封入体筋炎患者闘病記

 封入体筋炎患者のヒロです。病歴は2019年で満11年、12年目に入りました。在宅勤務の仕事とリハビリの日々を送り、細やかながらも家族3人で暮らしています。ブログ記事は闘病記と広島地元ネタ、社会保障などの時事ネタ中心です。希少疾患の封入体筋炎の周知が目的です。関心があれば、ツイッターなどでご紹介していただければ幸いです。疾患関係で直コメントが苦手の方は、ツイッターのダイレクトメールを利用してください。封入体筋炎の闘病史は各進行段階の症状や生活障害、必要な社会保障制度等をまとめています。良ければ参考にしてください。最新の封入体筋炎の状況は『近況について色々と』、取り組んでいるリハビリについては『2019年春~夏 筋疾患(封入体筋炎)リハビリ』にて素人の体感目線で書いています。モバイル版で読みにくい場合は、PC版に転換してからお読みください。

2017年07月

カテゴリー記事 広島の都市交通 空港

 民営化論議が佳境を迎えつつある広島空港だが、開港当初から指摘され続けた空港アクセスの弱さの抜本的改善に向けて、
複数ルートによる道路アクセスの強化を基本としながらも雲行きが変わりそうな動きが見え始めた。その動きを伝える中国新聞記事が掲載されていたので取り上げる。

アクセス改善晴れぬ視界  
7月29日中国新聞21面より
広島空港民営化の合わせ議論再燃
 
 広島県が2021年ごろの実現を目指す広島空港(三原市)の民営化に合わ
せ、開港以来の課題であるアクセス改善の議論が再燃している。民営化までの
活性化策を協議する官民の組織が本年度の重点テーマに選定。道路網の整備を
軸にした利便性向上策を年度内に固める方針だが、抜本的な改善につながるか
は見通せない。



画像1 7月29日中国新聞21面より 拡大画像(要拡大)
 
 24日に発足した官民16団体による空港経営改革推進委員会。県庁での初
 会合で空港アクセス改善を重要課題と位置づけ、年度内に方針をまとめるこ
 とで一致した。終了後、委員長を務める広島商工会議所広田亨副会頭は『道
 路網をいかにして整備するかが一番の課題』と強調した。

 国に早期整備を訴え
 意味するのは、20年度末完成予定の広島高速5号線の開通と、国道2号
 線東広島・安芸バイパス早期全通による、広島都市圏と空港との間の

 動時間の短縮だ。高速5号が開通すれば、JR広島駅と空港を結ぶリム

 ンバスの所要時間は約45分から38分となり、7分短縮される見込み
 だ。一方、東広島・安芸バイパスは、リムジンバスのルートである山陽自
 動車道の代替路として期待される。県試算では、広島駅-空港間の所要時
 間は東広島呉道路を経由し約59分。ただ同バイパスは全長17.3㌔の
 うち開通区間は7.1㌔。全通時期は『未定』(
中国地方整備局)だ。推
 進委事務局の県空港振興課は『バイパスを空港アクセスとして明確に位置付
 け、官民で早期整備の必要性を国に訴えたい』とする。
 軌道系改めて協議
 推進委の議論は、長年の懸案である軌道系交通機関の整備も今後対象となる。
 広島空港と最寄りのJR白市駅との間を鉄路で結ぶ構想で、経済界や県議会
 には『定時性確保に必要』との声が根強い。ただ06年試算で約340億円
 と整備には多大な費用と時間がかかる。県は、11年度に示した『年間搭乗
 者数が350万人に達すれば整備検討が可能』とする考え方を再検討し、軌
 道系のアクセスが改善策としての位置づけを改めて推進委で協議したい考え。
 また、空港と白市間の連絡バスを使うルート(広島駅-空港間平均64分)
 の利便性向上策も推進委の一員JR西日本と探る構えだ。県主導のこれらの
 議論とは別に、独自の動きも出ている。10月下旬から、民間2社がJR西
 条駅と空港をノンストップで結ぶリムジンバスを1日20便運行。東広島市
 が路線計画をまとめ、経費の一部を負担する。市政策推進課は『市民ニーズ
 が高いと判断した。訪日客の市内観光の呼び水にもしたい』としている。

1 広島空港のアクセスの現状と道路アクセス改善計画


画像2 広島県内各交通拠点施設から広島空港までの目安時間(広島県HP)


画像3 広島空港リムジンバスネットワーク(2015年10月現在)拡大画像(要拡大)

-1⃣ 広島空港リムジンバスネットワーク
     路線                 所要時間   運賃    便数/日
 ①広島リムジンバス 広島BC線        約53分  1,340円  55便
           平和大通り線       約71分  1,540円  08便
 ⓶広島リムジンバス(広島駅線)        約45分  1,340円  82便
 ③白市ルート               JR約45分  1,150円  51便
 (JR山陽本線+空港連絡バス)    連絡バス約15分
 ④呉広島空港線                約58分  1,340円  18便   
 ⑤竹原ジャンボタクシー            約30分  1,000円  15便
 ⑥三原広島空港線               約38分  0,820円  24便
 ⑦福山リムジンバス              約65分  1,350円  24便

    路線            利用者数/日(2013年) 
利用者数/年(2013年)
①広島リムジンバス(広島BC線)    949人/日       346,508人/年
※平和大通り線              32人/日        11,747人/年
⓶広島リムジンバス(広島駅線)    1,709人/日       623,666人/年

③白市ルート              345人/日       125,891人/年
(JR山陽本線+空港連絡バス)
④呉広島空港線             138人/日        50,427人/年
⑤竹原ジャンボタクシー          28人/日        10,322人/年
⑥三原広島空港線            112人/日        40,704人/年
⑦福山リムジンバス           203人/日        73,931人/年

-2⃣ 道路系アクセスの強化策
① 広島高速5号線(速達性向上・定時性確保)及び国道2号東広島・安芸BP(代替性・多重性強 化)の早期整備を推進し,広島都市圏からのアクセスの※注1 トリプルウェイ化を実現する。
② 中四国のゲートウェイ実現のため,高速道路網に近接した立地を活かしたアクセスネットワー クや手段の充実(バスネットワークの拡充等)に取り組み、広域で多様なアクセスを実現する

※注1 
トリプルウェイ(下記画像4参照)
【留意点】山陽自動車度広島東IC-西条ICが渋滞・事故多発区間
○ 高速ルート・・・広島高速5号線+山陽道【約38分】 
○ 一般ルート・・・東広島・安芸BP+東広島呉道+山陽道【約59分】 
○ 選択(白市)ルート・・・JR山陽本線+空港連絡バス【平均約64分】

○迂回ルート・・・県道矢野安浦線+東広島呉道路(2017年1月、非常時の利用可能に)

-3⃣ 東広島・安芸BP整備進捗状況
  東広島バイパス
 ・起終点 広島 市安芸 区上瀬野町上瀬野⇔海田町南堀川町 ・延長㌔数 9.6㌔
 ・事業進捗率 (2016年度末)73% ・供用済み延長7.7㌔
 ・全通予定 未定
 ◎安芸バイパス
 
・起終点 東広島市八本松町宗吉⇔広島 市安芸 区上瀬野町上瀬野 ・延長㌔数 7.7㌔
 ・事業進捗率 (2016年度末)37% ・供用済み延長0.0㌔
 ・全通予定 2025年度末(予定)

広島空港を取り巻く道路アクセス状況をまとめるとこんな感じとなる。広島商工会議所広田亨副会頭が言う東広島・安芸BP早期整備は代替・多重性強化の観点からも不可欠なのだ。空港機能強化(この場合はアクセス)は広島市及び、都市圏の中枢性維持には欠かせない。そして、一度は決着したあの問題が2021年頃の民営化を控え、再燃しそうな気配だ。



画像4 広島県の道路アクセス強化策「トリプルウェイ」の概要 拡大画像(要拡大)

2 空港アクセス導入議論の復習をもう一度



画像5(左) かって検討された空港アクセス鉄道ルート図
画像6(右) 検討された
空港アクセス鉄道運行イメージ図

-4⃣ 鉄・軌道系空港アクセスの歴史 広島における空港の経緯より~(広島県HP)

◎1983年1月ー広島県、市共同で広島空港アクセス検討協議会を設置
◎1988~90年ー新広島空港への鉄軌道系アクセス検討開始
◎1991年ー案の1つだった
新幹線延伸案は廃案となる
◎1995年ーリニア式鉄道案導入の骨子を固める ~HSST~(ウキペディア)
◎2000年9月ー
HSST‐200型(最高速度200km/h)が開発断念となり、

         リニア式鉄道導入から通常鉄道導入に方針転換。
◎2001年ーJ
R白市駅ー広島空港間約8kmを在来線(単線)で結ぶ構想を表明
       (下記画像4参照)
◎2002年ー広島県、広島空港アクセス鉄道運行計画の素案(建設費340億円)をまとめる
◎2006年ー
JR西日本、『広島空港アクセス鉄道への協力は困難』との回答を示す。事実上、
       断念に追い込まれる。9月ー県議会にてアクセス鉄道計画の凍結を表明、年間空港
       利用者が350万人を超えたら再度検討するとした


