封入体筋炎患者闘病記

 封入体筋炎患者のヒロです。病歴は2019年で満11年、12年目に入りました。在宅勤務の仕事とリハビリの日々を送り、細やかながらも家族3人で暮らしています。ブログ記事は闘病記と広島地元ネタ、社会保障などの時事ネタ中心です。希少疾患の封入体筋炎の周知が目的です。関心があれば、ツイッターなどでご紹介していただければ幸いです。疾患関係で直コメントが苦手の方は、ツイッターのダイレクトメールを利用してください。封入体筋炎の闘病史は各進行段階の症状や生活障害、必要な社会保障制度等をまとめています。良ければ参考にしてください。最新の封入体筋炎の状況は『近況について色々と』、取り組んでいるリハビリについては『2019年春~夏 筋疾患(封入体筋炎)リハビリ』にて素人の体感目線で書いています。モバイル版で読みにくい場合は、PC版に転換してからお読みください。

Category:広島の都市問題 > スタジアム問題

カテゴリー記事 広島の都市問題 スタジアム問題

今日の話題 9月27日中国新聞27面より引用
サッカー場ふるさと納税
1日から 広島市、建設に活用

【記事概要】
 広島市は10月1日、市中心部へのサッカースタジアム建設の資金を確保するため、『ふるさと納税』制度を活用した個人への寄付の呼び掛けを始める。5万円以上だと新スタジアムに名前が刻まれる。目標は1億円。スタジアムや周辺に必要な機能を尋ねる市民向けのアンケートも同時に始め、都心のスタジアム実現に向けて機運を盛り上げる。


画像1 9月27日中国新聞27面より

【記事詳細】

 市は、個人の寄付を5年間で毎年2千万円を目標に集める。広島県やJ1サンフレッチェ広島とも連携してPRを展開。キックオフとして、10月5日はエディオンスタジアム広島(安佐南区)でのヴィッセル神戸戦を前に、会場周辺でサポーターに呼び掛ける。特典は、1万円以上の寄付なら記念カードを贈り、新スタジアムの内覧会に招待する。5万円以上は、この二つに加えて新スタジアム内の芳名板に名前を記入する。市外在住者向けには、ふるさと納税の返礼品として、サンフレの応援グッズまたは市の特産品が贈られる。市内在住者には制度上、返礼品はない。

 希望者はインターネットの専用サイトで申し込むか、書類を市に提出するかし、クレジットカードや口座振り込みなどで納める。サッカースタジアムの総事業費は概算で190億円。市は個人のほか、企業の寄付も想定している。サンフレの久保允誉会長が個人と社長を務めるエディオンで計30億円の寄付を明言し、マツダも協力する意向だが、全体の目標額は定まっていない。アンケートは原則インターネットで10月14日まで実施し、スタジアム本体や建設場所の中央公園自由・芝生広場(中区)に導入してほしい機能を尋ねる。市と県、広島商工会議所は5月に合意した基本方針に基づき、集まった意見を踏まえて来年3月をめどに基本計画を策定する。

【考察その1】
いよいよ始まった感がするスタジアム建設
その前に、ふるさと納税について・・・


画像2 中央公園広場スタジアムイメージ図(画像 広島市HPより)

 約4カ月ぶりの記事更新となるが、今年の5月にサッカースタジアム建設基本方針(広島市HP)が決まり、9月に入りサッカースタジアムの建設予定地となっている中央公園自由・芝生広場(中区)の地下にある埋設物の試掘調査も始まった。広場の東にあるグラウンド側で7カ所、西の芝生側で3カ所の計10カ所で試掘する。いずれも縦1㍍、横10㍍の範囲で深さ1~2㍍を掘削。1カ所当たり4、5日かけて掘り、12月末までに終え、本格的な発掘調査が必要かを判断するとの事だ。広場は江戸時代、城西側の出入り口である『西御門(にしのごもん)』があったエリア。広島城の堀が南北に通り、武家屋敷が並ぶ『小姓町(こしょうまち)』と呼ばれていた。堀は大正から昭和初期に埋められ、原爆投下当時は旧陸軍の兵舎や弾薬庫などの施設が並んでいたという。まあ大丈夫とは思うが、思わぬ当たり(この場合は外れ?)を引かないことを祈るばかりだ。10月に入り、『新しいサッカースタジアムに関するアンケート』(広島市HP)、『サッカースタジアム建設に係る寄附募集』
(広島市HP)も始まった。24年春の開場を目指し、ようやく始まった感が強い。ここまで漕ぎつけるまで紆余曲折があまりにも多く、一時はまたいつもの広島市十八番(おはこ)の20年議論コースの殿堂入りも待ったなしだっただけに、スタジアムの誕生を心底から願っている人たちには、朗報だったろう。スタジアム建設の一般寄付にふるさと納税方式を採用するとの事だ。よく聞くこの制度をまずは調べたい。日本における寄附金税制の一つで納税という名称だが、制度上の実態は『寄付』であり、任意の自治体に寄付をして、その寄付金額を現に居住する地方自治体へ申告することにより寄付分が控除できる本制度(下記画像3参照)をもって、希望自治体に事実上の『納税』をするというものである。『ふるさと寄附金』とも呼称されている。任意の自治体にふるさと納税を仮に5万円したとする。自己負担額の2,000円を差し引いた4万8,000円を所得税と住民税(従来からの控除額に加算)から控除枠に組み込まれるようだ。税制上の優遇処置を受けられる。まあ、本来徴収される税金がおまけされるということだ。


画像3 ふるさと納税の控除の概要(画像 財務省HPより)

 
『たかが寄付』とバカにしてもらっては困る(笑)。08年度、約72.6億円-控除額18.9億円-だったものが、16年度には2540.4憶円-控除額1766.6憶円-まで拡大している。好調なふるさと納税に目をつけ、過度な返礼品を餌に財政の新たな財源とする動きが起きてしまい、本来の主旨から反する事例が増えてきた。返礼品に潤沢な資金を持つ自治体とそうではない自治体との二極分化が進み、財源を必要とする自治体への寄付が行われていないと指摘されていた。総務省はこの事態を看過出来ないとして、返礼品競争の是正のため、17年春と18年春に返礼品について寄付額の3割以下でかつ地場産品とするよう総務大臣名の通知を出した。それでもあまり効果はなく、18年9月1日時点で寄付額の3割超の返礼品を送っている自治体は264市町村(13.8%)となっている。これを受け、改正地方税法による新制度では、返礼品は地場産品かつ寄付額の3割以下、仲介サイトへの手数料や送料を含んだ諸経費と返礼品の金額の合計で寄付額の5割以下に限定とする新制度案を19年3月の国会にて可決させた。6月1日より、新制度に移行したが、反対した東京都や返礼品にネットショッピング会社旅行会社ギフト券などで巨額な寄付を集めた4市町は除外された。広島市の返礼品を見ると、地域の名産品で固められ、ルール厳守と言えば聞こえが良いが、返礼品目当てで納税額がとても増えるとは思えないものばかりだ(笑) 広島市の行政センスが窺え実に興味深い。 ~ふるさとチョイス 広島市版~ 東京都が反対した理由は、東京ならではだが、納税者(寄付者)の在住する自治体ではふるさと納税の25%分の税収が減ることとなり(75%分は地方交付税で補填される)、地方交付税の不交付団体では補填されることがないため、ふるさと納税分全額が減収となる。不交付団体は東京と筆頭に全国で86自治体だ。地域格差を縮小させる側面も併せ持った制度と言える。

【考察その2】
サッカースタジアム建設の事業スキームを考える


画像3 スタジアム建設の寄付イメージ図(画像 中国新聞HPより)

 10月1日からスタートした
『新しいサッカースタジアムに関するアンケート』、『サッカースタジアム建設に係る寄附募集』だが、マスコミ報道によると僅か2日間でおよそ450件の寄付の申し込みがあり、金額は2千万円以上となり初年度の目標を早くもクリアし、アンケートもその回答数も2日間でおよそ2,200件となるなど、会心のスタートを切った。普段は無関心を装っていても、広島が地域ぐるみで一つにまとまるような事態が起きた場合の結束力の強さは他地域のそれとは比較にならないものがある。良くも悪くも規模が少々大きい村社会だと再認識する。広島市の目標は5年間で1億円を想定している。カープのマツダスタジアム建設時の個人寄付額が1.26億円なので妥当な目標かも知れない。寄付金額の多さも驚いたが、それ以上にアンケートの回答数が2,200件を超えたのはもっと驚いた。で、ブログ主も一応、そのアンケートに参加した。居住地や観戦の有無や、利用交通手段などの質問があり、最後に自由欄がありかねてからの主張していた都市公園法に沿った1万平方㍍以下のMICE施設(展示施設)、もしくは他の公共施設との多機能複合施設案を6行ぐらい書いた。まあ、諸般の事情-県が広島商工会議所提案の10万平方㍍規模の展示施設の提言案を検討しており、時期的に合わないので、まず99.9%の確率で採用されることはないと思うが、少しスッキリした(笑)。で、寄付の話に戻るが個人寄付が好調と言ってもたかだか1億円強だろうと考える。想定される建設費190億円を思えば、企業からの寄付が生命線になるのは確実だ。エディオン&久保氏の数年かけての30億円強は別枠と考え、マツダを含めどれぐらい集まるのだろうか?マツダスタジアム建設時には、想定の11.5億円を超える16億円強か2日間でおよそ450件の寄付の申し込みがあり、金額は2千万円以上となり初年度の目標を早くもクリアし、アンケートもその回答数も2日間でおよそ2,200件となるなど、会心のスタートを切った。普段は無関心を装っていても、広島が地域ぐるみで一つにまとまるような事態が起きた場合の結束力の強さは他地域のそれとは比較にならないものがある。良くも悪くも規模が少々大きい村社会だと再認識する。広島市の目標は5年間で1億円を想定している。カープのマツダスタジアム建設時の個人寄付額が1.26億円なので妥当な目標かも知れない。寄付金額の多さも驚いたが、それ以上にアンケートの回答数が2,200件を超えたのはもっと驚いた。で、ブログ主も一応、そのアンケートに参加した。居住地や観戦の有無や、利用交通手段などの質問があり、最後に自由欄がありかねてからの主張していた都市公園法に沿った1万平方㍍以下のMICE施設(展示施設)、もしくは他の公共施設との多機能複合施設案を6行ぐらい書いた。まあ、諸般の事情-県が広島商工会議所提案の10万平方㍍規模の展示施設の提言案を検討しており、時期的に合わないので、まず99.9%の確率で採用されることはないと思うが、少しスッキリした(笑)。


