封入体筋炎患者闘病記

 封入体筋炎患者のヒロです。病歴は2019年で満11年、12年目に入りました。在宅勤務の仕事とリハビリの日々を送り、細やかながらも家族3人で暮らしています。ブログ記事は闘病記と広島地元ネタ、社会保障などの時事ネタ中心です。希少疾患の封入体筋炎の周知が目的です。関心があれば、ツイッターなどでご紹介していただければ幸いです。疾患関係で直コメントが苦手の方は、ツイッターのダイレクトメールを利用してください。封入体筋炎の闘病史は各進行段階の症状や生活障害、必要な社会保障制度等をまとめています。良ければ参考にしてください。最新の封入体筋炎の状況は『近況について色々と』、取り組んでいるリハビリについては『2019年春~夏 筋疾患(封入体筋炎)リハビリ』にて素人の体感目線で書いています。モバイル版で読みにくい場合は、PC版に転換してからお読みください。

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 今日は、都市交通系の話題だが少し趣向を変え、自転車に目を向けたい。中高年以上の方は、『自転車=未成年者・低所得者層の移動手段』に固定観念が強いと思うが、ここ20年ぐらいでその意識は変わりつつある。世界的な都市戦略がコンパクトシティへと鍵を切る中、自転車も重要な移動ツールと見なされその地位を確立している。日本でもエコや生活習慣予防の観点からも見直され、通勤手段として使う人が増えている。今日はそんな自転車を取りあげる。

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【今日のお題】 
平成30年第2回広島市議会定例会西田議員(安佐北区 公明党)の質問より



動画1 平成30年第2回広島市議会定例会(6月25日(月曜日)一般質問 西田議員) 西田議員の質問は22分24秒頃~。道路交通局長の答弁は、41分04秒頃~

西田議員の質問 ~広島市の自転車条例について~
(茶色下線は西田議員の質問部分)
『昨年12月の我が会派の平木議員も同様したが、その後の検討状況について伺いたい。自転車の事故は歩行者や自転車の運転者のどちらにとっても重症を負う可能性がある。道路の整備も重要だが、まずは事故を起こさないためにはどうしたらよいのか?事故が起きた場合はどうするのか?という観点も必要だ。運転マナーやルールの徹底、保険加入の啓発のためにも自転車条例の制定が必要と感じている。中学や高校などでのマナーの啓発活動も効果が大きいのではないか?(1)広島市は学校教育の中で、自転車のマナーやルールの啓発の取り組みは?
 とある高校で自転車事故の事故の責任についての講演会を行ったところ、その後自転車事故の減少やマナーの向上につながった、という話もある。責任とは、1)刑事上の責任があり最悪の場合、実刑もある 2)行政上の責任では、交通違反に問われること 3)民事上の責任では、相手への損害賠償の発生 4)道義上の責任、謝罪を怠ると損害賠償の可能性が高まる、などがある。脅しのような内容だが効果があったようだ。(2)自転車事故を起こした場合、どのような責 任を負うことになるのか、児童や生徒に認識させることが重要だと思うが、当局の見解を伺いたい。 

 『次に事故を起こした場合の観点から伺いたい。昨年12月の我が会派の平木議員
から『兵庫県の保険加入を含めた自転車の安全と適正な利用に関する条例が制定された事例を通して、広島市も同様の条例を制定すべきである』との主旨で質問をしたところ、今後国が講じる処置について勘案しながら他都市の条例制定についても調査・分析を行い、条例化の必要性を見極めたいとの答弁があった。(3)国が講じる処置については6月に示されたと聞いているが、これを踏まえて市としてどのような対応を教えてほしい。 ところで自動車保険は色々な種類と損害保険で加入が出来ると聞いているが、平木議員の答弁で広島市立高校の自転車通学の許可を受けた生徒の多くが自転車保険に加入しているとの事だったが、某県立高校では団体保険のみの斡旋だけで、自転車保険まで加入するとかなりの高額になることもあり、加入しにくい場合もあったと聞いている。もし、このような条例があれば広島市内の県立高校にも周知できるものと思う。条例がなくとも、具体的な加入促進策をこうしているとの事だった。(4)保険加入の促進を図るために、その後どのような取り組みをしているのか教えてほしい。』 

道路交通局長の答弁
(青線は西田議員の質問の回答)
『広島市自転車条例の質問のうち、国が6月に公表した措置の内容を踏まえてどのように対応するのか?についてだが、地方公共団体による自転車条例の制定について国は昨年5月に施行された『自転車活用推進法』に基づき、本年6月に策定した『自転車活用推進計画』の中で自転車事故による損害賠償を補填するする制度については、地方公共団体に対して条例等による損害賠償責任保険等への加入促進を図ることを要請する、としている。また策定に当たり、国が都道府県と政令指定都市の担当者を集め開催された説明会では、
損害賠償責任保険等への加入促進に関する条例は、地域間で差が生じないように全都道府県において制定してほしいとの説明があった。こうした動きを踏まえ、(3)本市としては引き続き保険加入促進を取り組むとともに、県の条例制定の動向を注視したいと考えている。加入促進への取り組みだが、加入状況の把握する必要があることから本年1月、本市職員を対象としたアンケートを実施した。その結果、自転車保険加入者が約6割、未加入が3割で不明者が1割だった。また加入者の7割が、自動車保険など別の保険の特約で加入していた。この結果を踏まえ、(4)広報誌やHP、街頭のチラシ配布などのより自転車保険の加入を呼び掛ける際に、自動車保険など別の保険の特約で加入出来ることを周知し一層の加入促進に努めたいと考えている

