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【考察その1】
まずは、障害年金のおさらいから


画像1 よくある年金手帳(画像 かわいいフリー素材集いらすとやより)


画像2 公的年金の基本設計図。補足をすれば3階部分に会社員であれば企業年金。公務員であれば職域加算が加わる(画像 厚生労働省HPより)

 ブログ主は当たり前の話だが、障害年金受給者である。正確に言えば障害厚生年金2級の受給者になる。公的年金には3種あり、老齢年金遺族年金障害年金(それぞれ日本年金機構HP)である。小芸年金が他の公的年金と少し異なるのは、受給者の収入の多寡で年金額が増減するのではなく、障害の軽重で年金額が増減することだ。障害を持つに至った原因となる傷病の改善で軽くなれば、級が下がり減額され逆に進み、重くなれば級が上がり増額される。他の相違点はそれは障害年金受給の申請を行い、認可されると基礎年金部分にあたる国民年金部分が、実際の支払い年数が何年であろうと40年間満額支払った扱いとなる。これは公的年金保険料の支払い開始前に障害を持つに至った俗にいう二十歳前障害者の障害年金受給に配慮したものだ。後は、障害を持つに至った傷病の初診時に加入していた年金の種類がそのまま、受給年金の種類になる。詳しく説明するとその初診時に退職して、国民年金加入であれば障害基礎年金のみの受給のみとなり、初診時に会社組織に属して厚生年金加入だと『障害基礎年金(国民年金)+障害厚生年金』が基本線となる。この年金の面白いところは、障害年金を受給しながら就労して厚生年金保険料を支払い続けた場合、老齢年金受給の年齢(65歳)に達した時に障害年金から老齢年金に切り替えることも可能な点だ。45歳で障害年金を受給を開始したとする。その後就労し65歳まで厚生年金保険料を支払った場合は、当然老齢年金受給額のほうが多い。障害年金の級にもよるが、2級とした場合受給額は月額3~5万円(本人の厚生年金保険料支払い額にもよる)は多い。だったら、障害年金から、老齢年金受給に切り替えたほうが賢い、となる。制度自体をブログ主の解釈を交えまとめると以下の通りとなる。


画像3 障害年金制度の概要

障害年金の受給額について
ケース1 初診時の加入公的年金が国民年金の場合(離職者、自営業、非正規就労者)
※金額は年間受給額
1級『障害基礎年金(国民年金)』※注1780,100円×1.25+※注2子ども加算
2級
『障害基礎年金(国民年金)』780,100円+子ども加算

※注1 障害基礎年金の年間受給額で月額換算だと、65,008円

※注2 18歳まで。ただし、18歳になっても対象の子どもが高校を卒業する3月分まで
    加算されて計算される 

ケース2 初診時の公的加入年金が厚生年金の場合(会社員、公務員)
※金額は年間受給額
1級 
『障害基礎年金(国民年金)』780,100円×1.25+子ども加算)+『障害
   厚生年金』(※注3報酬比例の年金額 ×1.25 + 配偶者の加給年金額(
※注224,
   
00円))
2級 
『障害基礎年金(国民年金)』780,100円+子ども加算)+『障害厚生年金』
   (報酬比例の年金額 + 配偶者の加給年金額(224,500円))
3級 『障害厚生年金』(報酬比例の年金額)

