封入体筋炎患者闘病記

 封入体筋炎患者のヒロです。病歴は2018年で満10年、11年目に入りました。在宅勤務の仕事とリハビリの日々を送り、細やかながらも家族3人で暮らしています。ブログ記事は闘病記と広島地元ネタ、社会保障などの時事ネタ中心です。希少疾患の封入体筋炎の周知が目的です。関心があれば、ツイッターなどでご紹介していただければ幸いです。疾患関係で直コメントが苦手の方は、ツイッターのダイレクトメールを利用してください。封入体筋炎の闘病史は各進行段階の症状や生活障害、必要な社会保障制度等をまとめています。良ければ参考にしてください。最新の封入体筋炎の状況は『ブログ主のHALリハビリ』『近況について色々と』、取り組んでいるリハビリについては『2017年版 秋 筋疾患(封入体筋炎)リハビリ』に素人の体感目線で書いています。

 封入体筋炎の周知と脳の筋委縮予防、そして適度な闘病生活のガス抜き目的でこのブログを書いています。疾患関係の記事は、同病、他の筋疾患患者の方、ご家族、友人が苦しんでいる方の参考にでもなれば幸いです。些細な生活の様子や疾患の情報などのコメントをお待ちしております。広島都市ネタは、完全な暇潰しです。基本的にはどうでもいいです。そのどうでもいい事に、熱くなる方が居て荒らされるのでコメント不可にしています。ご了承下さい。リンクページに、広島市政へのご意見フォームを貼り付けています。そちらでどうぞ。その時々の気分で、記事内容に偏りが出ます。大目に見てください(笑)にほんブログ村特定疾患・広島市情報ランキングに参加しています。読んだついでにワンクリックして頂ければ励みになります。

前回記事 近況について色々と ブログ主のよもやま話 12
カテゴリー記事 近況について色々と

31 封入体筋炎の近況報告 
と言うか、筋硬直-腰抜け現象報告(笑)

画像1 
ウォーキング(野外歩行訓練)をしている男性イメージ図(かわいいフリー素材集いらすとやより)

 先週は3~4月を思わせる陽気で、最高気温が10℃を超える日が続いた。室外に出ても冬特有の突き刺すような寒気は全く感じず、本当に過ごしやすかった。事あるごとに書く、筋硬直現象の腰抜け現象もかなり緩和した。室内でも杖歩行を強いられていたのだが、先週は室内ではほぼ杖なし歩行が可能で下肢・上肢の稼働範囲も広がっていた。転倒リスクも室内に限れば皆無に近かった。予想された状況ではあるが、『本当に春先になると腰抜け現象から解放されるのか?』と一抹どころか、結構な悩みの種となっていたのでその点は安心した。先週の金・土・日と3日連続で今年初の野外歩行訓練を再開したほどだ。再開したと言っても、マンションの通路を杖歩行で数往復するだけだったが、その前の週の状況を考えると一歩も二歩も前進した。身体が少しでも予定外に動き始めると気持ちもポジティブとなり、生活全般も好循環をもたらすので不思議なものだ。野外歩行訓練再開の初日、二日目は両膝と脛(すね)が痛くなり、廃用性症候群の筋委縮を痛感した。あらかじめ、こうなることは想定内だったが、『やっぱり』である(笑)。心配症の家内の監視下だったが、今年初の二足歩行を楽しんだ。しかし、束の間の至福の時は永遠には続かず、今週に入り先々週以上の最大の寒波が到来した。

 ブログ主が住む広島市は、瀬戸内海に面し気候は比較的温暖だ。まあ広島市内は広く、北部方面の郊外は中心部や南部に比べ寒く地域差が割とある。ブログ主が住む地域は、瀬戸内海まで徒歩15分程度で市内でも温暖な地域だ。封入体筋炎患者としては助かっている。昨日は、午前中は小雨だったのが途中で雪に変わった。昼休憩時間にテレビを見ていたら、首都圏の交通パニックの様子を映しだしていた。この時ばかりは在宅就労の身に感謝した。夕方の地元ニュースも普段は、積雪とは縁がない市中心部や南部の積雪の様子を報じていた。この日の最低気温は深夜帯ではなく、日中。典型的な大寒波の気温サイクルだ。先週の中ごろから、来週は今年一番の大寒波が押し寄せると天気予報で伝えられていたので、驚きはしなかった。肝心の腰抜け現象だが、『もしかしたら・・・』の淡い期待を見事に裏切り、確実に登場した
(笑)。筋硬直現象の1つなので、他の萎縮している筋肉部位への影響も大きいはずだが、腰が一番酷い。一昨年までは、下肢-特に大腿四頭筋(膝上太もも筋肉)だったが、昨年から腰抜け現象が現れ始め、今年は更にそれが悪化した。膝崩れ(前)転倒リスクよりも尻もち転倒リスクがMAXとなり、昨年末の大学病院通院は止む無く、車いす歩行になった。その関連で、腰から背中にかけての筋肉部位-背筋の力も入りにくくなる。ただ、背筋は腰ほど重症ではなく、体感では足や腕程度だろう。

