オネイロポンプ~ジグリーヌの牢獄~

シナリオ作家。「巨乳狩人 幻妖の微笑」「シーサイドバラッド」「女教師 秘密の放課後」等のピンク映画、その他AV作品を執筆。時折、アブノーマル官能小説を書いております。

花火大会

ffa50fc5.jpg板橋花火大会なり
今年は場所代えて見易いなり…

佐藤源太監督「JKニンジャガールズ」を渋谷東映で観た。

久々にさっぱりさわやかな気分にさせてくれるリフレッシュ作品に出会った。

オヤジ忍者が東京を大阪化させようと暗躍。JKニンジャガールズをせん滅させんがため、女子校生に乗り移り接近、彼女らを暗殺しようとする。

素晴らしい。もう内容やらセットの軽さやら、主人公達の演技やらテーマだとか…(まぁ勧善懲悪でしょうが…)頭の中を空にして楽しめる。見ていて私は敬愛するメキシコ、SANTO映画、ルチャ映画のトンデモ爆発ストーリーモードになってしまい、彼女らJKニンジャガールズを応援してしまった。

ただ、この映画、渋谷東映では昼間1回の上映しかなかったのが不思議。とても夏休み前だし、昼間の時間にヤング達(ああ、古い表現しましたね)が観に来るというのか?というよりも、本作品はDVDや配信をメインに考えているような気がする。劇場公開作品のレッテルが欲しいだけかもしれない。でも、そんなことを差し置いても、本作のトンデモハジケぶりは称賛に値し、こういう映画こそ、もっと評論の土台にあがるべきものだと思えてならない。

更にしなりおがアノ伴一彦だったのが、あまりにも驚いてしまった。テレビドラマで一世風靡した伴氏も、とうとう‥このような…と、別な意味で感慨深さを感じた映画でありました。

最後に私は本作品で初めて井上玲音チャンに出会った…何というキューティーなお顔であるか、これからが楽しみなひとりである。

嵐よういち「未承認国家に行ってきた」(彩図社)を読んだ。記事タイトル

まず未承認国家という響きに惹かれた。

本文を読んで理解はできたが、台湾が日本では未承認国家であるとは不勉強にて知らなかった。そんな本書は国家として日本が認めていない小国を旅行した見聞録。

ただ、本書で取り扱われる国には名前は聞いたことあるような先も出てくるが、そこが未承認だとは知らなかった。

また僕が中学、高校などで習った国家が今はなく、別な名前及び分裂して新たな国家になっていたりうするので、とても30年前の知識では追いついていけない地理感である。

が、本書は気楽な見聞記なので、その辺りの知識はなくとも、楽しく読めた。

一読して思ったのは彼が訪問した国々は戦争が背景で生まれた国、民族運動で誕生したような先ばかりで、かつ皆、貧しい国であるという印象を受けた。が、一番、面白く思えたのがチェルノブイリ原発ツアーである。

このツアーは原発事故後の土地を巡るというやつで、参加者の大半が線量計を持って参加していること。それが行く先々で数値が変化していく様を観察する著者の反応が興味深かった。また、このツアーは一種の廃墟ツアーであり、避難した直後のままの状態の家の中などを見学できるというのがポイント。特にオープン前だった遊園地の光景などは

直に見てみたいと思わせた。日本国内の廃墟探索などの動画などをたまに見るが、国家的に廃墟にさせられたこの場所は見事に怖さ、不気味さをかんじさせる気がした。

本書は世界のホンの一部の未知なる社会を見せてくれる貴重な一冊である。

荻上直子監督『彼らが本気で編むときは、』を新文芸坐で観た。

あえて書くがLGBTを主題にした作品の1本である。

私事ではあるが、私も昨年「シーサイドバラッド」というゲイ映画を書いた為、かなり興味ある内容であったが、冒頭から…あまりにもコテコテの展開でびっくり。まず教室内の黒板に「オカマ」とか「ヘンタイ」とか、書いてある。

物語の核になる少女トモの同級生の男子が性同一障害者なのであるが、それを表しているが、まず今の小学生がオカマなんていう言葉を平気で使うであろうか、まだ「オネエ」とかならわかるが、この時点で荻上監督の感覚の古さ、LGBTへの浅い視点でしか描けない力量を思わせた。学校でも、そのことについては全く触れていないし…学校の描写があまりにもお粗末なのである。

そしてトモの母親は男狂いで堕落した女性…この典型的なバカ母親像も、どこかで見たもので新鮮さはない。トモが叔父のマキオの元へ見寄せるが、そこで出会ったのがマキオの同棲相手、リンコ。そう彼が生田斗真演じる性同一障害者であるのだが…彼がトモの母親変わりとなって、マキオと共に新たに家族を作っていこうとする感動物語?になるはずだが、そうには残念ながらならない。

だいたいリンコのキャラがつまらないのだ。介護士をしているが所内での立場とか、全く簡潔にしか描かれておらず、LGBTであることで仕事上で困ったこと、トイレ問題とか、所内の患者との対応とか、普通の介護士といったもので面白味がない。同僚の男言葉を使う「ト書きを読まない」女優、門脇麦とのやりとりもどうでもいい。門脇が結婚するということで、それに対するリンコの憧れを描く為のキャラだが、それにしてもアッサリしていてどうでもいいキャラだ。

とにかくリンコが優しい性格だけでしか描かれておらず、それも生田がメソメソしすぎで見ていられない。マキオとの関係も本当に愛情があるのか、どうか、例えば一緒にお風呂に入るなどのシーンを入れてもよかったのでは?