 これは過去の広島空港のアクセス鉄道導入論議の歴史なのだが、導入失敗は県の失政というよりはJR西の都合によるところが大だ。広島県は従来からアクセス鉄道に関しては『年間搭乗者数が350万人に達すれば整備検討が可能』としてきた。この考えを転換させる動きも出始めている。仮に導入前提の議論が始まる場合、前回とは大きく異なりJR西の協力なしが条件となる。約10年以上も前にすったもんだをして、『今回こそ、ぜひ協力させて頂きます』には絶対にならないからだ。前回議論では、JR西の協力の元、山陽本線との相互乗り入れ・在来線の切り離し-『空港特別快速・快速』的な運行を イメージしていた(上記画像6参照)。今回は、山陽本線での運行はなく、建設区間(白市-空港間)内での折り返し運転のみとなる。在来線のターミナルからの直行便は当然なく、白市駅乗り換えだ。リムジンバスよりも定時性が高く、速達性にも優れているとはいえ果たして白市駅乗り換え前提で利用されるのだろうか? 次の項目で更に考えてみる。

3 仙台空港鉄道仙台空港線の実例から


画像7 
仙台空港鉄道仙台空港駅前の様子(公式HP)

 ここで都市・都市圏規模や空港年間搭乗者数がほぼ同じ、
仙台空港鉄道(公式HP)仙台空港線の実例を紹介する。仙台空港線の建設は2002年着工された。建設費は349億円(総事業費は416億円)である。建設㌔数は7.1㌔で全線単線区間である。2007年に開業した。建設費や㌔数、単線構造など非常に広島のそれと似ている。現在の1日平均の利用者数は、9,444人(2016年度)。思いのほか利用者数が多い。理由は空港連絡鉄道だけではなく、沿線からの仙台市への通勤客と郊外大型商業施設利用客の取り込みにも成功しているからだ。画像7をご覧頂くとよく分かると思うが、郊外の雰囲気だが割と開発されている。開業に当たり、仙台市内と空港を結ぶ路線のエアポートリムジンバスは廃止され、一般バス路線も2009年までに全廃した。当初の利用予測は、1日平均10,000人/日だったがご多分に漏れず7,000人台と低迷した。東日本大震災の影響で大幅に落ち込んだがその後は順調に利用者数を伸ばしている。事業計画としては、開業後30年後の黒字化を見込んでいる。開業当初は、年間8~26億円の当期純損失を計上していたが、仙台空港鉄道が保有する施設の一部を宮城県が買い取り、その後貸し出すという上下分離方式を適用して赤字幅を圧縮している。それでも2016年度は、1億5千万円の当期純損失を出している。

 記事を書くに当たり、導入議論当時の収支計画らしきものを
探したがなかった。その代り、このようなものを発見した。広島空港アクセス鉄道の整備推進について (中国運輸局HP) 整備に当たり、減価償却費が発生する-運営会社(第3セクター?)が建設費負担する従来の方法では黒字化が見込めず、インフラ、インフラ外施設を貸し出す公設民営上下分離方式が望ましいと指摘されている。広島空港アクセス鉄道では、仙台のような1日9,000人以上の利用者は望めない。2016年度の年間搭乗者数が285万人。1日平均だと7,808人程度。山陽本線沿線の自治体のリムジンバスと白市ルート(JR山陽本線+空港連絡バスを全廃しても3,350人。自動車アクセスからの転換を誘導するのも自ずと限界がある。現在のリムジンバスは定時性に難はあるとしても直行する魅力がある。白市ルート(JR山陽本線+空港連絡バス)の利用が1日345人程度にとどまるのは、乗り換えの煩わしさがあると推察する。仙台空港鉄道のような沿線開発も遠隔地過ぎて厳しい。収支計画最優先では、アクセス鉄道導入は極めて厳しいと言わざる負えない。


画像8 2013年度の空港アクセス手段別割合(広島県HP)

4 広島空港の鉄軌道系アクセス導入の是非

 では空港アクセス鉄軌道は必要性はないのか?と問われたら、『絶対にある』とあえて言いたい。ただ、導入に際しては、多くの前提条件を設定する必要がある。先のリンクページの指摘のように、まずは公設民営上下分離方式-『インフラ部は公(国・自治体)が建設しインフラ施設も公が所有、民(運営事業者)にこれらを貸し出し、運営を一切任せる方式』の採用。運営は基本民間事業者に。挙手企業が現れない場合のみ運営会社(第3セクター)設立。フル規格鉄道方式では、この利用者数では黒字化は難しいので中量輸送機関を選定機種に。今はJR西の協力は難しいが、数十年後社会情勢が変わり、態度が変わることもあり得る。過去のアストラムライン導入時にはJR西は新白島駅建設に可部線利用者減を懸念して反対した。建設計画が再度持ち上がった時には、反対はしないで地域懇願駅建設では異例の2億円、自己負担をした。そうした例もある。よって遠い将来の相互乗り入れに備えた余幅のある設計にする。この諸条件を満たすものは一体何か?となると、LRT一択になる。
 
 モノレールやAGT方式では鉄車輪方式の鉄道との相互乗り入れは不可能。フル規格鉄道ではオーバースペックとなる。建設費もバカにならない。LRTと言うと広電はイメージしてネガティブなものしか感じない方が多いと思うが、広電はLRT風の車両が一部走る路面電車でしかない。鉄道線でなければ高架線建設は義務ではなくなる。地上線の専用軌道で十分だ。LRT選択の理由は、他にも鉄道線との相互乗り入れが可能-トラムトレイン(ウキペディア)、国庫補助率が空港鉄道が18%、ニュータウン鉄道が15%に対してLRTはインフラ施設-軌道・停留所など55%、インフラ外施設-低床車両など33%など手厚い。この2点が大きい。2006年度の試算では、フル規格鉄道だと単線でも約360億円。その後の資材や人件費の高騰分を見積もると、400億円以上は確実だ。高架構造を極力抑えたLRT方式だと300億円以内に収まると考える。LRT方式で白市-空港間で建設。建設主体は当然県で、利用するであろう広島、東広島、三原、福山などの自治体にも応分の負担を課す。
公設民営上下分離方式のメリットは、運営事業者が建設コストを負担しないので、導入のハードルが下がることだが、逆に言えばその分を行政が肩代わりする制度でもある。建設コストは、効果が下がらない範囲で下げるに越したことはない。

 山陽本線との相互乗り入れは、長期的な課題として当面放置。将来の乗り入れに備え、白市駅とその周辺(分岐線建設など)の設計は、それを想定したものとすること。よって導入車両はレール幅をJR仕様の1067㍉を採用。100%超低床車両でも構わないと思うが現在の技術では設計速度80km/h、営業速度が70
km/hが限界なので、100km/h以上の高速運転可能な半低床車両(70%低床車両参照 ウキペディア)の導入も検討する。『ローコスト、ハイリターン』という虫の良い実現を目指す。LRTと通常鉄道線との相互乗り入れ-トラムトレイン方式は既に新技術ではなく、ドイツのカールスルーエ、オランダのハーグの海外の都市、日本国内でも福井鉄道とえちぜん鉄道間でも導入済みだ。現在、広島空港の年間搭乗者数は微増傾向にある。インバウンド需要の取り込みにある程度成功しているのだが、最大値でも300万人台前半で頭打ちになる。中・長期的にはリニア開通が大きな脅威になり人口減も進むので200万人代後半となるだろう。その辺を考えると、アクセス鉄・軌道導入はローコストに越したことはないと思う次第だ。

 
画像9 オランダの事実上の首都ハーグのトラムトレインの様子(ユーチューブ画面撮影より)

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前回記事 相模原市身体障害者施設殺害事件について 3
カテゴリー記事 時事考察 1 障害者全般


 あの凄惨な相模原市の障害者施設殺傷事件より1年が経過した。事件後、知的障害者家族の間で様々な動揺が広がっている。動揺の原因は、ネット内で匿名性のバリアにかこつけた誹謗の数々、施設内元職員の犯行だったこともあり介護の仕事に携わる職員への不信などだ。事件があった『津久井やまゆり園』は知的障害者施設で
全員が障害支援区分段6階のうち重い方の4~6に該当する重度の知的障害者(食事、入浴、排泄などの介助が必要)だった。生活する上で、介護職員に対しての依存度が恐ろしく高い。障害内容関係なく自身の意思で身体を動かす自由のない人間は、相手が自分に危害を加えないことを前提に全面委任している。ブログ主は10年後の寝たきりがほぼ確実視されている封入体筋炎患者だが、こうした職業に就く人間の職業意識と個人的なモラル、思想的なものが健常者以上に気になってしまう。今日の記事も軽めの重度障害者目線で考えたい。
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相模原殺傷1年 障害者の環境『悪化』が7割
全国家族調査 『ネットで中傷』 7月27日中国新聞1面より

 相模原の障害者施設殺傷事件から1年となるのを機に共同通信が全国の知的障害者の家族を対象としたアンケートで、回答志多304家族の7割近くが、事件後、障害者を取り巻く環境が悪化したと感じた経験があることが26日、分かった。インターネットを使った中傷を挙げた人が多く、利用する施設や職員への不安が増したとの回答が目立つ。『共生社会』の重要さが指摘される中、差別や偏見に苦悩する現状が浮き彫りとなった。
 


画像1 7月27日中国新聞1面より 拡大画像

 アンケートは6月下旬から7月上旬にかけて行われた。知的障害者の親らでつくる『全国手をつなぐ育成会連合会』を通じて全国の家族に質問書を約550部配布304家族が回答した。この中で、事件後、障害者に向けられる世間の眼差しや、障害者を取り巻く環境が悪化したと感じたことがあるあるかどうか具体的な項目を挙げて複数回答で尋ねた。その結果、『感じたことがある』として何れかの項目を選んだり、『その他』の項目に内容を記述したりしたのは約68%に当たる206家族に上った。項目別にみると『インターネットなどの匿名の世界で中傷が相次いだ』との回答が全回答者の中で31%と最多。事件で起訴された植松聖(さとし)容疑者(27)が『津久井やまゆり園』の職員だったことから『利用している施設(サービス)や職員への不安が生じた』と答えたのは28%だった。『その他』の項目では、『被告の考え方に同調する人が増えるのは怖い』といった記述があった。今後の障害者行政に求める施策についても複数回答で質問。『差別解消のため障害者の現状や課題を伝える社会啓発』としたのは71%だったほか、『(施設などの)職員教育の充実』が67%、『地域の理解を促すための交流事業』が65%と続いた。