 以前の報告記事では、寒波が完全に去り、筋硬直現象から回復される(たぶん・・・)4月以降、捲土重来を目指し、室内で出来うる範囲のリハビリ-下肢と腰の自重筋トレとストレッチについて触れた。下肢は踏み足など6種類程度、腰は3種類と嚥下障害予防3種類をほぼ毎日消化。上肢は、中2日間隔で6種類程度を消化。これを日課としている。大体は昼休み時間や就寝前の1時間で集中して行う。記事上の文面だけ見るとさぞや、リハビリ三昧のイメージを持つかも知れない。下記画像2のように健常者筋力レベルで見ると、殆どストレッチもしくはそれ以前の準備運動でしかなく時間もそこまでかからない。イメージするような本格的なものは望んでも不可能な身の上だ。そもそも筋トレとは、行う本人の筋能力よりも大きな負荷をかけ鍛えるのが本来の目的。その意味合いでは、現在のブログ主からすれば十分、筋トレの範疇となる。暖かった先週は、室内では尻もち転倒のリスクはほぼなかったが、大寒波が押し寄せた今週は当然リスクが高くなる。事実先々週まで、椅子から立ち上がった際にふいに腰抜け現象に襲われ、尻もちをついた。フローリングや畳の上でも、転倒時の衝撃は意外とある。その衝撃に耐えうる備えだ。当初は、筋硬直現象に左右されない腰と背中の筋力の強化を目指していたが、現実には中々難しく目標を変えた。闘病生活の大きなサイクルでは、結果が出ない足掻きに過ぎないことは百も承知しているが、何の努力もせず自然に身を任せるのも流儀に反する。結局のところ、息子に頑張っている姿を見せること、今わの際(きわ)に満足感を持って旅立つことが大きな目的なのかも知れない。ネットのブログ記事では、広島の都市問題を色々と偉そうに論じているが所詮は、記事で完結するだけの与太話。闘病生活は直接の利害が絡む問題だ。

画像2 高齢者の寝たきり防止筋トレ風景
(かわいいフリー素材集いらすとやより)

32 ネットとは何だろう
心の排せつ物を流す場所?

画像3 ネット特有の匿名性のバリアのイメージ図
(かわいいフリー素材集いらすとやより)

画像4 心ない書き込みにショックを受けるネットユーザー
(かわいいフリー素材集いらすとやより)

 この1つ前の記事で、鯉党@さんのブログ記事のコメント欄の意見の趨勢に反論する記事を書いた。たまたま記事ネタが枯渇していたので、飛びついた。都市交通系の話題になるとコメント欄が真っ赤に燃えるのは、お家芸となっている。この記事はたまたま、広電に触れた直接の記事だが以前は無関係の記事から、強引に話題を振りさしたる論拠なしで批評・批判を繰り返すパターンだった。表面上は、批評・批判形式だが、ネット特有の反論できない立場の階層の人間や組織に言論攻撃をする意図が見え隠れしている。言論、表現の自由を錦の御旗に掲げ、匿名性をバリアにして言いたい放題だ。中には拝聴に値する意見もあるがその殆どは、単純な〇✖論や感情論が多い。こうした耳障りの良い極論が横行している。個人ブログのコメント欄と行政や会社のご意見フォームとの違いを弁える必要があると思うのは私だけだろうか? ブログ主はこうしたネットユーザーへの対応が正直面倒なので、ネット内強者(ブログ主造語)が土足で乗り込んできそうな広島系記事は一律コメント不可にしている。賛否は百も承知しているが、前ブログの反省からこのような処置にしている。今後もこちらではコメント可にする予定はない。ブログに限らず、ツイッター等を含めたSNSサイト全体を見渡すと、ユーザーは心の排せつ物を吐き出す場所として活用している人たちが実に多い。

 実はブログ主のネットデビューはかなり遅い。2013年頃だ。この年の4月から在宅就労を始め、在宅時間が増えた。プライベート用PCの購入を機にデビューした。前職時代は平日の帰宅時間は22時以降、週末は家族サービスに明け暮れていた。息子も成長してスポーツ少年団、学習塾などで共に過ごす時間も減った。私自身も封入体筋炎の進行で移動困難が深まった。自然とネットに触れる機会が増えた。最初はブログ(2014年)でスタートしてその後、ツイッターに拡大した。最初はこの無法ぶりに驚きを隠せなかった。実世界ではしがらみがあり声として出せないものを、匿名性のバリアにかこつけて声として出している、と解釈した。ネットの感覚で実世界に臨めば、争いが絶えず起こり収拾がつかなくなる。匿名性世界のネットと実世界ではブレーキのかけ方が違う。ネット世界にデビューして早5年が経過した。相も変わらずの不法地帯だが、最近ではテレビの報道でも『ネットでは~』みたいな感じで紹介されることも増え、一定の世論を測る物差しとしての認識となっている。しかし、ブログ主はネットの世論についてはかなり懐疑的な見方を取る側の人間だ。世にPC、タブレット、スマホが普及して身近な存在として殆どがネットユーザーであることは理解している。その世論の大部分を形成するユーザーとは何ぞや、と考えた場合にまずはそこに疑問が湧く。ネットのハードユーザー-1日3~4時間以上もネット環境にいられる人間-となるとかなり限られる。別の言葉で括ると暇人階層の人たちになる。そんな人たちの世論なのである。
 
 ネット内の意見は極論が多く、一方に偏った意見が多いと書いた。被害者意識が常識の範疇を超えて強く、屈折思考に立脚して歪曲、浅い理解力を通して意見として成立する。感情論や耳障りの良い〇×論が横行するのもこのためだ。被害者意識が強い人間は心の隙間も大きい。その大きな隙間に、こうした論拠がなく耳障りの良い意見はスルッと入りやすい。そして感化され、その数も増えていきネット内の世論が醸成されると考える。その最たる例は、ネトウヨだ。ブログ主の個人的見解だが、この思想は、21世紀の格差社会が生み出したネット内新興宗教の1つだと捉えている。通常、人生がそこそこ上手く言っている人たちには、こんな極端な意見は支持されない。ネット内世論と一般世論のかい離はこれが原因だろう。直接の利害が絡まない事柄には普通は、興味すら湧かない。湧くこと自体、何かしら心の闇を抱えている裏返しだろう。まるで足軽根性丸出しだ。足軽根性とは自身も弱い立場(武士階級の一番下)でありながら、鬱積した心情をもっと弱い立場(町・農民)の者にぶつけることだ。これを今の社会で置き換えると、世間で少数階層に区分されている人たちが、別の同階層の人たちに鬱積した心情をぶつけている構図となる。(少数階層の意味合いで)同族嫌悪ともいえる。

