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自分の中で初の海外登山である2016年ゴールデンウィークの台湾・雪山(xueshan)登山の記録、登山編です。前段となる準備は↓にまとめています。

以下、準備編のまとめ。

・台湾・雪山は全て個人手配で仕上げられるのであまりお金を使わず海外登山がやれる
・台湾・雪山は日本の出国から帰国まで(やや無茶すれば)2泊3日という短期間でやり切れる海外登山
・台湾・雪山は標高3886mで富士山よりちょっとだけ標高が高い
 ⇒台湾・雪山は「富士山のネクストステップ」に丁度良い、海外登山初心者向けおすすめな山
そういうわけでやってきた台湾・雪山登山。色々と思い出深い登山となった記録をつらつらと残しておきます。
■Day1(5月1日) 休憩込み行動時間:2時間13分
武陵農場ビジターセンター1050⇒1150武陵路分岐⇒<クルマに載せてもらった>
 ⇒1229雪山登山口⇒1342シチカ山荘

■Day2(5月2日) 休憩込み行動時間:14時間47分
シチカ山荘0213⇒0452雪山東峰0540⇒0643三六九山荘0711⇒0928圏谷下部
 ⇒1100雪山主峰山頂1200⇒1700シチカ山荘

■Day3(5月3日) 休憩込み行動時間:2時間54分
シチカ山荘0504⇒0542雪山登山口0611⇒0705武陵路分岐⇒0758武陵農場ビジターセンター

↓flickrアルバム↓
https://www.flickr.com/photos/128311165@N03/sets/72157667749168592

台湾・雪山Day1 武陵農場~シチカ山荘

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5月1日AM10時すぎ、台湾中部の台中県にある武陵農場に到着。事前のイメージではもっと山深いところを想像していたのだが、到着してみるとこの悪天候にも関わらず駐車場に割と多くのクルマが停まっている。



武陵農場は↑のPVが公式HPにありますが、四季折々の花に恵まれ桜や桃の花の時期にはまさに桃源郷の世界が広がる、台湾の人気自然スポットのようです。
ちなみに「桃源郷」の語義を調べたら、古代中国の時代に湖南省武陵の人間が桃源という理想郷を見た、という故事が謂れのようです。なるほど、台湾の桃源郷だから「武陵」農場なというわけだな。この悪天候では桃源郷感は全く感じないわけだけども、、


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バス停はこの武陵農場のビジターセンターのとこにあります。朝の7時か8時ぐらいからやってる売店が併設されており、ここで乾物系の食糧一式は手に入る。今回は一応台湾観光旅行を兼ねているので小龍包でもいただきます(できれば醤油が一緒に欲しかった、ちょいと味薄い)。


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ビジターセンターに掲示された雪山登山の全体感。雪山は登山口まで遠く、
(1)遊客中心(ビジターセンターのこと)⇒「9A」ポイントまでの舗装路 5㎞
(2)「9A」ポイント⇒露●●(字がむずかしくてよめない、キャンプ場のことっぽい)⇒雪山登山口までの登り坂 3km
と8kmも歩かないといけない。まぁあれです、日本で言うと穂高岳登山をやるとして登山口=涸沢と否定したら、上高地⇒横尾が区間(1)、横尾⇒涸沢が区間(2)みたいな感じです(てきとー)。まぁ2時間半はかかると考えておいたほうが良い区間です。


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そんなこんなで現地時間AM10時51分、0キロポストよりいよいよ我が国最高峰・富士山よりちょっと高い山=台湾雪山へのアプローチを開始します。


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序盤は平坦な舗装路が続きます。といっても羽田空港で測ったら17kgだったザック(テント泊装備一式、12本爪アイゼン、4リッターの水に4日間の着替え等々てんこ盛り)を抱えての歩行です。3月の乗鞍岳登山以来1か月以上間が空いての登山で体力も落ちているわけで、なかなかに難儀します。頑張って台湾まで来たのに天気も悪いし、、


