております。決勝トーナメントの初戦はベルギーへのリベンジか、それともクロアチアか。楽しいぞ、サッカー(笑)。

そんな気持ちを持続可能(?)にするためにも、今日の試合なのですね。
勝てばほぼ9割がた、決勝トーナメント進出が決まると私は思っています。最終のスペイン戦に例え負けても、ドイツがスペインを破った上で最終戦のコスタリカにも勝ち、なおかつ得失点差等の勝負という、まあなかなか日本にとっては敗退するのが難しい条件になります。今の勢いだとドイツがスペインに勝つこと自体難しいでしょうし。

仮に今日のコスタリカ戦が引き分けとなると、他のカードの勝敗含めてかなり運の要素が加わることになります。この場合でももし明朝のドイツ対スペインでワタシの予想通り(と言うか希望通り?)スペインが勝てばかなり日本の進出が濃厚になりますが、そこが引き分けか、よしんばドイツが勝ってしまった場合は……最終戦、日本は強い強いスペインに対して引き分け以上が条件という、なんだかたいへん厳しいことになってしまうのですね。

勿論、コスタリカに負けてしまったら、スペイン戦の勝利が条件となる可能性が高くなりますから……もうせっかくドイツに勝ったのに台無しじゃん(笑)ということになります。コスタリカを7−0で虐殺(?)した強い強いスペイン戦を消化試合にするためにも……
今日は勝つしかないのです。

頑張れ、ニッポン!

一夜明けても興奮が冷めやらないのだ

日本 2−1 ドイツ

夢じゃない……よね?(笑)

朝起きて、もしかして夢だったのかとテレビをつけて確認したのは人生で二度目です(笑)。因みに一度目は2010年のデンマーク戦の翌朝でして、あの時も我らが代表に全く期待を持つことができず、まさか決勝トーナメントに行けるとは夢にも思えず……まあ今回もドイツに勝てるとは正直全く思ってませんでしたから、人は望外の喜びに浸ると、これは夢かもしれないと思うもの、みたいです。

前半はホント、散々なゲームでした(笑)。
ボール保持率は確かドイツが8割くらいでしたけど、観ていた実感としてはドイツ9割じゃないかと思うくらい。日本の右サイドはいいように破られ、ほとんど攻撃に出られず、ずっと守って守って、でもセカンドボールを拾われまた攻撃されて……
やっぱりこれほど差があったのか、これは「ドーハの惨劇」、下手したら「ドーハの虐殺」になるんじゃないかと……何度もゴールポストやVARに助けられながら、なんとか前半をPKによる1点だけに抑えて、いやはや、よく1点で済んだなぁ、と。ところが……

後半開始から森保監督が珍しく手を打ってきました。左ウイングの久保に替えてディフェンダーの冨安を投入。日本は3バック(5バック?)になり、これが奇跡(?)の第一歩となって、まだまだボール保持率では及ばないものの明らかにピンチの数が減りました。守備が落ち着いたところで森保監督が次々に攻撃のカードをきるのだけれど、これがまた……日本の同点ゴールは三苫のドリブル突破からのパスを南野が折り返し、相手キーパーがはじいたところを堂安が押し込んだもので、これ全て交代で出場した選手なのですね。逆転ゴールは、やはり交代出場した浅野。……森保監督、一体どうしちゃったの?(笑)正直ワタシ、日本が強豪ドイツに勝ったこと以上に、森保監督にぶったまげてしまった、のだった。最後はもうただ、すげーすげーと叫んでいましたよ。

日本のワールドカップ史上最大の勝利……これは間違いのないところでして、過去に日本が本大会で勝てた相手は、2002年のロシアとチュニジア、2010年のカメルーンとデンマーク、そして前回大会のコロンビアのみ。過去6大会出場していて、僅か5か国。意外に少ないと思われるかもですが、まあ本大会での勝ち点3というのはかくも難しいワケです。この中で、まあまあ強豪国と言って差し支えないのは前回のコロンビアくらいで、真の強豪を倒したことは実は一度もなかったのですね。それで過去優勝4回、それこそ超のつく強豪国ドイツに勝ってしまったのですから……

