
そんなワケでして、ZIPANGU Stage vol.41『BARに灯ともるころ』、無事千秋楽の幕が降りたのです。ご来場いただきました、全てのお客様に心より感謝いたします。今回も暖かいお客様の笑い声に満ちた、幸せな公演でした。

それにしても今回も素敵な装置ですね。今回、イタリア式のBAR(バール)を舞台にしようと決めた時にも、まさかこんなお店が出来るとは思いませんでした。ハイセンスな中にも、どこか温かみがあって……いやはや、オレ、ここで飲みたいなぁと素直に思ったもん。改めて舞台美術の鎌田さんに脱帽。

その美術の素敵さを隅々まで十全に見せてくれた、猿谷さんの明かりにも心からの感謝を。そしてまあ、エスプレッソマシンの抽出音だの、プロペラ機の離陸音だの、無茶な演出の要望に100%応えてくれた音響の田島さんにも。本当に今石、スタッフさんには恵まれすぎております。

そのBARで繰り広げられる、一夜の物語。それはまあ、常連客同士の再婚バナシであったり、店員に恋する男の物語であったり。基本的にバカバカしい騒動であっても本人たちはやたらに真剣で、そういう、お店に集う人々の人間模様が、まあ、うちの酒場シリーズの真骨頂なのです。まあ、そういうハナシが、オレが好きだから、なのだけど。この、なぜだか椅子取りゲームみたいになってるシーン、何度視てもおかしかったなぁ。もしかしたらお客様の笑いを一番とったシーンかもしれない。

そして、今回の役者さんたち。なんと言うか、良い座組だったなぁと、心から思ったよ。ちとみんな優しすぎて他人に厳しくなれないのがたまに傷なんだけどさ。でも、本当に良い座組だった。そしてまあ、こういう芝居だからってのもあって、本当に毎日良く飲んだねぇ。稽古が終わって毎日、かくて我らは今夜も飲む(笑)。

そして、BARにともる灯に乾杯して、お芝居は終わったのです。なんだか未だに終わったことが信じられないような錯覚に時々とらわれては、いっけね、って思ったりしているのです。役者さんたちにも心からの感謝を。ありがとうございました。