 この観点から見ると、ネット内の言論とは、実世界に自己表現を場を与えられない人たちの、唯一無二の自己表現の場なのかも知れない。その自己表現法が、批評・批判の名を借りた誹謗中傷行為なのが悲しい限りだ。他人に迷惑をかけない範囲では、問題はないが、かけることがしばしばあるので問題がある。前ブログ記事コメント欄でその迷惑行為を受けた経験者としては、怒りは湧かず同情する。同時に反面教師としては最適だ。1つ間違えれば私自身がそうなる可能性もあるので、その時の姿を映し出しているからだ。今回の鯉党@さんのブログコメント欄を見て、広島の都市個通の在り方に不満が多いと言うよりは、行政や当事者である広電に鬱積した感情の矛先にしてぶつけているコメント者が多いと感じた次第だ。本人の自覚の有無はよく分からないが、読んでいてあまり気持ちの良いものではない。


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シリーズ記事 広島の都市交通 広電
関連記事  新 広島都市圏鉄軌道系改良提言

 いつも画像などでお世話になっている鯉党@さんのブログ記事のコメント欄がフィバーしている。お題は定番中の定番の広電だ。ここぞとばかりに親の仇を打つ勢いで、広電を感情論中心で批判している。全てのコメントを把握している訳ではないが、『あなたはいつの時代の方ですか?』と返したくなる。鯉党@さん自ら締めのコメントをしているのにも係わらず、延々と持論を展開。個人ブログが、行政と広電のクレーム窓口と化している。弱虫で腰抜け野郎のブログ主は、コメント欄に行く勇気がないので(笑)、当ブログ記事で反論をしたい。私の意見は、現状、将来に渡り広島市ではフル規格地下鉄、アストラム都心線は無理! である。では始める。

【考察その1】 
広島市ではフル規格地下鉄、アストラム都心線は無理!
【コスト・需要編】

写真:
画像1 センターポール化された相生橋を走行するグリーンムーバ5000形(はらしととさんツイッター画像より)

▼無理な理由1『初期コストが高額過ぎる』

指標-1⃣ 
他都市実例と広島市のkm当たり建設費比較
 出典 ウィキペディアと行政HPより
 
 ① フル規格地下鉄(JR線サイズ)
 東京メトロ副都心線(2008年全通)-約202億円 
 JR東日本仙石線地下区間(2000年全通)-約204億円
 JR西日本東西(おおさか東)線(1997年全通)-約256億円
 広島市フル規格地下鉄ー約592億円(2.3~2.9倍)
 横浜市のMM21(みなとみらい)線(2004年全通)-約707億円
 ※広島市のフル規格地下鉄の建設費はアストラム南北線延伸(全線地下式)の数字にフル
  規格地下鉄と中量輸送機関地下線のトンネル断面面積の差(1.38倍)から試算

 
 ⓶ 中量輸送機関サイズ地下線
(リニア式ミニ地下鉄、AGT地下線)
 仙台市営地下鉄東西線(2015年全通 リニアミニ地下鉄)-約165億円
 福岡市営地下鉄七隈線(2005年開業 リニアミニ地下鉄)-約221億円
 神戸市営地下鉄海岸2001年全通 リニアミニ地下鉄)-約297億円
 広島市アストラム地下線(AGT地下線)-約428億円(1.4~2.6倍)

【ブログ主の結論】
 貯金がゼロ、年収200~300万円台でローンまみれの人間が、駅前のタワーマンション
(フル規格地下鉄)や中区の新築マンション(アストラム都心線)を買う話に似ている。夢は
 寝てみるものだ(笑)。現在住んでいる中古住宅(路面電車、バス)のリフォームで十分。
 ただ広島市の現行計画は部分リフォームでしかないので、当ブログでは段階を踏んだ全面リ
 フォームを提案している。平たく言えば、『どこにそんな金があるのか?』に尽きる。広島
 駅-紙屋町の時間短縮効果に論点を絞れば、アストラムは乗り換えが必要となり10分程度
 で、建設コストは約2,300億円。駅前大橋線(広島駅南口広場再整備)は約155億円
 で、現行広電市内軌道線が14分から10分に。新白島駅設置(JR山陽本線とアストラム
 結節)は周辺整備も含め約65億円、両駅所要時間は4分。フル規格地下鉄の費用対効果は
 論ずるレベルではなく、アストラム都心線もそれに近いと言える。
 
 
 いつも思うのだが、行政の鉄軌道計画が浮上すると、『民間の路線を廃止しろ』の暴論が必ず出
 る。現行法では、廃止要請に応じる必要はないが廃止にする場合は向う20年間の営業補償を支
 払う義務が生じる。うろ覚えだが、現在のアストラム導入に際して、沿線にバス路線を保有して
 いた広電バスには約50億円、広島交通には約20億円支払っていた。都心部、デルタ内だと数
 百億円規模になりそうだ。そして、この建設コストの概算額は1990年代末の試算で、19年
 前の話。その後の公共事業のコスト上昇を考えると1.3~1.5倍は余裕だろう。建設費の調
 達すらままならないのは目に見えている。

 