『また保険加入が分からない人も多いことから、保険の加入状況を自分で確認可能なチェックシートを作成し、本年5月に市内中心部に自転車利用のマナーアップの呼びかけ、といった広島サイクルチャレンジキャンペーンに向けて配布を行い、保険の加入状況の確認を呼び掛けたところだ。(1)(2)引き続きこうした取り組みの継続とともに、自転車による事故は小学校高学年から高校生の間で最も多く発生していることを踏まえ、今後学校との連携を図りながら加入促進に取り組みたいと考えている
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【考察その1】
広島市の自転車の取り組み

画像1 拡大図(要拡大) 今年6月に策定された『自転車活用推進計画』の骨子(国土交通省HP)

 西田議員と道路局長のやり取りの中で出てきた今年6月に決定された計画は次の通り。 ~自転車活用推進計画を閣議決定~(国土交通省HP) 基本的な予備知識がないので、自転車条例を制定している自治体を調べてみた。 ~自転車の安全利用促進に関する条例の制定自治体~(日本交通管理技術協会HP) 広島関連では県と広島市は制定されておらず、三次市だけとなっている。全国で見れば今年の4月時点で76自治体しか制定しておらず、県や市の取り組みが遅いというわけではない。国の大まかない指針が定まってから、その内容をみてじっくり、という姿勢も悪くはない。国の方針に外れるものをつくっても修正や追加する羽目となり二度手間だ。6月の指針決定からまだ2カ月弱だ。道路局長の答弁にもあるように市に限れば、県や他の政令指定都市の様子伺いの段階かも知れない。そこで、先んじて条例を制定した同じ政令指定都市の千葉市の条例案をみてみる。 ~千葉市自転車を活用したまちづくり条例【概要】~(千葉市HP) 自転車利用率が高いであろう、小学校高学年~高校生年代を対象とした色が濃く出ている。基本的な原理・原則論に羅列の感がしないでもないが、国レベルでの自転車利用を取り巻く法整備が自転車先進国の北欧諸国より遅れているので、まあこんなものに落ち着くのかも知れない。道路交通法厳守の安全運転の啓発、自転車利用のリスク(事故やそれに伴う損害賠償)、保険加入促進への誘導が主な柱だ。

画像2 『広島市自転車都市づくり推進計画』で示された自転車道ネットワーク図。青色-車道混在(約34㌔)、赤色-自転車専用通行帯(約16㌔)、緑色-歩道内での物理的分離(約4㌔) 画像 広島市HPより

 条例制定では、後発組になるかも知れない広島市の取り組みの状況を少し整理する。国の自転車活用推進計画策定後の動きは答弁の通りないが、13年に『広島市自転車都市づくり推進計画』を策定し、~実施プログラム【改訂版】~(広島市HP)にてさらに取り組みを強化している。道路交通局内に自転車都市づくり推進課を設けるまでの力の入れようだ。実施プログラムの内容を見ると、4本の大きな柱『はしる』『とめる』『まもる』『いかす』があり、『まもる』の中で、ルール周知、運転安全教育、保険加入・安全点検、交通違反についての取り組みメニューが並べている。西田議員の質問の事故等による損害賠償-民事訴訟リスクには殆ど触れていない。保険加入促進の取り組みが間接的には、リスク回避の意味合いでそうなのかも知れないが、オブラートに包む表現では十代の子ども若者には全く伝わらない。行政という立場上、脅しめいた文言は差し控えているのかも知れない。ただ、自転車も二輪車で軽車両には変わりはない。誰でもそうだが、この年代は、若さに任せて思慮が行き届かないことがある。貰い事故の相手が高齢者、障害者、就学前の幼児、小学校低学年の児童が多い。責任能力の問題もあるので、他の車両同様にルールやマナーを逸脱し、事故を起こした場合のリスクの周知も必要不可欠だろう。これは決して脅しではなく、警告の類のものなのでむしろ行政の立場としては周知義務があるのではなかろうか? 『ルールやマナーを守らず、歩行者に対して大きな怪我を負わした場合、〇〇になることもあります』的な書き方で、過去の実例を数例紹介するだけでも結構効果がある筈だ。学校単位で、自転車保険の加入状況を調べ複数のプランを提示して、児童・生徒の加入促進を図るのも一考の価値がある。十代の子どもを持つ親の立場で言うと、無鉄砲な運転で事故を起こし未成年者とはいえ実質賠償責任を全て負わされるのも、何だかなだ。不可抗力の事故は致し方がないとしても、事故を起こさない努力は極力払ってもらいたい気持ちは強い。道路交通法の改善や自転車道整備も大事だが、まずは啓発活動に重きを置き、その精神をいずれは策定されるであろう自転車条例に反映してもらいたいものだ。 ~『自転車対歩行者事故件数』

【考察その2】

交通移動手段としての自転車について
日本の普及率は気象条件を考えてもそう悪くはない


画像3 日本を含めた世界の主要都市の自転車の交通分担率(画像 国土交通省HPより)


画像4 日本国内都市の自転車の交通分担率(画像 国土交通省HPより)