手のひら返し……これも2010年の時もそうでしたし、前回のロシアワールドカップでもそうでしたけど、私にとっては昨日の試合は過去最大の手のひら返し(笑)となりました。森保監督、あなたは素晴らしい監督でした。ごめんなさい、全然信じてませんでした。次からは信じます、たぶん(笑)。

かくて、『ドーハの悲劇』から30年近く経って、望外の喜び『ドーハの奇跡』が成し遂げられたのでした。まあ、今大会の日本はまだ何も成し遂げてはいないので、次戦でしっかりコスタリカに勝って、決勝トーナメント進出を決めていただきたいと思うのです。

がんばれ、ニッポン!

ドイツ戦は早くも天王山なのだよ

皆様、お久しぶりでございます。
当ブログは実質、北京冬季五輪の途中以来ですから、ざっと9か月ぶり。その間にコロナ禍は全く収まらず、戦争なんかも始まったりして、なんだか能天気な記事がすこぶる書きづらい日常が続いておりました。(北京オリパラの名迷言集、書きたかったなぁ)そしてまあ、コロナも戦争も未だ終わる気配を見せない中での、カタールワールドカップ開幕。やっぱりいろんな問題を抱えた世紀のイベントを記事にするのは正直自分の中には迷いもあるのだけれど、うちの劇団としても1997年から4年に一度はずっと日の出シリーズという一連の作品でテーマにしてきたワールドカップ、ですからね。いろんな問題はあっても、やはり我らが日本代表を応援していきたい。てなワケで……

「相手は世界一の強豪、ドイツなんだ!」(日の出政府・広報官)


4年前に上演した『日の出政府のW杯』という作品の中で、日本の仮想の相手として戦ったのが当時は世界一と言われていたドイツでした。お芝居の中では最後には勝っちゃったり(笑)したワケですが、まさかその4年後の初戦に本当に対戦してしまうとは……いやはや、個人的にも凄い展開なワケです。そもそもワールドカップの初戦って、日本にとってのみならずどの国にとっても超重要でして、ある統計によれば初戦で負けて勝ち点を取れなかった国が決勝トーナメントに進む確率は1割以下なんだそうです。その大事な大事な初戦に、まさかまさかの、ドイツ。かつてブラジルを7対1で虐殺(?)したこともあるドイツ。うーん、これは、いくらなんでも……

改めてグループリーグを眺めてみても、残る相手はコスタリカと、あのスペイン(!)。間違いなく過去のどのワールドカップと比べても一番厳しい組であるのは間違いないですし、他のグループを眺めてもここまで厳しい組はないと断言できます。この組で上位2位以内に入って決勝トーナメントに進むのは……控えめに言って、ものすごく難しい、と思う。

だからこそ、初戦がものすごく大事で、ここで少なくとも引き分けの勝ち点1を取っておくことが、まあ突破への最低条件なのだろうと、例え相手がドイツであったとしても思うのです。可能性は果たしてあるのか? まずは今のドイツが世代交代の最中でかつてのドイツほどは強くなさそうなこと。日本代表にヨーロッパ組が増えて、かつドイツのブンデスリーガでチームの中心選手として活躍している人(遠藤、鎌田など)も多く、ドイツの選手やサッカーに慣れていること。若手が比較的多いドイツにとっても初戦は難しいゲームになるハズですから、さほど無理してガツガツは攻めてこず、ロースコアの接戦(あわよくばスコアレスドロー)に持ち込むことが比較的容易、かもしれないこと。いずれもまあ、半分以上が期待の予想(笑)です。もし前半のうちに不用意に失点したりしてドイツを乗せてしまえば……後に『ドーハの虐殺』と呼ばれてしまう残念な事態になってしまう、かもしれない。

うーん、書いてたら緊張してきたぞ(笑)。
日本にとってのいきなりの天王山は、今夜10時キックオフ。繰り返しになりますが、グループリーグは初戦が一番重要。相手が例えドイツでも、負けたらほぼ終わりなのです。
がんばれ、ニッポン!

