February 08, 2005


国内組への信頼/中村と小笠原の共存

attacking phasemajestic blueはattacking phaseとして生まれ変わりました。
ブックマークの変更等よろしくお願いします。


国内組への揺るがぬ"信頼"
 元旦にNHK-BSで放送された『サッカー日本代表・ドイツへの最終章』という番組の中で、ジーコ監督がアジアカップについて語る時に非常に嬉しそうな表情を浮かべていたのが強く印象に残っている。そしてアジアカップ連覇、欧州遠征での躍進を中心とする2004年を「国内組が成熟した1年」とジーコ監督は位置づけていたが、これは今年の方向性を推し量る上で非常に重要なものだったと思う。
ジーコ監督(2005年元旦)
「昨年の欧州遠征で最も重要だったのは日本にいる選手たち、いわゆる国内組でチームを構成したこと。その中には初めて代表のチャンスをもらう選手もいたし、久保、玉田、田中誠、茶野、西……皆にとって良い機会だった。というのは、そういった選手たちが実力を示すチャンスを窺っていた時だったからだ。ハンガリー戦、チェコ戦、アイスランド戦、イングランド戦と重要な試合が続いていたので、どんな大会も国内組でも通用するのだという自分たちの力を証明する上で、欧州遠征は国内組の選手にとってとても重要なだった。」
「もちろん欧州組は最高の選手たちばかりなので、可能なら呼びたいのは当然。だが招集できなかった場合でも力のあるチームができる。それを国内組はアジアカップで証明したのだ。」
「選手の招集に関しては、その時に誰を呼べるかという問題がある。2004年は欧州組の招集が困難なことが多く、第一段階で国内組を招集しチームを作っていった。とにかくチームの基盤となるのは日本でプレーする選手たちである」
 ジーコ監督が「チーム全体が自信をつけた」と胸を張る欧州遠征、そして「私のキャリアの中でも最も強烈に心に残る出来事の一つだった」というアジアカップの優勝により、ジーコ監督の心中では国内組に対する信頼が深まっていた。そして国内組だけで立ち上げた今年のキャンプでは昨年の流れを踏襲した良い準備ができ、カザフスタン戦・シリア戦で、昨年からの戦いで国内組中心で戦術組織の土台、強固なベースが確立されたことを印象づける好パフォーマンスを見せていた。
nakamura 今回欧州組の中田英、稲本、大久保、柳沢らは招集すらされず、前々日の合流となる高原、前日の合流となる中村も、ジーコ監督はスタメン起用しない可能性を示唆している。試合直前までは"情報戦"の可能性も捨てきれないが(笑)、「とにかくチームの基盤となるのは日本でプレーする選手たちである」などと国内組への信頼が表れた上の元旦の発言の数々、「国内組が成熟した1年」と位置づけた昨年からの流れを考えても、中村・高原が前日・前々日合流でコンディションに問題がある中、国内組だけでスタメンを組むことは(少々驚きはあるものの)特に不思議ではない。
中村と小笠原の共存
 さてそこで問題になってくるのが中村、高原の起用法だ。高原はインド戦の久保のように、途中からFWとの交代でそのままFWに投入するのは間違いないとして、中村をどの時間帯に、どのポジションで、どういう状況で送り込むかは北朝鮮戦の選手起用の見所の1つと言えよう。

 この点、キャンプからジーコ監督が何度か試している小笠原のボランチ起用は、中村と小笠原の共存を図るためのオプションではないかとずっと考えていた。ただし私が予想していたのは、中村-遠藤-福西でスタメンを組み、後半途中から遠藤か福西に代え小笠原をボランチに投入。レジスタの役割を小笠原に与え、トップ下の中村と併用するというアイディア。さすがに中村はスタメンだろうと思っていたので(笑)。これならば中村-小野を併用したオマーン戦のバランスをある程度再現できる。
3412 もし小笠原が先発ということになれば、小笠原-遠藤-福西で中盤を構成し、途中から小笠原を下げて中村を投入することでトップ下をそのまま入れ替えるという案もある。だがリードした展開で中盤のポゼッションを高めて時間を稼ぎたいといった状況では、小笠原と中村を併用してボールの落ち着き所が増えれば心強い。小笠原ボランチ、中村トップ下という共存可能性は、キャンプからの起用法を見ても十分ありうると見ていいだろう。
 昨年2月のオマーン戦で、トップ下の中田英をボランチに下げて2列目に小笠原を投入し、相手の守りの基準点をズラして混乱させようと試みたが、その試みを再現するものとも言える。

442 もう1つ可能性があるのは、アジアカップで見せた4−4−2へのシフトチェンジ。これならば2列目に小笠原と中村を併用できるし、アジアカップで数試合を経験したフォーメーションゆえ移行もスムーズだろう。シリア戦でも後半途中から本山を投入して4−4−2へシフトチェンジしたが、スムーズな連係で追加点を奪っている。アジアカップタイ戦のように、4−2−3−1という形も中盤の数的優位を確保するために有効なフォーメーションである。
中村と小笠原の違いとゲームメーカーの重要性
ogasawara 高いテクニック、オープンスペースへの的確な展開力、キックの技術と精度、そして強い個性に根ざしたトップレベルの戦術眼を持った中村と小笠原だが、一発で局面を変えるロングパスをよく使う中村に対し、小笠原はショートやミドルのパスを好む傾向がある。中村は創造性あふれる左足からの1本のパスで局面を打開し、味方を自在にコントロールする天才肌のゲームメーカーだが、小笠原はシンプルなパス交換を繰り返すことで堅実に中盤を構築していくゲームメーカーだ。
 高度なテクニックを操り、クリエイティビティ、正確無比なラストパスで「何か違うことをしてくれる」という期待感を抱かせてくれる中村と比べると、小笠原のプレーはよりシンプルで現実的、実践的。チーム戦術の中で自分をより客観的にとらえながらプレーするタイプではないだろうか。