 一般的に自転車で通勤・通学可能な範囲とは一体どれぐらいなのだろうか? 理論上では、距離は13㌔ぐらいが限界らしい。実際には、アンケートを取ると自転車通勤者の通勤時間は約25分、通勤距離は約6.8㌔という結果だったらしい。国土交通省の調べでは、5㌔弱が大体の目安のようだ。自転車利用の先進国である北欧各国、オランダ、ドイツにはとある共通点がある。比較的国土が平坦で起伏に乏しく、気候も寒暖の差が日本ほど激しくなく雨季がないことだ。要は自転車の利用環境が実は整っている。では日本はというと雨季(梅雨)があり、降雪量が多い地域もあり高温多湿で寒暖の差が激しい地域が多い。よって、自転車利用環境の面ではあまりよろしくない。しかし、画像3~4の通り、北欧諸国に及ばないものの、利用環境の割には交通分担率としては悪くない数字だ。大雑把なイメージだとJR、民鉄、地下鉄などの公共交通の整備が行き届いていない地方都市が高く、大都市部では低いのでは?になるが、東京23区、大阪市、名古屋市の数字がこのイメージを粉砕している。広島市も16.4%と国内第5位と健闘している。日本の場合留意する点として、先進地域にはない原付バイクの存在がある。これのある程度のシェアを踏まえると、広義での二輪車需要はかなり高いものがあるといえる。この二十年来、少子化が叫ばれているが自転車利用のユーザーが未成年者と仮定すれば、本来ここまでの利用率はあり得ない。社会人利用が増えている側面も強いが、未成年者利用を含め公共交通利用者-特に他の交通機関よりも利用者減が顕著なバスが食われていると思われる。交通工学では自動車利用から自転車利用への転換が理想とされているが、実際のところ、移動距離の問題から転換はそう簡単には進まない。渋滞以外 の自動車移動の快適性は、他の交通モードでは実現不可能だ。自転車利用先進国の1つオランダの例を見てみる。

オランダ4大都市の交通分担率 出展-海外現地調査結果 より
 都市名     公共交通  自転車   自動車   その他
アムステルダム   12%  32%   23%   33%
ロッテルダム    13%  22%   35%   30%
ハーグ        9%  25%    31%   35%
ユトレヒト      6%  36%   26%   32%


 一般的な話だが一部の例外を除き欧州の都市交通は、営利事業ではなく有料行政サービスの一環として位置づけられ、各種交通機関が一元化され運賃もゾーン制を採用。割安に抑えられている。あたかも1つの事業者が運営しているかの形態を取り、日本の都市のそれよりもソフト・ハード両面共に充実しているのが特徴だ。オランダの4大都市を見る限り、自動車の分担率の低さにも驚くが同時に自転車の利用率の高さにも驚かされる。その反面、充実した公共交通の割には分担率の低さが目立つ。これは自転車利用と公共交通利用の利用階層がバッティングして自転車利用に流れているからだ。あちらの国々では、CO2の排出削減のため自動車利用を減らすことを第一義としている。これは
EUで『CIVITAS』と呼ばれる持続可能なエネルギーと都市交通の実現を目的とする政策プログラムが02年から開始され、 革新的な取り組みを行う都市に対して補助金を支給する取り組みなどが展開されたことが背景にある。個々の政策の細かな差はあれど、EU全体がこの流れに沿っている。非自動車利用率上がるのであれば、公共交通だろうと自転車であろうと問題なしとなる。


動画1 コペンハーゲン・自転車事情【シクロチャンネル】


動画2 オランダ自転車紀行 PART1【シクロチャンネル】

 上記の2つの動画リンクは世界一の自転車活用都市コペンハーゲンとアムステルダムの様子だ。日本も今後本格的な人口減と超高齢化という縮小社会を間近に控え、ネットワーク型コンパクトシティ-集約都市構造への転換が余儀なくされる。過度に自動車に依存しない都市構造への転換でもある。となると、今後自転車利用の需要は今以上に増える可能性が高い。前考察では、マナーやルール、関連する保険制度について触れた。ブログ主が利用率が高い自転車利用を誇る日本をあえて、『先進国』と称さないのは専用の自転車道-歩行者や自動車と完全分離というかたちの専用走行帯が異常に少ないからだ。日本全国の道路の総路線㌔数は120万㌔。歩車分離された車道側に設ける専用走行帯は僅か3,000㌔でしかなく、0.25%と1%にも満たない。広島市の計画でも自転車専用道路ネットワークは計画区間は54㌔。市の道路延長は4320.2㌔(11年度末)のうち、1.2%でしかない。別に半分以上の道路に自転車道路を設けろ、というつもりはない。因みにオランダの道路延長㌔数は、13.9万㌔。自転車道路の総延長㌔数は2.9万㌔、と道路全体の20.9%に自転車道路が併設されている計算となる。せめてオランダの半分程度の10%程度は欲しいところだ。因みに日本の道路総延長㌔数は世界6位。日本よりも遥かに広い国土を持つカナダの1.2倍、オーストラリアの1.5倍である。判断基準により考えが異なるが、人口や国土の広さ、可住地面積の割には道路が多い。モーターリゼーションの需要に対応した国策の裏返しで、それだけ自動車保有台数が多いのだが、自動車の大量生産は自動車産業のみならず鉄鋼や銅などの金属資源、
このような基礎資源、エネルギー資源を生産するための大量の資本と労働とが投入され、自動車産業から発生する需要を前提としてこれらの産業で多くの企業の存続が可能になってきた。全ての生産活動が利潤動機に基づき計画され、消費もまた私的な利潤のみを追っておこなわれるような分権的市場経済制度は、もともと内在的な不安定性をもつ。人口が右肩上がりだった時代は、それでも良かったのかも知れないが縮小時代においては、この手法はどうかと思う。右肩上がり大前提の循環型大量消費産業モデルは、縮小社会の進行で維持できなくなり半壊するだろう。しかし、副産物として膨大な都市インフラ(道路など)のみが残される。最後の部分は、記事の内容からは逸れるが気になったので書いた。また機会があれば取り上げたい。