※注3 報酬比例の年金額は受給者の受給開始までの厚生年金保険料支払い額により大きく異
    なる
※注4 月換算だと18,708円

 さらに掻い摘んで言えば、初診時に加入年金が国民年金だと障害年金基礎年金のみで、厚生年金だと受給開始時の老齢年金(国民年金+厚生年金)の金額が基本線となる。後は受給者の生活背景が考慮され、障害基礎年金には子ども加算、障害厚生年金には配偶者加給が加わり、1級になればそれぞれ1.25倍に増額されるぐらいの感覚で押さえておいていいだろう。障害年金受給額は、初診時の加入年金と受給までに厚生年金保険料をどれだけ支払ったかが勝負の分かれ目になると言える。申請を考えている方は、こちらのHPを参考にしたらいいだろう。~障害年金~(日本年金機構HP) 申請成功の肝は初診時を証明をする受診状況等証明書が取り寄せられるのかになるだろう。初診から十数年経過して、障害が顕著となり小芸年金受給の手続きをしようと思い立ち、行ったはいいがカルテが残っていなかったり、最悪の場合、医療機関が閉鎖され障害年金の受給が不可能となった話はよく聞く。これを『初診の壁』というらしい。最近では、これがなくても他の証明書類でも代用可能になったようだが、詳しくは最寄りの社会保険事務所か街角の年金相談センター
(全国社会保険労務士連合会HP)にて、相談してみることだ。この障害年金のイロハを抑え、今回の話を進める。障害年金は毎年誕生月に、生計維持確認届の提出が義務付けられている。そして3年に1度、これに加え医師の診断書を必要とする更新手続きも義務付けられている。ブログ主は昨年の11月が更新月となり、担当医に日本年金機構に提出する診断書を書いてもらった。この時に、別に何も含むところなく前回(15年11月)同様に『また、これをお願いします』と一言添えて渡した。障害年金受給されている方はお分かりだと思うが、診断書と生計維持確認書が一緒になり、表裏に記載する必要がある緑字のあれである。

画像4 これは毎年誕生月に送付される生計維持確認届 

【考察その2】
知らない間に障害厚生年金の級が1級に。
障害厚生年金改定通知書が届いたのだが・・・


画像5 この画像は老齢年金の年金額改定通知書。障害厚生年金のそれはハガキ形式ではなく、書類形式のものだった(画像 日本年金機構HPより)

 ブログ主は、障害年金自体は12年後半からの受給で、障害年金2級である。家族がいるので息子の加算と家内の加給が加わった。これはケースにより全ての障害年金受給者が対象となる訳ではないが、状況次第では本来、受給すべき期間をさかのぼり、受給する場合が稀にある。ブログ主の事例だと、12年後半受給開始だったが、11年前半を本来受給開始とするべきだったと判断され約1年半さかのぼって計算され、300万円近く頂いた。この普通では絶対にあり得ない事態に家内共々驚き、有無も言わさず終活預金の一部に充てた。21世紀の日本の老後は、現金を持っていた者勝ちである。持たざる者は、悲惨な晩節が待っている。当時は前就労先を退行して障害者能力開発校に通っていた。ブログ主はこれを知った日には『日本年金機構から特別ボーナスが支給される』と家内に冗談交じりに言ったものだ。これも一応、言っておくが障害者の手帳級と障害年金の級は別物だ。前者の級判定は地方自治体だが、後者は日本年金機構である。ブログ主は、障害年金申請時点では手帳級は5級だったが、障害厚生年金の級は2級と判断された。その後、障害者手帳級は13年に3級となったが、障害年金に関しては級の改訂手続きは当分先の話で車いすになり、寝たきり待ったなしになったら考えようと思っていた。こう言っては何だが、ブログ主は障害年金の受給がなければ生活が成立しないほど実は困窮はしていない。なくても十分やっていける。これは健常者時代からの経済的な基盤があればこそなせる業(わざ)で、08年春の封入体筋炎発症直後から実家関連のアパート経営などの副業収入確保に努力していた。何れ寝たきりとなり就労不可能となるので時間を逆算して、ブログ主の死後も家族が生活水準を落とすことなく維持できる方法を模索していた。それには不労所得を増やすのが手っ取り早い。発症直後は障害年金そのものには関心がまるでなく理解も浅かったので、頭の片隅にすらなかった。障害者能力開発校に通った12年にクラスの殆どの人間が受給者と知り、唖然として申請手続きをした。もちろん終活計画の達成目的である。障害者能力開発校に通ったメリットは、資格を10以上取得したことと障害年金の実態を知ったことだと言い切れる。話を本筋に戻すと、障害年金と障害者手帳の級変更は、少なくとも今年や来年の話ではないと認識していた。

