しゅさいのブログ

コメディ作家で、劇団ZIPANGU Stage主宰の今石のブログです。
稽古日記や、スポーツ観戦記などなど。
お気軽にお立ち寄りくださいませ。

ラグビー

ステイホームの日々

今日は朝からバドミントンの混合ダブルス、準決勝。
日本の渡辺・東野ペアが優勝候補の中国ペアに挑む構図だったのですが、ファーストセットをいきなり逆転で取って、大興奮(笑)。結果的には底力を出した中国ペアに逆転されちまったのだけど(中国は特に女子の選手がめちゃくちゃうまかったです。悔しいけど何度もスーパーショットに唸らせられた)日本ペアの調子は相当良いようなので、3位決定戦は期待できるんじゃないかと思う。そしてこの日本ペア、なんかいいんだよね。試合中のお互いへの気遣いなんかがさりげない感じで、おまえらくっついちゃえば?(笑)なんて中学生みたいな想像(?)をドラマ作家としてはついしてしまう。まあ実際中学時代からの先輩後輩らしいので長い付き合いには違いないようでして、だからなんですかね。同じ混合ダブルスでも卓球の方は仲の良い父娘(笑)みたいで、どう間違えてもそういうことにはなりそうもないスから。

その水谷と美誠ちゃんの金メダルはお見事でした。途中ハラハラでしたけど最終セットなんて全く負ける気しなかったです。実は卓球の金メダルって史上初めてだったようで、つまりはずっとずっと中国の牙城を崩せなかった歴史だったんですね。その中国ペアを相手に最後は圧倒。凄い!
美誠ちゃんは今日シングルスでメダルをかけた準決勝。これも大いに期待できそうですね。伊藤佳純の準々決勝は残念だったですね。勝たせてあげたかったけど、あの試合に関しては相手のおばはん(失礼)がめちゃくちゃ強かったです。男子の張本君は……あのお方、どうも期待すると肩透かしするクセがあるようです。強い時はめちゃくちゃ強いのにね。なんでなんだろ?

コロナ禍のオリンピック。
当然ですけど、地元開催の地の利はいつものオリンピックに比べても大きい気がしています。そりゃそうだ。外国選手にとっては予定していた事前合宿も軒並み中止。直前に来て、ホテルと試合会場だけを往復する日々で、気晴らしに六本木に飲みにも行けない。(行ってる人、いるかもですが(笑))調整はとても難しかったと思うのですね。
ただ、その日本にとっての恩恵(?)が、結果に反映されてる種目とそうでもない種目があって、不思議な感じもします。柔道はもちろんもともと強いのだけど、ここまで5日間で男子は4つの金、女子も金2銀1銅1はいつもに比べても良い結果だと思う。サッカーもあの死の組で3戦全勝はちょっと出来すぎですよね。フランスは特に調整失敗したの?てな不可解な弱さで、正直、勝ってもあんまり嬉しくなかった。(フランスなのに⁉)建英、3戦連続ゴール!なんていつもなら熱狂してるところ、なんだけどなぁ。

対して不可解な結果も多いです。瀬戸大也選手は、あの決勝に余力を残そうとして失敗した400m個人メドレーからすっかり調子を狂わせてしまったのか、得意のバタフライでも予選落ち。引きずられたワケじゃないだろけど男子競泳陣は全般に不調。
そしてラグビー男子。ワタシ、近頃じゃ正妻がサッカーだかラグビーだか分からなくなってる(笑)んで、ものすごく期待していたのですけど、結果は参加12チーム中の11位。しかも、どうしちゃったの?ってな内容でした。そもそも走れてないからタックルにも行けないしパスも回らない。肩でぜいぜい息してるのは日本の選手ばかりで、ここ一番、がんばるべきところで……負けてるんだから早く始めようよ、って時のリスタートの際に日本の選手の方が遅れて集まってくる。根本的にフィットネスの調整に失敗したんじゃないかとさえワタシは思ってしまった。振り返ればリオの時には惜しくもメダルを逃す4位。予選でオールブラックスを破ったりしてワタシ、熱狂しました。それが地元開催の日本で……ホントに、なんでこうなっちゃったんだろう。そもそも地の利なんてのは、少し有利になるだけで、調子を落としている人やチームがそれによって勝てるほどは有利に働かないってことなんでしょうね。もともと互角に近い実力があってこその利。

メダルラッシュです。
大会5日めの昨日時点での日本の金メダルが既に13個。大会全体の金メダル数が2個とか5個とかの時代に青春を過ごした(笑)ワタシには隔世の感があります。恒例のメダル予想も今回はちとモチベーションが、ねえ。30個を超える予想なんかが、あんまりシャレにならない、ですから。こんな時期での開催だからこそ、ひとつひとつの競技に熱狂し、テレビの前から声援を送りたいと思うのです。


ラグビーワールドカップ2019・名珍言集

ラグビー・ロスの日々(笑)。
ワタシやラグビーファンのみならず、わりあい日本中がそうだと、いろんなところで仰ってる方がいて、ホンマかいな?と思いつつも、今大会の始まりと終わりとでは、何かが確実に変わったのだなぁとは思っています。来年一月に開幕するトップリーグの指定席の前売りはあっという間に完売になったそうでして、これちょっと、サッカーのJリーグ開幕の時の状況に似てますね。大事なのは、これから。