先生、ありがとうございました

私の放送作家の師匠であり、私をシナリオライターとして世に出してくださった、竹内日出男先生が8月30日、亡くなりました。88歳でした。

未だに信じられない気持ちでいっぱいなのです。晩年は後進の指導に尽力しながらも、80歳を過ぎてからもご自身の新作の構想を実に楽しそうに語っていました。ラジオっ子ではなかった私に、ラジオドラマの面白さを教えてくださった方でもあります。映画やテレビドラマは絵(映像)のメディア。ラジオドラマは音のメディア。演劇はその中間。音を大事にしなさい。それが私の作品作りの根底になっていたと思います。

ご自身がラジオドラマの分野で国際的な賞を沢山受賞しながら、私を含め沢山の弟子たちをデビューさせた、指導者としても超一流な方でした。弱点を指摘するのではなく、あなたはこういうところがいいよ、と。そして時には厳しい言葉も。だから先生に褒めていただけるとね、なんかすごく嬉しかったんです。いつか先生に「あの野郎、やりやがった」と言って欲しくて、それが私の創作の一番のモチベーションになっていたとすら思います。

私の人生の中で、数少ない幸運は師匠に恵まれたことだと、今本当にそう思います。お忙しい中で、私のお芝居の公演にもほぼ欠かさず足を運んでくださり、時に笑顔で、時に厳しく……

今日、お別れに行ってきました。先生はどこか安らかな顔をしていました。

先生、ありがとうございました。ありがとうございました。ありがとう、ございました。本当に心から、ありがとうございました。そして、不甲斐ない弟子で本当にすみませんでした。

竹内先生、どうか、安らかに。

藤澤五月はファンタジスタなのだよ

「このチーム、メンタルコーチがサードに入ってるぞ」

ネットで拾った、何というか凄く的を射た言葉です。大会を通じて常に常に藤澤を励まし、褒め続けていた吉田知那美の姿は涙ぐましいほどで、そしてまあ今にして思えばそれが日本の生命線だったようにも感じるのですね。

サッカーやラグビーでも、所謂天才肌の選手にはよくあることなのだけど、好調の時には手が付けられないスーパープレーを続出させるクセして、そうでない時は落差が大きい。そして得てしてメンタルの強さが微妙で気持ちの浮き沈みがプレーに少なくない影響を与えてしまう。カーリングという競技自体そもそもメンタル要素が凄く大きい気もしますから、ゲームを通していかに平常心を保ち、ここぞという時に集中力を発揮させるかがとても大事に思えます。そして我らがスキップ、さっちゃんこと藤澤五月。デンマーク戦でのラストショットは定規で測ったようにピンポイントで相手ストーンだけをダブルテイクアウト! この時は2点取らないと負けの状況からのまさかの3点でしたから、まさにスーパーショットでした。そして絶妙なドローやダブルテイクアウトを連発した準決勝のスイス戦は、世界のどこのスキップにも負けない、まさにスーパーさっちゃんでした。だからこそ……

吉田知那美はサードで、バイススキップですからね。自らのプレーも勿論高い質を求められるし、戦術的にストーンをどこに置くかの選択などでも常にスキップと相談しながらゲームを進めなければならない。やることはいっぱいあって常にタイヘンだなぁと思うのだけど、おそらく勝利のために何より大事なのが、さっちゃんをスーパーさっちゃんにすることで……