更に必要かと思うのが、トモの同級生のゲイ、カイだ。カイが上級生にラブレターを書いて母親に自分の性癖が分かり、自殺を図るなど起こすが、解決策が見つからないまま、ドラマの中で影に隠れていく。どうもしっくりこない。

またラストがおかしすぎる。カイの母親の心ない行為でリンコやマキオの元へ児童相談所の人間が来たりして、トモの生活環境が問題視されたりするのだが、最後突然、男と別れた母親が来て、引き取ることになるのだが、おかしくないか?だって母親こそ、育児放棄しているのだから、やすやすと引き渡すリンコ達の気持ちが不明。養女にまでしたいと言っているのだ。もちろんトモが実の母親がいい、と言うが、状況判断から、それを止めるのがリンコやマキオの立場ではないのか?爪の甘さが、本作品を薄っぺらいLGBT問題を主題にしただけの映画になり、とても文部科学省選定作品で、かつ東京都渋谷区および渋谷区教育委員会が初の推奨作品に選定するほどの価値は見いだせない映画であった

中野量太監督【湯を沸かすほどの熱い愛】を新文芸坐で観た。

またしてもつまらない映画を観た。

ここのところ、ブログに書く映画の感想文が、ほとんど面白味を感じないのばかりで、こいつは映画を見る目がないんだろう、とか、思う人もいるかもしれないけど、本当にイマイチなのは、イマイチとしか感想を記せない。お金もらって提灯持ち原稿を書くのならば別だけど…ただ、一応観た順番に書いているので、これから思わぬ傑作作品の事も後日買う予定です。

さて、本作品ですが、まずラストからいきなり書きます。おい、これ犯罪だろ?違うか?というエンディング。自分の妻の遺体を経営する銭湯で焼き、それで沸かしたお湯で彼女の熱い愛を感じ取るというオチなんだろうけど…確かに、火葬場以外の場所で、火葬場職員以外の者が人体死体の焼却を執り行う事を禁止する法条文はないので可能と言えば、可能らしいが、死体遺棄罪」や「死体損壊罪」に問われたり、殆どの自治体で知事が許認可した施設以外での死体処分を禁ずる規定を設けているので、彼らが取った行為は決して良い事ではない。映画だから、こういうこともあっていい、フィクションだから、といえばその通りだと思うが、それまでの展開から見ると、とてもリアリティあるものではない。

全体にエピソードの詰め込みが多くて、あちこち飛んで、それも全部、母等、親と子の関係に関してのばかりで飽きてくる。特に松阪桃李のエピソードは不要。あれをなくして90分位にすれば話が凝縮されてよかった気がする。

そして根本なところでオダギリ・ジョーと宮沢りえの関係があっさり片付くのも呆気ない。だいだいオダギリは女に逃げられ、あの女の子を1人でどう育ててきたのか、また銭湯再開もアッサリしすぎ。銭湯が大事なポイントであることは解るが、とってつけたようで、あんな簡単に再開して大勢の客が詰めかけるのなら、もとからして休業しなくてもよかったのでは?と思う次第。

トータルとして細部が漠然とみせかけだけで、ひとつに芯が全く見えない。宮沢りえの病気についても、余命僅かというのにあまりにも旅行に出るまでの元気さと、娘の病気を知ってからのあまりにも素直に向け入れる態度など、何か親子の愛を描いている割に感情の描き方が弱い気がする。

併映で観た作品ともどもイマイチな感がぬぐえぬ作品でした。

併映については後日感想をば…

高峰秀子【高峰秀子と十二人の男たち 】(河出書房新社)を読む。記事タイトル

高峰秀子の対談集。谷崎潤一郎やら三島由紀夫等を始め、様々な人物との対談で、その時々の話題を取り上げて楽しい内容になっている。

特に森繁との対談は【恍惚の人】を中心として語られていて、読み応えがある。また成瀬己喜男との対談でも、高峰の成瀬に対する尊敬がヒシヒシと感じられてよい。

大変、読みやすく構成されているので、スラスラッと読めました。

三島有紀子監督「幼な子われらに生まれ」をよみうりホール試写会で見た。

正直、本作品、荒井晴彦さんのシナリオということで期待した。

なんでも三島監督が別な作品のシナリオを荒井氏頼みに行ったら、本作品のシナリオを渡されて、映画化したとか…それにしては物語全体にドカッと来るエネルギーが感じられない。