画像4 車道に設置された自転車専用道路を走行する様子
画像 かわいいフリー素材集いらすとやより)

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前回記事 広島の都市交通 デルタ、都心部の自転車の活用
カテゴリー記事 広島の都市交通

 最近、すっかりと都市交通ブログにリメイクした感がある当ブログだが(笑)、別に気にすることなく進めたい(笑)。まあ、ネタ数の問題で偏った構成になっている。ブログは、当事者が書きたいものを書くのが一番だと勝手に思う込んでいるので、まあ良しとしたい。で、今日も都市交通ネタをお届けする。今日は自転車だ。広島の高校-特に高度成長期以降に開校した学校は、平地よりも丘陵地の団地に多い。ブログ主が通った高校も安佐南区の毘沙門台にあった。立ちこぎして、足腰の鍛錬をしながら通学していた(笑)。今の時代は少し違うようだ。そんな新聞記事を発見したので取り上げたい。因みに我が家の息子も愛用者の一人で、価格を見て腰を抜かした(笑)。
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▼今日のお題 4月5日中国新聞31面より引用
『電チャ』中高生に人気 
広島都市圏坂道多く全国有数の普及地


画像1 4月5日中国新聞31面より(ブログ画像からは全てよめません)

【記事詳細】
▼入学シーズンを迎え、広島都市圏で電動アシスト自転車の販売が急伸している。客層の大半が中
 高生だ。広島は全国でも有数の普及地で『電チャリ』『電チャ』の愛称で若者に浸透している

▼広島市や隣接する廿日市市では在校生の8割前後が電動アシストを使う高校も珍しくない
▼平均価格は、約11万5千円と昨年より1万円上がり、価格も通常タイプの4倍近い価格だが、
 それでも週1、2回の充電で済むタイプ中心に売れ行きは好調だ

▼電動アシスト自転車は、1990年代に登場。当初は、中高年中心だったが幼児を送迎する子育
 て世代に普及し、近年では若者中心に利用が急増している

急増の背景には大手メーカも思惑も見え隠れする。最大手のパナソニックサイクルテック(大阪
 府柏原市)は16年、通学用に特化したブランドを発売。今年は広島、静岡、宮城の3県だけに
 テレビCMを流した

ブリヂストンサイクル(埼玉県上尾市)の担当者は、『通学路の高低差が大きい広島は全国3位
 に入る有望な市場。まだまだ販売を伸ばせる』と期待している

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【考察その1】
都市交通における自転車の果たす役割



画像2 オランダのアムステルダムの自転車通勤風景(画像 ユーチューブ動画撮影より)


画像3 オランダの自転車レーンバス停留所にさしかかる道路上に、バスがいるときに一時停止する停止線が描かれている(画像 国土交通省HPより)

 新聞記事にもあるように広島の街は平野部が非常に少なく、1970年代以降に開校した高校は団地がある丘陵地にあることが多い。それこそバスの活躍の範疇なのだが、勾配を労なく昇れる自転車があればそちらの方が人気を集めるのは当然だ。確かに単価だけでみれば平均11万5千円は安くはないが、3年間の通学定期代に代わるものと思えば、そこまで高コストでもない。要は捉え方というか考え方1つだ。その自転車だが、21世紀に入り都市交通の有力な移動手段の一つとして見直され、その活用法が注目されている。かってのような、『自動車を持つことができない人たちの移動手段』として見るのは古い。

オランダ4大都市の移動手段分担率 出展-海外現地調査結果 より
 都市名     公共交通  自転車   自動車   その他
アムステルダム   12%  32%   23%   33%
ロッテルダム    13%  22%   35%   30%
ハーグ        9%  25%    31%   35%
ユトレヒト      6%  36%   26%   32%

欧州都市と日本の都市の移動手段における自転車の分担率 
出展 国土交通省HPより
 コペンハーゲン(デンマーク)30.1% 大阪市25.0% ロッテルダム(オランダ)2
 2.0% ローマ(イタリア)20.2% マルメ(スウェーデン)18.7% 福岡市1
 7.2%、・広島市16.4% 名古屋市16.1% 東京23区14.0%
 