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道中は武陵桃源郷シーズンの名残か、かろうじて生き残っている八重桜やその残骸がちらほら散見されます。台湾より少し北の沖縄本島における八重桜の見頃は1月~2月と聞きます、標高1500m程度とはいえ沖縄本島よりさらに南の台湾の八重桜は随分遅い時期に咲くもんだな・・・あ、そういえば触れてなかったですが、武陵農場の標高は1500mぐらいなので、台湾雪山登山は単純高低差で言うと2300mぐらい、日本で言うと富士山御殿場口や甲斐駒黒戸尾根ぐらいのイメージとなります。


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雪覇国立公園として整備された当地では、しばしば植物の説明の掲示も見かけます。こういう掲示は道中通じて日本より全然多かった印象があります。台湾南部の国立公園・阿里山が由来の植物なんでしょうか。ちなみにgoogleで「阿里山」を検索すると横浜桜木町の台湾料理屋が引っかかりますw


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11時48分、スタートから1時間ぐらいで雪山登山口方面への分岐に差し掛かります。ここから登りスタート。蒸し暑さに汗だくとなり、ここで重たいザックを肩からおろし一息休憩を入れていると、、、


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シルバーの日産セレナが私の前に停車。なんだろうと思っていると、クルマから現れた男性に何か聞かれる。チャイ語能力ゼロ、英語能力ほぼゼロの私は正確に意味を理解できなかったものの要するに「どこ行くんや?」と聞かれてると察し、「あいむごーいんぐとぅー しゅえしゃん(xueshanを流暢な中国語風【】で口にするとこうなるはず笑)、●●XXX▲(自分でも何を言っているか理解できない)、スノーマウンテン!スノーマウンテン!」と最終的に単語連呼すると、たぶん「オーケー、オールライト」的なニュアンスで、要するに乗っけてくれるらしい。まじか、なんというラッキー!むかし北海道のタウシュベツ橋梁というところに向かう熊が出現する林道をトボトボ歩いてた時に地元の人にクルマ載せてもらったことがあるけど、それ以来の出来事です。「台湾人=いい人達」のイメージが強化された瞬間である。このセレナは「世界で一番輝いてたセレナ」認定してよいです、ありがとうニッサン。


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ということで、分岐から雪山登山口までの距離で3㎞、高低差はたぶん300-400mぐらいあると思うのですが、その区間を幸運にもクルマで通過。車中で感謝の意を伝えたくてカタコトもいいところの英語で「people in this country are veryvery kind and friendly」みたいな意味合いのことを連呼しまくってたら、載せてくれた台湾のおじちゃんは笑顔で微笑んでいた。なんと可愛らしいおっちゃんなのか!ちなみに後で聞いたら、雪覇国立公園の職員の方のようだった。


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ということで、文明の利器によりあっという間に雪山登山口に到着。
ここで日本で印刷してきた入山許可証を渡すと10分15分ぐらいで手続きが終わり、雪山登山が可能となる、、、はずなのですが、私がうっかり入山許可証とは違う書類を印刷してくるという凡ミスをやらかしてしまう。「台湾まで来て、登山口まで辿り着いてまさか登山できないとかねえよな・・・」と一瞬顔面蒼白になりましたが、登山口の事務所にはPCがあり、そちらでこの日の入山許可者一覧にちゃんと「チームSTK」がノミネートされていることが確認できたので通してもらえました。でも対応スタッフによってはNG食らう可能性あるかもしれないし、こういうのは入念に準備すべきだよなというのが率直な感想である。


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無事に手続き完了後、世界一イケてるセレナドライバーと2ショット撮らせていただく。毎回思うのですが、国内にしろ海外にしろ旅行に行って自分の顔が写った写真が数枚しかないってどうなんだろう、臨終後とかをイメージした場合。まあ30すぎのしがないおっさんたる自分の面なんて眺めても面白かないですけども。。


