カテゴリー記事 広島の都市問題 郊外・その他

【考察その1】
ブログ主が思う都市開発系ブログの在り方 


画像1 広島市の都心部地区-紙屋町交差付近の様子(画像 広島市議HPより)

 ネットの中に都市開発を題材にしたブログは星のかずほどある。カテゴリーとして見た場合、より多くの関心層を持ったものではなくどちらかと言うと、少数カテゴリーに属する分野だと個人的にはそう思っている。その都市開発系ブログも大雑把に分類すると、開発現場に赴く取材形式と一つのテーマに絞った考察形式に分かれる。当ブログも後者の端くれに属する。考察の原理原則論を述べると、テーマに沿った考察を続け、参考にした行政などのHPの諸資料から考察の精度を高め最適解を導くのが本来の姿である。結論ありきではなく、多くの考察を経て結論を導く方式だ。当ブログも含め、考察系ブログはこの形式に沿っている。建前はそうなのだが、実際にはそうなるのは非常に稀だ。ブログ運営をされている方ならお分かりだと思うが、テーマを定めると次は自分なりの結論を先に設定する。その結論を正当化する諸資料をネットサーフィンしてかき集め、理路整然とした論調で書き綴る。客観の名を借りた主観であることが多い。これが悪いと言っているのではなく、そうしないと文章がまとまりがないものになり収拾がつかなくなるので仕方がない面があるのも事実だ。切り込み方や文章作成スキルのレベルは大きく異なるが、新聞などもこの手法で記事を書く記者、その新聞社の意向から結論ありきであることが多い。新聞社などの報道機関は本来、その社会的公益性から公平・中立が求められ、偏向報道は忌むべきなのだが、その立ち位置や広告収入を得る必要性から残念ながらそうはなっていない。例えばブログ主が住む広島で圧倒的シェアを誇る中国新聞は、政治思想的(死語?)には真ん中よりも少し左寄りの立ち位置(ブログ主主観)だと思うが、狭い広島村の各方面への忖度加減を感じさせることが多い。よって切り込み不足で、白黒が定かではない書きっぷりに終始している。読売新聞や日本経済新聞などの中央紙と比べるとやはりクオリティの低さは否めず、地方都市の瓦版の域を出ていない。



画像2 森のイメージ画像(画像 かわいいフリー素材集いらすとやより)

 考察ブログに必須なものがいくつかある。それを下記にまとめてみる。

考察ブログを書く上で必須条件

①結論ありきの考察でも
感情的、屈折思考は慎み、論理的思考に基づいた検証を行う
②目前の木ばかりを見る近視眼的な見方ではなく、極力森全体を俯瞰してその木の立ち位置を
 
絶えず確認する
➂主張を正当化するための各資料は、行政などの信憑性の高いものを引用する。間違っても匿
 名性の個人ブログや一方に偏った立場の民間組織のものは引用しない
④自分の理解不足を棚に上げて、『陰謀論』『〇〇の闇』で片付けない。この言葉を持ち出す
 のは思考停止、白旗宣言をしているに等しい。そんなものは実際には存在せず、自分の心の
 闇の投影に過ぎない
⑤喧嘩上等的な論調で、異なる意見を全否定しない。理路整然とした反論に対しては謙虚に耳
 を傾ける。反論にする場合も、相手と同様に態度で臨む
⑥⑤との関連だが、明らかに
喧嘩上等的な口調で全否定する意見に対しては、対等の土俵で反
 論せず、相手にしないであしらう。対等の土俵で論戦、いや罵り合うとネットという不特定
 多数の衆人環視の見世物に成り下がることを知る

 まあこんな感じだろうか?多少、理想論的なところも無きにしも非ずだが、6項目のうち5項目ぐらいは押さえておきたいものだ。別に一行、一句確認しながら書く必要はないと思うが、姿勢としてはこうありたいものだ。

【考察その2】
広島の都市問題による考察
都市交通問題、スタジアム問題など・・・


画像3『広島都市交通研究会』提言によるHATSⅡ(フル規格地下鉄建設案) 画像 ウィキペディアより

 この考察では広島市政の都市問題の実例を挙げて考えたい。

1 広島の都市交通(地下式鉄・軌道系)問題

①感情的・屈折的思考による間違った結論-✖
 広島市に地下式鉄・軌道系公共交通機関がないのは建設されたら困る、広島電鉄が事あるごとに暗躍して妨害しているからだ。広島電鉄は既得権益の死守、市長は広島電鉄より市長選時の選挙協力の相互依存のずぶずぶ関係。それを悟られないために『広島市は三角州(デルタ)の街だから地下鉄が出来ない』などを広く流布して、批判の矛先をかわしている。これは『広島の闇』『既得権益者の陰謀』そのもので広島の発展を阻害している(爆)。