画像4 基幹事業『スタジアム本体建設』(社会資本整備総合交付金補助対象)、基幹事業『スタジアムの防災&安全に係るもの』(防災・安全交付金補助対象)といった感じになるかも(画像 国土交通省HPより)

 で、寄付の話に戻るが個人寄付が好調と言ってもたかだか1億円強だろうと考える。想定される建設費190億円を思えば、企業からの寄付が生命線になるのは確実だ。エディオン&久保氏の数年かけての30億円強は別枠と考え、マツダを含めどれぐらい集まるのだろうか?マツダスタジアム建設時には、想定の11.5億円を超える16億円強が集まった。ただ、頼みの綱であるマツダが
第1四半期(4~6月期)連結業績は、営業利益が前年同期比79%減と大幅に悪化している現状では、少々厳しいものがありそうだ。マツダ、中国電力、広島銀行、広島ガス、イズミなど広島を代表する企業の寄付が大半を占めると予測されるだけに、エース格のマツダの業績不振は少しだけ暗い影を落とすかも知れない。無理しない範囲で、協力してほしいと願う次第だ。
国の交付金- 『社会資本整備総合交付金』(上限50%)『防災・安全交付金』(同)-でそれぞれ建設コストの半分程度(95億円)を何とか集め、県が約25億円、財界で約10億円、市が約40億円、ミニ公募債『サッカースタジアム債(?)』40億円(うち20億円は、市と県の負担分に回す)。エディオン&久保氏の30億円は将来の大規模修繕費の積み立てと、プロサッカークラブの興行に必要とされる設備への投資とする。ミニ公募債は、スタジアム使用料(上限1.8億円 23年で完済)で償還する。こんな感じだろうか?マツダスタジアムの時は、市が23億円、県が11.5億円を負担。『新広島市民球場債』を起債、予定の20億円の3倍以上の66.2億円の応募があった。今回、その2倍の40億円は少し厳しいかも知れないが、それなら市債を20億円(これもスタジアム使用料で償還)とすればいいだけのことだ。この負担計算だと、実質20億円が市の負担になる。年間約40万人とされるにぎわい性創出効果(現行案の場合)、新たな広島市のステータスシンボルの誕生効果によるイメージ向上、仮に多機能&複合施設とした場合、試合開催日だけではなく日常的なにぎわいも生まれるとしているので、恒常的な集客施設となる可能性もある。表の数字に出る費用対効果だけではなく、目に見えない部分でも結構な効果があるかも知れない。まあ、問題は回遊路なのだが、これは別の記事で機会があればじっくりと語りたい。

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今日の話題 5月31日中国新聞31面より引用
広島新サッカー場トップ会談
平和発信・にぎわい拠点に

基本方針まとめる

【記事概要】
 広島市中心部へのサッカースタジアム建設を巡り、市と広島県、広島商工会議所の3者は30日、中区でトップ会談を開き、中央公園自由・芝生広場(中区)を建設地とする基本方針をまとめた。スタジアムを平和発信の拠点や、中四国地方をけん引するにぎわいの拠点とすることを盛り込んだ。


画像1 5月31日中国新聞31面より引用

【記事概要】
 会談には松井一実市長、湯崎英彦知事、商議所の深山英樹会頭が出席。基本方針には、スタジアムはサッカーの試合日だけでなく、年間を通して人が集まるよう多機能・複合化を図るとした。また、中区の平和記念公園と広島城や紙屋町・八丁堀地区をつなぐ施設として、中心市街地の再生に向けた民間投資の促進につなげる考えも盛り込んだ。概算で190億円と見込む総事業費は、国の交付金や県内の経済界の寄付、ふるさと納税制度を活用した個人からの寄付などで賄うとした。建設後のスタジアム使用料を償還財源とする市債も活用。不足分は県と市が協力して確保する。

 本年度内の基本計画策定に向け3者のトップで構成し、J1サンフレッチェ広島の久保允誉会長をオブザーバーとする『サッカースタジアム建設推進会議』を近く設置。各組織の職員でつくる作業部会で県サッカー協会の意見も踏まえて議論を進める。民間事業者や学識者、市民の意見を聞く場も設け、スタジアムのイメージを固める。2020年度に設計に入り、24年春の開業を目指す。一方で中央公園広場近くの基町地区の住民には生活環境悪化への懸念の声が根強くある。基本方針には、防音壁や音が広がりにくいスピーカーの採用を検討することも盛り込んだ。松井市長は『多くの方に造って良かったと思ってもらえるようにしたい。スピード感を持って事業を進めたい』と意気込みを話した。

 
広島市中心部へのサッカースタジアム建設を巡る経緯 サンフレッチェ広島の本拠地は現在、エディオンスタジアム広島(安佐南区)。J1初優勝などを契機に広島県、市、広島商工会議所、県サッカー協会が2013年6月、検討協議会を設置。議論の過程で中央公園自由・芝生広場(中区)を候補地から外して旧市民球場跡地(同)と広島みなと公園(南区)に絞った上で15年7月、県と市、商議所の3者トップ会談でみなと公園を『優位』と表明した。一方でサンフレは球場跡地を主張。再び中央公園広場を候補に加え、19年2月に建設候補地を同広場に一本化した。

湯崎広島県知事、松井広島市長、深山広島商工会議所会頭の記者会見要旨(中国新聞HP)

【考察その1】
今回の基本方針の概要


画像2 会談を終えて報道陣の取材に応じるTOPの3人(画像 中国新聞動画撮影より)

 まずは今回確認された『サッカースタジアム建設の基本方針』(広島市HP)の概要をまとめる。

1 サッカースタジアム建設の基本方針
建設場所:広島市中区中央公園自由・芝生広場
事業主体:広島市 規模:3万人
基本姿勢:
 サッカースタジアムは、広島の新たなシンボルとして広域的な集客効果を高めるなど、広島
 市ひいては広島県全体の活性化につながるものであり、さらに、サッカーを通じた国際交流
 が期待できる中で、その建設場所である中央公園広場と平和記念公園が一体となった平和発
 信の拠点となることを目指す。 また、サッカースタジアムは、サッカーのための施設にとど
 まらず、都心部の更なる活性化に寄与することが期待され、スタジアムが都心部の再生の起
 爆剤となるよう、スタンド下を活用した賑わい機能の導入を進めるなど多機能化・複合化を
 図り、年間を通じて人が集まるスタジアムとしていくとともに、若者を含む幅広い世代が楽
 しめるような施設とする。 さらに、旧広島市民球場跡地を含む中央公園全体の空間づくりな
 どを進めることで、平和記念公園から旧広島市民球場跡地、サッカースタジアム、広島城、
 ひいては紙屋町周辺に至る、中央公園全体を使った大きな周遊ルートの形成につなげ、この
 一帯が、中四国地方の発展を牽引する広島の新たな賑わいの拠点となるように取り組む。

留意事項:⓵複合・多機能化と広場の再整備 ②旧市民球場跡地を含む紙屋町・八丁堀地区全体
     へのにぎわい創出の寄与 ➂公園の広場・防災機能の維持 ④騒音や渋滞などの周辺
     住民への配慮
資金の確保:企業や個人からの寄付 国の交付金(社会資本整備総合交付金)の活用、施設使用
      料収入による償還を前提とした市債の発行 不足分の広島市と広島県の負担
建設工程表:2019年度 基本計画策定、設計・施工の発注の準備
      20~23年度 基本・実施設計 建設工事 開業準備
      24年度   開業予定
事業推進体制:市長、知事、商議所会頭で構成し、サンフレ会長の久保氏をオブザーバーとする
      『建設推進会議』を設置。具体的な検討を進める『作業部会』を置く

 サッカースタジアム建設の基本方針~(広島市HP)

2 留意事項の補足説明
 ⓵複合・多機能化と広場の再整備
  中央公園広場が、都心にふさわしい、年間を通じて多くの人が訪れる魅力ある空間となるよ
  う、県民・市民等から幅広く意見を聞きながら効果的な賑わい機能の導入について検討を行
  う
 ②旧市民球場跡地を含む紙屋町・八丁堀地区全体へのにぎわい創出の寄与
  スタジアム建設と連携した旧広島市民球場跡地を含む中央公園全体の空間づくりや紙屋町エ
  リアの賑わいづくりを進め、都市再生緊急整備地域に指定された紙屋町・八丁堀地 区におけ
  る民間投資の促進などにつなげる
 ➂公園の広場・防災機能の維持
  憩いの場や各種行事の開催場所などとしての機能や、地震、津波及び大規模な火災の際の指
  定緊急避難場所としての防災機能などを維持するため、県営基町住宅跡地も含めて一定のオ
  ープンスペースを確保する。 スタジアム自体が防災拠点となるよう、備蓄倉庫等を整備する
  ほか、近隣の方の避難場 所や帰宅困難者一時滞留施設として活用することなどについて検討
  する
 ④騒音や渋滞などの周辺住民への配慮
  ・騒音対策として、観客席を覆う屋根への防音壁の設置や防音性の高い扉・サッシ、音が広
   がりにくいスピーカーの採用などを検討する
  ・公共交通機関の利用を促し、自動車での来場を減らすため、スタジアム内の附置義務駐車
   場は、Jリーグの試合開催時等には一般観客用として使用しない
  ・タクシーや送迎車の停車による周辺道路の混雑を防ぐための対策を検討する
  ・生活道路における自動車・観客の通り抜けやゴミ捨て等を防ぐための対策を検討する


画像3 中央公園自由・芝生広場の様子(長方形部分 計7.9㌶) 画像 ひろたびより 

【考察その2】
ブログ主の様々な所感 その1


画像4 広島市のHP上で公開している中央公園スタジアム案のイメージ図(画像 広島市HPより)

 今回の報道を見聞き、疑問に感じた点があったので考えてみたい。

Q1 建設費190億円は調達可能か?
A1 何とかなる(笑)
 