障害者家族アンケート結果

事件後、障害者を取り巻く環境悪化を感じた経験がある 68%
経験なし・無回答 32%
環境が悪化したと感じた具体的な経験
『インターネットなどの匿名の世界での中傷』 31%
利用している施設や職員への不安』 28%
『被告への措置入院歴から精神障害者への偏見』 23%
『差別恐れ障害のことを口にしずらくなった』 4%
『本人や家族が直接、差別的な言動を受けた』 2%

『悲劇繰り返さない』 献花台19人に市民ら誓う
 相模原市の障害者施設
『津久井やまゆり園』で19人が殺害され、26人が重軽傷を負った事件出は26日で発生から1年となった。施設に設置された献花台を訪れた多くの関係者や市民が犠牲者を悼み『悲劇を二度と繰り返さない』と誓った。神奈川県の黒岩祐治知事は、共生社会の実現に向けて決意を新たにした。午前時頃、入倉かおる園長(60)は職員ら共に祈りをささげた。犠牲者一人一人を思い出しながら献花したと言い「守ってあげれず申し訳ない。一緒に過ごした時間を忘れず、大切にしたい』と涙ぐんだ。入所者や職員と共有してきた時間を振り返り『明日につなげていきたい』と声を詰まらせた。家族会の大月和真会長(67)は『私たちがどんな生活をしているのかを語ることで、社会の理解が深まってほしい』と再発防止を誓った。神奈川県庁では、職員らが約1分間も黙とうをささげ、相模原市役所や、事件発生時に救助にあたった地元の消防署などでは半旗が掲げられた。やまゆり園で献花した黒岩知事は『入所者の平穏な日々を取り戻したい』と述べ、同氏の加山俊夫市長は『共生できる社会の実現に向けて取り組まなければならない』と語った。全盲全ろうの東大教授福島智さん(54)は4度目の訪問。『名前は公表されていないが、19人それぞれの人生があった』と、色が異なる19本の花を添えた。殺人罪などで起訴された元職員植松聖被告は逮捕直後から『障害者はいなくなればいい』などと供述。6月に共同通信記者に宛てた手紙でも同様の内容を記し、独善的な主張は変わっていない。

関連中国新聞記事 支え合う社会願う(要拡大) 7月27日中国新聞28面より


画像2 7月27日中国新聞28面より 拡大画像

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1 知的障害者家族がナーバスになる理由 


動画1 
相模原殺傷事件から1年、植松被告 3通の手紙と魚の絵(ユーチューブ)

 新聞記事を読んだ感想は、障害者を取り巻く環境の悪化-
インターネットなどの匿名の世界での中傷』については、恐れるに足らず、と考える。この事件関係なく、ネット内の匿名性にかこつけた誹謗・中傷など茶飯事だし世間を揺るがす大事件が勃発して、一定数いるであろうそうした人間が『ここに集まれ』と言わんばかりに群がっただけの事。ほとぼりが冷めると、消えていなくなる。それに『ネット内世論=世間全体の世論』では決してない。というのは、この2つのかい離現象は割とよく見られる。2014年12月に行われた第47回衆院選挙(ウキペディア)では、次世代の党がネット内だけの反応だけだと、単独与党にでもなりそうな勢いで自民党よりも右寄りな政治姿勢が、支持者の大きな心の隙間を癒していた。しかし、結果は19議席から2議席に減らす大惨敗。私の地元の2015年4月に行われた広島市長選挙では、ネットに限ると現職候補を擁護する意見など皆無で対立保守系候補を称賛する声が圧倒的だった。しかし、4倍近い大差で現職候補が圧勝した。現安倍政権の支持率もネット内では、過半数をまだ維持しているが、現実世界の世論調査では30%台、中には30%を割り込んだものもある。このかい離は一体何だろうと思うことがある。行き着いた答えは、ネットユーザーの主要階層だ。PC、タブレット、スマホになどの端末に長時間アクセス可能な人間はどうしても学生や未成年、非正規社員、就労していない健常・障害者に限られる。こうした人たちの世論でもある。社会全体で見れば多数派ではない。

 そして、ネット世界は人の心の排せつ物を流す場所の側面もあり、単純な〇✖論が横行している。これらのネット内での言動(書き込み)をそのまま、匿名性のバリアがない現実世界で語れはしない。ネット内で極端に偏った主張や人に対して強い口調での罵る人たちは自身の弱さを覆い隠す手段や(匿名性とは別の)バリアとして強者を演じる。本当にメンタルの強い人間であれば演じる必要はない。自然体のままで十分なのだから。障害者の存在など、実害がない限り気にならないのが普通なのだ。しかし、批判を超え攻撃対象として知的障害者を標的にしている。世間を揺るがす大事件の後で精神的にナーバスになっているのは分かるが、中傷を繰り返す人たちはある意味、
(暴力のなど実害を与えないと思われる。彼らにもそれなりの生活があり、これまで培ってきた人生をバカげた反社会的な行為で棒に振るとは考えにくい。悪い意味での勇気というか蛮勇をふるってまでその行為に及ぶ筈がないからだ。むしろ、実際にこうした凶行に出る人間はネットは程々にして、犯行を実行するために現実世界での活動に重きを置いている(と思う)。知的障害者の家族の方が、『相模原ショック』(ブログ主造語)以外にもナーバスになる理由は、未だに知的障害者への差別と偏見があるからだ。

 現在、在宅勤務している会社に週一で出社している時(2013年)、同僚にこんなことを言われたことがあった。『〇〇さんは、身体だけの障害だから安心できる』だ。この発言を私なりに翻訳すると、『〇〇さんは、身体の障害以外は私たちと同じ』となる。当事者である私に直接この種の発言をする背景は、元々前職の会社でこことは取引があり私が担当者を務ていた時期があったこと。社員の半数を入社前から見知っていて、向こうも私の人となりを知っていたことがある。この発言も広義では差別発言なのだが、差別の定義をここまで広げると言葉狩りの世界になり意味がない。この発言の根底にあるものを探ってみた。そもそも、人が人たる拠りどころとなるのは、脳・精神・身体の3つだ。優先順位で並べるとこうなる。この3つに何らかの大きな問題を抱え、日常生活を送るのに支障をきたす場合、その障害者となる。『私たちと同じ』の判断基準は、コミュニケーション能力の有無に行き着く。障害関係なく、
コミュニケーション能力の低い人間や欠ける人間は例外なく集団から嫌われる。本人的にはいじめを受けたなど主張して被害者意識全開だが、実は本人理由が多い。

 身体の障害の場合、障害内容から出来ことと出来ないことがはっきりしているが、双方の意思疎通の上の合理的配慮(手助け)で問題解決できるが、精神と知脳障害の場合、障害内容がコミュニケーション能力に係る部分が大きく、場合によっては相手に精神的な苦痛を与えることも多々あったりする。それは当然嫌悪の感情を招く。視覚で訴える違いも手伝い、これが無意識の差別感を醸成すると考える。これはこの人間だけではなく、大なり小なり皆等しく内に持っている感情ではなかろうか? 従来からの差別も併せ家族の方は、その辺の空気を敏感に察しているのだろう。差別は制度と心の問題の2つがある。制度は変えれば何とかなるが、人の心はそう容易く変わらないかも知れない。


動画2 
クローズアップ現代+ 「シリーズ障害者殺傷事件の真実 被告の手紙・遺族の声」(ユーチューブ)

2 ヘイトクライム(憎悪犯罪)を生み出す土壌
格差問題から端を発する排外主義 


動画3 
クローズアップ現代+「シリーズ障害者殺傷事件の真実 “ヘイトクライム”新たな衝撃」(ユーチューブ)

 先の項目とも重複するが、格差社会の到来が指摘されいく久しい。経済のグローバル化-グロバリーゼーションの到来がもたらした負の遺産だが、本格到来したのは1990年代に入ってからだ。諸説あるが、1991年のソ連邦崩壊説を取りたい。これを平たく言うと国と国を分けている隔たりや障壁を低くしたりなくして、地球規模で経済活性化や交流を図りましょう、になる。経済成長を促し人々がより豊かになる側面がある一方で、これに取り残された人たちはプレカリアート(ウキペディア)化した。日本での90年代半ばからこの傾向が出始め、2000年代に入り、小泉・竹中構造改革で加速した。結果、日本の大多数を占めていた中産階級が大幅に目減りして、格差が拡大した。弊害としては、
ナショナリズムの台頭(右傾化)、貧困の再生産、生涯未婚率上昇(少子化)がある。日本特有の教育事情から平等に教育を受ける権利も制限を受け、同じスタートラインすら立てれない、努力が報われない、など社会全体を厚い閉塞感が覆う。同時にPC・スマホなどの情報端末の普及で、真偽が定かではない無償の情報のみ溢れかえっている。他者と自分との比較が容易にでき、複雑な思いを抱え生きていく。心の隙間は拡大の一途を辿り、心は歪みに歪む。そこに生まれるのが差別を容認する排外主義だ。
  