 統一された定義の指標が存在しないので、信憑性に多少不安があるが国単位での分担率は、オランダ27%、デンマーク19%、ドイツ10%、イギリス2%程度で、日本は比較的高い部類に入る。欧州の国々でも二極分化の傾向がはっきり出ていて、北欧や北部に位置する国々の分担率が高く、南部の国は総じて低く、旧共産圏諸国も同様に低い傾向となっている。利用率が高い背景を考えると、白夜の存在。国土が平坦地が多く、高低差があまりない事。降雨量が少なく、四季の気温差が少ないこと。要は、自転車利用に適している環境が挙げられる。自転車文化の相違もあるかも知れない。東欧諸国が総じて低い理由は、未だに歴史になっていない旧共産圏時代の負のイメージを、中高年以上の世代が根強く持ち、『豊かな生活=自動車』と信じて疑っていない、とブログ主はそう考える。話しが前後するが、オランダの利用率の高さは異常だ(笑)。公共交通のそれよりもずっと高く、2倍以上だ。公共交通に問題があるのかというと決してそうではない。別記事でよく書くが、運営費用の運賃収入ではなく、大半を国や自治体の負担で賄っているので、都市近距離鉄道、フル規格地下鉄、LRT、BRTなどは日本よりも整備のハードルは低く、よって充実している。運賃も一元化され、ゾーン運賃制度で安価で使いやすい。広島市も含めた日本の地方都市の分担率の高さは、その都市の地形によるところも大きいが、欧州都市との比較で貧弱な公共交通網と割高な運賃制度もその背景にあるだろう。移動距離にもよるが、従来であれば公共交通での移動の範疇でも、コスト負担(運賃)の面で、自転車利用のほうが効率的なのかも知れない。傾向全体としては決して悪くはない。


画像4 欧州・日本の都市の自転車分担率の比較(画像 国土交通省HPより)

 どうして今、自転車なのかを考える。背景としては、環境負荷の軽減、健康増進への寄与など自転車利用がもたらすプラスの側面が注目されるようになってきたことが大きい。自転車利用に特に熱心なデンマーク、スウェーデン、ドイツ、フランスの中からドイツの国家レベルの取り組みを紹介する。EUでは、自由な移動の保証という理念が基盤にあるヨーロッパにおいては、車以外の移動の選択肢も必須といえる。EUでは「CIVITAS(CIty VITAlity Sustainability)」と呼ばれる持続可能なエネルギーと都市交通の実現を目的とする政策プログラムが2002年から開始された。このプログラムでは、 革新的な取り組みを行う都市に対して補助金を支給する取り組みなどが展開された。以上のような周辺環境に後押しされ、2002年、ドイツで初めて自転車利用促進戦略の実施を目的とした国家レベルでの計画が策定された。  第1章『目的と指針』では、連邦政府の役割は憲法の範囲内で利用促進に貢献することとし、活動主体は州政府や地方自治体であることが明記されている。また、州政府や地方自治体に自転車利用促進に努め、その目標を定めることを期待すると明記され ている。この他、連邦道路における自転車道路の建設・ 整備や自治体の交通インフラ向上のための資金融資制度(第7章)、自転車に関する研究活動に対しての助成(第10章)などについて規定している。
 

 また地方自治体の取り組みを支援するため『自転車施策アカデミー』が07年にこの計画に基づき設 立された。このアカデミーは連邦政府の交通・建設・都市問題省の補助金を受けドイツ都市研究所が運営している。なお、地方自治体の代表組織(ドイツ都市会議、ドイツ市町村連盟、ドイツ郡会議)もこのアカデミーを後援している。このアカデミーは定期的に全国会議を開催しており、会議では自治体間の自転車施策や関連事業実施のためのネット ワーク作りと情報交換、先進事例の共有などを目的とするとともに、連邦政府等に地方自治体の立場を明らかにする役割も果たすなど、自転車施策の実施 主体である地方自治体からも非常に高い評価を受けている。ドイツにおける取り組みは、連邦政府、州、地方自治体の各レベルにおいて役割を明確にし、相互に連携しながら取り組みを推進している

【欧州各都市の取り組み例】
欧州各国の総合的な都市交通計画における『自転車』について~(国土交通省HP)
コペンハーゲンの交通政策概要 自転車を中心とした取り組み ~(海外視察調査報告)


【考察その2】
広島市のデルタ地域は自転車活用に適している


画像5 コンパクトシティ、集約都市など持続的な成長を促す都心部地区の概念イメージ(画像 国土交通省HPより)

 最近、ふと思うのだが、1990年代より環境負荷の観点から公共交通や自転車利用の優位性が説かれてきた。仮にEV(電気自動車)のみの時代が到来(2030~40年代)した時に、どう説明するのかをだ。『多様なモビリティの確保』『ヒューマニズム重視の都市』『移動の自由の保障』を今以上に、表看板にするのだろうか?文頭から話が逸れたが気になったので書いてみた。で、続ける。都市交通の概念が周回遅れで入ってくる島国日本だが、自転車施策も同様だった。ただ、自転車についてはよく利用されていたので、自転車利用を促進させる法制度の在り方の概念が先進諸国から入る形になった。ドイツより遅れること15年。2017年にこんな法律が制定された。~
自転車活用推進法の施行について~(国土交通省HP) 国単位で自転車の活用を総合的・計画的に推進するものだ。普及をさらに促す施策として、利用者-特に自動車利用からの転換組-に対しての優遇処置やインフラ-自転車道、交差部の専用信号-整備などが重要だ。そして自転車を道路法上の規定でどう取り扱うのかも、課題となる。ただ日本の特殊性として、原付バイクという自動車と自転車の中間的なモビリティもあるので、少しややこしい。広島市の都市交通の有力な選択肢として、注目し活用しようとしている。都市施策に詳しい方は、日本が世界の都市施策の潮流に倣い、集約都市構造へ転換に舵を切り直したことはよくご存じだと思う。画像5は求心力がある都心部地区の整備概念図だが、足りないところを補足すると移動手段はLRT、BRTのような一定の高速性を持った路面公共交通と自転車などが想定されている。要は環境への負荷がないもの、少ないもの。そして都市空間に限界があり高度利用が求められる都心部地区で、効率が悪く無駄にスペースを占有しないものがその中心だ。下記画像6は、都心部地区も含む俗にいうデルタ地域だ。半径2.5~3.0㌔弱の範囲にすっぽりと入る。この距離だと、自動車や都市高速鉄道(地下鉄・AGT)ではなく、先の3つの移動手段の範疇となる。


