準々決勝

アイルランド 24 ― 28 ニュージーランド

凄い試合でした。今大会イチバンの、大会を代表するゲームだったんじゃないかと、素直にそう思ったですもん。前半終わって、24-25の僅か1点差で、最終スコアも僅か4点差。トライひとつでひっくり返る、どっちに転んでもおかしくない試合。そして最後の……アイルランドの37フェーズにも及ぶ長い長い激闘は大げさじゃなくスポーツ史に残ると思う。まさに、攻めに攻めたり、守りに守ったり。反則をせずに攻め続けるのはアイルランドでなければできなかったし、反則せずに守りきるのはオールブラックスでなければできなかった。素晴らしいスピードを誇る両チームが両方とも、最後の最後はなんだかスロー再生のようなプレー速度になってましたね。やがて力尽きたアイルランドがペナルティを取られ……倒れこむほぼ全ての選手がおそらくは極度の酸欠状態、いやあ出し切ったなあって感じでした。物凄いモノ……観ちゃいましたね。


フランス 28 ― 29 南アフリカ

凄い試合でした。今大会イチバンの、大会を代表するゲーム……をまた観ちゃったぞ(笑)と、素直にそう思ったのです。こっちはなんとフルタイムで僅か1点差。PG一本でひっくり返る、なんとも最後まで分からない試合でした。まあでもこのゲームの本当の凄さは主に前半でして、両チーム共に試合開始から思いっきりフルガスでしたね。攻撃が早い早い。あまりに目まぐるしくて見る方がちょっとついてけないくらいで、まあどっちの攻撃も止まらない、というか止めようがない。流石に後半はちょっと落ち着きましたけど、点差がまるでつかないシーソーゲームはなかなか息をつく暇もなかったです。最後は互いに、PGをもらいに行くようなプレーが増えてしまった(やたらレフェリー見てなんか訴えてましたね)のだけれど、それだけお互い疲労困憊だったのでしょうね。僅か1点をしたたかにしのがれてしまった、地元フランス。ホント強かったし良いチームでしたね。


ウェールズ 17 ― 29 アルゼンチン

アルゼンチン、強いな(笑)。
フルタイムのスコアだけ見ると差があるゲームにも思えますが、実は後半20分近くまでリードしていたのはウェールズの方でして、終盤見事にひっくり返して最後は突き放した、アルゼンチンの会心のゲームなのです。そして負け惜しみ(笑)だけど、もしジャパンがここにいたら……てなことをつい考えてしまうゲームでもありました。……。勝てたな(笑)。


イングランド 30 ― 24 フィジー

フィジー、強いな(笑)。
後半30分、一度は同点に追いついたフィジー。もしかしたらと誰もが思ったよね。そこからはしたたかにPGを重ねたイングランドでしたが、最後もうちょっとで……
まあ、なんだかんだと逆転を許さないイングランド、なのでした。苦しんだプール戦を経て、なんだか強くなってる気もしましたね。


準決勝

イングランド 15 ― 16 南アフリカ

なんと準々決勝に続き、2試合連続で1点差のゲームをモノにしてしまった南アフリカ、なのでした。ただこの試合、勝ちに値するラグビーをしたのはイングランドの方でして、オーエン・ファレルを始め、気合の入り方からしてすさまじかったですね。南アフリカ相手にフィジカルでも上回ってた印象でして、ラックで乗り越えられてボールを失う南アなんて、ワタシたぶん初めて見たよ。実際スコアでも後半30分近くまでは9点差で勝ってましたから……ゲームを支配して押しまくってた時間帯に、あと一つでもトライが取れてれば、南アも諦めてた、かもしれないです。しかし南ア、負けないですねえ。最後勝負を決めたのは、マークスの怪我で追加招集されたハンドレ・ポラードのPGでした。あれ、リボックだったら外してたかも(笑)とかつい思ってしまうワケですが。


アルゼンチン 6 ― 44 ニュージーランド

アルゼンチン、弱いな(笑)。
それともオールブラックスが強すぎるのかしら。最近ワールドカップの決勝トーナメントで、こんな大差になったゲームは記憶にないです。まあ正直プール戦4試合と準々決勝をやって、アルゼンチンは相当消耗してたのかなあって印象でして、対するニュージーランドは明らかにピークをここらへんに調整してたなあ、とも。4年前のジャパンも決勝トーナメント入って明らかに落ちてましたもんね。ここらへんが、超のつく強豪国との差なのかもしれません。しかしまあ、もしジャパンがここにいたら……たぶん、もっとぼこぼこにされてたかもしれない。それでも観たかったなあと言うのが素直な感想ではありますが。


さて、決勝の組み合わせは……

ニュージーランド対南アフリカ
となりました。
まさにラグビー界の両巨頭、ジャイアント対決ですな。
現状の両チームの調子を考えるに、オールブラックスかなあとは思いますが、まあ何が起こるかこのレベルになると全く分からないです。ロースコアの接戦になれば南アが、点の取り合いになればニュージーランドが優位、だとは思いますけど果たして……

日本時間の日曜朝4時、運命のキックオフなのです。