 この段階に進むと、必ず憎悪対象を探し出す。『自分ほど素晴らしい人間が、これだけ努力しているのに全然報われない。悪いのは自分ではなく社会そのものだ。その社会を悪くしているのは、〇〇だ!』的な思考に陥りやすい。その〇〇が、移民者(海外)、在日系、障害者、為政者(行政)だったりする。この段階までは意外と多いパターンで、内に秘めたる負の感情として抱えるが精々匿名性の高いネット内で毒として吐き出すぐらいで済ませる。ごくごく稀な例で、法に触れない範囲で活動される方もいる。極端な主張とて、憲法で認められた表現の自由でもある。著しく個人や集団の名誉を傷つけなければ問題はない。ところが、それをも超えて己が信じる正義のために行為を正当化して、法を犯す場合が今回の事件だと思った。
植松聖(さとし)容疑者は、2016年2月に措置入院した。審査時点では、そう病と判断され、入院中には2人の指定医の一人は大麻精神病非社会性パーソナリティ障害もう一人は妄想性障害薬物性精神性障害(全てウキペディア)。逮捕後の精神鑑定では、自己愛性パーソナリティー障害(自己愛性人格障害ガイド)と診断されたが責任能力ありとして、起訴された。一番最後の自己愛性パーソナリティー障害だけは薬物療法があるが先の4つは精神疾患ですらない。『精神』と『障害』の文言ばかり喧伝され、『精神疾患患者』『精神障害者』の印象を与えている。風評被害を受けるであろう精神疾患患者の方には、同情を禁じ得ない。

 彼の歪みに歪んだ思想に、『障害者なんていなくなってしまえ』『(障害者は)生きる価値がない』『意思疎通がとれない人間(障害者)は安楽死させるべき』があった。彼の論をそのまま引用すると、彼自身もその対象の一人となる。本人は正気のつもりなのだろうが、彼に下された各障害はコミュニケーション能力に著しく欠けるものばかりで、その意味では拡大解釈だが、彼も当然該当する(と思う)。幼少時は至って健康かつ普通に育っていたと思われる人間が、どうしてこのような闇の世界に陥ったのか?目指していた教員に採用されなかったことが、スタートだったのか、知能障害者施設で働き綺麗ごとで済まない介護の現場で、垣間見た現実がそうさせたのかは専門家ではないのでよく分からない。ただ身体機能障害者の一人としてこのような不埒の言葉さえ生ぬるい凶行を犯した人間には、極刑が相応しいと思う。そうでないと殺害された犠牲者の方が浮かばれない。その一方で、このような凄惨な事件を起きた背景には、現在の日本が抱える問題(格差)があると思うのは私だけだろうか? 





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シリーズ記事 新 広島都市圏鉄軌道系改良提言
カテゴリー記事 
広島の都市交通


8 広島市の過去の都市高速鉄道計画 その2 1975年~
HATSⅡの代替え案として急浮上した新交通システム導入 

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画像1 市北西部の交通マヒ解消・アジア大会輸送の目的で導入された新交通システム(AGT)こ
とアストラムライン導入ルート
-⓰ 広島新交通1号線の概要
起終点 本通-広域公園前 18.4㌔ 22駅
ルート 本通-県庁前-新白島駅-不動院前-大町駅-毘沙門台-長楽寺-伴中央-
    広域公園前  
高架区間 広域公園-新白島駅付近 16.5㌔  地下区間 本通-新白島駅付近
     1.9㌔

導入経緯から開業までの流れ
1975年 「都市モノレール整備の促進に関する法律」に対するインフラ補助制度
     (新交通システム)にAGTが適用される。 
1977年 都市計画地方審議会にて、祗園新道の都市計画決定にあたって「新交通
      システムの導入促進を図ること」との付帯意見を付ける。
1978年 広島市は新交通システムの路線・運行計画、採算性などの調査と祇園新
      道の用地買収
開始。
1980~85年 都心部地下区間の問題で事業が難航する。
1984年 1994年アジア大会開催実質決定
1985年 中国地方交通審議会に対して『広島県における公共交通機関の維持・整備
      に関する計画について』を諮問
1986年 建設省のインフラ整備事業の採択、政府、アジア大会の開催を閣議了承。
1987年 中国地方交通審議会『広島県における公共交通機関の維持・整備に関する
      計画について』で
新交通システムの導入が答申される。第3セクター広島
      高速交通設立。
1988年 県庁前-長楽寺間の特許(軌道法)、本通 -県庁前間(鉄道法)の免許
      申請、それぞれ交付される。
1989年 本通-長楽寺間工事着工 
1990年 長楽寺-広域公園前間特許(軌道法)申請、そして交付される。
1991年 長楽寺-広域公園前間工事着工 1994年 本通-広域公園間開業
 前回記事で取り上げたHATSⅡの地下鉄鯉城線も1994年の全線開業の予定だった(乗り入れる可部・芸備線含む)。史実のアストラムラインも1994年開業。動き始めから全線開業まで20年近くかかっている。それに引き換え、福岡市営地下鉄空港・箱崎線は1986年、仙台市営地下鉄は1987年の全線開業。正直遅い、との印象が強い。これは郊外の導入区間が新規道路建設とセットで行われるからだ。現在の西風新都線も同様で、己斐地区の導入路である市道己斐中央線の進捗度合が、事業の速度に大きく影響する。地下鉄鯉城線だと、可部線が現在地での高架複線化が用地の問題で難しく、新設道路(市道長束八木線?)に移設前提、アストラムラインは国道54号線バイパスの祇園新道と市道高陽沼田線で、導入が決まってから『さあ、今から用地買収を始めましょうか』なのである。上記リンクの中量輸送機関(LRT以外)の補助制度(モノレール、AGT等)は道路交通の補助的機関として道路交通の一部を分担していることが大前提にあり、道路インフラの一部として建設される建前となっている。よって、拡幅・新設道路に導入されることが多い。当然、全線開業は着工前から導入路がある路線よりも遅くなる。

 当時の荒木市政の失政と思うのが、市中心部と北西部を結ぶ新交通
(AGT)システム導入に舵を切った事情は分かるのだが、導入決定した1977年から工事が始まった1989年まで、新交通(AGT)システム導入以外の動きが全くない。この当時完全に廃案となっていなかったHATSⅡの計画のとの絡みがあるのは承知しているが、HATSⅡの地下鉄鯉城線の代替案として、新交通システム導入に踏み切った時点でHATSⅡの計画案は、瓦解している。1985年に中国地方交通審議会が開催されているので、これに間に合う形で東西方向の路線を含めた議論をして一定の方向性を打ち出しても良かったと思う。結論でいうとこれをしても結局は実現していなかったが、こうした初動の遅さが広島市政には多々ある。良く言えば、おっとりと構えて様子伺いをしているような感じだ。50年前のライバルだった福岡市などはストイックにせわしなく動いている。ここまで後塵を拝すると、どうにでもになれと思うが、今なにもしないのが遠い先の得になるケースもごく稀にある。で話を本筋に戻す。
 
 計画開始初動時は、停滞している感があったがアジア大会開催が決まり、計画がスムーズに動き始めた。途中で、アジア大会開催関連で西部丘陵都市構想(現西風新都)も連動した。仮にアジア大会が開催されていなかったらどうなっていただろうか?他記事の歴史IFみたいになるが、予算の集中投下はないので数年遅れ-1990年代後半に本通-長楽寺間で開業していただろう。アジア大会の開催もないので市の借金もそこまで酷くなく、史実では二度あった財政健全化計画も短期間で一度だけ。長楽寺-(単線区間)-広域公園前-(複線区間)-西広島駅 の延伸が実現していたかも知れない。都心部区間は、高コストが災いして、史実通り国に却下されていると思われる。これはブログ主の想像だが・・・。過大な需要予測や低い費用対効果、民業圧迫などは取って付けた理由で、本音は高額な建設コストの問題と推察する。


画像2 高架区間から掘削区間を走行中のアストラムライン(アンドビルド広島より)

9 
広島市の過去の都市高速鉄道計画 その3  1992年
バブル期の何でもあり、どんぶり計画

-⓱ 「公共交通施設長期計画策定委員会」(通称 八十島委員会)提案の
   計画 
1992年提言

(1)東西線(フル規格地下鉄) 
 西広島駅-(平和大通り)-白神社-三川町-田中町-(駅前通り)-稲荷町ー広島
 駅-旧貨物
ヤ-ド跡地(現マツダスタジアム)
 相互乗り入れ JR山陽本線、広電宮島線相互乗り入れ、
 利用予測 1日平均20万人以上

(2)南北線延伸(新交通システム=アストラムライン)
 ・広電宇品線ルート
 本通-市役所-皆実町6丁目-広島港-出島ポ-トルネッサンス21地区
 ・吉島ルート
 本通-市役所-吉島地区-出島ポ-トルネッサンス21地区-広島港
 利用予測(2ルート共に) 1日平均3.5万人
(3)西部丘陵都市線(新交通システム=アストラムライン
 広域公園-西広島駅 利用予測 1日平均2.0万人
(4)整備スケジュール 
 第1期整備区間 東西線全線と南北線(本通-白神社)
 第2期整備区間 西部丘陵都市線と南北線(白神社-ポ-トルネッサンス21地区)
 広島市は、1987年に20年ぶりにPT(パーソントリップ)調査(国土交通省HP)を実施した。この調査結果を基に、1991年八十島義之助(ウキペディア)氏を座長に迎え、国・県・市と学識経験者から構成される『公共交通施設長期計画策定委員会』を立ち上げ、-⓱のような計画案を策定、翌1992年に答申(以下 八十島案)した。東西方向のフル規格地下鉄は、JR山陽本線と広電宮島線との相互乗り入れ前提とはいえ1日20万人の利用を見込むとは、バブル期特有のどんぶり換算だ。取りあえず何か造っておけば、後はなんとかなるだろう的な発想だ。ケチをつけるつもりはないが、当時(1992年)の広島市内公共交通全利用者数が1日平均、64.5万人/日。約31%の人間が、フル規格地下鉄東西線を利用する計算だ。当時、2010年広島市人口は約140万人になると見込んでいたらしい(これ本当)。西風新都もこの時期は21世紀の初頭に10万人の居住者を見込んでいたが、実際には5.4万人(2017年6月末)。『う~ん(笑)』である。選定機種や需要予測はあれだが、ルート自体はその後の広島市の計画案よりも理に適っている。相生通りは、広電市内軌道線があるので広島駅、西広島駅と都心部結節を考えると平和大通りと駅前通りのほぼ一直線ルート、これしかない。