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さておき、いよいよ海外登山・台湾雪山への正式登山道への進入5秒前、、、、であるが対岸の山を見ると如何ともしがたい濃密なガス群である。


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ということで12時29分、事務所脇の池を通り抜け登山道突入であります。


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異国の登山道はどんなものなんだろう、、、と思っていましたが、台湾雪山に関していうと「物凄く整備されている」というのが答え。序盤からこういう石段がしっかりあります。


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ちんちくりんになったツツジの残骸みたいなのがチラホラと。今回はまぁそういう目的ではないので良いです。


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この日の宿泊地とな山荘までの登山道に特に見所はなく、黙々と歩いていきます。歩きやすい道なのだが、17kgのザックが無常に重くて進みは鈍い。


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途中に水場的なものがあったけど、果てして飲んでよいものやら・・・日本でも北海道の山の水はエキノコックスがいるから煮沸必須なんて言いますが、台湾はどうなんだろう。街中でもミネラルウォーター必須の国なので、とても飲もうとは思わなかったけど。


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13時42分、この日の宿泊地となるシチカ山荘へ到着。Day1の行程はここで終了となります。セレナおじさんがいなかったらもうちょいしんどかったけど、おかげさまで2時間ちょいしか歩いてません。


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異国の山小屋の寝床。まぁ中は日本と変わらない。シチカ山荘は山小屋というよりは避難小屋といったほうが適切で、ただしトイレはしっかりしてて好印象(小便するところが壁になってて水が流れてるタイプ)。
台湾雪山の山小屋は、入山同様に宿泊者も厳密に管理されており、定員オーバーの募集があった場合は抽選制です。そしてこの日のシチカ山荘は抽選になっていたので、収容人員100数名は満員のハズ・・・なのだが何だか人が全然いない。自分は、「山小屋に泊まれない⇒台湾へのチケット取ったのに登山ができない」という事態を回避するため、山小屋と違って全然人気がないテン場の宿泊権を抑えておいたので、拍子抜けしてしまう。
いずれにせよ、雨の中テント設営するかなーと思っていたところ、シチカ山荘にいた雪覇国立公園のスタッフの方から「雨降ってるし、空きも多少あるから山荘で泊まって良いよ」と英語で言ってもらえた(と理解した)!これは正直嬉しかった、この雨の中幕営とかキッツいわーという思いがあったので、、、セレナおじさんに続くシチカおじさんの登場に、全俺内の「台湾LOVE」度がストップ高です。


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小屋内の炊事場では、何やら大量の調理が行われていました。これは後から分かったのだが、どこかの学校の林間学校みたいなのがこの日(も次の日も)あり、その子供達の夕食をこの時間から仕込んでいたようです。
仲良くなったシチカおじさんから「食い物あるん?youこれちょっともらっちゃいなよ?」みたいなお話をいただき、ドライフードonlyの自分としてはホントに食えるなら嬉しい!と喜ぶ。夜になって林間学校の引率の大人の人に「これもらっていいん?」って聞いたら「you are not student,impossible」的なこと言われて断られちゃいましたが、、、


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さておき時間はまだ14時ですがやることもないので、寝袋を広げてお休みモードに入ります。翌朝はAM2時出発という計画だったのもあり、、、ただここで1つ誤算があり、



羽田空港で「あ、山小屋での暇潰し道具がない」と思って急遽この本をkindleでダウンロードしといたので暇潰しにこれを読み始めたのですが、これが恐ろしく面白く14時読書開始⇒23時読了、という感じで上下巻最後まで読み切ってしまった、、、
この小説はストーリーが実に綿密に設計された痛快な勧善懲悪モノ系の企業小説で、ここ数年で読んだ小説で一番面白くのめり込まされた。個人的「台湾雪山の記憶」の一環としては外せない。また帰国直後に「事実は小説よりも奇なり」を心底納得させる「日産自動車による三菱自動車救済合併」事件が起きたりして、そういう意味でも時事ネタ的に載せときますw
ということでとにかく、せっかく早く休みにつけたのに全く眠ることができずほぼ完徹でDay2を迎えることになる、、、というところまでがDay1。