②史実に基づいた論理的思考による正確な結論-〇
  広島市は1973年、
『広島都市交通研究会』より従来のHATS計画に修正を加えた『廿型』地下鉄2路線中心のしい合交通計画『HATSⅡ』(上記画像3)の提言を受け、本格検討に入った。そして75年、『中国地方陸上交通審議会答申』にて、可部線を高架・複線化して地下鉄・鯉城線と一体的に整備、芸備線を電化・複線化して、可部線・芸備線・鯉城線を結び環状線にすることなどが盛り込まれる。しかし、市民団体や路面電車に愛着を持つ市民の反対、市内に路面電車を運営する広島電鉄の存続表明(71年)、計画の郊外線区間を受け持つ旧国鉄(現JR)の大赤字などの理由からこの計画はとん挫した。広島市は74年発足したモノレール整備制度(日本交通計画協会HP)に着目。同制度にAGT(新交通システム)が加えられ、そちらに舵を切った。77年、都市計画地方審議会にて、祗園新道の都市計画決定にあたって『新交通システムの導入促進図ること』との付帯意見がつけられ同計画は実質、スタートした。工事着工前(84年頃)に94年アジア大会開催が決まり(84年)、94年広域公園前~本通間18.4㌔が開業した。次期計画については、植木(笑)、いや荒木市長(当時)が市議会建設委員会にて85年、構想路線を公表。91年、『公共交通施設長期計画策定委員会』(通称八十島委員会)設立して、翌92年東西方向のフル規格地下鉄1線と新交通システム(AGT、アストラムライン)2線から構成される『α型』の公共交通計画を提言した。

 しかしこの計画は、2010年の市人口140万人を想定の元のそれで、バブル経済崩壊後の需要の見直しが迫られ、95年東西方向の路線の1日平均利用者を20万人から10万人に下方修正をした。96年、
議会内に『都市交通問題調査特別委員会』を設置。都市高速道路と鉄軌道系交通の調査を開始。約3年の長きの議論と市長の代替わりを経て99年、アストラムライン3線を基幹公共交通と定めた『新たな公共交通の体系づくりの基本計画』(広島市HP)を策定した。しかし、この計画は議論後半戦に中国運輸局が、デルタ内と都心部地区への新交通システム(AGT、アストラムライン)の延伸と新設に強い難色を示していた。アジア大会後、市は極度の財政難に陥り、第1次(98~03年度)、第2次(04~07年度)の財政健全化計画をするに至る。特に第2次計画直前は財政非常事態宣言(広島市HP)まで公表していた。07年広島市は、『現状ではアストラムラインの延伸は非常に厳しい』との見解を示し、西風新都線は社会情勢を鑑み導入時期を慎重に検討するとして将来に含みを持たせたが、東西線と南北線については代替え交通機関の活用で対応する方針を明らかにした。15年改訂の『公共交通の体系づくりの基本計画』では、大幅に計画が削除され、形だけ残すこととなった。この区間も99年の概算の試算で約900億円以上の建設費が必要とされ、その後の公共事業の高騰などを鑑みれば1,200~1,300億円もの建設費が予測され、縮小社会(超高齢化+大幅人口減)にも入るので実現しないとの見方が一般的である。他の地方中枢都市で地下式鉄・軌道系公共交通が実現し、広島市では実現しなかった理由は以下の点が挙げられる。①最初の計画案策定の初動は決して遅くなかったが、何度かの計画の仕切り直しに時間を要した ②第1期開業の時期(94年)-札幌市(71年)、福岡市(81年)、仙台市(87年)-と遅かった ➂①と②の理由から、費用対効果などがうるさくなかった高度・安定成長時代の建設期を逸した ④地下開発コストが広島市特有の地形もあり国内有数であり、それに加えその高コストを賄う需要がない ⑤➂と被るが、建設を本格化する時期の財政状況(破綻寸前)が酷過ぎた。高齢化が進み扶助費などの義務的経費の高騰(財政の硬直化)も輪をかけた。


画像4 山陽自動車道を高架で跨ぎ走行するアストラムラインの様子(画像 リビング広島より)

2 サッカースタジアム問題

▼行政のスタジアム建設の意思
①感情的・屈折的思考による間違った結論-✖

 
広島市はスタジアム建設をすると言ってはいるが検討しているふりをしているだけで建
の意
 思はない。
②史実に基づいた論理的思考による正確な結論-〇

 13年1月、広島県サッカー協会がサッカースタジアム建設早期実現のため約37万件の署名が
 集まった旨を報告。6月、サッカースタジアム検討協議会を立ち上げ、検討開始。15年1月か
 らは行政(県と市)と広島商工会議所の3者から構成される作業部会に検討の場を移し、候補地
 選定作業を継続。様々な紆余曲折(笑)を経て、建設地を中央公園広場にすることで合意。5月
 には『サッカースタジアム建設の基本方針』を策定。24年春の開業予定 

▼旧市民球場跡地へのスタジアム建設

①感情的・屈折的思考による間違った結論-✖
 多くの市民が望んでいる(筈の)旧市民球場跡地へのスタジアム建設をしないのは、跡地の暫定
 利用のイベント開催で地元企業に儲けさせ私腹を肥やさせるためで都合が悪いからだ(笑)。『
 広島の闇』の最たる事例だ