画像2 1999年、広島市が策定してアストラム延伸計画。東西線1日平均10万人/日、南北線延伸区間1日平均2万人/日となっていた。



画像3 
路面電車の LRT化を中心とした公共交通体系の再構築の検討調査報告書(中国運輸局HP)で検討された各路線需要予測。ケース⑤が西広島駅-都心部地区-広島駅間の東西基幹路線

▼無理な理由2 『高額コストを満たす需要がない』
 

指標-2⃣ アストラム都心部延伸の市の需要予測と中国運輸局のフル規格LRT需要
     予測の相違


【広島市策定のアストラム延伸計画需要予測】1999年策定
 出典 新たな公共交通体系づくりの基本計画より(広島市HP)

 ◎東西線 
5.4㌔ 概算建設費約1,700億円 
 西広島駅-白神社交差点-三川町-八丁堀-上幟町-広島駅 
 利用予測 
1日平均10万人/日 表定速度30Km/h
 ◎南北線延伸 1.4㌔ 約600億円
 本通-市役所-広大跡地 利用予測 
1日平均2万人/日
 
【中国運輸局のLRT導入シュミレーション】2005年提言
 出典 路面電車の LRT化を中心とした公共交通体系の再構築の検討調査報告書
 ◎東西基幹路線(上記画像3-ケース⑤参照) 5.1㌔
 
西広島駅-白神社交差点-三川町-田中町-稲荷町-広島駅
 概算建設費 不明 
利用予測 1日平均2.6万人/日 表定速度20Km/h

 指標-3⃣ 開業前の利用者数予測と開業1年目の利用者数のかい離 
  出典 ウキペディア
 ◎仙台市営地下鉄東西線 競合バス路線なし
  開業前 8.0万人/日 開業初年度 5.3万人/日(66.3%) 

 ◎福岡市営地下鉄七隈線 競合バス路線あり
  開業前 11.1万人/日 開業初年度 4.8万/日(43.2%
 ◎神戸市営地下鉄海岸線 競合バス路線なし(JR和田岬線が競合関係)
  開業前 8.0万人/日 開業初年度 3.4万人/日(42.5%
 ◎アストラムライン南北線 競合バス路線なし(開業当時)
  開業前 7.2万人/日 開業初年度 4.4万人/日(61.1%

【ブログの主の結論】 
 そもそも論だが、導入区間の公共交通での移動需要がどれだけあるのか?これがスタートとなる。こで、市のアストラム都心延伸線が実現したと仮定する。東西線は1日10万人の予測に対して、実際は3万人台後半だったろう。これは競合公共交通の路線調整をしなかった福岡、神戸の事例でも明らかで需要予測のいい加減さが際立つ。路線調整を施した仙台、広島でも需要予測の6割程度。中国運輸局のLRT導入シュミレーションの東西基幹路線の予測値が、最適解だと思うのはブログ主だけだろうか?追い打ちをかけるが、競合する広電電車・バス、広島バスの採算悪化は不可避で広島バスは倒産、広電は路線縮小、便数の大減便。アストラムを運営する広島高速交通は、累積債務が膨張。債務超過からの脱却は永遠の夢となっていただろう。3者共倒れの可能性が高くなっていた。広島市も市民の移動手段の確保の観点から、後始末にてんてこ舞いとなり、収拾がつかなくなっていただろう。アストラムライン延伸計画の策定時に、中国運輸局が異例の声明を発して反対したのも道理である。 ~今後の経営展開~(広島高速交通HP) 

【考察その2】 
広島市ではフル規格地下鉄、アストラム都心線は無理!
【財政・人口減編】



画像4 
「国立社会保障・人口問題究所」(以 下 社人研)準拠による2010~60年の広島市の人口推移予測(「世界に誇れる『まち』広島」人口ビジョンより) 拡大画像

▼無理な理由3 『財政状況も良くなく今後の人口減と超高齢化を考えると無謀』

指標-4⃣ 全国政令指定都市の実質公債費率と将来負担率(2014年度)
将来負担率ワースト順 出典 総務省HPより

           実質公債費率  将来負担率   財政力指数 
 01位 千葉市   18.4%   231.8%   0.95
 02位 京都市   15.0%   228.9%   0.77
 03位 広島市   15.4%   228.0%   0.82
 04位 横浜市   16.9%   182.5%   0.96
 05位 北九州市  11.8%   174.3%   0.71
 06位 福岡市   12.6%   168.0%   0.86
 07位 名古屋市  13.0%   153.9%   0.98
 08位 大阪市   09.3%   141.8%   0.91
 09位 新潟市   11.0%   135.1%   0.74
 10位 仙台市   10.8%   133.2%   0.87

指標-5⃣ 社人研統計準拠による2010~60年の広島市の人口推移予測
出典  「世界に誇れる『まち』広島」人口ビジョンより

 2010年-117.4万人 2015年-118.8万人 2020年-118.6万人
 2025年-117.3万人 2030年-115.3万人 2035年-112.6万人
 2040年-109.3万人 2045年-1058万人 2050年-102.0万人
 2055年-097.9万人 2060年-093.3万人(79.5%)

指標-6⃣ 1990~2017年までの義務的経費の伸張
出典 広島市報号外題5号「財政事情」より
義務的経費比率の伸張  
 ●1990年一般会計予算4,377億円、義務的経費1,540億円(35.2%
 ●2000年一般会計予算5,625億円、義務的経費2,206億円(39.2%)
 ●2016年一般会計予算5,989億円、義務的経費3,042億円(50.8%)
 ●2017年一般会計予算6,456億円、義務的経費3,613億円(56.0%
 