台湾・雪山Day2 シチカ山荘~雪山主峰山頂~シチカ山荘

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Day2です。起床したのは(いや、ほぼ寝てないけど)真夜中の1時すぎ。ここから準備を整えつつ「雨止んでるかな~」と思って外に出てみたところ、、、おいおい星空が広がってるじゃねえか!台湾中央気象局の雷雨スコール予報とは何だったのか、、、やっぱ俺って登山に関しては「持ってる」?(勘違い)


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真夜中の2時13分、台湾雪山2日目のスタートです。次のポイントは、雪山東峰を経由して369山荘というところ、5㎞先の話らしい。


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海外まで来てナイトハイクとはご苦労なこったい、、、と自分に呆れつつ、真夜中の台湾山中を黙々と歩きます。台湾雪山のコースは非常によく整備されており写真のような道標が100mごとに設置されているため、道迷いリスクのある個所もない。ナイトハイクして特に問題はないと思う(いや、好きでナイトハイクしてるんじゃなくてスケジュール上そうせざるを得なかっただけです一応)。


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真っ暗なのでよく分からなかったけど、道中はだいたい標高2700-2800mぐらいで展望が拓けます。ハッキリ言って、明らかに晴れてます。いやーこれは最高にハイってやつだぜえ。


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途中にあった展望台みたいなところから、対岸の山とお月さん。私以外誰も歩いてないんで(まぁそりゃそうか)、異国の夜の登山道独り占めです。
左手の平らな山塊のピークが南湖大山(標高3740m)、真ん中のとがったピークが中央尖山(そのまんまのネーミング!標高3703m)というそうです。日本では唯一無二の3700m峰として君臨している富士山も、台湾に来たら高さだけで言うと平凡な山になってしまう。とにかく台湾には山が多い。


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展望台からほどなく「雪山東峰」の文言が初登場。これは近いな。


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登山道を進んでいると、少しずつ明るくなり始めるものの未だ暗い闇夜に際立つ白い花がの群生が!近寄ってみると、これはシャクナゲですね。相当な規模の群生をチラホラ見かけて驚きつつ、テンションも高まってきます。


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この日の台湾の日の出は5時20分頃。進行方向逆方向を振り返ると、もうブルーアワーも終盤です。


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AM4時52分、中継地点の雪山東峰山頂に到着。標高は3201m、これでも日本第2位・北岳より8m高いのです。


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後ろを振り返るとブルーアワーは終わり、朝焼けが始まっています。程良い量の雲が漂う異国の空の朝焼けは、とてもとても美しかったんだぜ。


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雪山東峰から真正面に臨むのが、御来光直前の雪山主峰(写真中央のバーコードみたいな残雪が残ってる山です)。あいつが今回の旅のターゲット。


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お日様が出てきそうな方向を注視していると、どこか禍禍しい生き物のような雲が邪魔をする。おう、これはひょっとして御来光見れんのか?


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待ってると、、、あ!


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圧倒的なエネルギーでもって光り輝く御来光を、台湾の地で見ることになった。


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このブログは表現力が稚拙なのであまり伝わってはないと思いますが、御来光を観るというのをとても大切にしてます。御来光を見ると「今日も1日いいことがありそうだな」と、心の底から思う。台湾登山旅は事前の天気予報がどれもこれも悪くて半分あきらめていたのだけど、一番重要なDay2に見事に晴れて、美しい異国の御来光を観ることができて、この一事だけをもってこの旅をやって良かったなと思えるくらい、この瞬間は感動したものなのです。


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雪山東峰山頂からは360度の展望があります。標識を見てたら中央山系とか武陵四秀山系とか書いてあったかな、どれも3000m峰の山達です。


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これは面白い形をした山。


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個別の山はよく分からないし名前も興味がないけど、、僕らが日本アルプスを歩きながら「あの山は●●あの山は××」と山座同定に勤しむように、台湾のハイカーも今目の前に広がっている山を見ながら「あの山は●●あの山は××で・・・」なんて話をするのかなと思うと、、、そういうのって、素敵やん?