で、唐突ですが恒例(?)の、珍迷言集。

「(試合が)早く終わればいいと、ずっと思っていました」(田村優)
ご存知、ジャパンの司令塔の、開幕・ロシア戦を終えての一言。ホント、どんだけ、緊張してたんでしょうね(笑)。試合開始からミスが続出するジャパン。最悪の立ち上がりから、終わってみれば、4トライ以上のボーナスポイント含めて勝点5をゲットする、最高のオープニング・ゲームでした。あれだけ緊張しててもちゃんと勝てたことに胸を撫でおろしつつ、開幕戦がロシアで本当に良かったとも、今になってしまえば思いますね(笑)。

「もはや奇跡とは呼ばせない!」(NHKアナウンサー)
その時点で世界ランク2位で、ワールドカップ開幕時には1位だった、アイルランドに勝ってしまった際の、NHK実況アナの叫びです。正直に言います。ワタシ、あの段階ではアイルランドに勝てるとは全く思っていませんでした(笑)。ただ……
4年前の南アフリカ戦は、繰り返しになりますけどジャパンをなめてくれた南アフリカが先発メンバーに控え選手を並べ、何の対策もナシに戦ってくれて、かつ、いろんな運のファクターも確実にあって、なんとか勝った試合でしたけれども、この試合は、きちんとジャパンに対して準備してきたアイルランドを、運の要素はほぼなく、がっぷり四つで戦った末の勝利でした。暑さと湿気の要素が多少有利には働いたにしても。
「日本は強いと思っていたし、実際強かった」
アイルランドの監督の言葉です。ホントに、奇跡ではない、です。

「(もし試合が中止になって)巻添え被害にあえば法的措置も検討している」(スコットランド協会・最高責任者)
台風19号の影響で、3試合が中止になった大会でした。そして我らがジャパンのプール最終戦も、試合当日の11時になるまで開催なのか中止かが決まりませんでした。もし、中止になれば引き分け扱いになるというのが大会前に決められたレギュレーションでしたから……あの時点で中止の判断は、すなわちジャパンの決勝トーナメント進出と、スコットランドの敗退を決めるものでした。それを受けてのスコットランド協会の発言。同国ヘッドコーチのタウンゼントさんからも、(試合中止は)日本の陰謀だ、とでも言いたげな発言もありました。でもね……
断言しますけど、日本のラグビーファンで、あの試合の中止を望んでいた人なんて、いませんでしたよ。我々には4年前の屈辱の記憶がありましたから……
どんな形であれ、試合は開催して欲しい。勝って、文句ない形でのプール戦を突破して欲しい。誰もがそう望んでいたと思います。そして、実際開催された試合の結果は……胸のすくような勝利。くー。気持ちいい!
スコットランド協会のこの発言、世界に対しての見事なまでの、赤っ恥、なのでした。

「あの瞬間、あなたは思い知っただろう。スコットランドが対面しているのは、ラグビー文化を持たない極東の島国ではなく、強大なサポーターを持つ、己の真価を世界に証明しようと言う覚悟の決まったチームだということを」(英・ガーディアン紙)
そのスコットランド戦を終えての、イングランドの名門紙・ガーディアンの一報です。彼の地の新聞は、時に真実を、かくも詩的に切り取ります。

「日本のラグビーファンたちは、今なら何だってできる、どこが相手だって倒せると信じているだろう。そして、日曜日の夜に彼らが偉業を成し遂げた今、日本人だけではなく世界中の誰しもが、同じように思っている」
同じ記事の締めくくりの一文です。あの日、横浜で、ワタシもそう思ったよ。

「何よりすべての選手がプレーする喜びを身体から発散している。同じ印象を受けるのはオールブラックスぐらいだ」(仏・レキップ紙)
こちらはフランスの名門紙・レキップ記者の文章。なんかこの褒められ方は、シビれますね。今回のジャパンは国内はもとより、世界のメディアにも評判がすこぶるよくて、ファンとして誇らしいです。

「笑ったことないんで」(稲垣啓太)
この人は……まあ、マスコミ向きですね(笑)。
強面でヤンキー漫画の登場人物にもなりそうな稲垣。でもテレビのバラエティに出ている彼を見ていると、頭もいい人だなぁと思います。この発言、コメディの演出家視点で見ても、いろいろ応用も効きそうだしね。「稲垣さん、好きなヒトはいるんですか?」「恋したことないんで」とかね。
しかし実際の試合のパフォーマンスは本当にもうお見事としか言いようがなかったです。スコットランド戦のトライの例をあげるまでもなく、スクラムも強いしパスも出来るし、もう世界のお手本のようなプロップです。本当は、笑ったこと一杯あるクセに(笑)、とは思うのだけど。

大会の終わりに

ニュージーランド 40−17 ウェールズ

お互いにトライを取り合う、面白い3位決定戦でした。ただ、こういう試合展開であればオールブラックスに勝るチームは存在しないのでしょう。ノーガードの打ち合いみたいな前半戦があって、でも後半開始直後にニュージーランドのトライが決まって35−10となり、もはや大方の勝負の行方は決してしまったのだけど、ウェールズも最後までよく攻めて、ノーサイドまで興味の尽きることのないゲームでした。この試合を最後に代表を引退する選手が両チーム共にいて、両監督共にこの試合が最後の采配で、と、試合後のインタビューまでなんだか感動的で……不要論など、なにかと物議をかもす3位決定戦ですが、こういう試合なら、何度でも観たいとワタシは思うよ。