◎各年度の義務的経費の内訳  
 ●1990年人件費0695億円、費0499億円、公債費0346億円
 ●2000年人件費0903億円、扶助費0718億円、公債費0585億円
 ●2000年人件費0903億円、扶助費0718億円、公債費0585億円
 ●2016年人件費0868億円、扶助費1,413億円、公債費0760億円
 ●2017年人件費1,401億円、扶助費1,416億円、公債費0796億円
 
 ※2017年度の人件費高騰は県負担教職員制度の権限の市への委譲に係る人
  件費増加分。扶助費とは市の社会保障予算のこと。

【ブログの主の結論】
 広島市は過去に2度大きな財政難に直面した。2度目の2003年には財政非常事態宣言まで行った。その後の引き締め策が功を奏して、事なきを得た。たちまちの安息を得たが、上記指標-4⃣でも分かるように他の政令市の中ではそこまでは良くない水準だ。広島市のインフラ整備状況を見て一体何に使ったのか、理解に苦しむが、アジア大会開催の過剰投資や高コストの下水道整備が戦犯との意見が一般的だ。これには諸説あり、素人にはよく分からない。人口減問題は広島市だけの問題ではないが、地方大都市の1つである広島市も2020年代から人口局面に入り、2040年代になるとその流れが加速する。人口減には2つの要素がある。社会増減とは、市域外からの流入、流出問題で都市の中枢性の有無が関係する。最近しきりにアナウンスされる人口減は人口の自然増減を主に指す。自然減を補う社会増が続けば、深刻ではないのだが、如何せん高齢世代の人口構成比率が高くままならない。上記指標-6⃣は、市予算の政策的経費(公共事業など)と義務的経費の比率の変遷を示したものだ。一般論だが政策的経費は削りやすく、義務的経費は削りにくい。義務的経費の比率が高まると財政の硬直が進み、自由裁量の余地が狭まる。現在は高齢化社会に完全に突入したが、今後は超高齢化社会に入る。高齢化率の高騰や平均寿命の伸長、経済格差の問題から貧困高齢者(現在の非正規就労者)の急増が控える。

 そうした背景を考えると、将来需要がさほどではないものへの投資はなにであろうとNGだ。都市インフラ整備も新規建設よりも集約・統合中心の建て替えが中心となる。建て替えの際には、多機能・複合化により完成後のコストを抑える。この考え方が主流となる。高度成長期以降に建設した膨大な都市インフラ更新が大きな課題として控える。延命補修や耐震化で建て替えの先延ばしをしている事例が多く、そのごまかしが利かなくなる2030~40年代以降どうするのか?その時に考えれば良いでは済みそうにない。その観点で都市交通を論じた場合、費用対効果が低過ぎるフル規格地下鉄やアストラム都心線を新規に導入との結論には至らない。膨大な初期(イニシャル)コストもさることながら、維持(ランニング)コスト、そおれらをひっくるめたトータルコストが過大過ぎて、広島市では背負えない重荷になるのは必至だ。ベターなと交通問題解決策としては、既存の路面電車とバスの高度化-疑似LRT・BRT化が次善策として適策となる。因みに広島市の市債残高(一般会計債)は1兆円の大台を見事に突破して、約1兆1,200億円。 ~平成29年度当初予算~(広島市HP) 本会計でこの額。企業会計や第3セクター債まで含めると、どうなっていることやら(笑)。

考察その3】 
広島市ではフル規格地下鉄、アストラム都心線は無理!
【広島市民の世論】


画像5 2015年4月広島市長選直後の有権者の市長に期待する施策アンケート

▼無理な理由4 『広島市民の多くが求めていない』

指標-7⃣ 2015年4月広島市長選直後の有権者の市長に期待する施策

 1位 福祉・医療の充実 35.0%      6位 教育の質向上 4.2%
 2位 雇用・経済対策  24.4%      7位 土砂災害の復興 3.2%
 3位 市中心部のにぎわい創出 13.0%   8位 防災対策の拡充 2.8%
 4位 核兵器廃絶と被爆者援護の推進 8.0% 9位 道路など基盤整備 2.2%
 5位 行財政改革 4.2%        10位 その他・無回答 3.0%

指標-8⃣ 
鉄軌道系公共交通に対する世論の変遷-1999年と2015年対比
【1999年 鉄・軌道系交通整備計画の市のアンケート】
 1999年市民と市政8月15日号より

 1位 アストラム※注13線ネットワーク案全体を支持 37.4%
 2位 アストラム3線ネットワーク案部分支持 3.1%
 3位 計画は支持するが慎重な計画づくりを 12.8%
 4位 広電平和大通り線案を支持 7.2%
 5位 広島市案とは別のネットワークを求める 8.3%
 6位 新規路線には消極的 21.2%、
 7位 整備する必要がない 10.0%
 ※注1アストラム3線ネットワーク案 全体ルート

【2015年広島市長選における鉄・軌道系交通に関する世論調査】
 広
テレビ世論調査より
 ●アストラム西風新都線 70%近くが賛成、反対は10%程度
 ●アストラム都心区間 60%以上が反対、『慎重に』と『別の方法での整備』などが計20
 %前後、賛成は10%前後 計90%近くが否定的

【1999年と2015年の比較】
 1999年 アストラム3案賛成 50.2% 反対 49.8%
 2015年 アストラム3案賛成 10%前後 反対 80%代後半