 これがもし実現していれば、事業費全体はどこまで極めたのか。建設㌔数は6㌔強。全線地下式と仮定。シリーズ記事 その1で試算したフル規格地下鉄-㌔当たり建設費592億円を持ち出すと、3,552億円(笑)。
旧貨物ヤ-ド跡地(たぶん)付近で別線で山陽本線と、西広島駅付近でも同様に広電宮島線との相互乗り入れのために大改造費用も予想される。+300億円上乗せで、計4,000億円近くになりそうだ。実に夢がある構想でよろしいかと思う(笑) この提言を受けたのは1992年7月。広島市は、その翌月から1995年にかけて独自の調査を開始。東西方向の路線の利用予測を見直した。1日平均利用者20万人とした予測を大幅に10~12万人に下方修正した。そもそも、市も参加した委員会の提言を再検討すること自体、『公共交通施設長期計画策定委員会』の存在意義が問われるところだ。これが例えば、バブル経済真っ盛りの1987~89年当時の提言であれば、再検討の余地は大きい。しかし、この委員会は1991年立ち上げで、バブル経済は終わりを告げ企業業績は暗い影を落としつつあった。時間の損失とは言い過ぎかも知れないがそんな気がした。

10 広島市の過去の都市高速鉄道計画 その4  1999年

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画像3(左) 新たな公共交通の体系づくり基本計画で示されたアストラムライン3線整備計画
画像4(右) 同
計画で示された広島電鉄市内軌道線改良案 拡大画像

-⓲ 新たな公共交通の体系づくり基本計画概要
新たな公共交通の体系づくり基本計画(広島市HP)
▽ 新交通ネットワーク整備計画(中・長期) 13.0㌔ 
  建設費約3,000億円 
  2015年頃~2030年頃全線開通予定
  
(1)東西線 5.4㌔(上記画像3参照) 建設費約1,700億円
 西広島駅(西風新都線結節)-(平和大通り)-白神社(南北線結節)-
 三川町-(白島・中央通り)-八丁堀-上幟町-(城南通り)-広島駅
 利用予測 1日平均10万人/日
 高架区間 西広島駅-西観音町電停前交差点付近 広島駅付近
 地下区間-上記高架区間以外
(2)南北線 1.4㌔(上記画像3参照) 建設費約600億円
 本通-白神社(東西線結節)-広大跡地 全線地下区間
 利用予測 1日平均2万人/日
(3)西風新都線 6.2㌔(上記画像3参照) 建設費約700億円
 広域公園前(南北線結節)-五月が丘団地-西広島駅(東西線結節)
 一部トンネル区間以外は高架区間 利用予測 1日平均2万人/日
(4)整備スケジュール(上記画像3参照)
 第1段階 2004~15年頃完成 約700億円 
 西風新都線 広域公園前-五月が丘団地-西広島駅 6.2㌔
 第2段階 2016~20年頃完成 約900億円
 東西線 西広島駅-白神社 南北線 本通-白神社 3.2㌔
 第3段階 2021~2030年頃 約1,400億円
 東西線 白神社-広島駅 南北線 白神社-広大跡地 3.6㌔

▽広島電鉄市内軌道線アクセス改善 建設費未定
(1)駅前大橋線と江波線接続ル-トの検討(上記画像4参照)
(2)横川駅、広島港の結節改善、広島駅南口広場再整備検討(上記画像4参照
 )
予測 
 この計画案をまとめるまでに、広島市では珍しく相当の時間をかけて議論し尽した。スタートは、当時の平岡市長が市議会内に『都市交通問題調査特別委員会』(以下委員会)を1996年9月の設置である。鉄・軌道系交通網のあり方と都市高速道路について議論された。都市高速道路は割愛する。議題の中心は、東西方向の鉄・軌道系交通をどうするのか?である。当時、広島に居たわけではないので、リアルタイムでこの当時の状況は知らない。委員会の傍聴に欠かさず参加していた市民団体の方のブログによれば、地元マスコミや市民の盛り上がりはかなりのものだったらしい。委員会が開催されれば、特集を組み報道されていたようだし、民間団体が主催する討論会に市の担当者や広電の関係者が欠かさず出席するなど、他の案件とは次元を異にした。2017年現在からみれば恐ろしいほどの市政への関心だが、今よりは議論を通じて広島市をより良いものにしたい気持ちが強かったのだろう。討論会参加は、当時の市の本気度も伝わる。委員会案を市案として話を進める。

 東西線の市案は、先の八十島案を議論のたたき台としたが次の5パターンを想定した。○既存鉄・軌道乗り入れのフル規格地下鉄(第3セクタ-?)○市営地下鉄方式の小型地下鉄(
2,200億円) ○新交通システム(AGT)-アストムラインの地下方式(2,280億円)・高架方式(1,560億円)、○地下・高架・路面方式を織り交ぜたフル規格LRT(1,100億円)。精査した結果、東西線単独で単年度黒字化可能なのは、LRTのみで西風新都線とセットで建設した場合、高架式アストラムインも可能の試算が出た。1日10~12万人の利用では、初期投資額の上限が1,500億円となる。この5案から地下鉄方式が脱落した。時期は前後するが、広電も議論の輪に参加。「路面電車の活性化とバスとの結節改善計画概要書」を発表した。東西線については、八十島案と同ルートを提案するなど、LRTが都市交通の潮流になりつつあった追い風を受けて積極姿勢に転じた。市の委員会とは別組織の「広島都市圏公共交通機関整備検討連絡会議」(国、県。市、事業者)の場で、中国運輸局が市案を否定し、広電案を支持する態度を表明した。

 ブログ記事で『国に認められていない』の文言をよく持ち出すが、このことを指している。否定理由は、過大な需要見通し、ルート上の問題で時短効果が低い(低い費用対効果)、既存の交通機関との連携不足(民業圧迫)、市の財政状況などだった。広電案支持の理由は、低コストで現実に沿った案かつ早期の都市交通問題解決に有効、との見解だった。この姿勢は現在も変わらない。当時の様子をリアルタイムで観察していた市民団体の方のブログを読むと、広電案も専門部署などなく1カ月で作成しているので割といい加減なのだが、既存公共交通の高度化による都市交通問題解決の方向性が支持されたとも言える。鉄・軌道整備に関する国策の方針転換ともいえるし、国も財政難となりようやくコスト意識が芽生えたともいえた。ほぼ同時期に類似都市の仙台市でも市営地下鉄東西線(2015年度開業)の導入の是非、選定機種についての議論が交わされていた。こちらも広島市に負けず劣らず、ずさんな需要予測なのだが建設コスト、財政上の問題、民業圧迫などの問題は抱えておらずすんなりと通った。結局、議論の結末はアストララインネットワークの整備を軸にこれを中・長期的な課題、広電の改善を短・中期的な課題ととして取り込み、鉄道ターミナルの結節改善も盛り込んだ-⓲のような案となった。この議論の過程で某平和団体と当時の商工会議所会頭は、平和公園前の広電の軌道施設に反対していた。架線施設による都市景観の悪化と平和大通りの緑地帯植樹移設などがその理由だ。この計画は、コストが嵩む鉄・軌道系整備は市の二度の財政健全化計画もあり何一つ実現しなかった。10年近い空白期が生まれ、短・中期計画が長期計画にずれ込んだ。低コストで実現可能なもののうち、結節点改善-広島港、横川、新白島、可部、矢野各駅などや急行バス就行、低床車両導入などはぼちぼちと進んだ。

続く

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シリーズ記事 新 広島都市圏鉄軌道系改良提言
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広島の都市交通


 広島市のあるべき鉄軌道の将来を語る前に その6
広島市民世論の大きな変化


画像1 2015年4月広島市長選直後の有権者の市長に期待する施策アンケート


-⓫ 2015年4月広島市長選直後の有権者の市長に期待する施策
1位 福祉・医療の充実 35.0%      6位 教育の質向上 4.2%
2位 雇用・経済対策  24.4%      7位 土砂災害の復興 3.2%
3位 市中心部のにぎわい創出 13.0%   8位 防災対策の拡充 2.8%
4位 核兵器廃絶と被爆者援護の推進 8.0% 9位 道路など基盤整備 2.2%
5位 行財政改革 4.2%         10位 その他・無回答 3.0%


【家計に直結、身近なもの】 63.6%
福祉・医療の充実 35.0%+雇用・経済対策 24.4%+教育の質向上 4.2%
【ソフト施策】 21.0%
市中心部のにぎわい創出 13.0%+核兵器廃絶と被爆者援護の推進 8.0%
【土砂災害関連】 5.0%
土砂災害の被災地復興 3.2%+防災対策の拡充 2.8%
【ハード施策】 2.2% 道路など基盤整備 2.2%