画像6 広島市のデルタ地域(都心部地区含む)の位置図

 広島市ではシェア(レンタル)サイクル『ぴーすくる』が仙台や横浜同様に普及して、観光客などの手軽な足として浸透している(下記画像7参照)。2015年からの取り組みだが、広島市直営ではなく、NTTドコモへの委託事業として取り行われている。都心部及びその周辺にポートが至る所に設置され、手軽に利用可能だ。 ~『ぴーすくる』~(NTTドコモHP) 他の取り組みとしては、広島市自転車都市づくり推進計画における実施プログラム【改訂版】 の策定が挙げられる。ざっと読んだが取り組みとしては、少し弱い。法改正などは国の問題なので仕方がないが、未だに減らない不法駐輪対策-駐輪場増設や専用自転車道の整備などそこまで本気に取り組もうとする意志をあまり感じない。財源の問題根底にあるものと推察する。先の考察で示した指標で、自転車の分担率は16.4%。5年で20.0%。10年で25.0%を目指したいところだ。そのためのブログ主の提案をしたい。 

『自転車快適都市広島の実現』
①自転車道の整備-目標2023年度末に50㌔、2028年度末までに100㌔整備
 ●都心部及びデルタ内主要通りの専用自転車道設置
  相生、鯉城、城南、城北、駅前、白島・中央、寺町通りなどに広幅員歩道や1車線を潰し転用
 ●新設道路、国道、国道BPなどに車線側に専用自転車道の設置
⓶民間による駐輪場対策への補助制度創設
 老朽ビル建て替えの際に、規模ごとの駐輪場整備義務を負わせる。設置台数ごとの補助額を定める
③行政(市)による路面駐輪場整備の促進
④自転車通勤に転換する場合の車両購入補助制度の創設(購入費用の20~30%)
⑤駐輪規制地域の拡大や罰則強化 ⑥

計画実施に係る財源
①フランスのような都市※注1交通税を条例にて創設
②市民税の非課税制度の撤廃-低所得者、未成年者も低率にて課税対象とし、税の公平性を徹底
 させる
➂①と②で徴収したものは、都市交通整備の専用原資とするため特別会計にてプールする

 ※注1交通税
 一般的には交通負担金とも言われる。任意目的税で、人口1万人以上の 都市交通圏 内に立地する
 従業員9名以上を雇用してい る個人及び法人(公共部門も含む)の従業員の給与総額の課税され
 る。課税率はまちまちで、状況により課税強化も可能。フランスにおける公共交通整備や維持管
 理費などに使われる。フランスの都市交通の整備と維持管理の負担割合は以下の通り。運賃収入
 (30%)、交通税(42%)、自治体(25%)、国(3%)。フランスは1974年時点で
 は、鉄・軌道系公共交通を持つ都市はパリなど数都市だったが、この専用財源の創設でBRTを
 含めると30都市を超えた。

 現実的には難しいのは承知の上で提案した。
⓶民間による駐輪場対策への補助制度創設などは現行制度でも、やる気次第では実現可能な案で、財政難にあえぐ市も助かると思うのだが。放置自転車対策は緊急的な課題だ。歩道の大部分を不法に占領して、狭くする。集約都市構造への転換の中で、歩行環境の整備も謳われている。高齢者や障害者など足元が不安な階層への配慮も必要だ。市が特に推進しなくても元々の潜在需要が高く、地形的にも自転車利用に適している。この好条件が2つも揃っている。これを利用しない手はないと思うのだ。官民合わせて、ハード・ソフト両面から後押しすれば、さらに伸びると考える。1つのモビリティを絶対視して盲目的に使うのではなく、自動車、自転車、公共交通などのモビリティを利用目的と場所により使い分ける。そんな多様な選択肢もあっても良いと思う。その有力な選択肢の一つに自転車が育ては面白いかも知れない。


画像7 広島港のポートの様子 (画像 広島・都市再生会議より)

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 今日は都市交通を変わった視点で見たい。都市交通と言えば、多量輸送機関の都市近距離鉄道(JR各線、大手民鉄)やフル規格地下鉄、中距離輸送機関(モノレール、AGT、LRT、BRT)、少量輸送機関(バス、タクシー、路面電車)とそれぞれカテゴリーがある。需要に応じて、その特性を活かした導入事例が多い。1990年代から、環境問題の意識の高まりや健康増進の観点から、その存在が見直されているものに自転車がある。一昔前は、未成年者や交通弱者の乗り物でしかなかった。区分で言えば、自動車同様に私的交通機関でしかないが、安価な保有コスト、駐輪スペースが比較的設置しやすく、都心部内移動、デルタ内での移動手段として広島市もその活用に力を入れている。コンパクトシティー 日本型集約都市を目指す広島市の取り組みが中国新聞に紹介されていたので、取り上げたい。
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旅行者たちの移動手段「ぴーすくる」 赤い貸自転車快走
小回り利き便利さ人気  ~7月9日中国新聞27面より~