【ブログの主の結論】

 指標-7⃣
2015年4月広島市長選直後の、有権者の市長に期待する施策を見て頂きたい。鉄軌道系交通網整備を含めた都市インフラ-基盤整備に期待する人は、実質最下位の9位。時代の移り変わりを感じてしまう。アストラムに絞った質問だと都心区間については多くの人が反対している。1999年の比較でも当時は半々程度だったものが、9割近い反対に変化した。市民の関心は、医療・年金・介護・子育て支援などの社会保障や雇用などの経済問題のみ。要は財布の中身に直結するものに変色した。住む街のまちづくりに関心を払う余裕がなくなったとも見て取れるが、都市インフラ投資が日常生活の改善-市民所得向上に必ずしも繋がらないことを知ってしまったことが大きい。まあ、多くを期待していないこともあるが(笑)。政治は全て民意に沿ったものばかり行う必要はないと思うが、鉄軌道系整備は他の公共事業よりも、群を抜いて事業規模が大きく後の世代への影響もある。民意無視の事業採択はあり得ず、近々の市民世論は重要と言わざる負えない。

 直近の広島市の公共交通計画である 新たな公共交通の体系づくりの基本計画(広島市HP)ではアストラム都心線の取り扱いは『事業化の判断は、西風新都線整備後に、市の財政負担や西風新都の開発状況及びデルタ内の交通状況など、社会経済情勢を踏まえ、改めて検討することとします』と記載されている。2030年代以降の状況を見てからの判断だろうが、最もコスト安の西風新都線ですら複線建設が無理で単線建設する広島市が、それ以上のコスト負担を求められる都心線建設する財政の余力などある筈もない。その前に国にさえ認められていない路線だ。100%無理に決まっている。代替え路線として棚上げ状態の広電平和大通り線(西広島-白神社)を建設して、2040年頃に広島市の鉄軌道計画は目出度く完徹する、と予測する。今年から広島駅-紙屋町の電停、乱立する都心部バス停の集約化が動き始めそうだ。これを取っ掛かりとして広電市内軌道線の全区間の電停集約、信用乗車方式の採用、段階的なPTPS(公共車両優先信号)設置、軌道の準専用化(簡易センターリザベーション化)、都心部区間の架線レス化(電停集電方式)、軌道法運転規則の緩和などを10~15年を目途に進めてほしい。
最後に『たら、れば』で締めたい。

【考察その4】
広島市の都市交通『たら、れば』の話


動画1 『Stadtbahn Köln』(ユーチューブ動画より) ドイツ第4の都市ケルンのシュタットバーンの様子。1968年よりトラム(路面電車)路線の地下(路下)化を順次進め、シュタットバーン(地下式LRT)化した。路線㌔数は、196.0㌔、15路線、1日平均利用者は約57万人を誇る。最近では地下式LRTは、コスト高や都心部のにぎわい性の向上に貢献しない理由などから敬遠されている。

【たらればその1】
 広島市の鉄軌道系ネットワークが現状のままで、少子高齢化と将来の人口減もなく財政状況も良
 好、地下鉄軌道線建設が仙台市並みのコストだとする。

 この仮定だと、かっての西ドイツのシュタットバーンのような広電市内軌道線の本線と宇品線の都
 心部区間の地下化(地下式LRT)がベスト。多くの系統が走る本線地下区間は複々線化。公設民
 営上下分離方式で建設。既存のネットワークが活用できる。
西風新都線も公設民営上下分離方式で
 AGT方式を改め、高架式LRTで建設、広島高速交通の運営。広電線と相互直通をして都心乗り
 入れを果たす。現行アストラムは独立規格の軌道線で他交通機関との相互交換性がないので、この
 方式では延伸しない。将来的にはJR可部・呉線との相互乗り入れも検討(第三軌条方式のトラム
 トレイン)。

【たらればその2】
 広電が存在せず、路面電車とバスは市交通局が運営。
少子高齢化と将来の人口減もなく財政状況
 も良好、地下鉄軌道線建設が仙台市並みのコストだとする。

 この場合は、単純に東西南北の十字路の2本の地下鉄線がベスト。東西方向は、広島駅-八丁
 堀-紙屋町-西広島駅-西風新都地区でフル規格地下鉄サイズ。南北方向は需要を考え、ミニ
 地下鉄サイズのリニア地下鉄でルートは、現在のアストラムの路線を踏襲して広島港に至る
 形。結節点は紙屋町交差点となる。

まあこんな感じだ。今日は、他ブログの記事コメント欄に反論する形で記事を書いてみた。
 

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関連記事 障害年金について考える 
カテゴリー記事 少子化・社会保障

 ブログ主は、40代半ばから障害厚生年金受給をしている。その意味では今日のテーマでいうと支えられる側(切羽詰まった必要性はないのだが・・・)だ。同時に在宅就労で、現在も厚生年金保険料を支払い続け、支える側でもある。これは障害年金の制度のあやなのだが、この点が重度障害者でありながら自身の拠りどころでもある。そう遠くない将来の老歴年金や遺族年金受給に向けた準備ともいえる。私の場合、境遇上社会保障についてひとかどならぬ興味がある。ただ、今の時代40~50代の既婚者で社会保障に無関心の人間は少ないと思っている。その社会保障の大部分を占める年金について重要記事が掲載されていたので、当ブログでも取り上げたい。
……………………………………………………………………………………………………………
▽今日の議題 1月18日中国新聞1面より引用
 政府大綱改定案 高齢者『一律65歳』見直し 就業促し担い手に


画像1 1月18日中国新聞1面より(ブログ画像からは読めません)

【記事概要】
 ▼公的年金(老齢年金)の65歳一律受給開始を見直す。『65歳以上を一律で高齢者と定義する
  傾向は現実的なものではなくなりつつある』と明記。現在の原則65歳、
※注1申請により60
  ~70歳間の受給開始可能な仕組みを70歳超えた後にまで拡大する方向で、制度設計議論を
  始める。(エイジレス社会の実現)
 ▼就労面ではハローワークに生涯現役支援窓口を設置。再就職を支援する。そして60~64歳の
  就業率を20年までに60%にまで底上げ。日本政策金融公庫の融資で起業も支援。
 ▼2013年時点の健康寿命-男性71.19歳、女性74.21歳 を25年度までそれぞれ2
  歳以上伸ばして健康づくりや介護予防を推進する。
 