-⓬ 鉄軌道系公共交通に対する世論の変遷-1999年と2015年対比
【1999年 鉄・軌道系交通整備計画の市のアンケート】
1999年市民と市政8月15日号より

1位 アストラムライン※注13線ネットワーク案全体を支持 37.4%
2位 アストラムライン3線ネットワーク案部分支持 3.1%
3位 計画は支持するが慎重な計画づくりを 12.8%
4位 広電平和大通り線案を支持 7.2%
5位 広島市案とは別のネットワークを求める 8.3%
6位 新規路線には消極的 21.2%、
7位 整備する必要がない 10.0%
※注1アストラムライン3線ネットワーク案 全体ルート整備スケジュール
【2015年広島市長選における鉄・軌道系交通に関する世論調査】
広島テレビ世論調査より
アストラムライン西風新都線 70%近くが賛成、反対は10%程度

アストラムライン都心部区間 60%以上が反対、『慎重に』と『別の方法での整備』が計20%前後、賛成は10%前後 計90%近くアストラムライン建設に否定的

【1999年と2015年の比較】
1999年 アストラムライン3案賛成 50.2% 反対 49.8%
2015年 アストラムライン3案賛成 10%前後 反対 80%代後半

 2年前の2015年広島市長選挙での各種世論調査を近々の市民ニーズと捉え、話を進める。いわゆる都市インフラ-基盤整備を強く求める意見は全体の僅か2.2%。『
市中心部のにぎわい創出』の一部これと被るが、ハコモノ建設推進ではなくソフト路線でのそれだろう。記事本題の鉄・軌道系についてだが、1999年と2015年の比較である。反対意見には、部分賛成-『西風新都線は賛成、都心部区間は反対」の意見も集約させている。99年には半々で拮抗していたが16年後の2015年になると比較の意味をなさないほどの大差となっている。そこでその変化の理由についてブログ主の個人的な見解を述べてみたい。

① 雇用や医療、教育など目の前の現実の生活と
、そして社会全体を覆っている閉塞感や年金
  介護など老後の将来の不安など相まって自分の事で手一杯。広島の将来など顧みる余裕がない。
⓶ ①との関連で、低成長時代に入り大きな夢を見なくなり低い妥協点でそこそこの満足感を得る
  市民が増えた。細かな不満はあれど、大きな不満を抱く市民が減っている。広島の街に対して
  も同様の感想をもっている。
③ 超高齢化・人口減時代の姿をマスコミ報道を通じておぼろげにイメージするようになり、公共
  事業に対して冷めた視線で見るようになった。
④ 大規模な都市インフラ整備が、即市民生活の向上には繋がらないことをアジア大会の失敗を通
  じて学んだ。
⑤ (技術的に可能だが)実現には高いコストがかかり、そのコスト負担が財政上広島では難しい
  ことを何となく知っている。
⑥ ないよりあったほうが良いに決まっているが、なくてもさして困らない

ではなかろうか?  取りあえず思いついたものを書き並べてみた。このような空気感が社会全体を包み始め、かなりの年月が経過した。広島市独自の理由もあるが、大半は日本全国共通するものも多い。特に①~③は、1999年当時では、あまり意識されていなかったと推察する。広島市長選でこうした鉄・軌道系交通網整備
が最大の争点となったことがない(1980年代以降~)。2005年仙台市長選では市営地下鉄東西線、宇都宮市ではLRT導入の是非が過去数回の市長選の争点となっている。数ある争点の1つとなったのは、1999年の広島市長選。時期的に、「都市交通問題調査特別委員会」が検討してまとめた広島市案-アストラムライン3線ネットワーク案についての見解が多少分かれた。保守系候補(前助役と前市議)は広島市案を支持。秋葉氏は相生通りのあり方を含めゼロベースで見直す、としていたが単純な〇✖論ではなく、市を二分するほどの盛り上がりではなかった。2015年選挙については、鉄・軌道系交通網整備はほとんど話題にもならず、タイミングとしてはスタジアム問題こそ主役かと思われたが、現職候補が建設そのものには反対しておらず、一応、推進の立場で場所の言及も避けていた。この選挙は恐ろしく市民は冷談で、盛り上がっていたのはネット界隈だけだった。締めとしては、負担を将来に残すような都市インフラ整備は、殆どの市民が望んでいないと言えるだろう。7以降では過去にあった都市高速鉄道(地下鉄)計画の変遷を振り返る。実現しなかっただけの理由があった。計画紹介と感想を述べたい。

7 広島市の過去の都市高速鉄道計画 その1 1967~1977年
結果的にお絵かきで終わった夢の計画


画像2(左) 1967年『HATS』提案の最初の広島高速鉄道(地下鉄)計画 (ウキペディアより)

-⓭ 都市高速鉄道計画(HATS) その1(上記画像2参照) 
   1969~70年頃
 1967~69年にかけて全国初のPT調査実施 国主導の計画
(1)向洋(マツダ前)-十日市 6.0㌔ 6駅 
 相互乗り入れ 国鉄(現JR)呉線
 向洋駅 -大州駅 -広島駅 - 八丁堀 -紙屋町 -十日市
(2)横川 -西広島 4.4㌔ 4駅 相互乗り入れ 
 国鉄
(現JR)可部線 広電宮島線
 横川駅 -十日市駅-観音- 西広島駅

    

(広島市・商工会議所案)
    画像3 国・県・市と商工会議所で構成する「広島都市交通研究会」提案の地下鉄計画(ウキペディアより)

    -⓮ 都市高速鉄道計画 その2(上記画像3参照) 1970年
     国・県・市と商工会議所で構成する「広島都市交通研究会」による提案
    (1)向洋(マツダ前)-広島空港 9駅
     向洋駅 -東雲-段原-広島駅 -八丁堀 -タカノ橋 -舟入-南観音-広島空港
     相互乗り入れ 国鉄(現JR)呉線
    (2)矢賀 -西広島 8駅
     矢賀駅 - 曙町-広島駅 -八丁堀-紙屋町-十日市-観音-西広島駅
     相互乗り入れ 国鉄(現JR)芸備線・広島電鉄宮島線
    (3) 横川 -宇品桟橋 7駅
     横川- 基町-紙屋町- タカノ橋-皆実町-宇品- 宇品桟橋
     相互乗り入れ 
    国鉄(現JR)可部線


    画像4 1973年、
    HATSⅡとして提案された広島高速鉄道(地下鉄)路線図 拡大図

    -⓯ 都市高速鉄道計画(HATSⅡ) その3(上記右画4参照) 1973年
     広島市がHATSを修正した新しい総合交通計画として、都市高速鉄道(地下鉄)
     線17.8㌔で構成されるHATSⅡを提案。

    (1)東西線 向洋駅 -西広島駅 9.7km 9
     向洋駅 -東雲 -段原 -稲荷町 -八丁堀 -紙屋町-十日市-天満町 -西広島駅
     相互乗り入れ 
     国鉄(現JR)呉線 広電宮島線 
    2)鯉城線 矢賀駅 -横川駅 8.1km 8
     矢賀駅 -曙町 -広島駅 -稲荷町 -平和大通り- 紙屋町 - 鯉城前 -横川駅

     相互乗り入れ 国鉄(現JR)可部・芸備線
    (3)相互乗り入れする国鉄・広電大改良計画
     国鉄(現JR)横川駅で可部線、矢賀駅で芸備線、向洋駅で呉線、西広島駅で広電宮
     島線と相互乗り入れを行う。
    呉線(向洋駅 -広駅)の一部高架化(船越町海田
     町
    矢野町付近)、広駅ま
    で複線化。可部線(横川駅 - 古市橋駅)の高架・複線化
     。
    市道長束八木線移設。芸備線(広島駅 -上深川駅)の電化・複線化。また可部線
     と芸備線との間に短絡線(中筋線)を設けて、広島市営地下鉄鯉城線と一体に環状
     線とすることが検討された。広電はレール幅改軌(1435→1067mm)、高
     架化する。
    上深川駅)の電化・複線化。また可部線と芸備線との間に短絡線(中
     筋線)を設けて、広島市営地下鉄鯉城線と一体に環状線とすることが検討された。
     広電はレール幅改軌(1435→1067mm)、高架化する。

     (4)事業費 994.4億円
     地下鉄 873.4億円(鯉城線399.9億円、東西線432.1億円、車両基地4
     1.4億円)
    国鉄(現JR)改良費 121億円(呉線43.7億円、可部線35.
     6億円、芸備線41.7億円) ※広電は不明
     (5)広電市内軌道線について
     併行路線は廃止。江波線・比治山線・宇品線の部分存続。地下鉄接続駅で同一ホーム
     乗り換えに。


     この時期の最終計画案である HATSⅡに触れたい。色々と突っ込みどころが多く困るのだが、まずは事業費全体から。乗り入れる予定の
    国鉄(現JR)改良費も含め994.4億円と試算している。これだけを見ると安価に感じなくもない。現代の貨幣価値だと。一体どれぐらいの規模の事業なのか?分かりにくい。当時(1973年)の広島市の一般会計の当初予算で比較したい。1973年の予算額見当たらなかったので、1980年の一般会計予算額1,923億円を参考にする。このまま引用するのは危険なので、毎年の予算額の伸びと政令指定都市昇格による権限委譲の予算拡大分を差し引いて、約1,200億円と仮定する。計算すると当時の予算の82.8%に相当する。2017年度一般会計予算額が、6,456億円。占有率を単純に当てはめると約5,345億円。HATSⅡの総事業費を現在の貨幣価値に換算するとこうなる。まあ、当時の運輸省の国庫補助等があるので、全額広島市が負担する訳ではないが、思わず二の足を踏むのは当然だろう。緊急整備路線として、1975年「中国地方陸上交通審議会答申」にて、可部・芸備線を高架(可部線のみ)・複線化して地下鉄・鯉城線と一体的に整備が盛り込まれた。地下鉄鯉城線の事業費は合算で、497.8億円。これを現在の貨幣価値換算すると先の占有率が41.5%。2,679億円となる。通常の別時代の貨幣価値換算は、大卒初任給などで行われること多いが財政面の考察の観点で、この手法を用いた。
     