②史実に基づいた論理的思考による正確な結論-〇
 旧市民球場跡地は、5つの壁-世界遺産(原爆ドーム)のバッファーゾーン(高さ20~25
 ㍍の規制)、都市公園法、国有地、狭隘な敷地(約3.6㌶)、3候補地で最もコスト高
(約
 260億円)-があるため、市が旧秋葉市政時から基本的は及び腰で、建設ハードルが最も高
 い。しかも今流行りの多機能・複合化がほとんど絶望的。それに加え、戦後の復興計画の平和
 都市建設法の丹下構想(広島市HP)の南北軸に抵触している。この構想は広島市の都市計画
 における憲法のような存在なので、覆すのは非常に難しい。都市の回遊軸の阻害要因とな
るも
 のは、何であれ必要性は低い。


▼中央公園広場建設について
①感情的・屈折的思考による間違った結論-✖
 中央公園広場のスタジアム建設では、観客の流れが紙屋町・平和公園・八丁堀地区に向かわず、
 新白島駅だけの往来になりにぎわい性創出に繋がらず、旧市民球場跡地に建設するべき
②史実に基づいた論理的思考による正確な結論-〇
 『中央公園広場におけるサッカースタジアム整備に係る調査・検討について』
(P2参照)
 よると、試合当日の行動で『都心部での買い物行動』を試合前に83.6%、試合後では62
 .6%になっており案ずるに及ばない。来場時の交通手段は『JR+アストラムライン』は2
 5.4%。JR単独だと20%以下と思われ、これまた案ずるに及ばない。マツダスタジアム
 の来場時の行動は参考にならない。


画像5 16~17年度の人口転入、転出超過の都市一覧

▼スタジアム建設で先行する他都市との比較
①感情的・屈折的思考による間違った結論-✖
 スタジアム建設で後れを取っている広島市は、先行する北九州市や長崎市よりもにぎわい性
 創出の部分で劣り、都市活性化が果たせず、人が集まらなくなり衰退都市街道まっしぐらと
 なる

②史実に基づいた論理的思考による正確な結論-〇
 上記画像5のように、2市は全国有数の人口の転出超過-人口の社会減-都市で、広島市と
 同列に語るのは無理がある。まちづくりの結果ともいえるこの指標で劣っている2市と比べ
 るとこの年(17年)の広島市は転入超過582人で、衰退都市はおろか停滞都市でもない
 。サンフレに限らず、カープも含めスポーツコンテンツの有無で進学先(大学など)、就職
 先(新卒時)を決める人間はよほどの物好きでしかない。所詮は生活のおまけの趣味、余暇
 の範疇でしかないのだから。都市の魅力を彩る存在だとは思うが


▼マツダスタジアム建設時との比較
 ①感情的・屈折的思考による間違った結論-✖
 カープのマツダスタジアムは好立地で現在の隆盛の基礎を築いた。それに比べ、サンフレは、
 あんな山奥の僻地で、しかも専用スタジアムではない巨大陸上競技場(エディオンスタジア
 ム)を押し付けられ可哀想だ。

②史実に基づいた論理的思考による正確な結論-〇
 初代市民球場の建て替え時の有力候補地として、旧貨物ヤード跡地(現マツダスタジアム)
 、中央公園広場、旧市民球場での建て替えの3案が残った。市民の多くは旧市民球場での建
 て替えを望んだが市は、98年取得した
旧貨物ヤード跡地を押し付けた。金利負担軽減期間
 を過ぎていたので、財政難の広島市は早く処分をしたかった。今でこそ、広島駅周辺再開発
 が進み、カープの第2次黄金期の到来で大成功したかに見えるが、建設決定当時は直近のJ
 R新駅の計画もなく、格安スタジアム(本体90億円)と言うこともあり批判も多かった。
 旧貨物ヤード跡地検討調査委員会によるドーム球場建設決定が97年9月。マツダスタジア
 ム開場が09年4月で、議論期間を含めると12年以上を要している。サンフレのサッカー
 スタジアムは2度目の正式検討開始が13年6月、開場予定は24年春と約11年で要した
 時間の大きな差はない。元々、広島市はスポーツには寛容な土地で市民の理解も得やすい。
 言いたくはないが、サンフレがかって有力候補地だった広島みなと公園案を、袖に振った時
 においても然程批判的な世論にならなかったのは、カープ人気の再高騰による関心低下もあ
 るが
スポーツには寛容な土地柄も決して無縁ではないだろう。

この考察では、2つの都市問題を例題にして間違った回答をブログ主が思う正しい回答を並べ比較した。分かりやすい例題を持ち出してみた。偉そうに参考書感覚で書いたが、まちづくりの考察ブログは一方の立場に偏らず、市政の全体目線で書くことを常に心掛けることが必要になる(と思う)。ネット内では鼻持ちならぬ良識派と見られがちだが、別に世間に一歩踏み出せば、当たり前過ぎて良識でも何でもない。これはブログ主の考えで、人それぞれだとは思うがそれぞれで済むことと済まないことは絶対にある。その辺も十分弁え、考察記事を書き続けたいと考えている。

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