イングランド 12−32 南アフリカ

スクラムの大切さ……というものを改めて感じた決勝でした。イングランドが劣っていた部分って、いろいろ探してもそこに尽きると思うので。スクラムは怖いです。自陣でのスクラムでコラプシング(スクラムを崩す反則)を取られれば、即PG。それだけではないにしろ、ハンドレ・ポラードのPGだけで18点を取られてしまったイングランドは、最後力尽きた形で2トライも奪われ……クォーターファイナルでジャパンが南アに取られた26点を上回る、32点を献上してしまったのだから。逆説的だけど、あの試合、よくジャパンのフォワードは、この南アのスクラムに耐えたと、思いましたね。

優勝は南アフリカ、文句はないです。プール戦でニュージーに敗れたことをとやかく言うむきもなくはないようですけど、その後ずっと安定した『強さ』を見せていたのは南アだと思うので。仮にもティア1のイタリアをまさに粉砕したゲームも圧巻でしたし、今大会の台風の目のジャパンをノートラインに押さえた勝ち方も今思えば完璧でした。今大会の3強はいろんなところで言われている通り、ニュージーランド、南アフリカ、イングランド。でもラグビーの世界の2強はやっぱりオールブラックスと南アフリカなのだなぁと改めて。そう言えば、何か特別な対策をしてくるかと思ったエディ監督も、この試合だけは純粋に力勝負にでましたね。ただ、イングランドのピークはやはり準決勝のオールブラックス戦でした。強い強いオールブラックスにあんな強い勝ち方をして、その次の試合は……これ、アイルランドに圧勝してしまった次の試合でオールブラックスが陥った落とし穴と同じにも思えて。ここぞという試合に勝ったチームが次の試合で敗れる、サッカーでもよくあると思うのだけど、やはり人間のやることなので、二試合続けてベストなパフォーマンスをするのは難しいのだろうなぁとも思います。勝負の世界は深いし面白いやね。

で、唐突ですが、ワタシの個人的な大会MVP。ワタシなんぞが選ぶのもホントおこがましいのですけど、ラグビーにはあまり大会MVPという概念がないので、これもまた一興かと。いろいろ悩むのですけど……

大会得点王のポラードも、一躍脚光を浴びたスクラムハーフのデクラークも、ちびっこロケットのコルビも確かにすごいのだけど、今回の優勝を支えたのはやはり、でかいでかい南アフリカの象徴のような、ロックの4選手だと思うのですね。エツベス、デヤハー、スナイマン、モスタート。4人のロックの平均身長はなんと204センチ。ようもまあこんなでかい選手を揃えたと思うし、そしてこの4人がまた、こんなでかいクセに(?)よく走ってタックルもして、と、まさにフィジカル世界一の南アラグビーを支えていたと思うのです。イングランドを粉砕したスクラムも、一列の選手を後押ししたこの人たちの力だとも思う。正に世界最強のロック陣。ここだけはオールブラックスも適わない、ホント、凄いと思うのです。

レフェリーに注目して試合をみると面白い、というおはなし

さて、これを書いている現在、本日18時より3位決定戦が行われます。てことは、ラグビーワールドカップも残すところ二日ってことでして、いやはや、寂しい(笑)、ですね。思いつきで唐突に始めた連載ですが、こちらも残すところ僅か。今日は、ラグビーよもやま話、の、たぶん最終回。レフェリーというヤツについて。

ラグビーでは(サッカーもですけど)審判のことをレフェリーと呼びます。例えば、野球であれば主審はアンパイア。他のスポーツでもいろいろ呼び名はあると思うのだけど、レフェリーという呼び名には、単に判定(ジャッジメント)をする人、のみならず、プレイヤーと一緒になってゲームを作る人、というニュアンスがあるようなのですね。今回、初めてラグビーの試合をテレビで観た方は多いと思うのだけど、レフェリーの声が結構マイクを通してテレビから流れてくることに驚いた方も少なくないと想像します。まあ、英語ですから、何言ってんだか意味は分からないかもしれないですけど、よくよく聞いてみると、あの声って判定をしている以上に、プレイヤーに対して、呼び掛けて、いるのですね。

例えば、タックルが決まってラック(と呼ばれる、なんかぐちゃぐちゃした密集)になった時に、
「ブルーの6番! ボールから手を放して!(ハンズオフ! シックス、ブルー!)」
などと、よく声かけしています。
また、戦術的に陣地を取るべく、ハイパントを蹴った時に、(スクラムハーフの人などが、ボールを高く蹴り上げたような場合)に、追いかけて走った選手に対して、
「白の11番、追いかけたらダメだよ!」
などと言ってたりします。
これ、どういうことかと言いますと、オフサイドなりのペナルティになりそうな選手に、事前に、注意してあげているのです。……ん?反則を取り締まるのが主審の役目のハズなのに、ラグビーだと、主審が(結構積極的に)反則を未然に防ごうとしている……ワタシも最初にこの事に気づいた時には、少なからず衝撃を受けました。

例えば、ラグビー初めて観たヒトが必ず戸惑う、『アドバンテージ』というルール。
サッカーでも、あるっちゃあるのですけど、ファウルを受けた側が有利になった場合に『流した』という状況になって、その後の攻撃がうまくいこうがいくまいが、一度流してしまえば元には戻りません。でも……
ラグビーの場合は、この『アドバンテージ』というヤツが結構、頻繁に起こります。そして一度それが出てしまえば、攻撃側のプレーがうまくいかなくなった時点で強制的に、アドバンテージが出た場所まで戻って、攻撃側ボールでのリスタート、になるのですね。反則が起こった時点で試合を止めて、フリーキックなり、スクラムなりのリスタートを行えばいい……と、最初はワタシも思ったよ。でも、ラグビーのレフェリーはなかなか試合を止めません。(反則によって、攻撃側が不利にになった場合は、すぐに笛を吹きます)