     この路線は、80年代より部分開業を重ね1994(平成6)年の全線開通がこの当時予定されていた。同時期実際に整備されていた仙台市営地下鉄南北線が約2,400億円(13.6㌔)-㌔当たり建設費約176億円、福岡市営地下鉄空港・箱崎線4,113億円(20.1㌔)-㌔当たり建設費約205億円 と比較すると鯉城線8.1㌔で
    鯉城線399.9億円-㌔当たり建設費約49億円で済む可能性は皆無で、実際は何倍に膨れ上がったのか興味がある(笑)。この計画は、様々な方面からの反対で、結局潰れる。他には、HATSⅡの以前の計画も郊外部分は、既存の国鉄(現JR)各線と広電宮島線の複線・高架・改軌が大前提となっている。当時の旧国鉄は、長距離の都市間輸送と貨物輸送が中心。近郊都市圏輸送は首都圏と関西圏に限られていた。しかも大赤字で、一地方都市広島に大規模投資を行う余力などなかった。その辺のコンセンサスは十分得られていたのか?甚だ疑問だ。この鯉城線が仮に実現していても、全線開業が1994年。広島の地下鉄はこれで終わっていた可能性が高い。史実通りだと、バブル経済崩壊から今日までの流れを見ると2本目のフル規格地下鉄など、夢でも見れなかっただろう。アジア大会の大会輸送はどうしていたのだろうか?HATSⅡの計画線は鯉城線が『U字型』で、東西線がその間を横方向に『ー字型』で貫く形だ。これはどうかなと思う。広島市のような都市機能配置であれば、単純な紙屋町を結節とした『十字型』が無難だ。東西線は八丁堀、紙屋町経由の西広島-広島駅・矢賀駅間として西広島駅で広電宮島線、広島駅で呉線、矢賀駅で芸備線との相互乗り入れを果たす。鯉城線は紙屋町から南下して広島港まで。これで十分だと、この路線図を見てそう思った次第だ。

    続く


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    シリーズ記事 新 広島都市圏鉄軌道系改良提言
    カテゴリー記事 広島の都市交通


    3 広島市のあるべき鉄軌道の将来を語る前に その3
    前提条件-3⃣ 【広島市の人口減】その1


    画像1 本市と全国の総人口の推移(「世界に誇れる『まち』広島」人口ビジョンより) 拡大画像


    画像2 「国立社会保障・人口問題究所」(以 下 社人研)準拠による2010~60年の広島市の人口推移予測(「世界に誇れる『まち』広島」人口ビジョンより) 拡大画像


    -7⃣ 社人研統計準拠による2010~60年の広島市の人口推移予測
    出典  「世界に誇れる『まち』広島」人口ビジョンより
    2010年-117.4万人 2015年-118.8万人 2020年-118.6万人
    2025年-117.3万人 2030年-115.3万人 2035年-112.6万人
    2040年-109.3万人 2045年-1058万人 2050年-102.0万人
    2055年-097.9万人 2060年-093.3万人(79.5%)

    -8⃣ 2060年全国主要都市人口()は2010年対比 人口順
    出典 各行政HPより
    日本 8,673.7万人(67.7%) 東京23区 840.0万人(93.9%) 
    横浜市 321.4万人(87.1%) ※注1大阪市 232.0万人(86.7%) 
    名古屋市 184.0万人(81.3%)※注1福岡市160.1万人(109.4%) 
    札幌市 143.0万人(74.9%) 川崎市 142.5万人(96.6%)
    京都市 111.0万人(75.4%) 神戸市 107.2万人(69.8%)
    さいたま市 099.4万人(81.3%) 広島市 093.3万人(79.5%)
    仙台市 089.1万人(82.8%) ※注1千葉市 087.2万人(90.6%)
     
     
    ※注1 2060年人口予測がなかったので、2040年人口を引用
     皆さんも、日本が人口減時代に入ったのはご存知だと思う。2005年に初の減少に転じその後は小幅な微増減を繰り返し、2010年度を境に完全に減少局面に入った。-7⃣は広島市の社人研が2010年国勢調査を基とした統計準拠の2060年度までの、推移予測。-8⃣は、同じく社人研統計準拠による全国主要都市の2060年度の(※注1以外)人口予測である。首都圏の大都市は、減少幅が比較的小幅で、地方大都市は苦戦を強いられる。2040年データしかない大阪市は、2060年だと80.0%代前半、同様の福岡市も100%前後だと思われる。それでも福岡市の数字は異常だと思う。東京23区内よりも高い人口維持率はさすがに眉唾ものだ。これが本当であれば、凄いことだ。ただこの数値の留意点として、有効な少子化対策を講じなかった場合、想定される最低値と見ていいだろう。基本データの合計特殊出生率(ウキペディア)が低めに設定されており、2015年国勢調査を基とした統計だと2065年の日本の人口予測は、8,808万人に上方修正された。かと言って、人口減局面であることには変わりがない。合計特殊出生率が、2005年の『1.26人』を境に回復傾向にあったが、2016年度は1,44人と頭打ちとなり、政府が希望する1.80人はおろか1.50人にも届かないだろう。下がり幅が少し緩やかになっただけの事である。 

     人口増減の数式は極めて簡単だ。人口増減=自然増減(出生数-死亡数)+社会増減(転入者-転出者) 
    である。首都圏の各大都市の人口減少率が低い理由は東京一極集中の副産物だ。大学進学と就職で若年者人口の大幅社会増を勝ち取り、結婚や不動産取得を機に23区外と衛星都市であるこれらの都市に再分配するからだ。次は広島市について語りたい。広島市も他の地方大都市同様に、20.5%の下がり幅となっている。広島市は元々、人口の社会増が地方中枢四都市の中でも際立って低い(下記画像4と5参照)。中国地方最大の都市ではあるが、決して中枢都市ではないと言われる所以(ゆえん)だ。理由は、都市インフラ整備の遅れの説もあるが、地政学的な理由が最大のものだろう。札幌市や仙台市に住む若者が大学や就職の進路先を決める場合、『地元に残るか東京に出るのか?』の二者択一だろう。広島市の場合、広島(地元)、福岡、関西、東京の四者択一となる。広島市以外の中国地方の各都市住民も同じである。これまで広島市の人口増を支えてきたのは、人口の社会増ではなく自然増なのだ。その証拠に、広島市の合計特殊出生率(広島市HP)は1.51人。全国平均よりも高く、政令指定都市20市の中でも上位3位に入っている。国全体の人口自然減という社会大変革の中では、戦略性の乏しい都市インフラ整備など、無に等しい(と思う)。『自然減になるからこそ、社会増を福岡や関西の各都市との競争で勝ち取る必要がある。そのためには、積極的な都市インフラ整備こそ正しい道である』は、自己陶酔型の滅びの美学まっしぐらとも言えなくもない。想定し得る最強・最高の広島市が仮に誕生しても東京は当然として、関西各都市や福岡には絶対に勝てない。全体勝利は難しいが、局地戦での勝利は拾えないことないと思う。ただ、従来型思考による都市インフラ整備では薬としての効能よりも副作用が、とてつもなく大きい。その副作用=毒について次の項目で語る。


    画像3 四地方中枢都市の比較 4都市平均を1とした場合(広島県HPより) 拡大画像


    画像4 2015、16年転入・転出超過上位20都市ランキング 広島市は1,169人(転入超過)だがランキング圏外。 拡大画像(総務省HPより)

    4 広島市のあるべき鉄軌道の将来を語る前に その4
    前提条件-3⃣ 【広島市の人口減】その2

    -9⃣ 人口減少・超高齢化の大弊害
    経済
    ・ 国内経済市場の規模縮小  ・海外市場で戦えない企業や業界再編 ・ 現役世代(労働人口)
    の減少 ・ 高度な専門的人材、技術的人材の不足 
    ・ 地域経済の弱体化 ・ 高齢者向け市場の拡
    市民生活
    ・ 高齢単独世帯の増加(孤独死リスクの高まり) 
    ・社会保障費( 医療・高齢者・介護)負担増の増大とサービス低下 
    ・市民・固定資産税などの直接税の増税圧力 
    ・ 地域コミュニ
    ティの弱体化 ・郊外空洞化(治安の悪化) 
    ・貧困・低所得者層の増加(貧困の拡散リス
    ク) ・更なる東京一極集中の加速により若年者流出
     
    行政
    ・市税減収 ・義務的経費(社会保障費等)の高騰 ・市債(借金)の膨張(財政破綻危機) ・消滅可能性地域の現出 
    ・財政硬直化による政策的経費(公共事業)減少-新規投資抑制・既存インフラ更新遅滞・放
    置 ・郊外空洞化による行政経費増加 ・空家や遊休地増加




    画像5(左) 人口右肩上がり時代の社会保障制度-多人数で高齢者1人を支える(神輿型)
    画像6(中央) 高齢化時代前半の社会保障制度-3人前後で高齢者
    1人をを支える(騎馬戦型
    画像7(右) 数十年後の社会保障制度-1人で
    高齢者1人を支える(肩車型
    画像5~7
    かわいいフリー素材集いらすとやより