 息子が今年の春に無事高校を卒業し、某地方国立大某学部に進学した。18歳になり高校を卒業したことで障害基礎年金の子ども加算(18,000円)がなくなり、4月からの障害厚生年金が減額されると考えていた。家内ともそのことで話をしたが、『嫌だけど、大きな影響はないよな』と悠長に構えていた。終活も余裕で終わり、息子の大学進学コストも望外の安価な額で済みそうなので正直、余裕だった。ここまで聞くと嫌味極まりないと思うだろうが、生命予後不良の難病と闘っているのでこれぐらいの良いことでもないとやってられないのが正直な気持ちだ。先日、今年度(19年度の)障害年金額改定通知書が届き、家内が封を空けずにブログ主に手渡した。ハサミでチョキチョキして封を切って中の書類を見た。年間支払予定の総額が記載されている。息子の加算がカットされ年間21.6万円の減額の筈が、逆に年間50万円程度増額されている。最初は何かのミスだと思ったが、一番最後の項目を見て合点がいった。そう障害厚生年金の級が2級から1級に昇格していた。要は子ども加算が外れても残された障害基礎年金と障害厚生年金の部分が級上昇で1.25倍になったのだ。事情を察するに、担当医の診断書の内容から日本年金機構の判定員が1級に相応しいと判断しての処置だと理解した。かっては統一された判断基準が存在せず、判定員の主観に基づいての判断が多かったと聞くが最近は判断基準のマニュアルなるものが出来て、客観的な判断に基づく判断に変わったと聞いている。それに照らすとそうなるのかも知れない。もしかしたら前回(15年)時点より日常生活障害が進んだと判断されたのか?障害年金の場合、生活背景などが考慮される場合もあるので息子の大学進学が配慮の対象とされたのか?その辺はよく分からない。真の理由は素人のブログ主では定かではないが、確実に言えるのは障害年金は、級の改訂手続きをしなくても医師の診断書のお墨付きがあれば、日本年金機構の判断で勝手に改訂されるということだ。はっきり言って迂闊にも知らなかった。ただ、増額を知った時は家内共々、『チョイ望外の喜び』だったが、冷静に考えると良いことではない。担当医や日本年金機構の判定員が客観視して、封入体筋炎が少なくとも前回よりも級の改訂に相応しいほど進行したと認めたことだからだ。ブログ主的には、少なくとも18年前半~現在にかけてはほぼ進行していないので、それはそれで良しと思っているが・・・。通常の障害年金の級改訂手続きは以下のリンクに書いてある。 ~級改訂請求~(障害年金相談センター) 


画像6 手厚い社会保障費の国々と日本との各負担比率

 障害年金の受給を通して感じることは、日本の社会保障制度の充実ぶりだ。多くの人たちがあえて踏み込まない領域まで掘り下げると、確かに日本の社会保障制度は北欧の国々よりは見劣りするかも知れない。しかしかの国々では、収入の半分を所得税として徴収され、日本でいうところの消費税の最高税率が非課税枠があるとはいえ20%を超えている。その事を棚に置き、北欧の充実ぶりのみを喧伝し、日本の優しくないとする社会保障制度を批判するのは問題がある。要は、日本は中福祉中負担の国である。高福祉の国々は、受益者の莫大な負担の元成立している制度と知った方が良いと思う。日本人の国民性を鑑みると、北欧の国々の『ゆりかごから墓場まで』の社会保障制度を万が一導入すると、勤労意欲や競争意識が減退して国力が衰退するだろう。ただでさえ、縮小社会(超高齢化+大幅人口減)で国力の衰退が懸念されているのに、それに輪をかける政策は取るべきではなかろう。勤勉な国民性は他国に優る利点だ。細かな不満を言えばキリがないし、言ったところでどうにかなるものでもない。それにその多くは、制度とは無縁の現役世代の負担の元維持されている制度と思えば、批評・批判の類は見当違いだ。感謝の気持ちなど皆無だが、基本的には不平・不満はない。やるべき時期に人としてやっていれば、生活に困窮する制度ではないからだ。あくまでも一般論となるが、困窮する場合は制度上の問題ではなく、他の問題でそうなっているのでは?と考える。障害年金以外では収入の関係で障害者の恩恵は受けていないが、制度自体俯瞰すると『こんなものだろうな』と納得する。障害者個々の事情が異なるので一概には言えないが、『あれも足りない。これも足りない』と愚痴ばかりこぼすのではなく、どうすれば足りるようになるのかを考え、動くのが建設的だし本人の幸せにつながるだろう。