今日の決勝戦。結果的には大敗してしまったのだけれど、選手たちが心底悔しがっていたのが印象的でした。序盤から流れをつかめず中盤で4点のビッグエンドも作られ、客観的に見ればノーチャンスのゲームにも思えたのだけれど、彼女たちには勝ち筋がずっと見えていたんだと思う。ロコソラーレって、守りの試合をしないんだよね。ここはサークル内のストーンを減らしておこうよ、って時でも2点のチャンスがあるとみればどんどんストーンを貯めていってしまう。最後さっちゃんがちょっとでもミスしたら大量失点になりかねない状況でも、難しいショットにチャレンジする。まあそれが故にホントにビッグエンドをつくられてしまったケースも多いので(笑)観てる方は常にハラハラさせられるのですが。彼女たちは、信じているんだな、と思う。だからこそ、どんなに大変でもさっちゃんを励まし、褒め続けるのかな、と。

銀メダルは言わずもがな、快挙なのです。
そして毎日こんなにもハラハラドキドキさせてくれた彼女たちに、心から感謝したい。ホント面白かったですね、今回の女子カーリング。
願わくば決勝でもスーパーさっちゃんが観たかったけど、それはそれとして。

渡部暁斗はキングオブスキーなのだよ

ノルディック複合ラージヒル。
その後半クロスカントリーのレースが、なんともご褒美のように面白かったのです。終盤ものすごいデッドヒートで、僅か0秒6差。10キロ走ってのコンマ6秒差ですから……競馬でいえば、ずっと逃げて逃げて最後まで粘ったワタベアキトオーがゴール前の壮絶な叩き合いの結果、鼻差、首差かわされての3着、といった感じで……そのまま!そのまま!ぎゃー!とは叫ばなかったものの、いやはや興奮したなぁ。ソチ、平昌と続けて銀メダルだった暁斗ですが、今シーズンはワールドカップでもなかなか思うような結果をあげられず、一週間前のノーマルヒルでも7位。正直今回は厳しいのかなと思ってました。それが、こんな興奮するレースを見せてくれるとは。

前半ジャンプで5位につけた暁斗。1位のリーベルとのタイム差は54秒、そして後に金メダルのグローバクや銀のオフテブロには1分ちょっとの差をつけていました。これがまあ、微妙というか絶妙なタイム差。なんだよ1分も差をつけた選手に抜かれてしまったの?と思う向きもあるかもですが、実はそんな単純なハナシではないのですね。暁斗にとって不運なことに、リーベルはともかくとして、同じグループを形成することになるジャンプ2位〜4位の選手たちに、クロカン得意な人が見当たらず、必然的に暁斗が先頭でずっとずっとグループを引っ張ることになりました。自転車ロードレースと同じで空気抵抗を一手に引き受ける先頭と言うのは後ろについて走る選手よりもずっとずっと疲労をためることになります。対してグローバクやオフテブロは共に自身もクロカンが得意なだけでなく、周囲に追走したいクロカン得意な選手が沢山いましたから、うまく先頭を交代しつつタイム差をつめていけたのです。そしてまあ、リーベル。この人は競馬で言えば差し馬でして、末脚に絶大な自信を持っていますからどんな状況であれ絶対に先頭を走らない。常に誰かを先に走らせて後ろにつく。んでまあゴール前で、というそれはそれは姑息な(笑)選手なのですね。この日も、暁斗らに追いつかれた後、後ろから怖い選手がどんどんタイムを詰めてきているのに全然前を走らない。(正確には最後ちょこっとだけ前に出ましたが)結果として実に4周回のうち3周以上を暁斗が前をひくことになって……今思えばこれでよくラスト近くまで追いつかれなかったものだとすら思うよ。そして、冒頭に書いた通りのゴール前の壮絶な叩き合いで、コンマ6秒差。

解説者の人も言ってましたけど、今回は銅メダルでも実は今までで一番金に近いレースだったと思います。現長野市長の荻原健司さんなど、過去日本の複合の偉大な選手たちも、その勝ち方はジャンプで大差をつけてクロカンは逃げ切って、というものでしたから……こんなレース展開でもクロカンで順位を上げて、しかも最後の最後まで壮絶なメダル争いして……正直、なんだか夢みたいなのですね。2017〜18年のシーズンにワールドカップで総合優勝した暁斗は欧州では立派なキングオブスキー。本当に流石で、すごいなぁと素直に思ったよ。
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