それはおそらく主役の浅野忠信のキャスティング失敗にあると思う。どう見ても彼が子連れ相手の女性と再婚し、自分にも同じ年頃の娘がいるという父親に見えないのだ。

それに加えてのリストラ対象としての不安定な会社での立ち位置も後半は薄くなり、危機感が全く見えない。というか、ああいう会社内での立場ならリストラ対象になっても仕方ないと思える人物。父親としての自覚が薄い気がしてならないキャラクターである。それが狙いとするならば、とても共感できる人物。主役像ではない。

とにかく他の配役もみな影が薄い、というか、あまりにも各自の個性を出し過ぎていてドングリの背比べ的な存在感になっている。

また子供が皆、女子というのも物語に平坦さを与えている。生まれてくるのは男だが…

原作は読んでいないので、どの辺が荒井氏の脚色なのか、解らないが、原作に忠実というのなら、原作が悪いとしか言いようがない。

これまで重松氏原作の「恋妻家宮本」「アゲイン 28年目の甲子園」など、何本か見たが、どれも僕はイマイチ感があったので、脚色や演出云々の前に原作者、重松氏との相性の問題かもしれない、と思った作品でした。

クレイ・トゥイール監督「ギフト 僕がきみに残せるもの」をヒューマントラスト渋谷で観た。

まず長い。111分という尺が、本ドキュメンタリーにとって必要なのか?全体的に緩やかすぎて、観ていて飽き飽きしてくる。惹句にあるような「ケンカもする。絶望する日もある。それでも家族は旅をする」といった旅行のシーンは全くもって旅をしているイメージを受けないし、そもそも前半、彼が難病になった背景や病気の詳細が観客に示されないので、どんな病なのかピン!と来ない。ましてや彼はアメリカン・フットボール選手のスターであり銅像なども建立される有名金持ちなのである。

初め実父の勧めで信仰治療とやらいう心霊治療に参加し、主人公と実父との間にある確執などが描かれる。えっ?このドキュメンタリーは主人公とその生まれてくる子供の話ではないの?と思いつつ見ていると、確かに生まれてくる子供へビデオメッセージを残しはじめるが、そのことが中核になく、病気のALSを広め、それへの支援などの運動描写がメインになっていき、チラシなどに書かれているのとはやや方向性が変わってくる。

とにかく子供に対する思いが全く伝わってこなかった。

彼の身体はだんだんと動かなくなっていくのだが…その排泄困難の描写などは、病気の苦しさを感じるものの、所詮は金持ち。その財力と名声で生き延びていく。

主人公のあえて書くが、我がままさが全編を貫く。ただ、その彼の行動が周囲を動かしていき、病気を認知させていくなどの発展があって良いとは思うが、結局、彼。スティーヴ・グリーソンの名を広め、称賛するだけの呈の良い伝記映画。

あちこちと描きすぎて、残念ながら彼の金と名声を利用する行動に共感はできませんでした。

中川駿監督「尊く厳かな死」をケイズシネマ新宿で観た。

尊厳死を主題にしているということで関心が深い内容であった。

僕自身、尊厳死の協会から資料を貰い、検討している。そのタイミングでの鑑賞。

さて、話だが、実母か突然倒れて脳死状態になってしまう。母は尊厳死を望むことを意思表明していた。そこで延命か、処置を止めるか、判断に苦しむ息子夫婦と娘。

僅か60分という尺で自主映画(監督や主演者が、そう表現していたので、そう書きますが…)として描き、それゆえの自由さはあった、と思うが、少々、内容に薄いことが…

まず以前から延命処置を望まない尊厳死を表明しているなら、子供たちに伝えているだろうと思う。その点では母親の責任感もあるような気がした。

更にもう一点、全く入院費や延命治療に関しての医療費が語られないこと。ここが一番大事なのではないか、母親の看護に関する問題は出てくるが、お金に対しての問題は全くない。なんか死をあつかうドラマだからと言って、費用のことを少しも描かないのはどうか、と思う。リアリティを出すのなら、その点にも触れてほしかった。

お涙頂戴では終わらない作品で好感は持てるものの、いかにも舞台してます!みたいな大げさな芝居を全員がしているので、映像としての見映えが薄く思えた。舞台劇ならば、かなり良い線をいくドラマだと思うのだが…

特殊造形で土肥さんの名前があったのは、ちょっとした驚きであった。

銀座ねこ集会展(スパンアートギャラリー)を見た。

開田裕治さんが出品しているとのことで観に行った。

ネコをモチーフにして、様々な表情を見せる愛らしい絵が並んでいる。

とはいえ、それがグッとくる絵であるか、といえば、みなイラストの域を出ていない。

あくまでインテリアのちょっとした飾りものには相応しい作品であった。猫好きでならずとも、目の保養になる展覧会であった。

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