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ということで、雪山東峰山頂で過ごした時間は、非常に贅沢で満足のいくものだった。が、この日は指がさし示した先にある、雪山主峰をやっつけなければいけない。AM5時40分、再び行動を再開します。


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この先は、ピークを越えたあと写真中ほどの草原の真ん中にある369山荘を経由して写真左手の残雪が一部残る雪山主峰を目指すこととなる。


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まずは雪山東峰を下ります。草原の中にヘリポートがあり、何となく雲取山を思い出します。


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朝日を浴びる気持ちの良い登山道。草原の草はどこにでもある植物なのかと思いきや、確か台湾固有種ってすよという標識があった気がする。


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登山道を進むと、再びシャクナゲの群生が現れます。


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ツツジもシロヤシオもチングルマもいいけど、花びらの大きさにおいてシャクナゲのキングオブ登山フラワーの立場は揺るがないのではないか。


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群生はかなりの規模です。


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青空とシャクナゲ。こういうのを待っていたんだよね


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ちょうど5月頭は標高3000m超のこのあたりが開花するという話だと思いますが、雪山東峰~369山荘の区間のシャクナゲはとても見事だった。こんなものが観れるなんて全然想定していなかったので、嬉しいサプライズです。


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前途洋々たる相変わらずの青空、昨晩の夜更かしのせいで甚だ眠いが開放的な展望だし、足取りは軽快です。


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時にこんな感じの道もありつつ(自分の経験だと九州の祖母山にこういうところがあった)、、


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AM6時44分、三六九山荘に到着です。こちらもシチカ山荘と同様の避難小屋的な山小屋だが、やはりトイレがしっかりしている。雪山東峰までの行程はナイトハイクで誰とも会うことはなかったが、この三六九山荘のあたりから他のハイカーとの絡みが始まります。ちなみに登山者は95%台湾人、稀に西洋人がいるという感じだったかな。


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三六九山荘が立っている斜面は一面の草原になっていて、とても展望が良い。これは昔に山火事が起こったためだとか。


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途中で分岐がありますが、ここは雪山主峰に進むコースを選択。


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この斜面、結構えげつなく、ここらへんから前夜の睡眠不足や高い標高も災いしてバテ始めます。台湾人に「ガンバレ」って日本語でよく言われた笑


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草原エリアを抜けると再び杉の木の樹林帯へ。標高3000m越えてもまだまだ森林限界超えてくれません・・・


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樹林帯の中も、一部を除いてほぼ歩きやすい道です。


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この登山道は一箇所も鎖場なし、ロープもこの一箇所だけだったかな。


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道中はよく台湾人と交流しましたよ、拙すぎる英語を限界まで活かして。
彼らとのコミュニケーションは基本的にはパターン化されていて、
私 ニーハオ
台 ニーハオ、●●×××▲▲(聞き取れない)
私 ソーリー、ウォーシーリーベンレン(私は日本人です、の中国版)、so I cann't understand Chinese.
台 OK、●●×××▲▲(聞き取れない)、「一人で来てるの?」(←これを大体英語で聞かれる)
私 Yes、ナンタラカンタラ
台 HaHaHa、「ガンバレ!」【ガンバレだけ日本語】
みたいな感じだったかな。異文化コミュニケーションって面白いと思った、リアルに。


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標高3000m以上の樹林帯ゾーンが1.5時間ほど続きそろそろくたびれてきた頃合いのAM9時26分(既にスタートから休憩込で8時間以上が経過)、遂に樹林帯が終わり展望が拓けてきた!