 真っ赤な電動アシスト自転車が広島市中心部を行き混じっている。国内外から訪れる旅行者たちの移動手段として、市が昨年2月に始めたレンタルサイクル事業「ぴーすくる」の自転車だ。「小回りが利いて便利」と定着しつつある。


画像1 7月9日中国新聞9面より 拡大画像(要拡大)

 昨年度約34万人の外国人が訪れた原爆資料館(中区)の南側。平日の昼下がり、「ぴーすくる」専用駐輪場に10台ほどが並んでいた。観光で訪れたアイルランドの会社員マイケルさん(33)は、1日パス(1,080円)を利用。IC操作パネルをかざして施錠して「人の営みを感じながら走れそう」。妻と共に広島城(中区)に向かった。別の日、台湾の蘭さん(29)は広島城から資料館にやって来た。専用サイトで1回30分プラン(108円)を申し込んだといい、スマートフォン鍵替わり。「観光地に返す場所があって便利」と喜んだ。

 
広島市自転車都市づくり推進課によると、ぴーすくるの自転車は203台。観光スポットを中心に市内26か所の専用駐輪場で午前7時から23時に貸し出し、24時間どこでも返却が出来るシステムとなっている。このと2月末までの1年間の貸出は、2万1,777回、駐輪場別ではJR広島駅(南区)南口エールエールA館が4,027回が最も多い。プラン別では、観光向けが6割、4割は主に市民向けに想定した1回、1か月間のプランで、通勤にも使われつつあるという。当面は、2017年度までの委託事業。市は今後、利用状況を踏まえて継続するかの判断を下す。同じ業者のレンタルサイクルを導入している仙台、横浜市などの相互利用の仕組みや、市内のイベントでの臨時貸し出しなども計画している。
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1 「ぴーすくる」を含めた広島市の取り組み

 

画像2 「ぴーすくる」専用アプリTOP画像(公式HP)

 広島市で「自転車活用策」と聞くと、何やら安易なイメージがあり「肝心、要なことしないで」と反発する人達が一定数いる。この場合の要とは、フル規格地下鉄整備やアストラムライン都心部地下線のことを指している。家計で例えると、収入が増える予定もない年収300万前後のサラリーマンが、都心のタワーマンション(フル規格地下鉄)、デルタ内の新築高層マンション(アストラム都心部地下線)を買うようなものだ。私のブログ記事、特に都市交通系記事では、今後収入が減るかも知れない(人口減による市税減収)ので、無理なローン(市債残高)のツケを後の世代に残さず、今の住宅(既存交通機関)の全面リフォーム(広電、バスのLRT・BRT化)でやりましょう、と提案している。ただ広島市の実際の計画は、一部リフォームにとどまり、踏み込み不足なのでもう少し何とかしましょう、なのだ。まあ方向性は同じだ。自転車の活用もその延長戦にあり、活用出来るものはしたほうがいい。この取り組みは、日本国内のみならず、自転車活用先進地域の欧州では、20年以上も前から、都市交通カテゴリーの1つとして、積極的に取り組んでいる。

 この取り組みの正式名称は、広島市観光レンタルサイクル事業(広島市HP)である。で、この事業は、2013年6月策定の広島市自転車都市づくり推進計画 (広島市HP)の一環だ。この計画は4本の柱ーⅠ走行空間整備 ~はしる~、Ⅱ駐車場整備 ~とめる~、Ⅲルール・マナーの遵守 ~まもる~、Ⅳ活用促進 ~いかす~ から構成されており、今回の取り組みは最後の「~いかす~」になる。改訂版はこちら ~広島市自転車都市づくり推進計画における 実施プログラム【改訂版】~(広島市HP) となる。4本の柱の項目ごとに、整備プログラムを組み、年次も表示してかなり具体的なものとなっている。市の取り組みの本気度が伺える。従来の自転車都市交通施策は、都心部の不法駐輪は減らすことに重点が置かれ、駐輪場整備だけだった。街中勤務の方は見たことがあると思うが、平和大通りなどに不法駐輪、そしてパトロールしている軽トラックが参上。係員数人が下車、あっという間に不法駐輪車を撤収していく姿を。不法駐輪は、歩道をかなりのスペースで塞ぎ、足元が弱い高齢、障害者やベビーカーなどの通行の妨げとなる。都市美観の観点からも好ましくない。

 今回の取り組みは、増え続ける観光客の利便性向上目的に導入されたが、意外にも4割は通勤などの市民利用だという。市内26か所もある専用駐輪場の存在が大きい。専用なので、駐輪場の空き具合を心配する必要がない。そして広島市の場合河川が多いので、橋梁付近の勾配が意外と面倒だが、電動自転車なのでそこは問題にならない。使いやすさが好評の秘訣だ。2017年までの期間限定で、その後は白紙との事だが、観光客にも概ね好評で一般市民利用も高そうだ。既に26カ所の専用駐輪場があり、今以上の新設が可能か、分からないが、可能な限り協力を得て拡大することを望みたい。都心部全体で、郊外へ人が流れている危機感を共有しているはずなので、反対は少ないだろう。課題を精査して、より利便性の高いものに昇華させ、継続してほしい。 仙台市コミュニティサイクル(仙台市HP)~、~横浜都心部コミュニティサイクル(横浜市HP)~  