 中国新聞記事では、疑問を呈するような論調だったが、よほどのことがない限り問題はなかろうと考える。記事内で触れている交付金とは、『社会資本整備総合交付金』(国土交通省HP)を指し基幹事業の一つの都市公園整備の国庫補助率は50%。190億円のうち、道路関連整備費(歩道橋)12億円 ・広場の再整備費等約6億円を差し引いたら172億円。この時点で86億円が確保可能。エディオンと久保氏個人で約30億円の供出を明言しているので、計116億円確保。残りは56億円。マツダがすでに名乗りを上げており金額は不明だが、5~10億円はいくのではなかろうか?6億円としても残りが後50億円。マツダとエディオンを除いた経済界寄付は、マツダスタジアム建設の際は16億円超だったが、有力2社が別枠で供出しているので、10億円前後、個人寄付(たる募金)1億円前後になるだろう。さあ、残りは39億円となるが、記事でも書かれているように一般的な市債かマツダスタジアムの時のようなミニ公債『新広島市民球場債』を発行し、市-25億円分、県-14億円分ぐらいの割り当てで良いのではなかろうか?償還は、開場後サンフレが支払うスタジアム使用料-上限1.8億円-で行われる。数少ない不安要素としては、エディオンと久保氏が供出するとされる30億円は一度での供出ではなく、『5~6年かけて企業業績を鑑みて供出する』にトーンダウンしており、これが大規模改修費の積み立てに回る可能性もある。前回のサカスタ記事を読み返すと、30億円相当の特別債発行を想定しているかの内容だったのでこれを超える負担が生じた場合、どうするのだろうとの不安は残る。まあ特別債の増発か、一般会計予算からの供出しか術はないが、カープの時(08年3月末)は予定の3倍以上の応募があったが、サンフレだとこの水準は厳しいだろう。ただ、スタジアム誕生願う側の努力の範疇で解決可能な問題とも思うので、何とかなるだろう。


画像5 中央公園広場スタジアム1~2階平面図。紫色の部分が多機能化スペースになる(画像 広島市HPより)


Q2 多機能・複合化スタジアムにして年間を通じて人が集まるスタジアムになるのか?
A2 現行スタジアム案では100%不可能

 そもそも施設全体の年間集客数何万人を以て高い集客とするのかにもよる。ブログ主はやはり年間60~80万人程度は欲しいと考える。現行スタジアム案の年間集客人数は40万人程度の想定だ。サンフレのJ1開催試合を差し引くと決して多いとは言えない水準だ。旧市民球場跡地もそうだがこの場所は中央公園と言う都市公園で都市公園法の縛りを受ける。これが厄介な法律で、実にNG施設が多い。都市公園法の制約を受けるのもは次のリンクを参考にして頂きたい。~議論の経過(7)現行の制約条件の再確認~(広島市HP) 大規模な集客が見込める商業施設やMICE施設、宿泊施設など一定の条件が課されている。具体的には延べ面積1万平方㍍以下(商業、飲食、MICE施設、映画館など)、宿泊施設-公園利用者対象である。現行案を見ると、オープンスペースにおける子どもの遊び場(複合化)、スタジアムのスタンド下の余剰スペース(約7千平方㍍ 上記画像5参照)を活用した中小規模の飲食店等憩いの機能の導入(多機能化)が謡われている。都市公園法の範囲に準拠した内容で市の努力の跡が伺えるが、これではブログ主が目標とした60~80万人はおろか、市目標の40万人にすら怪しい。サンフレの試合開催(カップ戦も含む)による集客が移転により20%増加となっても年間20万人台後半。アマチュア利用を加算してもサッカー関連だけで30万人が上限だろう。サッカー関連以外で年間10万人は集客する必要性が出てくる。多機能スペース-1階2千平方㍍強、2階5千平方㍍弱-の規模では1度のイベントなどの開催で万単位の集客は難しい。2千人規模のものを少なくとも年間50回以上開催しないと達成できない計算だ。


画像6 かっては優位とされた広島みなと公園スタジアム案。会長自ら使用拒否し、地元物流業者の反対もあり、優位の文言が消えた(画像 広島市HPより)

 他には、ピッチを使ったイベント開催も視野に入れていると思うが、日本いや広島の気象条件-高温多湿、雨季(梅雨)がある-を考えると欧州のスタジアムとの比較は意味がない。複合施設建設に力点を置かなければ、
サッカー関連以外で年間10万人以上の集客は難しいと言わざる負えない。市が主体となって建設する施設であれば、今最も必要な施設との複合化が欠かせない。となるとMICE施設-特に展示施設一択となる。都市公園法の縛りでは、延べ面積1万平方㍍であれば抵触せず、それは同公園内にある広島グリーンアリーナ小アリーナ(展示面積1,700平方㍍)を見ればよく分かる。広島みなと公園スタジアム案をそのまま、展示施設、宿泊施設ありの状態で中央公園広場にて建設する。これがベストと考える。スタジアムとMICE(展示施設)の何れも単体施設の立地では、稼働率の課題を抱えるが複合化させ組み合わせることで相互補完させれば、課題もクリア可能だ。規模は広島市規模で適正だと思われる都市公園法に準拠した1万平方㍍以下にする。展示施設と言っても広島市のような地方都市クラスだと、国際見本市や全国見本市の開催はほぼ皆無で、精々、地域見本市や専門見本市の開催が関の山。大半はその他のイベント開催が中心となる。老朽化が進み、供給過小の広島市中小企業会館(展示面積2,640平方㍍)の代替え施設として機能させ、MICE都市広島を喧伝させる。ブログ主はにぎわい創出の鍵となる集客施設は、支障がない限り都心部地区に集めるのがベストと考える。展示施設との複合化であれば、年間60~80万人集客も夢ではない。

【考察その3】
ブログ主の様々な所感 その2


画像7 
イツ ミュンヘンの代表的なモール区間(歩行者専用道路)であるノイハウザー通り(画像 ミュンヘン公式HPより)

Q3 松井市長が目論む『中央公園広場~旧市民球場跡地~平和記念公園~紙・八地区の広域回遊が誕生するのか?
A3 幅広道路と多過ぎる自動車交通量が遮断して点の独立で終わり線にはならない

 回遊性というのはかなりの集客施設が立地しても中々、生まれず大きな点だけで終わる。点で終わらせず各所にある点を結び大きな線にするには回遊路の存在が欠かせない。欠かせない回遊路とは、ある程度の自動車を排除したアニメティに富んだ歩行者中心の都市空間だ。回遊性を向上させる答えは日本の都市にはなく、コンパクトシティで成功した欧州都市に多く見受けられる。欧州都市の殆どが都市規模の大小に係わらず、都心部地区から自動車を排除し歩行者専用道路(モール)ネットワークを構築して青空の元、歩行する楽しみを提供している。人間誰しも持つ本能的な欲求に基づくものなので、好評を博している。大きな点-大規模集客施設-同士を結ぶ回遊路としての役割も大きいが、それ自体が集客機能を持つケースも多々ある。 
~欧州都市の事例 エッセン(独 ミュンヘン(独) ナント(仏) ストラスブール(仏) ヨーテボリ(端)~ では広島市の実情はと言うと、少しお寒い現状でそれらしきものを強いて探すと『本通』『金座街』『えびす通り商店街』の東西方向の一通りに限られ、これとて鯉城通りや中央通りに寸断されている。都心部地区のど真ん中に位置する紙屋町交差点に至っては、西日本有数の1日平均8万台の交通量を誇る有様だ。都心部地区にこれだけの自動車交通量が流入すること自体、広島市の都市交通行政の失政の象徴だ。中央公園広場スタジアム案を見ると、スタジアムが建設される中央公園自由・芝生広場から陸橋が建設される予定で中央公園内の回遊性はそれなりに高まるだろうが、平和記念公園方面へは相生通りが遮断する。これを解消するためにかって紙屋町地下街シャレオが建設されたが上手く機能していない。所詮、高架橋や地下道のような立体化されたものでは限界があると思う。これを本格的に解消するには、平面移動の相生、鯉城通り、平和大通りなどのセミトランジットモール化や本通に隣接する裏通りの歩行者専用道路化でもしないと難しいだろう。現状ではそこそこのサイズの点で100%終わる。


画像9 かっての広島城の縄張りを現在の地図に当てはめたもの(画像 しろうや広島城より)

Q4 地下文化財試掘の影響は?
A4 下手をすれば数年先送りになる可能性も‥‥
 

 ようやく行政(広島市、広島県)と経済界とサンフレッチェ広島の思惑が一致して同じ方向を向き、スタジアム建設地、その開場スケジュールも決定し万事目出度しとなったが、懸念材料も出てきた。それは地下文化財試掘である。スタジアム建設予定地の中央公園広場は広島城跡地の旧西の丸にある。そこで広島市は地下文化財が残っていないのかを確認するために、19年度内に試掘調査を行うことになったようだ。 ~新スタジアム建設地、試掘調査へ~(NHK広島 NEWS WEB) 試掘調査で貴重な文化財が見つかれば、本格的な発掘調査が必要になり数年単位のスケジュールの遅れが予測される。重要性について微妙だが、過去の試掘調査で何度か遺構物が発見される事態が起きている。①城北駅北交差点の地下道(城北地下道)91~95年 堀の石垣や櫓台 ②基町高校西の歩道内  92~93年 北側外堀跡の石垣 ③法務総合庁舎南側 05~07年 東側外堀の石垣 ④二の丸南側の地下道(城南地下道) 84年 暗渠 ⑤広島県立総合体育館北側 91年 中堀石垣 などである。これらは建物の建て替えや道路工事などの開発工事に偶然見つかり、工事中断を余儀なくされた。大幅な工事中断リスクを回避するための必要処置だと思われる。こればかりは掘ってみてからのお楽しみとしか言いようがない。中央公園広場は旧西の丸に該当し、恐らく多くの上級武士の武家屋敷があった場所で重要文化財が掘り起こされる可能性も無きにしも非ずだ。24年春開場に間に合わせる場合、お宝を掘り当てると25年度以降になるのは確実だ。試掘調査の是非を問う意見もあるだろうが、文化財が持つ意味の重さを考えると、調査が終わるまでの中断は致し方がない。出ないことを祈るしかないだろう。