 カザフスタン戦、シリア戦で後方の選手が出しどころに窮して、前線に無駄に放り込む場面があまり見られなかったのは、チーム全体が組織的に動き、持続的にパスコースを作り出していたことの証にほかならない。いくつかある選択肢のうち効果的な一手を選べるかは、監督ではなくピッチに立った個人の力量で決まるもの。その点で、長短のパスを駆使し、攻撃にアクセントをつけられるゲームメーカーの存在価値は大きいというほかない。
 またサッカーの質はシステムや戦術と同じ程度、ピッチに立つプレーヤーの個性によって左右される。その点からいえば、中村と異なるキャラクターを備えた小笠原の存在は、もうひとつのオプションとして重要。小野不在時を想定し、戦術的なバリエーションの拡充を考えれば、レジスタに小笠原を置くというオプションも十分有効だ。
 
 とにかく「チームの仕上がりは上々。最終予選の突破には十分自信を持っている」というジーコ監督の下、国内組中心の日本代表が北朝鮮戦でどのような戦いを見せるか。日本サッカーのポテンシャルを見せつけるためにも、本当に大事な一戦となる。

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中澤佑二
「今日の試合はディフェンスの意識統一、ボールを取った後の動きの確認をした。難しい試合だったので結果は出なかったが、ディフェンスに関して確認ができたのでよかった。俊輔(中村)とは一緒にやっていたし、心配していない。タカ(高原)もほかの人が彼の良さを理解して、できるようにしっかりサポートしたい。」
----ジーコが国内組をスタメンにすると言ったが
「うれしいです。国内組はみんなモチベーションが高い。宮崎合宿からみな頑張っている。昨年から見ても気持ちの上でとても充実している。今のチームの状況は、みんないつもリラックスしている。特に力が入っている選手はいない。明日からどう変わるか分からないが、うまくコントロールしていきたい。
自分自身もあまり深刻になるのは好きじゃないので、ワイワイやろうと努めている。国内組で作った雰囲気を海外組に違和感なく伝えられればいい。今の国内組はアジアカップやキリンカップで苦しい戦いをこなしているので、プレッシャーには負けないと思う。
このメンバーでやれる期待が大きい。相手がどこだろうと、勝ち点3を取る」 


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(写真はイメージとしてリンク先から拝借) ...
10億理論 ??信頼関係?? | 仕事をしていて想うこと at November 01, 2006 13:07
この記事へのコメント
個の技術と自由を哲学としてきたジーコ。去年は信じられない程スタメン選手がチームから居なくなったので、テーマは「国内組の底上げ」に已むを得なくなった。今年のテーマは「どうやってこの二つのグループを一つにするのか」かな?

注目するのはやはり中村俊輔ですね。いままでは俊輔&ヒデの共存の話がイッパイあったが、Z-NETさんの記事のように小笠原と中村の共存の問題・オプションを考えるのも興味深い。この二人の共存でもしかして欧州組&国内組の共存への道が現れてくるかもしれない。無理矢理欧州組全員をバーっと毎回毎回使うのではなく、戦い方、フォーメーション、選手個人のコンディション、相手、によってflexibleに出来るチームの方がこれからの数多い戦いに必要だと考えるのは私の欲でもあります。循環を良くして、誰もが腐らないようにも、一人一人が強くなるためにも、ね。

もう北朝鮮戦、明日になっちゃいましたよ・・!汗。
Posted by まりえ at February 08, 2005 13:04
今の国内組なら北朝鮮に勝てるでしょうから、欧州組みは次のイラン、バーレーンに温存して欲しい気もします。予選突破のボーダーは勝ち点12,3でしょうから、ドイツ合宿を経てイランと引き分け以上、ホームでバーレーンに勝てば勝ち点7(9)。期間が開いたところで、もう一度チームを仕上げ直してバーレーンに勝てば勝ち点10で、全勝なら12で相当楽になります。あと北朝鮮に勝てば、多分予選突破が決まるはずです。そのようなシナリオでコンフェデに望みたいですね。
最初のイラン戦に勝てればバーレーンに1勝1分けでもよくなるので、できれば勝ちたいとこでしょう。
全くの取らぬ狸のなんとやらですが。

ううっ、やばい!考えてたら緊張してきました。
Posted by はらぺこ at February 09, 2005 00:01
>まりえさん
とにかくオプションはたくさん作っておいてほしいですね
本番までは毎回メンバーが変動すると思うので、そこをどう乗り切るかはじっくりみていかなきゃいけない
と思います。
特に、日本人の中で最もポテンシャルが高いと思われるプレーメーカータイプの併存についてはドイツ本番までどうなるかわからないポイントでしょう。

>はらぺこさん
>今の国内組なら北朝鮮に勝てるでしょうから、欧州組みは次のイラン、
>バーレーンに温存して欲しい気もします。
結果的に(笑)、多くの欧州組を温存した形になりましたね。イランの監督は欧州組がどれくらい参加するかに過敏になっているようで、対策が立てにくいだろうと思います。
個人的には1トップで中盤の数的優位を保つような戦いが面白いと思うのですが。
Posted by z-net at February 12, 2005 02:31
 
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