パリオリンピック閉幕から、はや一週間。

お盆休みもあってちょっとブログをサボってたら、ホントにあっと言う間でした(笑)。
日本のメダルは、終盤のレスリング等の怒涛の積み上げもあって、結果的には金20個、金銀銅あわせると45個なんだそうです。ひゃー! 以前にも書きましたけど、オリンピック通じて金2個とか5個とかの時代が今は昔。こんなに取れてしまうと感動も、それなり(笑)で……もちろん取った人にとっては物凄い努力が実を結んだ瞬間なワケで、文句言う気持ちも筋合いもさらさらないのだけれど、決勝を勝った直後の選手の物凄いはしゃぎぶりに……例えば係員の静止を振り切って観客の知り合いの所に駆けこんで延々抱き合っていたりする姿なんかに……若干引いてしまった自分を発見して、あれれ?と思ったしゅさいなのでした。なんだかね、観客より自分が感動している舞台上の役者さんを観ている時のような……いいのか?まあ、スポーツなんだからいいのかもしれないが、うーん……ワタシもトシ、なのかなあ(笑)。

気を取り直して(笑)、
恒例の名(迷?)言集なのであります。チャカチャン♪


「お父様はウルトラマン・マラソンを走られてた方なんですね」(増田明美/NHK解説者)

……はて?(笑)
ウルトラマン・マラソン? それってどんなマラソン?……出走者全員が、怪獣の着ぐるみを着て走るレースなのか。それともマラソンなのに3分間経つとカラータイマーが点滅して全員がエネルギー切れを……競技が成り立たないぢゃないですか。
おそらく……ウルトラマラソン(距離が42.195キロを超えるマラソン競技)と、言いたかったんだとは思うのですが、そしてまあ迷言と言うよりは単なる言いまつがいかとも思うのだけど……なんとも、これ……面白すぎませんか? 相変わらず競技の解説よりも選手のプライベートのトリビアを喋りまくる増田さん、ワタシは嫌いではないです。


「君の(戦った)相手は、ティラノサウルスだったんだ」(フランスメディア)

柔道混合団体決勝。その本戦と決定戦の両方でリネールに敗れ、「日本に帰れない」と涙にくれる斎藤立に対して、フランスメディアがかけた言葉です。フランス人も時々気の利いた(?)ことを言いますね。そしてまあフランス人ぽい、プライドも垣間見えて。負けてもしょうがないことなんだよと慰めつつも、ちょいと自慢?上から目線?(笑)。まあ確かにリネール、めちゃくちゃ強かったですけどね。
立くんには4年後に是非、本人がティラノサウルスになってもらいたいと思います。


「ひとつ心残りがあるとすれば、名言を残せなかったこと」(北口榛花/やり投げ女子金メダリスト)

えーっと……名言を、残したかった、んですか?それは例えば「チョー気持ちいい!」とか「田村で金!谷でも金!」とか、古いですけど「巨人軍は永久に不滅です」的な?

フィールド種目で日本女子初の金メダルに輝いた北口。実はこの人、小学校の頃にバトミントンと水泳の両方で全国大会に出られたという、まあ運動神経バツグン、スーパーアスリートなのです。おそらくはどんな競技を選んでも超一流になれたでしょうに、よくぞやり投げを選んでくれたものだと思っていたんだけれど……
その修行で滞在しているチェコ。実はチェコ語が完璧すぎて現地メディアがビックリしたんだそうです。英語もペラペラ。今回、メディアのインタビューに際して、日本語、英語、チェコ語で対応してるうちに、言語が混ざりすぎて、名言が言えなかった……というのが冒頭の言葉の真意なんだとか。うーん……運動神経も語学センスも抜群なのに、不思議ちゃん疑惑が(笑)。
いいでしょう。名言、今からでも遅くないです。ワタシも考えてみます。こんなのはどうでしょう?

「ゆりあんに似てるけど金!」

失礼しました。


「飢えたジョコビッチだった」(アルカラス/テニス男子シングルス銀メダリスト)

今年の全仏オープン、ウインブルドンを連破して、もはや第一人者と言ってもいいアルカラス。決勝の相手は元世界一のジョコビッチ。なにせテニス界の4大タイトル、グランドスラムを24回も優勝していて、男子テニス界歴代最高峰の選手と言ってもいい方なのだけど、流石に30代後半の年齢となって最近はそのアルカラスやシナーなどの後塵を拝してしまっていたの、ですが……

決勝戦は歴史に残る素晴らしいゲームみたいでしたが、勝ったのは、ジョコビッチでした。これまで数々のタイトルを総なめにしてきた選手が、実はまだ取ったことなかったのがオリンピックの金メダルでして、表題は決勝で敗れたアルカラスの試合後のコメントです。うーん……飢えたジョコビッチは……想像するに、ものすごく、怖い(笑)です。そりゃ、誰も敵わないだろうなあと思うよ。


「あの小さな日本人をつぶせ」(スポーツクライミング競技委員会の偉い人)

嘘です。ごめんなさい。
でも、そんな噂がまことしやかにささやかれていたのは事実。スポーツクライミング女子のボルダリング&リードで、残念ながら4位に終わった、森秋彩(もりあい)選手。身長が154センチと、選手の中では極端に小柄で、そしてまあワタシに言わせれば、小さな世界一のクライマーなのです。……ヤンヤ・ガンブレットがいるから世界一は言い過ぎかもしれないが、まあ少なくとも普通にやれば二位は狙えるクラスの偉大な選手。それが今回……

準決勝も決勝も、リードはほぼ完ぺきでした。特に決勝はそのヤンヤガンブレットを含めて他の選手を圧倒しましたし。ところが、先に行われたボルダリングで、まさかの7位。それもそのハズで、決勝の4つの課題のうち、ワタシが見る限り3つまでもが、背の低い人には不利なルートになっていました。ジャンプしても物理的に手が届かない……背の高い(手足が長い)人なら足を伸ばせば届くポイントがジャンプしないと届かない……などなど。まあ競技の特性上、こういう有利不利はどうしたって出てきてしまうのですが、それにしてもちょいとあんまりじゃないかしら、と。てなワケでネット上には、森つぶしの陰謀論なんかが渦巻いたワケなんだけど。

でもまあ、事の真偽はともかく、それがまことしやかに言われてしまうというのが逆説的な森の凄さだとワタシは思っています。ボルダリングが不利でなければ……そういう夢を見させてくれる、小さな偉大なクライマー。メダルを逃しても、記憶に残る活躍だったと素直に思うよ。


てなワケでして、一応今回の連載は終わるのだけど……
たぶん来週から、パラリンピック、なんですよね(笑)。
また会いましょう(笑)。