 ※注1

 現行制度では65.0歳からの年金受給が大原則で60.0~64.9歳の受給は時期を早める
 と1カ月当たり0.5%減り、65.1~69.9歳の受給は1カ月当たり0.7%増額される。
 70歳まで遅らせた場合は最大42%の増額となる。しかし、遅らせて受給する高齢者はごく僅
 かで制度利用拡大が課題となっている。70歳を超えての受給開始も可能だが、受給額の増額は
 ない。

【大綱改定の背景】
 ▼7年後の2025年には3人に1人が65歳という未曽有の『超高齢化社会』の到来
 ▼働き盛り世代(現役世代)が高齢者を支えることを前提とした年金、医療、介護の社会保障制度
  は現行のままでは維持できなることへの危機感

…………………
…………………………………………………………………………………………

【考察その1】
天井知らずの社会保障費。有効な手立てはない!(笑)

画像2~4 左から多くの現役世代で少ない高齢者を支える神輿型(~80年代)、少ない現役世代で支える一人の高齢者を支える騎馬戦型(90年代~)、一人の現役世代で一人の高齢者を支える
肩車型(2030年代~)

 障害年金の記事でも少し触れたが、日本の公的年金制度は積立(年金保険料支払い)方式でスタートしたが、その後賦課(国庫負担)方式に事実上移行した。よくネット界隈では意味不明な嫉妬心から、批判の矢面に立つが、業界言葉で言うところの保険事故-老齢・死亡・障害に備えたものだ。『社会保険方式』による国民皆年金を採用。公的年金加入者が保険料を納め、将来年金給付を受けることが大前提となっている。一定期間以上の間保険料を納めなければ年金を受給できず、さらに老齢年金は保険料を納付した期間に応じて年金受給額が増減することから、積立方式の側面もある。現役世代の保険料支払いで支えられる制度だが、少子高齢化により支え手の現役世代が減少、それに反比例して支えられる側の高齢者が増加。上記画像2~4は今説明した支えられる側と支えられる側を風刺した画像だ。多少、大袈裟に描かれているが、『神輿型⇒騎馬戦型⇒肩車型』への移行は、着実に進行しており超高齢化時代では究極の肩車型に移る。この流れを堰き止めるのは非常に難しい。少子高齢化は別称で『先進国病』とも言われアメリカ以外の先進国では、どの国も対応に苦慮している。

 『戦後版産めよ増やせよ』の大号令で爆発的に出生数増加⇒この世代が高度成長を支える労働力に⇒経済大国に発展⇒男女同権などの意識の高まり⇒女性の社会的地位向上⇒女性の社会進出、
結婚観の多様化によるによる晩婚・少子化⇒生活レベル向上による、子育てコスト増大・子育て環境の悪化で少子化進行⇒グローバル化による経済格差拡大⇒生涯未婚率急上昇(少子化の加速)⇒高齢者を支える現役世代の大幅減⇒高度成長を支えた労働力世代(高齢者)の社会扶養が大きな重荷に。

 殆どの国がこの悪循環に陥っている。
現役世代の保険料支払いだけでは制度運用が難しくなり、国庫(賦課方式)負担割合が増加した。下記画像4は1990年と2015年政府予算で見る歳出内容の変化だ。公共事業や防衛費、地方交付税は25年間でもほぼ横ばい。一方の社会保障は3倍近い19.9兆円増で、11.6兆円が31.5兆円。これに呼応して国債費も14.3兆円から23.5兆円の9.2兆円も増加。歳入はアベノミクスの好景気を以てしてもほぼ横ばいである。2018年度に至っては社会保障費が約33.0兆円に達し、予算の1/3にまで膨張している。これでも抑制努力を散々してこの数字なのだ。アベノミクスの少子化対策も思うほどの効果が上がらず、合計特殊出生率の多少の向上はあれど年々出生数は減少。高齢化率は年を追うごとに上昇、平均寿命も同様で上昇の一途。 ~将来推計人口でみる50年後の日本~(内閣府HP)

健康寿命は平均寿命ほどは伸びない。これは医療や介護コストの上昇を意味する。さらに絶望的な要素を加えれば、団塊ジュニア(ウィキペディア)が高齢化する2030年代後半以降、貧困高齢者が急増する指摘もある。この世代は出生数がこの後の世代よりも群を抜いて多く、社会問題化するだろう。社会保障費は天井知らずなのだ。私が広島の都市開発記事で口を酸っぱくして指摘するのもこの点だ。社会保障費-市の予算でいうところの扶助費は人件費や公債費と共に義務的経費と呼ばれ削減が難しい。国の社会保障費の一定割合の負担がある地方自治体にとっても、天井知らずの高騰は悩ましい問題だ。広島市の予算で見ると、1990年
 一般会計予算4,377億円、義務的経費1,540億円(35.2%)だったものが、2016年度には一般会計予算5,989億円、義務的経費3,042億円(50.8%)と義務的経費は2倍近い伸張だ。これは財政の硬直化をもたらし、投資的経費(公共事業)の選択肢を大幅に狭める。困ったことに、高度成長期期以降に建設した膨大な都市インフラの更新期が控えている。現在は耐震補強や延命補習で寿命を極力伸ばし、建て替えを先延ばしをしている。それも当然限界があり2030~40年代に入ると、ごまかしが利かない更新期が来る。複数施設の集約-複合多機能化で数を減らすしかない。その観点で見ると、先日記事にした広島市東部連続立体交差化やアストラムライン延伸、国道2号西広島BP高架延伸は現在の財政の負担と同時に、施設の維持管理の面からも重荷になるような気がしてならない。今回の老齢年金一律受給見直しも、こんな時代背景があるのだ。


