リョウはしばし時間調整して、次のショートステイ先に向かいます。昼は久しぶりに大好きな寿司を食べて大はしゃぎです。「あそこは監獄と同じだ」、「二度と行きたくない…」、そして「一体誰が相談もなしに、俺をあんな所で入れたんだ…?」と寿司を頬張りながら訴えます。実は私とヨネが共謀して決めた事なのです。それには触れず黙っていると、「実はオレ、知ってるんだ、そいつを…」と言うのでありました。

  あの女だ。あのオンナが、オレを入れやがったんだ…。

と息巻くのでした。「あのオンナ…」とは担当のケアマネージャーの事で、気立ての優しい穏やかな人です。リョウはその女性が自分を監獄に送り込んだと思っているようでした。人間思い込みと言うのはスゴイもので、リョウは「オレは見たんだ。入院していた時、あのオンナが知らない男と何か相談してた所を…」と自慢気に言うのでありました。私はその時、心の中でつぶやいたのであります。「お父さん違いますよ。その時のオトコとは『わたし』。あんたの息子ですよ」と…。もう90才の脳ミソは他人と息子の区別も時として出来ないのであります。

 ともあれ、リョウは3時間ほどわが家で息抜きをして、次のショートステイ先に元気に旅立ったのでありました…。


taiho_rouya


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