つまりは……
ラグビーの場合、レフェリーが(他のスポーツと比しても)より積極的に、試合を面白くするため、スムーズに進めるために関わる権利を持っているのですね。防げる反則は未然に防ぐ。ディフェンス側の反則があれば、攻撃側に優位性を持たせて、その先のプレーを見守る、というような。

なので選手には、サッカー以上に、レフェリーとのコミュニケーションが大事、とされる風潮があります。レフェリーも人間なので、その人その人によって、こういう反則には笛を吹きやすい、とかって特徴があったりします。それにいち早く対応して、今日のレフェリーはこうだから、という対応が、選手の側に求められたりします。笛の基準があいまいな、下手なレフェリーに当たってしまえば、選手もタイヘンですね。

逆に言えば、良いレフェリーだと、本当に試合進行がスムーズで、ゲーム自体も選手たちの実力以上に面白くなったりします。もし、英語が堪能な方であれば、試合中はレフェリーの言葉に注目してみれば、ゲームがより面白く感じられると思いますよ。これはマジで。

あと、あのレフェリーが反則の際にするポーズ。これも面白いです。身体表現は時に言葉以上に多くの情報を見てるヒトに伝える……ってのはお芝居も同じですね。ノックオン、の際には、片手だけでおがむような形をつくって手のひらをひらひらさせる。ノットリリース・ザ・ボールであれば、両手の拳をひっつけて、上から下に揺さぶったり。時にオーバーアクションなヒトがいたりして、なんか観てる方が興奮、したりします。レフェリーが観客にサービスしている!(笑)

で、レフェリングのポーズが分かるようになると、その時の主審がどういう判断でプレーを見ているのかが分かって、よりゲームが深く観られるようになるのですね。余談ですが、ペナルティの際にレフェリーが、どっちボールになるのかを手で指し示すのだけど、これがサッカーと逆だったりします。サッカーの場合は進行方向に手を伸ばすのですが、ラグビーは陣取合戦の思想が深いせいか、どっちの陣地のボールか、の方向に手をあげますね。(ワタシもサッカーの方を先に好きになりましたんで、最初観た時は「ええっ!?」となりました(笑))

「はい、それやめて、やめて、やめて。……サンキュー」
などと声かけしながらレフェリーは、ゲームを『作って』いきます。やめて、と注意しているクセに、選手がやめると「サンキュー」と声かけしたりします。選手の方も、(サッカーでよくあるような)レフェリーの判定に対して文句を言ったり侮辱したりといったシーンは殆ど見られません。同じフィールドで、選手と同じく走りまくるレフェリー。ちょっと注目してみると……

ラグビーはより面白くなるのです。




準決勝を振り返ってみると……

イングランド 19−7 ニュージーランド

まずはビックリしたなぁというのが最大の印象なのです。この試合に関しては、エディさんの準備・采配がズバリだったとか、ここまでずっと大勝していて競った試合すらなかったニュージーランドは久しく追い込まれた経験がなかったからだとか、オールブラックスが負ける時というのはこういうものだとか、まあいろんなところでいろいろと言われていますが、おそらくその全部が正解なのだろうとは思います。不運や偶然の要素はあまりなく、少なくともこの日のこのゲームに関してはイングランドの方が、はっきりと強かったです。
で、なんだか妙な気分になってしまうのは、我々は、
ニュージーランドが負けるところをあまりみたことがない、
からだと思うのですね。サッカーの王国ブラジルだって、こう言っちゃなんだけどよく負ける(笑)のだけど、ホント、オールブラックスって滅多に負けないのです。直近の過去2大会を無敗で連覇し、今大会もここまで(中止になって引き分け扱いの一試合を除いて)全勝でしたし。
接点の圧力で上回り、スクラムもラインアウトも上回ってずっと優位につけていたイングランドに感心しながらも、なんだかんだと最後は……とワタシ思ってました(笑)。それが最後まで。ホント、ビックリしたなぁ(笑)。

ウェールズ 16−19 南アフリカ

ディフェンスに優れた国同士がお互い確実に勝とうとすると、こういうゲームになってしまうのですね。前半はお互い相手の反則に確実にPGを決めて6−9。後半16分まではお互いノートライで、サッカーであれば0−0のつばぜり合いも珍しくはないのだけれど、ラグビーでこの展開は両チームのディフェンス力がものすごく高いレベルで拮抗しないと難しい。結局1トライずつを取り合っただけで、決勝点になったのもポラードのPGでした。ずっと息をつめて観てて、観終わって、ふーと大きな息を吐く、てな……いやはや、肩が凝った(笑)試合でしたね。
フランスに苦戦したウェールズは調子悪いのかと思ってましたがそんなことはなかったですね。でかくて強い南アフリカのフォワードに対しても全然負けてなかったですから。ただ、常に先手を取って、追いつかれても一度もリードを許さなかった南アフリカが、それでも一枚上だったのかなぁとも思います。ロースコアでもとても面白い試合でした。

