広島市におけるBRTの可能性 

【提案その1】

広島版疑似BRTの提案 その1
導入に当たってのいくつかの前提条件



画像1 広島版日本式BRT(疑似BRT)の専用バスレーンイメージ(画像 シカゴ公式HPより) 

 今日の記事から具体的な提案らしきものを書きたい、その前にいくつかの前提条件を設定したい。基本は以下の設定を前提に話を今後進めたい。

1 広島版日本式BRT(疑似BRT)での導入する機能の設定
 -①歩道横車線の時間限定専用バスレーンの採用(上記画像1参照)
 -②導入路線の75%以上にPTPS(公共車両優先システム)設置
 -➂2連接バス車両(車体長18㍍、定員130名前後)を運用車両の50%以上配備
 -④高規格停留所 上屋付き 位置情報式ロケーションシステム設置 他の交通機関の情報
   提供 かさ上げされ段差がない乗降など(下記画像2参照) 
 -⑤旅行速度 都心部地区-20Km/h程度 デルタ内外地区-25km/h以上
2 導入路線 3循環4放射状
 -⓵都心循環1号線(えきまちループ)
 -⓶都心循環2号線
 -②基幹バス路線
  北部基幹(可部)線 北東部基幹(高陽)線 北西部基幹(西風新都)線 循環3号基幹
  (西風みな
と)線 東部基幹(海田)線

補足説明をする。当然、フル規格BRTの設定は、他都市の事例を見ての通り日本では時期早尚というか公共車両優先の合意形成が困難なことから不可能と断じそうした。将来、路線撤退となった場合大々的なインフラを整備していたのでは、選定機種は違うが小牧市のピーチライナーのように後利用や撤収コストがかかることから疑似の方が良いと判断した。フル規格と疑似の相違については、『広島市におけるBRTの可能性 2』を参考にして頂きたい。1-⓵の時間限定専用バスレーンとはよくある、『7~9時、17~19時』である。1-②についてだが、机上の空論とのお叱りを受けそうだが、市の基幹バス構想路線(広島市HP)の一つである『広島BC(バスセンター)~高陽方面』の路線で2002年より設置されている(下記画像2参照)実績を踏まえ、そうした。専用・優先レーン設置の状況も下記画像2の通りとなる。よって、可能性としては高くはないが決して低くもないと思いそのような設定にした。1-➂の2連接バス車両の運用車両比率50%以上は、BRTと仮にも称しながら4~5編成の導入に留まっている他都市事例では異例の高さだが、基幹バスはJR各線、アストラムライン、広電宮島線と並ぶ基幹公共交通の一翼を担う以上、単行バスの定員80名程度では見劣りする。その点を考慮した。1-④もまた同じ理由でそうした。1-⑤の旅行速度の設定は、現行市内線バスの同速度13~15Km/h程度から都心部地区は30%以上、デルタ内外地区は60%以上の速達性の向上になるが、並行する他の交通機関(JR線など)、自動車との競合を考えるとこれぐらいの速度水準ではないと、そもそもの必要性の有無に係る。明らかに従来のバスとは異なるポジティブイメージの構築には2連接バス車両の導入と速達性を担保しないと難しい。イメージ戦略の重要性は都市交通の分野に限らず、絶対に欠かせない要素だ。


画像2 広島市におけるバス専用・優先レーンとPTPS(公共車両優先システム)の設置状況(画像 広島市HPより)

 『2 導入路線』については、現行の就行路線と計画路線を基本に設定した。詳細は後述する考察にて語るが、既存の幹線バスで需要が高い路線の基幹路線への昇華+都市戦略上-都心部地区のにぎわい性創出、回遊性向上-必要とされそうな新規路線とした。そんな中、基幹バス路線も含め循環(環状)路線を3つ設定した。少し多いと思うだろうが、これも現在構想されている路線を踏襲した。『えきまちループ』は昨年5月から運行が始まった。広島市の直近の公共交通改善計画である『公共交通の体系づくり基本計画』(P6参照 広島市HP)は、4つの循環-⓵西風新都・デルタ間の循環 ②西風都内の循環 ➂バスによる循環 ④路面電車による循環-が謡われており、『
➂バスによる循環』の強化策として、複数の循環バス路線が構想されている。17年夏の日本経済新聞の報道では、具体化したえきまちループ線の他にも、4基幹病院-広島大学病院、県病院、市民病院、日赤・原爆病院-を経由する路線も検討されており、世界の都市交通の趨勢にも沿ったものなのでこのように設定にした次第だ。趨勢とは何らかの公共交通整備で道路渋滞を解消するものから、都市交通全体を俯瞰して自動車分担率をどう減らすのかに移っていることだ。これまでは『都心部地区~郊外』の放射状路線は公共交通の範疇、郊外間を結ぶものも含め横の移動需要は自動車移動が範疇だったが、その流れにくさびを打つ意味合いから3本の循環(環状)路線を設けた。営業路線化可能か否かは、今後の広島市の集約都市建設の本気度とその進捗度によるかも知れない。