 今回の報道では目新しいものは試掘調査ぐらいだったが、24年の開場に間に合うように万全の準備をして、マツダスタジアムのように広島人が誇れる新スタジアムになればと思っている。今後具体的にどんなスタジアムになるのか?実に楽しみだ。

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サッカースタジアム問題決着 24年春開業を目指す その1
カテゴリー記事 広島の都市問題 スタジアム問題


【考察その3】
中央公園広場スタジアム案の課題の整理 その1
資金調達、基町地区住民の反対・・・


画像1 中央公園広場は広島城横の長方形部分(計7.9㌶)になる(画像 ひろたびより) 


画像1(左)中央公園広場スタジアムの配置
画像2(右)同スタジアム資金調達イメージ(画像1と2と共に2月8日中国新聞より)


課題その1 『資金調達の目途はついているのか?』
 ①建設事業費約190億円
  スタジアム本体整備費用約172億円、道路関連事業費(歩道橋)約12億円 広場の
  再整備など約6億円
 ②年間管理・運営収支約1.2億円
  運営・管理費約2.6億円/年、利用料金収入約2.4億円/年、その他収入約1.4
  億円/年
 ➂スタジアム本体(約172億円)資金調達イメージ
  100億円 国の交付金-社会資本整備総合交付金(?)、都市再生緊急整備地域の優先支援
        広島市と広島県の一般財政支出など

  30億円 年間管理・運営収支約1.2億円を見越し30年分(30億円程度)を市債もしく
       
は特別債として発行
  42億円 企業・個人寄付(エディオン約30億円、マツダなど
余剰金発生時は、大規模改修
       費の積み立てに(?) ふるさと納税1億円


 限られた情報では、こんなイメージになると予測する。社会資本整備総合交付金の補助比率は都市公園の施設に関しては、50%だったと記憶している。となると、86億円、これに併せ都市再生緊急整備地域の優先支援も加えると、約90億円は固い。市と県の一般会計予算からの持ち出し各10~20億円と想定すると100億円以上は無理なく集まるのではなかろうか?ただエディオン&久保氏の寄付は一度に30億円と言う形ではなく5~6年かけて企業業績を鑑みて供出するとの事だ。広島商議所の深山会頭もマツダスタジアム建設時に集めた約16億円を一定の目途にしているという。40億円以上は確実のようだ。大雑把に試算しても余剰金の発生となりそうな気配だが、その時は大規模改修費の積み立てに回すか、もしくは予定している30年分の債権発行を20年分にするなど極力、財政上の負担を軽減する処置が求められているだろう。因みに道路関連事業費(歩道橋)、広場の再整備などは広島市の一般公共事業として整備されるものと思われる。この日の4者会談に臨んだサンフレの久保会長は終始上機嫌で、言葉もいつも以上の歯切れがあったそうだ。念願の街中改め、都心部スタジアムが誕生するのだから機嫌は悪いはずはないだろう。

課題その2『反対の姿勢堅持の基町地区住民の合意形成は可能か?』

 現在の反対の気勢を見ると、論理的な思考に基づいた反対ではなく、感情的思考に基づいたものに近いので今以上の譲歩案がない以上は難しいと考える。市の対応は、騒音対策は全面屋根、遮音性の高いコンクリートの採用や渋滞・違法駐車対策など(下記画像3参照)も先行事例を参考にして万全を期すと言明している。これ以上の譲歩はコストのいらざる上昇も招くし、極論になるが計画中止しかない。幸いなことに道路などの立ち退きを伴うものとかではないので、事業の進捗の大きな支障にならない。国道2号線西広島BP高架延伸や広島高速5号(東部)線は行政訴訟にまで発展したが、さすがにここまでは発展しないだろう。道路の騒音は終日の問題で、排ガスなど人体に及ぼす影響も多い。生活環境の悪化と言っても試合開催日-年20数試合で試合時間と開催前後の時間も含め4時間程度。野球と違い終わる時間も決まっている。生活環境の悪化と言っても軽微とまでは言わないが、道路ほどではない。生活権は確かに皆等しくあるものだが、さじ加減を間違えると住民エゴにも受け取られかねない。市内の他所在住の人間がとやかく言う問題ではないかも知れないが、スタジアム建設を概ね歓迎している市民世論全体の中ではやはり違和感を感じざる負えない。いつの市議会本会議かは失念したが、とある市議がこんな質問をしていた。『基町地区住民が反対し続けた状態で、スタジアム建設に踏み切っても法的には問題はないのか?』である。担当者の答弁は『その点は法的には問題がない』との事だった。広島市が強引な手法を取るとは思えないが、住民合意不形成のまま中央公園広場を最終候補地にした事で、態度をさらに硬化させる可能性は十分ある。


画像4 鮮明画像  スタジアムにおける渋滞、違法駐車対策(画像 広島市HPより)

 これまでの経緯と今回の決定を鑑みれば、今後の交渉で相手の大幅な歩み寄りは考えにくい。24年春開業のスケジュールに支障をきたさないギリギリの時間まで
誠意を持って合意形成の努力を続け、見切る場面もあり得そうだ。これは批評や批判の類ではないが、この地区住民の人たちの不満に若年者の入居が少ないことがあるらしい。都心部地区ど真ん中の公営住宅の好立地でこの状態と言うのは、現代の住宅需要を満たしていない(狭過ぎる)ことも大きいが、地区住民の人たちのこうした姿勢もネガティブイメージを増長し、敬遠されている側面は絶対にある。自ら変わる努力を続けなければ、人は変われない(この場合は地域)。スタジアムが頼みもしないのに勝手にやって来ることを天祐と捉え、地区イメージ払拭の好機とする発想はないのだろうか? と無駄なポジティブ思考で闘病生活を送っているブログ主はなどはそう思う次第だ。公営住宅という性質上、行政に対しての依存度が高くなるのは仕方がないが、自己努力の余地もある筈だ。場所は少し離れているが、白島商店会の方々は、中央公園広場スタジアム案を諸手を挙げて賛成している。これはブログ主が、いつもこのニュースを見るにつれ、この差は何なんだろうと思う。スケジュール的に合意形成に費やす時間(19年度のみ)は少ないが、賛成に転じることを願ってやまない。個人的にはいい機会と思うのだが。

【考察その4】

中央公園広場スタジアム案の課題の整理 その2
芝問題次第では、単体・単機能スタジアムになる可能性も


画像5 中央公園(自由・芝生)広場のスタジアムレイアウト(画像 広島市HPより)

課題その3 多機能・単体スタジアムの現案のままでい本当いいのか?

 現在のスタジアム・アリーナの潮流は街中立地の多機能・複合スタジアムである。一時期のような郊外立地の単機能・単体スタジアムは時代遅れと認識されている。理由は、地元プロスポーツコンテンツの試合開催を勿論のこと、ホテルや商業施設、オフィス、公共施設なども複合施設として建設して日常的なにぎわい性を生み出す都市の装置としての役割と、単体立地ではコストセンター(直接利益を生み出さない部門)になりがちで、直・間接的な利益を生み出すプロフィットセンターとしての役割も同時に求められているからだ。街中の活性化と行政の財政負担の軽減の一挙両得を狙ったものだ。欧州都市では、主流となっている流れだが、日本では厳密な意味合いで実現しているスタジアムは少ない。街中の定義は都心部地区を含めた市街地全体だと思うが、広島市においてはデルタ内地区が該当する(と思う)。都心部地区立地が、公共交通ネットワークが大都市圏ほど充実してない地方都市の場合理想なのは言うまでもないことだが、そうは容易く行かないのは地方都市においても都心部地区にまとまった土地が不足しているからだ。長崎市のように臨海部と都心部地区が隣接して、工場などの遊休地がある稀有な例もあるが少数派だ。唯一の例外となるのが都心部地区の都市公園になる。しかし、そこには厄介な都市公園法が立ちはだかる。平たく言うと大きな収益を稼ぐ施設は基本的にはNGである(例外規定あり 後述)。都市公園法については次の考察で語るとして、~サッカースタジアムの建設候補地の比較評価~(広島市HP)によると、中央公園広場案スタジアムでは、管理・運営費-2.6億円/年、スタジアム使用料金収入2.4億円/年(サンフレ1.8億円+その他0.6億円)、その他収入1.4億円/年(ネーミングライツ、イベント、広告、テナント)との皮算用のようだ。建設時に年間1.2億円の収入を見込み、それを当て込んだ約30年分の市債もしくは特別債(約30億円)の発行を予定している(収入の詳細はブログ主推測)

 ブログ主は、多機能スペースやピッチを利用したイベント利用収入はここまで稼げないと予測する。年間45万人の集客を現時点で見込んでいるが、最悪の場合サンフレの主催試合のみに終わる可能性も否定できない。この懸念を示す根拠は、広島のスタジアム問題で参考にしているノエビアスタジアム神戸である。このスタジアムは、近隣への騒音に配慮した開閉式屋根を採用し、深刻な芝の養生問題を招いた。 ~御崎公園球技場~(芝生問題参照 ウィキペディア) 一時期はヴィッセル神戸の主催試合の開催にも支障をきたしていた。中央公園スタジアム案は開閉式ではないが、騒音に配慮するために珍しい全面屋根の採用を予定している。日照が遮られ、通風状態も悪くなり芝の生育に支障をきたす可能性が無きにしも非ずだ。まさに『彼方立てれば此方が立たぬ』。仮にサンフレの主催試合に悪影響を及ばない場合でも、他の主催試合の開催やピッチイベント利用に支障をきたすこともあり得る。となると、現在見込んでいるスタジアム使用料金収入やその他収入に見込みが外れる。対策のコストが余分にかかり、収入を思ったよりも入らない。スタジアム建設の経緯からサンフレの主催試合開催を最優先して実質、サンフレ専用スタジアムになる。それでも良いというのであれば、何も言うことはないが本来の建設主旨である都心部地区の賑わい性創出の目的が果たせなくなる。広島市は、ノエビアスタジアム神戸の騒音や渋滞・違法駐車対策を参考にしているようだが、無論それも大事だがそれと同じぐらい、芝の生育問題に焦点を当てるべきだ。この問題一つで、開業前の収支計画が全てご破算になる。短期間での天然芝の張り替えを頻繁に強いられると、厄介だ。屋根を全面透明にして日照を遮るものを減らしたり、数多くの通気口を設けるなど創意工夫をしてもらいたい。コストダウンと称してこれらのコストを削ると、後から高い対価を支払う羽目となり、『安物買いの銭失い』になる(笑)。この観点からもコストが上昇しても、複合化の可能性を模索するべきだ。

【考察その5】
あるべき理想のスタジアムとは?