さて、W杯もラストウイーク。対戦カードは次のように決まりました。

3位決定戦(11月1日金曜18時〜 東京)
ニュージーランド vs ウェールズ
世界王者対、今年の欧州6ネイションズの覇者の対決。決勝進出を逃してのモチベーションの低下はニュージーの方が大きい気もしますが、オールブラックスが連敗する姿というのも想像しづらく……
やはり個人的には、重圧から解放されたニュージーランドが優位と見ます。モヤモヤを晴らすスカッとするようなトライを沢山観たいですね。

決勝(2日土曜18時〜 横浜)
イングランド vs  南アフリカ
決勝は、フォワード世界一決定戦(笑)になりそうですね。ともにでかくて強いフォワードが軸になるチーム同士。接点で、スクラムで、ラインアウトで優位に立った方がもちろん圧倒的に有利です。そしてエディさんの勝利の方程式は、南アフリカに対してどんな『解』を見出すのかにも注目です。イングランドが勝てば2回目で、南アフリカが勝てばオールブラックスと並ぶ3回目の制覇になります。おそらく世間ではイングランド有利と見るでしょうけど……

ここは下手に予想などせず、来る決勝戦を楽しみにしておこうと思います。

ワールドカップの行方

ジャパン・ロスの日々……(笑)

でも、まだワールドカップは終わったワケではないのです。と、自分を励ましつつ(笑)、この先の展望を自分なりに。残り4試合(準決勝二つ、三位決定戦、決勝)は、全て死闘と呼ぶにふさわしいゲームになることでしょう。とりあえず、クオーターファイナルの振り返りから。

イングランド 40−16 オーストラリア
ワタシの予想はオーストラリアでした(笑)が、ここはまあ正に監督の采配の差で予想外の大差となってしまった印象なのです。オーストラリアの戦術には一貫性がないというか、キックをするにもパスを回すにも、なんとなくうまくはまればうまくいく、といった感じが否めず。対してイングランドは一つ一つのプレーに意図がきちんと見えて……
後半早々に一度は1点差にまで迫りながら、直後にディフェンスのミス(ワタシにはそう見えた)からプロップの選手に抜け出されて、あの失点はホント痛かった。その後はさしたる反撃のチャンスがないままに……オーストラリアのワールドカップは実質あそこで終わりだったのかもしれません。
今大会、最後まで、ワラビーズはワラビーズじゃなかった印象なのです。

ニュージーランド 46−14 アイルランド
先日のブログに書いたのですけど、この準々決勝くらいからは接戦の良い試合が増えるハズだと……まあ、強豪国もそうでない国も混在するプール戦と違って、そこを抜け出たチーム同士の対決だから当然そうなるハズ、なのですが、うーん……
正直、ここまで差があるとは。試合内容は点差以上の大差、の印象なのですね。アイルランドは、何もやらせてもらえなかった。ジャパンがあれだけ苦労した相手なのにという以前に、この大会が始まった時点での世界ランク1位、のはずなのに。
逆に言えば、それだけオールブラックスの現在の立ち位置は果てしなく高い……まだまだ全然底が見えない印象でして、今回のワールドカップの行方も、果たしてオールブラックスを倒せるチームはあるのか、ということになってしまうのでしょうね。

ウェールズ 20−19 フランス
クオーターファイナルで唯一、最後まで勝敗の行方が分からないゲームとなりました。ホント、フランスという国は(ラグビーでは)分からない。これがトンガに僅か2点差でやっと勝ったチームと同じチームなのかと……試合開始からすばらしいパス回しからのトライを重ねて、若い彼らはのっちまったのかなぁと思う。前半のスコアは19-10。今年のシックスネーションズを制覇したウェールズに対しても、ラグビーの質で上回ってたように思います。なのに……
後半9分のレッドカードが命運を変えてしまった。あの肘打ちは……今回、レフェリーの基準がどうこう言われてますけれども、あんなの、いつの時代のどんな基準でも完全にレッドカードです。なぜあんなことをしてしまったのか、ワタシにも分からないし、おそらく本人含めて誰にも分からないでしょうね。
結局じりじりと追い上げたウェールズが、最後きっちり差し切って1点差での勝利。ウェールズの抜け目ない強さとも言えますが、ワタシには完全にフランスの自滅に思えました。ホント、分からないチームだなぁ。


さて、そんなワケで、準決勝の二つのカードが決まりました。

イングランド vs ニュージーランド (26日土曜 17:00〜横浜)
ウェールズ vs 南アフリカ (27日日曜 18:00〜横浜)

凄いメンツだなぁと改めて。この中に日本が入っていたら……そりゃ嬉しいけど、やっぱりどこか間違えてる(笑)とも思う。まずはイングランドがオールブラックスに挑戦。これはある意味、天下分け目の関ヶ原(笑)ですね。エディさんがどんな戦術でオールブラックに挑むのか、とても楽しみです。
ウェールズは今の調子だと、ちと南アフリカ相手には厳しいと思うのですが、タフなジャパンとの試合を制した南アに、激戦の疲れ(?)が残っているようなら勝ち目はあるかもしれません。

今の段階で敢えて予想するなら……
まあ、大方の予想と同じですけど、決勝は、ニュージーランド対南アフリカ。
決勝については、プール戦の雪辱を果たして南アフリカの勝ち、としておきます。ここまで、あまりにも順調なオールブラックスですが、そこに落とし穴が……なんてことを考えないと、今のオールブラックスが負けるところって想像できないです。