【提案その2】
広島版疑似BRTの提案 その2
都心部地区の循環(環状)路線


画像3 広島版日本式BRT(疑似BRT)の停留所施設イメージ(画像 名古屋市HPより)


画像4 18年5月より運行が始まった『えきまちループ線』のルート図(画像 広電公式HPより)

 一気の整備も悪くはないが、広島市の決して良くはない財政状況や広電バスと広島バスの経営規模なども鑑み、段階を経て先の考察で示したスペックを備えたものにしたいと考える。

循環1号線(エキまちループ線 ルートは上記画像4参照)
 【整備手順】 
  ステップ1 導入~1年未満
   導入当初は既存の停留所や車両を活用し、周知を図り路線の定着を図る

  ステップ2 導入1年後~2年程度
   利用者増など周知と定着が図られたと判断したら、時間バスレーンの拡大とPT
PS
   (公共車両優先システム)などの走行空間の改善と停留所の高規格化-かさ
上げ、
   
情報式ロケーションシステム、上屋設置、情報案内システムの設置-を順次図る
  ステップ3 導入3年後程度
   路線網整備の最後の仕上げとして、連接バス(車体長18㍍ 定員130人)の
導入
   の検討をする。運行業者が購入しそれに行政が補助を与えるのではなく、車
両リース
   会社(後述)が購入し、安価なリース料で貸し出す形とする
 【運行計画】(ステップ3終了時)
  
朝ピーク時:左右周り共に5分毎(1時間当たり片方向12本) オール2連接バス車両
  日中オフピーク時:左右周り共に10分毎(同6本)単行バス車両及び2連接バス車両
  夕ピーク時:左右周り共に7.5分毎(同8本) オール2連接バス車両

 【バス&ライド計画】
  広島駅、紙屋町、八丁堀、本通停留所にて他の幹線、準幹線バス路線との同一ホームでの
  シームレスな乗り継ぎを実現する。これにより、『広島駅~紙・八地区』の過剰供給(1
  日3,800便以上)の状況を改善する
 【運行バス会社】 広電バス 広島バス


画像5 都心部地区の循環バス路線の完成形のイメージ図(画像 ポートランド公式HPより)

循環2号線(4基幹病院 第2都心循環ルート 下記画像5参照)
 ルート】広島駅南口~紙屋町(市民病院)~市役所前~日赤・原爆病院前~県病院前~
      広
島大学病院前~段原中央~広島駅南口
 【整備手順】  
  整備手順は循環1号線同様のステップで、導入に際しては3カ月程度の社会実験期
  を経て経由地や停留所などを精査して決定する

 【運行計画】(ステップ3終了時)
  朝ピーク時:左右周り共に7.5分毎(1時間当たり片方向8本) オール2連接バス車両
  日中オフピーク時:左右周り共に15分毎(同4本)単行バス車両及び2連接バス車両
  夕ピーク時:左右周り共に10分毎(同6本) オール
2連接バス車両
 【バス&ライド計画】
  循環1号線との重複区間(広島駅~袋町)は上記の停留所、広島大学病院、広電本社前停留
  所にて同一ホームによる乗り継ぎを実現。広電本社前停留所では、路面電車とのトラム&ラ
  イドを実施
 【運行バス会社】 広電バス 広島バス


画像6 循環2号線のルート図(青点線)

循環3号線(市の基幹バス新設路線を基本的に踏襲)
 ルート】広島駅北口~(広島高速5・2号線)~広島港~(広島高速3号線)~広島西飛行
      
場跡地~(同)~商工センター・アルパーク~(草津沼田道路)~ジ・アウトレッ
      ト広島
(広域公園) 下記画像7参照のこと
 【整備手順】
   現行就行路線の広電バス『西風みなとライン』(広電HP)を基本に広島駅方面に延長。
   これをステップ1とする。ステップ2以降は循環路線1、2と同様の手順を踏む。始発
   となる広島駅は北口広場バスターミナル。
路線の大半が広島高速道路経由となるので
   TPS設置区間は商工センタ~ジアウトレット広島(広域公園)間のみ
 【運行計画】(ステップ3終了時)
  朝ピーク時:左右周り共に7.5分毎(1時間当たり片方向8本) オール2連接バス車両
  日中オフピーク時:左右周り共に15分毎(同4本)単行バス車両及び2連接バス車両
  夕ピーク時:左右周り共に10分毎(同6本) オール
2連接バス車両
 【バス&ライド計画】
  広島駅北口、アルパーク、ジアウトレット広島、免許センターの3停留所にて他の基幹、幹
  線、準幹線、支線バスとのバス&ライドを実施
 【運行バス会社】 広電バス


画像7 ブログ主提案の4放射状基幹バス路線

その6へ続く


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