展示施設との複合化がベスト(と思う


画像6 広島市が示している多機能・単体スタジアムの中央公園広場案(画像 広島市HPより)

まずは、都市公園法で建設可能もの、条件によっては建設可能のもの、何があっても不可能なものを整理する。

1 公園施設について 
1)都市公園法にて制限を受けず建設可能な公園施設
園路及び広場
修景施設-植栽、芝生、花壇、いけがき、日陰たな、噴水、水流、池、滝、つき山、彫像等
休養施設-休憩所、ベンチ、野外卓、ピクニック場、キャンプ場等

遊戯施設-ぶらんこ、滑り台、シーソー、舟遊場、メリーゴーランド、遊戯用電車、野外ダンス
     場等
運動施設-球場、陸上競技場、サッカー場、ラグビー場、テニスコート、ゴルフ場、水泳プール
     
、温水利用型健康運動施設等
教養施設-ア 植物園、温室、動物園、水族館、野外劇場、野外音楽堂、図書館、陳列館、気象
       観測施設、体験学習施設、記念碑

     イ 古墳、城跡、旧宅その他の遺跡及びこれらを復元したもので歴史上又は学術上価
       値の高いもの

便益施設-売店、飲食店、宿泊施設、駐車場、便所、時計台等
管理施設-門、さく、管理事務所、倉庫、掲示板等
その他-展望台、集会所、災害応急対策に必要な物資の備蓄倉庫等

2)都市公園法にて制限を受ける施設
内容によっては認められるもの
商業施設-延床面積1万平方㍍以下 
便益施設であることが条件
宿泊施設(ホテル)-200室以下 
周辺の施設状況や公園の利用実態等に照らして、公園利用
          者目的のもの
温浴施設-保養目的のクアハウスはNG。『
温水利用型健康運動施設』については、運動施設に
     該当するので可

展示施設(MICE)-展示内容によりNGの場合あり
アメニティ施設、テーマパーク型施設-遊戯施設に該当するものに関しては可

3)原則NGの施設
劇場、ホール(歌舞伎座、神楽殿、公会堂、音楽専用ホール、ライブハウス)、観覧場(観客席
のある運動施設など)、
映画館

 さすが天下の都市公園法だ。営利目的のものが限りなく禁止されている。商業施設も1万平方㍍以下であれば、と思ったが、
便益施設-売店、飲食店-であることが条件なのでかなり厳しい。内容によって制限を受けるものに複合化の可能性を見出すしかない。今現在間に合っている施設を持ってくる必要もないので何が広島市で不足しているかと問われたら、やはり展示場(MICE)に落ち着く。ブログ主が調べたものだと、展示内容によりNGもあれば問題ない場合もあるらしい。その境界線は定かではないのだが、同公園内に広島グリーンアリーナの小アリーナ(下記画像7参照)は形としては、大アリーナの補助施設扱いだが、実質数少ない都心部地区の展示施設として機能している。 ~広島県立総合体育館~(公式HP) 裏技ではないが、メイン施設の補助施設であれば問題にされないのかも知れない。さすが先進国有数の法規制が緩い『建築自由の国-日本』である(笑)。昨年12月に広島商議所が広島西飛行場跡地と商工センター地区に、10万平方㍍規模の展示場を中心とした各にぎわい施設建設の提言を行った。その時の記事でも書いたが、公共交通機関が東京、大阪のような大都市圏のように整備されていない地方都市広島では、立地がデルタの西の端では経済効果は限定されるだろうし、そもそもこの規模の施設自体、現在も今後の需要がないので必要ない。東京ビックサイト(9.5万平方㍍)を上回る規模だ。市域、都市圏規模を鑑みれば、1万平方㍍で事足りる。これでも広島市中小企業会館(西区 展示面積2,640平方㍍)の約4倍なのだから十分だ。この規模であれば、立地は都心部地区一択である。よって1万平方㍍規模の展示施設の表向きの名称は、カモフラージュとして『ひろしま屋内イベント広場』とでもしておく(笑)。この展示施設はスタジアムの別棟として建設するのではなく、単一の建物(スタジアム全体 3万2,000平方㍍)として、増築するイメージで造る。要は4万2,000平方規模の1つの建物に収まる施設とする。


画像7 中央公園内にある広島グリーンアリーナ 小アリーナの外観(右側)。名目上は、大アリーナの補助施設だが、れっきとした1,700平方㍍の展示場である(画像 公式HPより)

 何やらイベント広場ばかりで笑えるが、跡地で予定されている屋根付きイベント広場のサーカスのテントを彷彿させるセンスの欠片もない屋根を削除して、棲み分けを図る。展示場ではあるが、悲しいことに広島市規模では国際見本市や、下部カテゴリーの全国見本市開催など現実問題として夢のまた夢だ。可能性としては、専門見本市(これも怪しいが)や中国地方や広島を対象とした地域見本市開催が関の山。後は、多目的利用の大小のイベント利用が中心になる。稼働率を上げるには、最も現実的な選択肢となる。その展示場の2階部分には、広島のサッカーの歴史を伝えるサッカーミュージアムも併設させる。海外のスタジアムで導入されているように、
全体施設のネーミングライツとは別に個別ネーミングライツも導入する。この複合化案であれば、天然芝の養生問題で左右されがちな収益体制も強固なものになり、安心だ。現行の中央公園広場スタジアム案では、プロフィットセンターを指向したコストセンター施設。スタジアムと展示施設、ややもすると単体ではコストセンターになりがちな施設を複合化することで相互補完させる。これにより、限りなく『街中スタジアム・アリーナ』の理想に近づけ、プロフィットセンターになるのではなかろうか?。この案だと、年間70~80万人の集客はそう難しいことではなくなる。今後、広島市を含めた日本全体が縮小社会(超高齢化+本格人口減)に本格突入する。義務的経費の扶助費(社会保障費)のさらなる高騰が予測され、義務的経費が上昇。いわゆる財政の硬直化が一段と加速する。これが進むと、財政上の活性化余力が失われる。数十年先の確かな未来予測がある中、将来の財政上のお荷物になりそうものの新規建設は回避するのが現在のスタンダードだ。これを広島市のスタジアム問題に照らし合わせると、先に説明した通りとなる。日本初の都心隣接ではなく、都心型スタジアムの誕生となる訳だがまだ課題も多く残されているので、どうクリアするのかも含め、今後も注視したい。

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前回記事 サッカー専用スタジアム問題の現在地 その4
カテゴリー記事 広島の都市問題 スタジアム問題


今日の話題 2月7日中国新聞1面などより引用
広島サッカー場
 最終候補中央公園で合意
4者24年春開業目指す

【記事概要】
 広島市中心部へのサッカースタジアム建設を巡り、市と広島県、広島商工会議所、J1サンフレッチェ広島の4者は6日、中区でトップ会談を開き、最終候補地を3案の中から中央公園自由・芝生広場(中区 以下広場)とすることで合意した。都市活性化の効果が高く、事業費も抑えれる点が決め手となった。市が事業主体となって、県と商議所が資金面で協力、2023年度の完成、24年春の開業を目指す。


画像1 2月7日中国新聞1面より(画像からは全く読めません)

【記事詳細】
 会談は松井一実市長と、湯崎英彦知事、商議所の深山英樹会頭、サンフレの久保允誉会長が出
 席。旧市民球場跡地(中区 以下跡地)、広島みなと公園(南区 以下みなと公園)を含めた
 3案を比べて総合的に判定し、中央公園広場を最適とする意見で一致した。同公園広場を含む
 紙屋町・八丁堀地区が国の都市再生緊急整備地域に指定されたことも含め、にぎわいづくりと
 なる拠点となる効果を考慮、多くの観客を運べる交通機関が整っており、アクセス性も優位と
 した


 敷地面積は7.9㌶。スタジアムの収容人数は3万人で年間45万人の集客を想定する。事業
 費は約190億円で、跡地の260億円、みなと公園の194億円と事業費を抑え込める点も
 決め手の一つとなった。合意の中で、建設資金は企業や個人からの寄付金や使用料収入、国交
 付金で賄うとした。市と県の負担割合などは今後詰める。久保会長は会談で『総額30億円の
 寄付を考えている』と明言した。19年度の基本計画を策定し、20~23年度に設計や建設
 を進める。開業は早ければ、24年春になる見込み

 スタジアム建設の議論は13年1月、サンフレがネット署名で37万人集めたことがきっかけ
 となり始まった。中央公園広場を巡っては、地元基町地区住民から、生活環境の悪化などを懸
 念する声が根強く挙がっている。会談では、住民の意見を聞きながら騒音や渋滞対策の徹底を
 図ることを確認した。市は引き続き、協議を進める。会談後、松井市長は『可能な限りスピー
 ド感を以て進めたい』と述べ、建設に向けた作業を本格化させる考えを示した(以下略)

 サッカースタジアム建設に係る県、市及び商工会議所の合意事項~(広島県HP)

【考察その1】
現在の議論開始より5年8カ月、紆余曲折の歴史 その1

建設場所を巡る行政(県、市)、商議所とサンフレの対立構造が鮮明に


画像3 16年中盤まで建設最適候補地だったみなと公園案スタジアム(画像 広島市HPより)

 正直なところ、20年代後半の開業だと予想していたので思いのほか早い開業(最短24年春)で少し驚いたのが第一印象だ。周辺の基町地区住民の反対がより良いものをつくる建設的な反対ではなく、〇か✖かの感情的思考に根差した反対の色が濃かったので(ブログ主心証)、もう少し住民の合意形成に向けた努力を形式上続け、『見切り発車も止む無し』と時期を見計らい決定するものばかりと思っていた。早い決定により、事態が膠着して広島名物の20~30年議論コースが見事に回避されたので喜ばしい限りだ。建設場所の問題云々を差し引いて建設に反対している広島市民は殆どいないので(ネットは知らんが)、今回の決定は全市民的に広く好意的に受け止めているものと思われる。喜ばしい一方、本来であれば14年12月のサッカースタジアム検討協議会の最終報告案 ~広島に相応しいサッカースタジアムについて(提言)~を以て、決定している筈の最終候補地が色々なすったもんだがあって、4年3カ月も延びに延びた。それぞれの立場で反論はあると思うが、軽重は別として応分の遅れた責任はあるだろう。現在出ている中央公園広場スタジアム案につていの考察は次回記事に譲り、今日の考察では、最終候補地決定記念と称して面白おかしくそのすったもんだの歴史を振り返りたい。