    -9⃣は広島市に限らず、全国の自治体が抱える可能性の話だ。100%そうなるとは断言できないが、高い可能性でこれに近い未来が訪れることは確かだろう。人口減時代全体の話だと広がり過ぎるので、記事の本題である鉄・軌道系交通導入環境との関連で話を進める。例えば、道路(高速道路も含む)の場合、建設時のコスト回収の減価償却費用や維持管理コストは当然かかる。が、運営する上で、大幅な新たな赤字はあまり発生しない。
    鉄・軌道系交通の場合、都市の成長を見越した先行的な巨大投資を今の時代に行うと、利用者は伸び悩み恒久的赤字発生インフラになる。既に黒字化可能な路線も建設は終わり、現在建設が検討される路線はそう多くの利用者は見込めない。それでも沿線開発が進み、雇用が増え、地価上昇等により市税で回収可能であれば問題はない。そのインフラ整備最強の法則が、人口減時代では通用しない。費用に見合う効果が少ないからだ。建設の際に発生した市債(借金
    増加)、運営するごとに発生する新たな赤字、定期的に訪れるインフラ、インフラ外部の更新費用など、副作用-毒 部分が非常に大きい。公共交通の公益性の高さから、一定の利用がある場合、廃止も出来ない。運営コスト削減-サービス低下、増収策-運賃値上げを断行すると利用者離れを誘発。『進むも地獄、退くのも地獄』となる。今現存しているものは、致し方がないが、将来予測が可能なこの時代に進んで、新たな赤字発生インフラを借金を増やしてまで建設する必要はないのだ。広島市検討されているアストラムライン延伸(西風新都線)、構想止まりの都心線、商業利用が大きく制限される都市公園内のスタジアム建設がこれに該当する。投資額の割には効果が低い。これに尽きる。スタジアムの場合は、複合利用(商業利用限定)可能であれば、あってもいいとは思うが・・・。

     義務的経費-扶助費(社会保障関連予算)高騰ぶりは前回記事で書いたが、財政の硬直化がこれ以上ないほど高まり、政策的経費(公共事業等)の選択肢が年々狭まる。新たな赤字都市インフラ整備を行い更に硬直化を推し進めるなど、愚の骨頂としか思えない。これが困る理由は、既存都市インフラの更新費用が捻出するのが難しくなるからだ。
    ハコモノ資産の更新に関する基本方針~(広島市HP) によると、今後更新費用は更新・大規模改修費用の総額は、1兆8,981億円(!)、年間474.5億円が必要となり、不足分が203.5億円になるらしい。集約等も進めると思うので実際にはこの金額は必要ない。都市インフラはハコモノだけではなく、道路や橋梁やトンネルなどもある。こちらは集約などできない。特に市道関連のトンネルや橋梁の更新が滞ると予測する。今でさえ、国庫補助率が低く市の持ち出しの多い事業は敬遠されがちだ。新規投資も大きく制限を受ける。時代は変われど、必要な都市インフラ整備が必要なしなどあり得ないからだ。

    5 広島市のあるべき鉄軌道の将来を語る前に その5
    公営地下鉄方式を断念した川崎市の事例
     


    画像8 2012年会計廃止、15年計画休止となり実質廃止となった川崎縦貫高速鉄道(川崎市営地下鉄)

     最後に、広島市同様に半世紀近く、公営地下鉄導入が長年検討されながら高額建設コストや社会情勢の変化、超高齢化・人口減時代を睨み路線の重要性を認識しながらも計画休止とした
    川崎縦貫高速鉄道(川崎市営地下鉄)の例を紹介する。仙台市営地下鉄南北線が開業した1987年、次の開業都市は川崎市か広島市と言われていた時代があった。最初の具体的な計画は、運輸省の諮問機関である都市交通審議会は1966年、第9号答申「横浜及びその周辺における旅客輸送力の整備増強に関する基本計画について」を策定した。この答申では川崎市を縦断する地下鉄として大師河原 - 末吉橋 -元住吉 -長沢 -百合ヶ丘間の整備を盛り込んだ。これが川崎縦貫高速鉄道の原型となる。改定版として1985年に策定された運輸政策審議会答申第7号では、鉄道貨物輸送の衰退で貨物線の輸送力に余力が発生していた当時の状況を踏まえ、貨物線の旅客線化によって建設費の低減を図ることを主要な柱の一つとして位置づけた。これにより、川崎地区においても貨物線の武蔵野南線(鶴見 - 府中本町間)を活用して府中本町 - 新川崎 - 川崎間に旅客線を整備し、あわせて新百合ヶ丘駅から武蔵野南線への接続線を整備するものとした。このため都市交通審議会9号答申で盛り込まれていた大師河原 - 百合ヶ丘間の地下鉄は削除された。JR東日本は、山手貨物線の旅客線化に伴う受け皿として武蔵野南線を重要視しており、南武線と隣接していたために武蔵野南線の旅客線化には消極的だった。このため1980年代末期には川崎縦貫高速鉄道として地下鉄建設構想が再浮上する。

     整備区間は新百合ヶ丘 - 川崎間に短縮され、川崎以東は連続立体交差事業により地下化される京急大師線に乗り入れることが考えられた。事業主体は当初第三セクターとされていたが、後に川崎市自身が建設、経営する市営地下鉄として整備する方針に変更し、1996年頃から、川崎市の交通政策計画として整備が研究され、新百合ヶ丘から宮前平、東急東横線に接続する路線として建設していくものとして計画はまとまっていった。崎市議会で全会一致によって地下鉄整備方針を決議したことを受け、2000年に国土交通省により策定された運輸政策審議会7号答申の改定版となる18号答申で、新百合ヶ丘 -宮前平 -元住吉 -川崎間が「目標年次(2015年度)までに開業することが適当である路線」(A1路線)に指定される。2001年に新百合ヶ丘 - 元住吉間の第1種鉄道事業許可を受け、着工に向けた準備が進められていた。認可時の事業コストは路線距離 約21.6㌔ 14約7,156億円(1期-5,226億円 2期-1,930億円)が見込まれ、03年と05年に事業計画の見直しを行った。見直し最終案(上記画像8参照)でも6,353億円の巨大事業で、市の財政難もあり計画は5年間凍結された(03年~)。市の財政難は解消されたが、その間に 国土交通省鉄道局「平成18年度予算に向けた鉄道関係公共事業の事業評価結果及び概要について」にて、「中止」との評価結果を記載されたり、新百合ヶ丘 - 元住吉間の第1種鉄道事業廃止(06年)などが進んだ。元々建設推進派だった市長は、新技術による川崎縦貫鉄道を目指したが、実用化に時間を要することや建設が終わる頃には超高齢化・人口減時代となり起こり得るニーズの変化、財政上の過大な負担、を理由にフル規格鉄道での建設計画を2015年、休止した。これにより2015年開業した仙台市営地下鉄東西線が、公営方式での新規開業最後の地下鉄となった。

     下記画像8は川崎市域地図と主要路線図だ。ご覧のように縦に細長い独特の地形で、京王、小田急、東急、京浜急行の各路線とJR各線が横断している。都市間を結ぶインターアーバン路線もあるが、東京都のベットタウン(川崎都民)として東京の都心部を結ぶ郊外鉄道路線が多いのが特徴だ。南北を縦断する路線はJR南武線1本である。移動需要が東西方向よりも圧倒的に少ないとはいえ、150万人近い人口を擁する川崎市だ。フル規格都市高速鉄道導入を検討に値する需要はある。2009年公表の川崎縦貫高速鉄道線整備計画概要(川崎市交通局HP)によれば、第1期建設区間で1日平均19.0万人/日(事業費4,336億円 ㌔当たり258億円)。しかし、財政に与える過大な負担を考慮して、休止した。そこまで憂慮するほど、川崎市の財政事情は悪いのか?

    -🔟 公営地下鉄がない広島市と川崎市の比較 
    ※広島市は将来負担率は政令市ワースト3位

          実質公債費率    将来負担率   財政力指数
    広島市   15.4%     228.0%  0.82   
    川崎市   08.2%     115.3%  1.00
          2015年人口   2060年人口   減少率
    川崎市   147.5万人   142.5万人̠̠  ▲03.4%
    広島市   118.8万人   093.3万人  ▲21.5%

    実質公債費率

     公債費や公債費に準ずる経費の比率のこと。実質公債費比率については財
     政健全化
    法により早期健全化基準(2015度基準値25.0%)と、財
     政再生基準(
    2017年度基準値35.0%)の二つの基準値がある。
    ※将来負担率
     地方公共団体が現在抱えている負債(地方債の返済額及びこれに準じる額)
     の大きさを、財政規模に対する割合で表したもの。
    都道府県・政令市では
     400%、市町村では350%を超えると、危険水域と言われる。

    ※財政力指数
     地方公共団体の財政力を示す指標。財政力を1.0を超える団体を富裕
     団体と呼び、0.4未満を過疎
    団体と呼ぶ
      
     建設反対派の市長が当選して事業の見直し、もしくは廃止を打ち出したのであれば分かるが、推進派市長が計画の休止を打ち出したことに意義がある。そして人口減時代のダメージが少ない首都圏大都市、財政状況が広島市よりはるかに良い状態である川崎市でさえ将来に対しての備えを怠っていない。少し考えが甘いのではないだろうか?西風新都線は動き始めたので致し方がないとしても、都心線(3.2㌔)については、2030年代以降の再度の検討などという先延ばしではなく、計画廃止で良かった。どうせ、実現する可能性は200%ないのだから(笑)



    画像9 川崎市内の主要鉄道路線図(川崎市HPより)



    続く




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