さて週末、楽しみです。

ジャパンの旅の終わりに

日本 3−26 南アフリカ

ジャパンの旅はひとまず終わりました。ただ、そのことをまだ受け入れきれてない自分がいたりします。これ、サッカーの2002年の日韓ワールドカップで、トルコに負けた翌日と少し似ています。あの時はなんの根拠もないのに、我らが代表がトルコに負けるとは毛ほども考えてなくて、敗戦というものをまるで受け入れられず、ざっくりと心に傷を負ったのでした。さて、今回はと言えば……

南アフリカ、強かったです。
正直言えば、試合にかける事前の準備や試合への覚悟、とるべき戦術、そしてどれだけ勝ちたいかという気持ちの強さ、その全てでジャパンは及ばなかった印象です。ジャパンが決して弱かったワケではなくて、勝負事というのは勝者がいれば当然敗者もいるので……時にこういう、もう相手を褒めるしかしかたがなくなることがあります。守備では、ひたすらラックの接点にフォワードで圧力をかけ続け、パスには早い出足で(オフサイド気味?)プレッシャーをかけてジャパンの誇る両ウイングにスペースを与えない。攻撃の際は、オフロードをほぼ封印してでもラックで確実にボールをキープする。フォワードは最初からフルガス。控えに6人もフォワードを並べて、後半の割合早い段階で全員をピッチに送り出していました。(そのためか怪我があったコルビは勝敗がほぼ決する終盤まで代えてもらえなかったのが、ちと気の毒でした)なんというか、ジャパンを倒すにはこうすればいいという戦術が、あきれるくらい徹底されていて、かつそれが可能な選手が一切手を抜かずにそれをやり切る。大勝は要らない、確実に確実に……時間と共に負ける可能性を減らしていく。もともと横綱の力量のあるチームにこれをやられてしまったら、勝つのは難しいです。逆に言えば、南アフリカがそれだけの準備(ジャパンは徹底的に研究されていました)をして確実に勝つやり方を取らねばならないほどに、彼らにとってジャパンが脅威だったということも言えるワケで……
4年前、スターターに控え選手を並べて何の戦術も持たずただ力で圧倒しようとしていた南アフリカのこの変わり様が、ジャパンの4年間の進歩にも思えるのですね。

誰も口にはしなかったけれど……
ワタシを含め、ラグビーファンの多くが、ジャパンの戦いはここで終わるんじゃないかと、そう思いたくはなくても、どこかで予感はしていたんじゃないかと思います。決勝トーナメント進出が目標でそれに向けて激闘を繰り返し、明らかに疲労が色濃いジャパンのメンバーと、大会始まって以来ゆるぎない強さを見せている南アフリカ。そして4年前の敗戦もあって、絶対に負けない対策をしてくるであろう彼らに……ジャパンの力を信じる信じないの以前に、それは、とても難しいと言わざるをえなかったですから。少なくともワタシは、2002年のトルコ戦とは違って、能天気に勝てるとは思えなかったです。敗戦は悔しかったけど、でも力を出し切ったジャパンにも、すがすがしい何かを感じたのも事実。それでも……

これだけ喪失感を感じてしまうのは、今のジャパンがここでいなくなってしまうには、あまりに惜しい、もっともっと観たい、彼らの旅を観続けたいと、
どうしても思ってしまうから、なのだと思うのです。

準々決勝を大胆に予想してみる

さて、いよいよクオーターファイナルなのです。サッカーの方の日本代表でもこれまで都合三度決勝トーナメントを経験していますが一度も進んだことのない領域です。もちろんラグビーのジャパンにとっても初めて。ここからは未知の領域なのです。そしてサッカーのW杯でもそうですけど、この準々決勝あたりが、一番面白い試合が多いです。今回も勿論、凄いラインナップ。てなワケで個人的見どころなどをご紹介しつつ、個人的な勝敗予想。

イングランド VS オーストラリア
(19日土曜日16時15分 大分)
4年前の大会ではジャパンを指揮したエディー・ジョーンズ監督が率いるイングランド。対戦相手はなんと、そのエディ監督の母国オーストラリアです。図らずも母国を相手にすることになってしまったエディさんの心中やいかに。もちろん両国とも優勝経験のある超のつく強豪国ですから、それだけでも面白い対戦になりそうなのに、なんだかエディさんという個人を巡る対決にも思えて興味が尽きないです。
今大会、開幕から3連勝して早々に決勝トーナメントを決めたイングランド。初戦でフィジーに苦戦し、ウエールズに苦杯をなめたオーストラリア。勢いではイングランドに分がありますが、ここは敢えて決勝トーナメントに照準を合わせたオーストラリアの勝ちと予想します。スクラムハーフのゲニアがイングランドを切り裂いてエディさんの野望を砕く……となれば盛り上がりそうですしね。

ニュージーランド VS アイルランド
(19日土曜日19時15分 東京)
ご存知大会2連覇中の絶対王者オールブラックスと、ジャパンとプール戦で対決したアイルランドの対決も興味深いですね。プール戦を危なげなく勝ち抜いたオールブラックス。対して、ジャパンに苦杯をなめながらも最後に拾った勝点1で、最終戦を待たずプール戦勝ち抜けを決めたアイルランドの抜け目のなさも光ります。大会始まる時点での世界ランク1位と、現世界ランク1位の戦いは、もちろんこれが決勝戦でもおかしくない対戦でもあります。ただ……
やはり、底力で一枚上のニュージーランドに、ここは抜けていただきたいと、期待も込めて。