広島におけるスタジアム建設議論の歴史(~中央公園広場案が復活する迄) ※注1第二幕 パートⅠ 
※注1第一幕は(03~06年頃)。結局、とん挫


13年01月  広島県サッカー協会等が、広島県、広島市及び広島商工会議所に対して、サッカ
        
スタジアム建設早期実現のため約37万件の署名(当時)が集まった旨を報告
   06月  サッカースタジアム検討協議会(以下  検討協議会)を設置
        サッカースタジアム検討協議会について(広島市HP)       
14年12月  検討協議会が、広島県知事、広島市長、広島商工会議所会頭及び、広島県 サッ
        カー協会会長の4者に対して、『広島に相応しいサッカースタジアムについ
て(
        提言)』を手交
         【提言の概要】
         広島に相応しいサッカースタジアムについて、『旧広島市民球場跡地』と『広
         島みなと公園』の2箇所を候補地とするもの

15年01月  広島県知事、広島市長、広島商工会議所会頭及び、県サッカー協会会長の4者
        
よる会談を開催し、以下の通り合意
        ① 候補地の絞り込み及び事業主体
          【候補地の絞り込み作業を3者で行う理由】

          県サッカー協会会長から、『県サッカー協会は、サッカースタジアム建
          設を要望している団体であるため、候補地が決定するまでは検討メンバ
          ーから外れる』旨の発言があったことから、候補地の絞り込み作業は3
          者で行うこととした
        ②資金調達方法及び事業スキーム
15年04月  サンフレ前社長(当時)小谷野氏が広島市長選に出馬し、落選
15年07月  広島県知事、広島市長及び広島商工会議所会頭の3者による会談を開催し、以
        
を確認
        ①跡地は、多機能化や複合開発、スタジアムの規模等に課題があり、みなと公
         園は、MICE施設の併設やまちづくりの観点から優位とするが、宇品地区
         を中心とした物流拠点に対する交通対策などの課題の解決ができていない
        ②みなと公園が優位ということであるが、候補地の決定に向けた最終的な検証
         作業として宇品地区の交通課題の課題解決に向けた検討を行う
16年02月 
 作業部会が、宇品地区の交通課題の解決策に関する検討状況とスタジアムの実
        現可能性調査の実施状況を公表
        宇品地区の交通課題の解決策に関する検討状況について~ ~スタジアムの
        実現可能性の調査の実施状況について~(同)


動画1 サッカースタジアム『Hiroshima Peace Memorial Stadium』(仮)建設案 記者会見


動画2 Hiroshima Peace Memorial Stadium スタジアムの詳細について

16年03月  ○サンフレ久保会長が跡地に建設する『ヒロシマ ピース メモリアム スタ
        
ム(仮称)建設案』を公表(上記動画1参照) 同時にみなと公園に建設
        
場合、※注2高額スタジアム使用料がクラブ経営を圧迫するとして使用を拒
        
        ○作業部会が、サンフレの建設案について、周辺建築物の取扱いな確認した
        
い事項に対する回答をサンフレに依頼 ~サッカースタ務者検証作
        
業部会とサンフレッチェ広島とのやりとり~(同
        ○サンフレ案に対する確認作業や意見交換が不調に終わり、それ理由で、県、市
        
商議所の3者会談の延期を発表
 05~06月 サンフレ久保会長が、『ヒロシマ ピース メモリアム スタジム(仮称)
        建設案』の詳細と可能性を発表(上記動画2参照)
 
 03~07月 作業部会(県、市、商議所)とサンフレの対立構造が鮮明になる

  ※注2
作業部会のみなと公園案スタジアムだと、上限1.4億円としていたが、サンフレの
    独自解釈では、5.6~7.65億円と弾き出していた。他には、みなと公園の土壌
    汚染疑惑を指摘し、除染費用に約134億円かかるとも主張して跡地建設の優位性を
    強調していた。

【ブログ主の当時の所感】
 
『ヒロシマ ピース メモリアム スタジム(仮称)建設案』の詳細を調べようと思ったが、公式HPでは削除されており、ダメだった。発表当時は、エディオンと久保氏の30億円の供出と税金を全く使わないというフレーズが先行し、斬新なイメージを持たれたが、落ち着き詳細を確認すると事業スキームなど半煮えかつ、跡地建設の前提条件が作業部会案と大きく異なり実現性は『???』と感じた。当時、よく比較された市立吹田サッカースタジアムや完全民有地に建設する予定の長崎の新スタジアム計画などとは、似て非なるものだった。これは考え方になるのだが、ブログ主は民間事業者であろうとも公益性の高いものに関しては、その高さを鑑みて税金投入の必要性は十分にあると考える。地域密着を掲げ都市の集客装置としての役割も果たしており、その資格と権利はある。ただ、それを逆手に取った立場を超える自己主張は、考えものだ。日本の社会には馴染まない。欧米流の自己主張と日本のそれとの相違なのだろうが、一歩引いた立場で全体を俯瞰するとその印象を強く持った。何も行政の言いなりになれとは思わないが、かっての広電の駅前大橋線地下案主張の時も感じたが、この時期のサンフレの姿勢には少し疑問を持った。


画像4 サンフレの『ヒロシマ ピース メモリアム スタジム(仮称)』のイメージ図(公式HPより)

 この時期、ブログ主は、みなと公園案を支持した理由は、まちづくり全体目線だと跡地スタジアム案よりも多機能・複合施設という現在のスタジアムの潮流をほぼ抑え、コストセンターよりもプロフィットセンターの色が濃く出ていたからだ。懸念されていた公共交通アクセスも現状では、不足感が漂ってはいたが広電市内軌道線、路線バスの高度化-疑似LRT・BRT化やつぎはぎ開通の広島南道路(広島高速3号線)のフル規格化整備がなされればある程度は解決すると思ったし、何よりもスタジアム以上に必要性が高いMICE(展示)
施設が建設される意義は大きいと判断したからだ。スタジアム建設を機に、動かず眠っていたものが動き始めることを期待した部分もあった。結局、サンフレのスタジアム使用料の独自解釈による使用拒否と地元物流業者の強い反対で、案自体がとん挫するので支持しても致し方がないと思うに至った。跡地建設を社是(当時)としていたサンフレは、宇品・出島地区の物流業者の反対を一様に歓迎していたようだが、冷静に見つめると存在にNOを突きつけられたに等しい事実をよく考える必要があるとも思った。物流機能の阻害要因はあくまでも、表向きの理由(ブログ主所感)でしかなく実際には・・・、と思ったりする。これはブログ主の憶測でしかないが。

【考察その2】
現在の議論開始より5年8カ月、紆余曲折の歴史 その2
4者の思惑は一致したが、今度は・・・


画像5 最終候補地となった中央公園広場案のスタジアム完成イメージ(画像 広島市HPより)

広島におけるスタジアム建設議論の歴史(中央公園広場案が復活~) 
第二幕 パートⅡ 

16年05月  オバマ前大統領、広島訪問 これ以降17年辺りから『跡地の重要性が増した
        』『狭隘な敷地』などの跡地スタジアム案不利のアナウンスがされ始める

   08月  県知事、市長、広島商議所会頭とサンフレ久保会長の4者による意見交換(1
        回目)を実施 商議所深山会頭の肝いりで第3の候補地として『中央公園広場
        』が復活する ~1回目の意見交換の概要~(広島市HP)

   09月  2回目の4者による意見交換が交わされる ~2回目の意見交換の概要~(同)

17年01月  作業部会が、『基町の明日を考える会』の会合に出席し、騒音、渋滞、違法駐
        
、地元居住環境への影響、広場利用者への影響などに関する『広島市中央公
        
園へのサッカースタジアム建設候補地撤回申し入れ書及び質問書』を受領
        『基町の明日を考える会』とのやりとり~(同)
   02月  作業部会が、『基町の明日を考える会』の会合に出席し、1月24日付けの『
        
島市中央公園へのサッカースタジアム建設候補地撤回申し入れ書及び質問書
        』に対して文書で一部を回答 ~質問書に対する一部回答について~(同)

   08月  作業部会が、『基町の明日を考える会』の会合に出席し、1月24日付けの『
        広島市中央公園へのサッカースタジアム建設候補地撤回申し入れ書及び質問書』
        に対して文書で全体を回答 ~質問に対する全体回答について~(同) ~
        央公園広場におけるサッカースタジアム整備に係る調査・検討について~(同)

   12月  作業部会が、『サッカースタジアムに係る各建設候補地の比較』(同)を公表

18年02月  『基町の明日を考える会』から、『サッカースタジアム建設候補地から中央公
         園案を外すことを求める要望書』(署名簿を含む)を受領

   06月  県、市、広島商議所が『基町地区住民説明会』を開催し、基町地区の将来を見
        据えたまちづくりとサッカースタジアムについて説明

        基町地区の将来を見据えたまちづくりとサッカースタジアムについて~(同)
        サッカースタジアムについて示されている懸念点に関する考え方~(同)
   10月  自治会向けの住民説明会を実施。スタジアム問題よりも住環境の改善を求める
        声が相次ぐ