画像5 1990年と2015年の政府予算で見る財政構造の変化 拡大図(要拡大)

【考察その2】
対処療法を続けるのがベターなのか、リスクを背負い根本治療に転換するのがベストなのか


画像6 
『ニッポン一億総活躍プラン』概要図 拡大図(要拡大 詳しくは下記リンク参照)

 老齢年金一律受給から年齢選択制への移行検討は実情に適っている。65歳以上を一律で高齢者と見なすのは時代感覚からも少しずれている。年齢的に個人差が大きいが、40~50代の壮年者と変わらない労働生産性を維持している人たちも多い。一律67・70歳制に移行しなかったのは正解だ。『エイジレス社会』とは、
これは 年を重ねて高齢者となった者が、年齢にとらわれることなく自らの責任と能力において 自由で生き生きとした生活のことだ。現在安倍政権の『ニッポン一億総活躍プラン』(首相官邸HP)働き方改革で経済格差の是正、少子化委対策、労働人口減少対策を打ち出している。このプランの特筆すべきところは、デフレ経済からの脱却、少子高齢化(人口減)、経済格差、財政などの諸問題は個別に解決するのではなく、全てリンクさせ包括的に取り組んでいることだ。各施策では踏み込み不足の感があるが、方向性は正しいと思うし、現状ではこれ以外に手段はない。『働き方改革』の項目に絞ると、少子化による労働人口減少をこれまで労働力として見なしていなかった既婚女性、そして高齢者で補おうとしている。そのための障害の除去に意欲的に取り組んでいる。これは決して悪い流れではない。対処療法の1つとすれば最高の良策には違いない。

 その一方で、原因の根幹をなす少子高齢化-人口減問題をどう解決するのか? この視点で見た場合、問題解決になっていないことに気付く。『ニッポン一億総活躍プラン』の実行で希望出生率1.80人(2016年1.44人)を果たし、2060年推定人口8,600万人台を1億人前後を維持出来るように努めようとしている。現実的な対応だが、目論見通りの合計特殊出生率到達に届いていないので、絵にかいた餅になる可能性が高い。減少幅は予測よりも緩やかになるだろうが、人口減・超高齢化社会の到来の大きな流れは堰き止められない。既婚女性や元気な高齢者を労働力として、社会保障制度を支える担い手に転換させてもこの両者の人口も当然減少するので、当面はよくても何れは行き詰る。ではその次の策は一体何になるのか?方法は1つしかない。移民施策だ。島国日本では賛否が大きく分かれるが、きれいごとを言えなくなる時代が来ると予測する。移民施策は負の面も大きいので、万策尽きてからでいいだろう。島国特有の排外主義が、心底のどこかにある日本人のメンタリティーに沿うかどうかは微妙だ。国力が衰退局面に入った島国に海を渡ってまで、移民する人たちがいるのかも疑わしい。

 私個人の考えと前置きするが、人口減問題を将来の最大の国難と位置づけ、『多産化省』を設立して予算も一般会計ではなく特別会計で処理。現在の少子化の原因は、夫婦共働き時代の子育て環境の悪化、大学などの高等教育受験までの教育コスト(学習塾、家庭教師など)、先進国ダントツの高等教育コスト、非正規問題などの経済格差だ。少なくともこの4点が解決しない限り、出生数の大幅増加には転換しない。頭痛の種である財源は、年間5~10兆円以上徴収可能な新税の導入と食料品、衣料品など日用品(税率据え置き)の除いた消費増税(10⇒15%)、40代以上の未婚者の社会保険料徴収強化(現行の2~3倍以上)、特化した専用国債の発行で合計年間15超円程度を賄う。地方においては、個人市民税の非課税制度撤廃の増収分を財源とする。不足分は、一般会計予算で補充。20~25兆円を原資として、欧米先進国のように給付型奨学金制度の無審査化、国公立大と私立大への助成金の大増額。民業圧迫の批判を受けるだろうが、小・中・高では補習制度(一部有料制)のカリキュラム化、それに伴う専用講師の採用など学習塾に頼らなくても済む教育体制の確立を計る。非正規社員の待遇改善を進め、格差の是正に努める。子育てコスト自体を引き下げ、非正規就労でも結婚可能とする。義務教育課程で未婚リスクの徹底させる。現行の少子化対策プラスしてここまでしないと、少子化の根本治療にはならないと考える。適当に思いついたものを羅列したが、リスクは国の借金の大幅増になる。どちらの道を選択しても茨の道だが、どちらの茨がマシなのか? この記事を読まれた方の判断にお任せしたい。

 後に上方修正されたが、日本の2060年人口は8,674万人、約90年後の2110年人口は4,286万人と推測されている
。 ~人口・経済・地域社会の将来像~(内閣府HP) 少子化対策を施し下がり幅は揺るやかになるだろうが、このままでは2110年頃には人口半減待ったなしは確実だ。私は後者のほうが〇ではない△で、前者は限りなく✖に近い△だと思うのだが・・・。今日は年金問題にかこつけて将来の人口減などについて考えてみた。個人レベルでの備えは貯金して個人年金を掛けて、晩節を貧困で汚さないことしかないだろうと思っている。子育て世代の教育コストが半減以下となれば、消費喚起にもつながると思ったりする。



画像7 2010年国勢調査から算出した将来人口予測(内閣府HPより) 拡大図(要拡大)


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