ウェールズ VS フランス
(20日日曜日16時15分 大分)
面白いカードですね。プールDでオーストラリアも破ってジャパンと同じ4戦全勝・勝点19で抜けたウエールズは相当調子が良さそうです。対するフランスは今回実はあまり前評判が高くなかったのです。若い選手が多くて、むしろ4年後の2023年フランス大会に向けた育成の大会にも思えたのですが、まあしぶとく、ここ一番で負けないラグビーは魅力的でもありました。(アルゼンチンにもトンガにも2点差の薄氷の勝利)おそらくウエールズ有利と誰もが予想すると思うのですが、このフランスというチームは過去のワールドカップで度々予想外の結果を出してきたチームでもあります。ここはフランスの勝ちと予想。

日本 VS 南アフリカ
(20日日曜日19時15分 東京)
さて、我らがジャパン。この準々決勝の勝敗予想に、我らがジャパンがいることにとてつもない感動を覚えています(笑)。しかしまあ、南アフリカは……強いですね。発表されたスタメンを見て、ちょっとクラクラしました。ロックの二人、エツベス(身長204センチ)とデヤハー(205センチ)は滅茶苦茶高いよなぁとか、今まで、でかかっただけの南アに変化とスピードをもたらしたコルビは脅威だなぁとか、スタンドオフのポラードの調子がよければ何もさせてもらえないかもしれないなぁとか、もちろんフォワード一列はもともと脅威だし……とまあ、心配ばっかり(笑)。
プレースピードの面だけはジャパンに分があるとして、やはり好勝負に持ち込むためには、いわゆるセットピース(スクラムとラインアウト)で互角の勝負が出来ることが最低条件だと思います。そこがクリアできて、という前提にはなるのだけれど……
幸いほぼベストメンバーが組めるジャパン。ホームの利も生かしてフィットネスで上回って、後半勝負に持ち込めれば、十分勝機はあると見ます。


繰り返しになりますが、ワールドカップで一番面白い試合が多い、準々決勝です。全ての試合で、好ゲームを期待しましょう。

選手紹介・ジャパン編2

さて、こんな時期になってからの選手紹介。今更感満載(笑)ですが、これまで書くこと一杯すぎてなかなか書けなかった続編なのです。
(1回目はこちらをご覧ください)
ではでは。

松島幸太朗
もはや皆さんご存知ですね。圧倒的なスピードと圧巻のステップワークで相手ディフェンスを切り裂くトライゲッター。今大会でも予選プール4試合で5トライをあげて、目下大会トライランキングでトップタイにつけています。風貌は外国人(?)なれど、ジンバブエ人の父と日本人の母のハーフで、生まれは南アフリカですが、6歳から日本在住のネイティブ日本人です。高校時代は花園のスターで3年次には全国制覇も経験。その後、トップリーグのサントリー、スーパーラグビーのワラターズやレベルズなどに所属し、まあジャパンラグビーのエリートと言っていい選手ですね。野球に例えるなら、甲子園を沸かせたスターがプロ野球でも大リーグでも活躍し、そしてWBCで活躍する姿を見るような感慨が、ラグビーファンにとってはあるのですね。南ア戦でもきっとやってくれることでしょう。

グ・ジウォン(具智元)
今回のジャパンの3番プロップ、ファーストチョイスは、韓国人の彼です。父は元韓国代表プロップで日本のホンダでも活躍した具東春さん。ご本人は中学時代に大分県内の公立中学に転入し、日本文理大附属高、拓殖大、ホンダと進んで、2016年にサンウルブス加入を経て2017年にジャパン初キャップ。外国籍選手ながら、日本で育って日本で強くなった選手ですね。プレースタイルは……まあとにかくスクラムが強いです。アイルランド戦で、相手スクラムを粉砕して吠えた姿は痺れました。スコットランド戦は残念ながら怪我で途中交代してしまいましたが、幸いにも怪我は軽いようです。南アフリカの暴力的(?)パワーのスクラムに対抗するためには、不可欠な選手だとワタシは思っています。

田村優
日本の10番、つまりは司令塔なのですが、この田村、日本人には珍しい、天才肌の選手です。良い時の田村といったら、これはもう世界中の名スタンドオフと比肩し得るような……あざやかにゲームを組み立て、魔法のようなスルーパス(ラグビーだとグラバー・キックと言いますが)をディフェンス・ラインの裏に通してトライを演出します。ただ……天才肌の選手にありがちなように、調子に波があるといいますか、あれー?てな出来の日も、ままあります(笑)。今日は良い田村なのか悪い田村なのか……これが結構ジャパンの出来を大きく左右してしまうのですね。
あと、これも天才肌の選手にありがちなのですけど、発言が、天然(笑)なことも多々。今回のワールドカップ中でも、初戦のロシア戦直後の「はやく(試合が)終わって欲しいとずっと思ってました」発言とか、確かサモア戦後の、
「キャプテンが何か言ってましたけど、英語なのであんま聞いてなかったです」発言とか、
えーっ(笑)、と思うことも多々。南ア戦は是非、良い田村でお願いします。これはマジで。