19年02月  市と県、広島商議所、サンフレの4者トップ会談が行われ中央公園広場を最適
        
する意見で一致。市が主体性を以て建設、19年度の基本計画を策定し、2
        
0~23年度に設計や建設を進める。開業は早ければ、24年春になる見込み

【ブログ主の当時の所感】
 16年夏頃に、市とサンフレのやり取りが過熱する中、落としどころと言うか折衷案として、一度は廃案となった中央公園広場案が復活した。みなと公園支持で跡地案には及び腰の市(県と商議所も含む)と跡地支持でみなと公園案を拒否していたサンフレが歩み寄る契機になった。サンフレにとっても100点満点ではなくても80点の場所なので、振りかざした拳を落とすには持ってこいだった。そしてようやく4者は遅まきながらも同じ方向を向き、歩みはじめすんなりと決まるものと思われた。そうは問屋は卸さなかった。近隣の基町地区住民が生活環境を表向きの理由で、反対の声を上げた。ブログ主はお人好し(笑)なので、最近よくある計画自体には反対ではないが行政案に反対するというより良いものを造る前向きの反対だと捉えていたが、残念ながら違った。何があってもスタジアムは認めない的な後ろ向きな反対だった。市が住民に対して示した諸対策は、的を得たもので妥当で問題はない。市としても最大限の誠意は示している。これ以上の誠意は計画中止しかない。見方の一つとしての前置きして言わせてもらうが、時々『基町の明日を考える会』の強硬な反対姿勢が、果たして基町地区住民の真の民意を完全に反映しているのか?多少、疑問を感じる。と言うのは、地元局のテレビ報道を見る限りでは、反対意見同様に賛成意見も垣間見られる。屋外でのインタビューで80歳前後の高齢女性が『この辺じゃ大きな声で言えんけど、若い人たちのためああいうものも(スタジアム)必要と思うけど・・・』の意見が印象に残る。報道の公平性を期して、少数意見も紹介しただけなのか、は定かではないが、一度、同地区住民全てを対象に、名前は無記名で選択式のアンケート調査を実施、回収は自治会ではなく、市の職員が回収する形にすれば世論の全容が分かるのでは?と思う。賛否は拮抗していると思うが、賛成が少し上回るような気がする。表向きの賛否は別として、本心を大っぴらに語れない空気がもしかしたら、支配しているのかも知れない。これはこの問題に限らず、組織や集団の中心をなすグループの意見が、仮に多数でなくとも力学の関係で全体意見にすり替わることはよくあることだ。


画像6 09年の市民球場移転後、複雑な問題が絡み合って結果的に放置され続けた同地だが、暫定ではなく速やかな正式利用の着手が求められる(画像 アンドビルド広島より)

 これはこれまでスタジアム関連記事でも散々書いたが、中央公園広場案が復活してからは、この案が唯一無二のものであることは経緯を把握していれば分かり切ったことだった。跡地案とみなと公園案はこの時点で死案だったことは明白にも係わらず、表向きは候補地の一つとして残した。みなと公園は現在の姿のまま放置されても何の問題はない。問題なのは、跡地だ。前秋葉市政時にも散々議論され整備の方向性が示された。しかし、政争の具に利用され本整備には至らなかった。市長の代替わりにより議論はリ・スタートしたが4つの大きな壁-世界遺産のバッファーゾーン、国有地、都市公園法、狭隘な敷地-もあるので、皆が納得するような広島の百年の大計に相応しい理想案など所詮、幻想だった。それでも方向性が決まると、今度はスタジアム問題が割って入り、議論が大紛糾して長年人質に取られた形になった。グズグズして気づくと市民球場移転より丸10年が経過。現在は観光バスの臨時駐車場やイベント開催などの暫定利用がなされている。今回の決定で晴れて、自由の身となった(笑)。今後の大きな暫定利用予定は、今年の『FISE HIROSHIMA 2019』と20年の『全国都市緑化フェア』である。大型の暫定利用がなされ、現在の跡地には整備コストが殆どかかっていないので、費用対効果は低くないと主張されればそれまでだが、正規跡地利用がなされていればもっと多くの利用があっただろうと思われるので機会損失のデメリットはそれ以上に大きいのではなかろうか?機会損失など仮定の議論でしかないので、無意味かも知れないがこうした広島市の待ちの姿勢も間接的だが、中国地方における相対的な地位低下を誘引していると考える。個人的は、跡地への建設の市の意思は皆無だったので、スタジアム問題と切り離すべきだったと思う。次回は、これまで散々記事にしたが、あるべき中央公園スタジアジアム案を考えたい。

その2へ続く

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前回記事 サッカー専用スタジアム問題の現在地 その3
カテゴリー記事 広島の都市問題 スタジアム問題

【考察その1】
サッカー専用スタジアムとMICE(展示施設)の関連性
ドイツ・デュッセルドルフのスタジアムとMICE施設の一体整備


画像1 エスプリ・アレーナ(正式名称)ことメルクール・シュピール・アレーナの位置図。オレンジ色の1~17はメッセ・デュッセルドルフの展示施設群(画像 公式HPより)

 
この記事は、1月5日に書いた記事で投稿待ちをしている時に中央公園広場スタジアム案が最終候補地に絞り込む報道(1月10日)があった。よって、二つの記事の合作になってしまった、その辺を差し引き読んで頂きたい。では、始める。ドイツは世界に冠たるメッセ(国際見本市・展示会)国家だ。国全体の展示場面積は323万平方㍍で、世界第3位である(1位-アメリカ685万平方㍍、2位-中国668万平方㍍)。人口規模を考えると、その凄さが分かる。見本市の歴史は、ドイツが国家として統一されるはるか前、12世紀にまで遡る。1165年にはライプツィヒで、その後フランクフルト、ケルン、ハンブルク 等の都市で見本市を保護する制度が整備された。第2次世界大戦以前より大規模展示施設を整備するなど、世界の先端を走っていた。60~70年代、新興国の追い上げで基幹産業の造船・鉄鋼業が構造的な不況となったが、それに代わるものとして国策で、メッセ施策を加速させた。展示施設規模の世界ランキングでは、TOP10内に1位-ハノーバー46.6万平方㍍、3位-フランクフルト36.7万平方㍍、7位-ケルン28.4万平方㍍、9位-デュッルドルフ26.2万平方㍍と4都市がランクインしている。今日はそのデュッセルドルフのメッセとスタジアムの話をしたい。メッセ・デュッセルドルフは、1974年の設立で、127カ国をカバーする世界68都市に設置された在外代表部や子会社を置いている。2011年の出展者数は約2万8,000社、来場者数は約140万人、売り上げは日本円で約458億円である。開催件数は年間40件以上で、そのうち20件は専門見本市で、国際的・先導的見本市として注目されている。 メッセ・デュッセルドルフ~(公式HP) メッセは今流行りのMICEのEに該当するが、都市観光よりも、①ビジネス・イノベーションの機会の創造 地域への経済効果 国・都市の競争力向上などがあり優れていると言われる。


動画1 Fußballstadion in Düssel -dorf (airberlin world) kukzeitraffer.tv

 そのメッセ・デュッセルドルフの広大な施設敷地内(上記画像1)に、メルクール・シュピール・アレーナ(エスプリ・アリーナ)が04年に整備された。ドイツプロサッカークラブ-ブンデスリーガ-1部のフォルトゥナ・デュッセルドルフ 1895のホームスタジアムだ。06年開催のFIFAワールドカップドイツ大会の会場には選ばれなかったが、スタジアムは51,500人収容と同大会開催基準を満たしている。複合施設として288室のオランダのホテルチェーンのチューリップインが07年より営業を始め、35のイベントスペース(会議室など、うち8つはスタジアムビュールーム(ラウンジ))を持ち、レストランはゴール裏スタンドに隣接し、スタジアム内の雰囲気を楽しむことができるレイアウトになっている。多くのジムがある2,150平方㍍のフィットネスエリア、7,000平方㍍のオフィススペース、2,200台分の駐車場も併せて整備されている(メッセ全体では2万2,000台分あり)。スタジアムも含め、サッカー観戦の施設というよりはメッセ施設の強化施設として建設された側面が強い。ホテルは、メッセ来場者の宿泊、メッセと連動した企業のセミナーや会議・パーティー用として利用され、ホテルの稼働率は高い。 ハイシーズン(メッセ開催時等)には満室となり、通常料金の3倍以上に跳ね上がる。スタジアムのピッチをメッセ施設として貸し出すことはないが、メッセ開催時にスタジアム内のラウンジ等を利用したメッセ出展企業の会議・セミナー・パーティー等で使用されることはある。公共交通はシュタットバーン(地下式LRT)のU79系統とバスの722系統と896系統が乗り入れている(下記画像3参照)。駅と停留所は駐車場側の反対側に設けられ、動線を分けている。


画像2 17棟の展示施設が連なるメッセ・デュッセルドルフ(画像 メッセ・デュッセルドルフ・ジャパンより)


画像3 メルクール・シュピール・アレーナ(エスプリ・アリーナ)とメッセ・デュッセルドルフへの公共交通アクセス図(画像 公式HPより)

【考察その2】
最終候補地となった中央公園広場スタジアム案とリンクさせてみる
コストセンターを避ける意味でも複合化は必須


画像5 中央公園広場スタジアム案のイメージ図(画像 広島市HPより)


画像6(左) 1月10日中国新聞1面より
画像7(右) 画像6拡大画像

 展示施設といった広大な面積を要する施設は本来、都心部地区以外に立地するのが常である。理由は、稼働率の問題もあるが都心部地区に建設する場所などどこにもないからだ。ただ、それはドイツの都市のように施設面積10万平方㍍以上の規模の場合だ。メッセ小国の日本では全国の展示施設面積の合計が37万平方㍍、とハノーバー1市にも遠く及ばないので、広島市の都市規模なども含めると、1万平方㍍程度で現状間に合うと考える。この規模前提であれば、都心部地区立地も可能性として高い。メッセ施設とホテル、スタジアム、業務用テナントビルなどの親和性は深い。建設するのであれば現在のスタジアム・アリーナ建設の潮流のコストセンターの郊外立地の単機能・単体スタジアムから、プロフィットセンター(利益を生み出す)の可能性を秘めた街中立地の多機能・複合スタジアムに転換する必要がある。単体施設では微妙なスタジアムと展示施設を合わせ、相互補完しましょうというのがその主旨だ。2施設共に必要な施設と考える市民は多いと思う。で、敷地が都市公園なので自ずとして都市公園法の縛りを受ける。都市公園法の縛りとは、市の解釈だと延床面積1万平方㍍を超える店舗、飲食店、展示場(メッセ)、遊技場(テーマパーク・遊園地)のNGである。収益の柱になりそうなものが禁じられているのは痛いが、逆に言うと1万平方㍍以下であれば、問題はないになる。現在既出のものを見るとどう見ても多機能・単体スタジアム(上記画像5)だ。近隣住民の騒音問題で最大限配慮したスタジアム規定を超えた全面屋根の採用は、ノエビアスタジアム神戸(ウィキペディア)のように天然芝の養生問題が発生し、ピッチの多目的利用に影を落とす。稼働率云々をとかく問われるが、仮にそのような事態になった場合、都心部地区に稼働率が低く、イニシャル(初期)コストが高価のものを造ることになる。まあ、広島市が何もかも面倒を見る覚悟があるなら別に構わないと思うが・・・。そうしたリスク回避のためにもやはり複合施設化は必須だ。