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ここは地図上で圏谷下部と記載されているところで、、、


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大規模なカール地形が広がり雪山登山のクライマックス待ったなし!という感じなのだが、あれ何だか雲が湧いてきてるぞ??


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するとあっという間にカール地形の後ろの青空はガスに覆われてしまった。ここまで来てそりゃねーよというところですが、まぁ仕方がない。
ガスより問題だったのは、このAM9時半頃に私が完全にバテてしまったこと。以後、コースタイム1時間のところを2時間近くかけて、亀の歩みでどうにか山頂へ向かいます。


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この圏谷エリアもシャクナゲの蕾が密集しており、もう少し後に一斉に開花して大変美しい世界を描き出すんだろうな、ということが容易に想像できる。


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途中で小さな雪渓があり、たぶんこの雪渓があるから雪覇国立公園に問い合わせたときは「とりあえず12本爪アイゼンもってこい」と指示されたのですが、ツボ足で余裕で歩けてしまう小さな規模だった。


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それにしても最後のひと頑張りのところのバテ方は尋常じゃなかった、身体が鉛のように重かった記憶がある。


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時折広がる一瞬の青空に奮起するものの、、、


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山頂手前まで達したときには霧の中に入ってしまったかのようだった。


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・・・ということでAM11時、遂に雪山主峰山頂標高3886mに到達!Day2スタートから休憩も含め9時間弱、長い長い道のりだったと言わざるを得ない。だがそれだけに、神奈川県海老名市から連れてきたえび~にゃも感無量に違いない、、ってことにしておこうではないか。


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富士山より高い異国の高峰の山頂まで頑張ってやってきた、、、達成感がないわけではなかったが、完全にガスの中に入ってしまったことと、この時点では究極の疲労に包まれたので山頂で昏倒してしまう笑。30分ほど眠っていたかな。日本だと中央アルプスの越百山を歩いたときなんかはこんな感じだった、登山前の睡眠は重要である(当たり前)。


20160502台湾雪山0906
山頂で30分寝て、残り30分で飯食ったり写真撮ったりして12時には下山開始。雪山の登山はピストンとなるので、天気も悪くなっちゃったし「一目散に逃げ出す」みたいな感じでさっさと下山。途中で何かあったかと言ったら、圏谷のとこで小鳥が一匹近くでウロウロしてたぐらいな気がする。ホントに作業だった。


20160502台湾雪山0915
写真も撮らず無心で下山し続けたものの、それでもシチカ山荘に戻るには5時間かかった。17時に山荘に戻ると、kindle本読みながら夜更かしした昨晩とは打って変わって速攻で入眠。心の底から疲れ切ったようだった、、、1日で休憩込行動時間14時間47分、歩行距離約18㎞、単純高低差1700mの登山はそんなに楽なもんじゃなかったかも、というかキツかった。。


台湾・雪山Day3 シチカ山荘~武陵農場

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3日目!泥のように眠り込んだおかげで体力は回復、AM5時に行動を開始します。


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この日も降りただけなんで大して書くことはないか。40分程度で雪山登山口まで戻り、羊羹と柿ピーで朝食。雪山登山の実質2日間を歩いただけなんだけど強く思ったのは、やっぱそれなりに栄養があるものをしっかり食べるということは、体力をつける上でほんとに重要。羊羹やナッツ食ってもパワー出ません、自分には北アの山小屋ぐらい至れり尽くせりじゃないとあんま何日も山の中にはいられないようです。


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雪山登山口からは舗装路をひたすら降りる。途中でお猿さんの群れがいたぐらいかな。猿はどこの国行っても猿の顔してるのだろうか、人間は国が違うと顔立ち全然違うのに。


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他にはなんだろう、1日目より「あと少しで終わり」という余裕ができたのか、沢が綺麗だなーと思ったのと、、