アマナキ・レレイ・マフィ
今回のジャパンの中でも間違いなく最強の突破力を持った選手です。そして彼が好調ならば、世界中のどこのチームでもレギュラーになる力のある選手だと思っています。トンガ出身。トンガのU20代表などを歴任した後で日本の決して強豪とは言えない花園大学に留学。そこからトップリーグのNTT、イングランド・プレミアリーグのバース、スーパーラグビーのレベルスなどに在籍。特にレベルスでは1シーズンで31試合に出場し、35得点するなどMVP級の活躍でした。4年前のワールドカップの南アフリカ戦、後半途中出場して南アフリカに行きかけた流れを引き戻したのも記憶に新しいところです。最後のヘスケスへのラストパスもアマナキの強烈なハンドオフからでしたね。
今回はサモア戦途中に負傷交代し、それ以降の出場がないのが気がかりなのですが、南ア戦ではスーパーサブとしての登場を強く期待します。南アの選手に1対1でも負けない強烈なフィジカルと突破力を、是非観ていただきたいです。

おそらく、3回目に続きます(笑)。

『アゲイン』を振り返ってみる

以前のブログでも触れましたが、今年4月に『アゲイン』というラグビーを題材にしたリーディング公演を上演しました。今大会のスコットランド対ジャパンの試合をベースにした作品でして、当然まだ観ぬ試合を当時ワタシなりに予想して架空のスコットランド戦を描いたのです。今日は先の現実のスコットランド戦を踏まえて、その公演を振り返ってみたいと思います。

まずは架空の方の試合展開。前半開始早々のスクラムでジャパンはペナルティを取られてしまいます。その後も自陣でのペナルティを重ね、その度、スコットランドのレイドローのPGが炸裂。4つのPGを決められたジャパンは、トライを一つも取られてないのに、7−12というスコアで前半を折り返すことになります。これ知ってるヒトにはわかると思うのですけど、4年前のワールドカップ・イングランド大会でジャパンがスコットランドに敗れた時の展開、そのままなのですね。後半になってトライも許してしまい、登場人物たちは、4年前と同じことの繰り返し(アゲイン)になるかもしれない試合展開に戦慄します。そこから……

作中の試合、ワタシが焦点を当てたのは『スクラム』でした。ノックオンやスローフォワードなどの軽い反則があった場合のリスタートとしてスクラムが組まれるのですけど、8人対8人で押しあうスクラムは当然体格差がもろに出るので、体格に劣るチームには不利になります。例え相手がノックオンした場合であっても、スクラムで負ければボールを奪われてしまう。また、レフェリーの判定でコラプシング(スクラムを故意に崩す反則です)を取られてしまえば、今度は重い反則になって相手にペナルティ・キックが与えられます。つまりはスクラム次第で、ノックオンの度にPGを決められるようなことが実際にあり得るワケで……スクラムは本当に怖いんです。特にスコットランドのような、キックでゲームを組み立てる相手の場合は、スクラムで互角以上に戦えることが勝つための前提条件になります。

そして現実の方の試合では……
前半のわりあい早い段階のスクラムで、ペナルティを取られたのはスコットランドの方でした。ワタシの仮想した試合とはまるで逆(笑)で、その後もジャパンは試合を通して互角以上のスクラムを組んでいました。それがスコットランドのゲームプランを大いに狂わせただろうことは想像に難しくないです。劇中描いた、アイちゃん(笑)ことヴァルアサエリ愛がスクラムを牽引して……そこから4年前のスコットランドのお株を奪うような、トライラッシュ。現実のジャパンは、『アゲイン』で描いた想定のジャパンより、ずっと強かったです。

劇中の試合では、後半になって徐々にスクラムを修正したジャパンが、2トライ差を終盤で猛追し、最後ロスタイムのラストワンプレーで……てな展開になります。当時ワタシなりに、期待と願望を込めて描いた試合でした。上演後にアフタートークのイベントを開催したのですけど、そのゲストに来ていただいた村上晃一さんが(公演をご覧いただいた上で)こんなことをおっしゃってました。

「僕はむしろ、前半でジャパンが2トライ差くらいリードして、終盤のスコットランドの反撃を抑えて勝つ展開を予想しています」

おそるべき慧眼ですね。実際の試合は正に前半21−7でジャパンがちょうど2トライ差のリード。後半早々の福岡のトライで3トライ差までなったのですけど、スコットランドの反撃を2トライに抑えて逃げ切ったワケですから。さすがはラグビージャーナリスト。村上さん、凄い! ただ……同じアフタートークでこうもおっしゃってました。

「プール戦はジャパンが3勝1敗で2位通過で、プールBを首位通過したオールブラックスと準々決勝でぶつかれば……ば盛り上がりますよね」

実際のジャパンはプールAを4勝0敗で首位通過しました。現実のジャパンは、その村上さんの予想をも上回る強さでした。プール戦で勝点19を取ったのは、全プールの中で、ジャパンとウエールズだけです。プール戦を4勝し、かつ全ての試合でボーナスポイントまで取った満点が20点です。勝点19というのは、それこそ優勝とか準優勝するチームのプール戦なのです。今のジャパンの強さがどれだけ奇跡的なのかは……正直、語る言葉が見つかりません。

ジャパンがプール1位になったことで、準々決勝の相手は、あの南アフリカになりました。4年前のブライトンの奇跡のお相手で、そして今大会の開幕前の最後のテストマッチでは完敗しています。プール戦のイタリア戦をテレビで観たのですけど、まあ、その強いことと言ったら。イタリアの屈強なプロップ選手が二人も試合中に壊され、交代を余儀なくされました。今大会の南アフリカは間違いなく4年前よりずっと強いです。とりわけスクラムの強さがハンパなくて……

今のジャパンと、南アフリカ。どんな試合になるのか。また、どんなスクラムになるのか……
今からとても楽しみなのです。

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