画像8 かっては優位とされた広島みなと公園スタジアム案。会長自ら使用拒否し、地元物流業者の反対もあり、優位の文言が消えた(画像 広島市HPより)


画像9 広島みなと公園スタジアム案の施設配置図。アクセスの問題は別として、多機能・複合スタジアムという現在のスタジアムの潮流を押さえていた(画像 広島市HPより)

 ここで、見事に落選した(笑)広島みなと公園スタジアム案を見てみたい。みなと公園(10.0㌶)の敷地に3棟の建物-①スタジアム(4万8,980平方㍍)、多機能化施設5,000平方㍍(1階)、備蓄倉庫2,000平方㍍(1階)含む ②複合施設(1万5,560平方㍍)展示施設9,200平方㍍(1階)、ホテル1万2,760平方㍍(2階) ➂立体駐車場(不明)になっている。この施設計画のうち、ホテルと立体駐車場を省いてそのまま、中央公園広場に当てはめては?と思うのだ。ホテルは、都心部地区に十分あり今後も増えそうだし駐車場については立地上、そこまで必要とは思わない。近隣に紙屋町シャレオの駐車場(206台分)もあるにはある。展示施設面積9,200平方㍍は、都市規模と現在のメッセ(見本市・展示会など)需要相当だと考える。同公園広場から徒歩圏内の400~600㍍範囲に市内・郊外バス、広電の路面電車の停留所とバスセンター、アストラムラインの県庁前・城北の各駅。そしてJR新白島駅までも1.2㌔程度なので使える。移転による観客動員増が2割としても1試合平均観客動員は1万人台後半と予測されるので、既存候公共交通の増便で対応可能な範囲だろう。郊外立地の展示施設の場合、近隣駅などから都心部地区を経ないでそのまま帰途につく可能性が大だが、中央公園広場の場合は恐らく距離的に1.2㌔と中途半端で、北方面の新白島駅に向かう流れよりも南方面-紙・八地区への流れの方が大きいのではないだろうか?MICE(マイス)に必須な観光施設、商業施設、宿泊施設、業務系テナントビル、会議施設と展示施設、余暇施設などが集中立地するメリットは限りなく大きいと思う。

HP:PFI方式分類 (1)
画像10 PFI事業の各事業方式一覧(画像 全国地域PFI協会HPより)

 かねてからの持論の繰り返しとなるが、スタジアムにしろ展示場にしろ集客施設の立地は、再開発同様に対処療法に過ぎない。都心部地区の求心力の回復は、短期的には対処療法-集客施設の立地、再開発など、中~長期的には、根本治療-歩行者専用道路ネットワークの構築と体質改善-郊外大型商業施設の立地規制の3本柱が必要だ。一つ欠けても効果は限定され、回復など覚束ないだろう。戦略と戦術の言葉を使い分けると、戦略が集約都市建設になり、実現する戦術として都心部地区の求心力の回復がありその手段の一つに集客施設の立地がある。体系化すればそうなる。話をスタジアム問題に戻す。現状案だと、約190億円の概算事業費が見込まれているが、ブログ主の複合施設案だと250億円程度はかかるだろうと考える。初期投資額は市の案よりも増額となるが、複合施設全体の稼働率の向上や集客効果による周辺の経済波及効果なども含めると独立採算は無理としても、少なくともコストの垂れ流しにはならない。現行案は、多機能・単体スタジアム案で多目的利用も含め、年間40万人の集客の集客を見込んでいる。実際には全面屋根採用で芝の養生問題が絡んで捕らぬ狸の皮算用になると予測する。MICE施設との複合化で、最低でも40万人の必達と大幅な+@を目指す方向が望ましい。昨年末の商議所の西飛行場跡地(3.6㌶)とサンプラザ周辺(5.2㌶)での10万平方㍍規模の展示施設建設構想案は、都市規模と現状の需要との乖離が大き過ぎるのでスルーしたい。行政に専用施設建設迫る意味合いでは良い提案だとは思うが・・・。これと別の話にはなるが、旧市民球場跡地利用、今回のスタジアム建設も含めた中央公園全体の再整備の議論の流れに繋げないと意義そのものが下がる。昨年、既存の広島駅周辺地区を含め都市再生緊急整備地域に紙・八地区161㌶が指定された。広島城部分を除く中央公園もその範囲に入っている。旧市民球場跡地利用、今回のスタジアム建設は跡地の屋根付きイベント広場と共に中央公園内の老朽公共施設の統廃合のリーリング事業になるとは思うが、全体の議論を加速させ工程表を早急に作成すべきだろう。今回の報道は中国新聞のすっぱ抜き記事感が満載だが、報道によると既に調整段階に入り、行政(市と県)、商議所(経済界)、サンフレの4者のトップが2月以降に会談を開き中央公園広場を最終候補地にする段取りのようだ。決定まで丸6年に月日を要している。これまで以上のスピード感を以て望んでほしいところだ。

【考察その3】
中央公園広場案のブログ主の所感
今後の予定や旧市民球場跡地について


画像11 最終案に絞り込まれた中央公園広場周辺の様子(画像 ひろたびより)

 ただ、基町地区住民の合意形成を得ていないなど課題も多い。反対姿勢をマスコミ報道で見る限りでは、安佐市民病院移転や駅前大橋線のように、より良いものを造るための現状案の反対ではなく『行政がどう譲歩案を示そうが、スタジアムは絶対にダメ』の姿勢が垣間見れるので困難を極めるだろうと予測する。時期を見計らい見切る場面も出てきそうだ。生活権の主張と住民の地域エゴの境界線は、本当に難しい。どのような形で建設されるのかをイメージすると、社会資本整備総合交付金(最大補助率50%)活用の元、公設公営方式ではなく恐らく
PFI方式(上記画像10参照)の採用が予測される。市単体での資金調達は少し難しいと思われる。不足するだろう資金調達に通常の市債乱発も市の財政状況を鑑みると避けたいところだ。特別債の発行でもするのか、その手法に注目したい。事業に挙手する企業グループは、立地が都心部地区で昨今のカープの大成功例を見てもスポーツ熱心な広島の土地柄、複数出てくるだろう。問題は建設時期だ。今回の決定で最終候補地に中央公園広場になるのは内定し100%確実だと思うが、建設開始期は不透明だ。ブログ主の主観と過去の市の担当者の発言などから推し量るしか術はないが、16年後半に市議会で担当者が建設準備まで5年との発言があった。何を指して5年としたのかが不明だ。そのまま流用すると、これに建設期間3年が加わると8年後になる。住民の合計形成がまだ終わっていないので、19年度はこれに費やすとしても竣工は20年代後半になる。『建設準備まで5年』の内訳だが、基本設計と実地設計で各1年、計2年は理解できるが残りの3年は、諸手続きの期間なのだろうか?かってのマツダスタジアムの時の建設決定後からのスピード感と比較すると、随分とまったりとしている印象だ。前市長と現市長との政治手法の相違なのだろうか?

上のMarienplatz、写真:muenchen.de
画像12 ドイツミュンヘンのノイハウザー通りの沿線上にある市内最大の広場-マイエン広場と新市庁舎の様子。余分な造形物はないが、ブログ主の究極の理想の姿(笑) 画像 ミュンヘン公式HPより  

 『
FISE HIROSHIMA』の開催が23年頃まで予定され、19年度は前年同様に旧市民球場跡地での開催が決まっている。 ~FISE HIROSHIMA』~(同公式ツイッターアカウント) 20年頃からスタジアム候補地からようやく解放された旧市民球場跡地に、既定路線の屋根付きイベント広場(広島市HP)の整備が始まると予測する。FISE HIROSHIMA』の開催は20年度から中央公園広場に移され、23年度まで開催、24年度からスタジアム建設が始まるのではなかろうか?この予測だと、27年春頃のスタジアム開場になる。市民球場が去って今年でもう10年だ。狭隘な敷地や世界遺産のバッファーゾーン、国有地、都市公園法の4つの大きな制約があるので、100点満点の100点の跡地利用案など空想の世界にしか存在しない。広島百年の大計に相応しいものなど、現実には不可能だ。あの場所を美化し過ぎだ。『感情的思考ここに極まり』の印象だ。仙台市の勾当台公園(ウィキペディア)のような広島を代表し、何れは市民の心の拠り所となる広場になればと考える。急場しのぎの暫定利用も悪くないが、そろそろ本格始動の時期を迎えていると考える。23年までの開催を跡地で引き受ける必要はないと思う。現在の跡地の(イベントなどの)暫定利用のあの低迷ぶりは、低い需要が理由ではなく最低限のインフラ整備がなされていないことや誘致組織などのソフトの部分が大きいと考える。需要の問題を理由とする場合、その論に沿うと如何なるものを持ってきても無意味になる。暫定なので、利用があれば儲けものと捉えるのではなく本格利用に備えたシュミレーションの一つと考える方が賢い。そごう広島店の建て替えの際に、臨時バスセンターにするためにあのままの姿で放置するのも一考の価値があるが、構想は持ち合わせているようだが具体化していないので、やはり速やかに跡地利用をするのが望ましいだろう。バスセンターを含むそごう広島店の本館建て替え時には、入居テナントは新館及びシャレオ中心に。仮設バスセンターは市中央図書館の建て替えもセットで行い、この地に設置、動線的には一番無理がない。建て替え終了後、速やかに新中央図書館の建設に取り掛かるパターンが一番望ましいと考える。インバウンド需要の高騰で広島市は、バブル崩壊後最大の好況感に包まれている。一時の停滞感はすっかり影を潜め、反転攻勢の時期に入った感すらある。都市再生緊急整備地域にも指定された。この機を逃すことはないだろう。この4月に広島市長選を控えていることもあるのだろうが、場所が場所だけに政争の具にならないことだけは切に望む。これまでさんざん利用されたのだから。

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