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台湾の山中にも痛車おるのね、というのを理解したぐらいか。
ちなみにビジターセンター手前のお茶屋さんで、台湾人+アメリカ人留学生と頑張ってカタコト英語で話して、留学生が「日本アルプス歩いたことある」って語っててスゲーって思ったのが印象に残ってる。今回の登山を通じて思ったのが、異文化コミュニケーションは思った以上に楽しいというのと、語学がまるで駄目な自分が勉強するとしたら外国人の友人作るのが一番早いんだろうなといったあたりである。


20160502台湾雪山0994
というわけで最終日は朝の8時前に、武陵農場まで帰還。


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宣蘭(イーラン)行きの帰りのバスが朝9時10分発なので、1時間ほど余裕をもって戻ってくるという計画通りに戻れて良かったかな。


20160502台湾雪山1000
バス待ちの間、ビジターセンター横の売店で購入したポテチとハイネケンにてささやかな祝杯を上げる。この記録を書いている時点で2016年もまだ半分も消化しておらずこれから色々あると思いますが、たぶんこの日の朝に飲んだハイネケンほどうんめーな酒はおそらく出てこないと思ってます、少なくとも趣味の領域では。やりきった感は、確実にあった。

ということで登山の記録終わり。


20160502台湾雪山1016
20160502台湾雪山1031
下山後は、まず宣蘭に戻ってから、すぐ近くの礁渓という温泉街に台湾国鉄で移動。


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礁渓の街は温泉街ということなので日本のような日帰り風呂がゴロゴロしているんだろうと思ったら、足湯とホテルばかり。やっと見つけたスパは水着着用というルールになっており、すっぽんぽんで温泉に入れる日本の温泉文化は恵まれてるのだなーというのが分かった。


ということで

20160502台湾雪山0632
以上、台湾雪山の登山記録はこんな感じです。

全体的な感想まとめとしては、まず山はとても良かった、間違いなく。シチカ山荘からの登りの、標高2700-2800mあたり~三六九山荘のあたりまで続く開放感、雪山東峰で観ることができた異国の御来光、偶然の産物として見れたシャクナゲ、ラストの(一瞬だけ見れた)雄大なカール地形。登山道自体も大変よく整備されていて歩きやすい。元々悪天候でずっとガスっていても仕方ないぐらいの覚悟で出掛けたので、良い意味で期待を裏切られたのも良かった。
ただまぁ言うても山は日本でも海外でも山なので、日本では絶対に見れない景色を見たかというと、そういうわけじゃない。それでもやっぱやって良かったなーと腹の底から思うのは、いつものある意味予定調和的な登山(何やかんやで登山が好きなので、やれば確実に楽しいのです)からちょっと外れて非常に新鮮な思いで歩けたというところと、異文化コミュニケーション(笑)である。前者は今の自分に必要なことをしっかりやったなーという思いがあるし、ほんの少しだけながら、ちょっとだけ視野が広がったというか、新しい世界が見えたというか、そんな気はする。後者はまず台湾人、超いい人多い!カタコトの英語で頑張るのも楽しい、だが英語ぐらいやっぱ使えないといかんなとも実感。
別に雪山である必要は全くないと思うけど、玉山でもキナバルでもキリマンジャロでもマウントクックでもなんでもいいけど、登山という趣味の幅を広げるという点で海外登山をやってみるのも面白いんじゃないかなあと思った次第。


20160502台湾雪山0862
最後に1枚、放送事故級のダサい1枚を貼っときます・・・笑
ホントは青空に映えるこのヘンテコTシャツを撮りたかったが残念ながらガスった。なかなか1回で全部が上手く行くことはない。

今年もう1回やるのか、来年になるのか、再来年になるのか、それはまだ分からないけど、1つの選択肢として海外登山ってのも今後は持っておこうかなと思っております。