動画1 ユーチューブより

2 自転車活用都市の事例

通勤、通学での自転車分担率国際比較

・コペンハーゲン(デンマーク)30.1%、・大阪市25.0%、・ロッテルダム(オランダ)20.5%、・ローマ(イタリア)20.2%、・マルメ(スウェーデン)18.7%、・福岡市17.2%、・広島市16.4%、・名古屋市16.1%、東京23区14.0%

※日本の都市は政令指定都市のみの比較


 自転車活用の面で出遅れている感がある日本だが、その分担率は決して低くない。利用促進のためのインフラ整備が遅れているにも係らず、先進地域とされる欧州の各都市以上の分担率だ。自然発生的な需要でこの数字なのだ。東京23区、大阪市は、都心部の地下鉄は密なネットワークを形成しているが、意外と時間がかかる。理由は、乗り継ぎなしで目的地に到着すれば問題はないが、乗り継ぎの場合移動時間が思ったよりもかかることが多い。ターミナルから自転車のほうが早かったりする。広島市や福岡市クラスだと東京23区や大阪市よりも都市規模がコンパクトで、より自転車移動に向いているのだろう。広島市だけではなく、国内の政令市以上の都市でも、自転車活用を都市交通問題解決方法の1つに持ってきている。自転車専用道、専用信号、駐輪場などの整備、車両としての明確な位置づけ、ルール違反に対する罰則規定などソフト・ハード両面整備が求められる。ここで、デンマークの首都コペンハーゲンの事例を紹介する。


動画2 ユーチューブより

コペンハーゲンの自転車中心の都市交通施策
「2015Gorls」について
参考文献 コペンハーゲンの交通政策概要 自転車を中心とした取り組みより

Ⅰ 5年後のコペンハーゲンの理想像

① 市内に住む人の少なくとも 50%が、通勤、通学に自転車を使うようにする。 ② 自転車による交通事故の発生件数を現状の半分以下にする。 ③ 少なくとも 80%の自転車利用者が、自転車が安全、安心な乗り物であると感じ るようにする。 ④ 80%のコペンハーゲンの住人が、都会生活に参加することに悦びを感じるように なる。 ⑤ 歩行移動者の率を今より 20%高くする。 ⑥ 今より都心で過ごす時間を 20%増やす。 
Ⅱ 開発についての留意点
① 街に存在する未開発の土地については、その3分の1は、自転車利用に活用する。 ② 公共交通に対する自転車の容易なアクセスを実現する。 ③ 車の駐車は、建物内の駐車場に限る。(路上駐車は認めない) ④ 車規制の強化(速度制限、通行エリア) ⑤ 新規開発における駐輪場の設置義務(家屋 100㎡あたり 22.5台、職場 100 ㎡あた り 1.5台、店舗 100㎡あたり3台、教育機関、生徒1人当たり 0.5 台)

Ⅲ 中心的な交通施策

①自転車及び歩行者の比率の向上。②メトロ環状線整備。③バス優先策(一部BRT化など)の実行。④
ノアーブローゲード実施による、都心部への自動車乗り入れ制限。

①自転車及び歩行者の比率の向上 の個別施策 年間12~20億円の予算投下
a 自転車道を350km(2008年)を400kmに拡大。b グリーンサイクルロード(自転車、歩行者専用道)の110km建設。c ④実施による自転車走行環境の改善。d 時間帯別自転車信号停車ゼロ作戦。e 地下鉄とのサイクルアンドトレイン化(車両内自転車持ち込み、混雑時は除く)

Ⅳ 過去の施策の成果

①自動車平均速度 1985年34km/h⇒2005年27km/h
自転車利用者増加のために自動車速度低下⇒自転車利用に切り替えた
②自転車平均速度 2004年15.3km/h⇒2008年16.2km/h
(信号停車ゼロ区間は20.7km/h)
③交通事故 1995年231件⇒2009年92件に減少

だそうだ。世界一の自転車活用都市のコペンハーゲンだからこそ可能な政策も多い。これはコペンハーゲンに限らず、欧州の熱心な都市では、車道を潰して自転車専用レーンに転用する例が多い。これは日本ではまず不可能だ。日本の自転車道は、広幅員の歩道に自転車がかろうじて通行可能な幅のレーンを設ける例が多い。都心部に自動車乗り入れ規制して、公共交通車両や許可業務車両のみ通行を可としたトランジットモールや、自動車の一方通行区間に自転車のみ逆走可とする大胆な政策は、現在も将来も不可能だろう。都心部の大通り(相生,鯉城通り)の歩道内自転車レーンの設置が難しい場合は、奥に入った路地裏の道路に設置するなど、工夫1つでクリア可能なこともある。都心部、デルタ内の歩道は比較的広い。コンパクトにまとまった市域、お世辞にも立派とは言えないデルタ内準基幹公共交通(広電、バス)、自転車活用に広島ほど向いている都市もないだろう、と思う。この辺は意見が分かれそうだが。今日は趣向を変えて都市交通について考えてみた。

イラスト
画像3(左)、画像4(右)自転車活用都市イメージ図(広島市HPより)




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