2012年02月01日

順番が前後してしまうが、「プロ・アマGT-F 2012」の前に「BATTLE GENESIS vol.9」の事を書いてしまおう、って言うか最近ホントに通信を書いている暇がない。はたらけど、はたらけど猶わが生活、楽にならざり、ぢつとリングを見る日々が続く。

さて、この「BATTLE GENESIS」。以前にも書いたと思うが、元々は「リングス」というイベントに出場する為の選手の選定の場。まあ「ZST本戦」に対する「SWAT!」みたいな位置づけの大会であったのだと思う。それが今年の3月に復活する「リングス」に合わせ、こちらも再起動する運びとなったわけである。

そんな10年ぶりに復活した「BATTLE GENESIS」に“ZSTのエース”清水俊一選手が参戦した。ちなみに“ZSTのアース”太田裕之選手が活躍した「プロ・アマGT-F 2012」の方も、いずれ書く“つもり”ではいる。

清水兄は前回の「ZST.30」で、元々はバンタム級の選手ながら、一階級上のフェザー級トーナメント決勝ラウンドに勝ち進み、準決勝戦で“あざみ野のブルージャスティス”倉岡幸平選手と戦って判定で敗れた。今でこそ本人の口や、その他の所でも語られているが、いつもより覇気の無い戦い方であったと私も感じたのは確かだ。清水兄は後半になればなるほどギアが上がっていくタイプの選手なのであるが、この戦いにおいては要所要所で金的やサミングなどの反則技をアクシデンタルに貰ってしまい、ギアを上げる前に試合が終わってしまったという印象を受けた。河本準一のネタで言えば「オメーに食わせるタンメンはねぇ!」と言うところまでテンションが上がりきらず「キミに食わせるタンメンはないよ」と、普通に言っただけで試合が終わってしまった感じであった。

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まあ清水兄に言わせると最大の敗因は、倉岡選手には“彼女”がいて、優勝した奥出選手に至っては彼女どころか結婚していた。要はあの日の結果は、異性の人が“スタンド・バイ・ミー”してくれていたかどうかの差が全てである。お前ら全員ち○こもげろ!という、テレビタックルでもなかなか聞けないような飛躍した論理を展開しているのであるが、それが科学的に証明される事は、おそらく今世紀中には無いと思われる。あ、ち○こ云々の部分はこっちで勝手に付け足しました。



さて、そんな清水兄は今回の「BATTLE GENESIS」で、ヒロ・ヤマニワという強敵を迎えた。ヤマニワ選手は柔術“紫帯”の実力のオーナーかつ、総合格闘技の試合では未だ無敗。フェザー級トーナメントにはリザーブマッチで出場したのであるが、その試合でも得意とする寝技ではなく打撃で圧倒。いったいこの男、どれだけポテンシャルを秘めているのかと、PRIDEのリングに初めてソクジュ選手が出てきた時ぐらいには、関係各位を驚愕の渦に叩き込んだ選手である。

この試合、若さと勢いで押してくるヤマニワ選手と、同世代ながらも、その戦い方の“老獪さ”においては他の追随を許さぬ清水兄との戦いは、上手くすればスゥイングするのではないかという期待はあった。しかしその期待は外れる事になる。この試合、フォースの暗黒面に落ちた清水俊一、いや“地獄のシミズ”が発動してしまったのである。

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画像:清水兄は、お気に入りである”地獄のミサワ”の如く、「いいぜ Bon(どん)とJovi(こい)よ」な試合を展開してしまう。

”地獄のシミズ”はヤマニワ選手に対し、グラウンドの展開では“ZSTのアース”太田裕之選手を髣髴とさせる“アームロック無間地獄”に落とし込む。さらにそこから腕十字、横センタクバサミを仕掛けてプレッシャーをかけ、立てば立ったで、撫で斬りジャブと悶絶ミドルで、体力と精神力を削り取っていく。かてて加えて膝蹴りやハイキックも織り交ぜられ、ヤマニワ選手はX JAPANでいうところの“破滅に向かって”一直線。時折グラウンドの展開でもつれた際にマウントポジションを奪うも、シスの暗黒卿と化した“地獄のシミズ”は、残酷なまでにアッサリとポジションを奪い返し、無慈悲なるパウンドを落としていく。“Shimizu”の“S”は“ドS”の“S”どすえ。最終的には三角締めで仕留め、スターウォーズのオビ=ワンが見ていたら「選ばれし者だったのに!」と嘆くこと間違いなしな程に、ダークサイドな強さを見せ付けた清水兄が完勝。

まさに“地獄のシミズ”が通った後には、ぺんぺん草も生えない強さ。火炎放射器で焼き払った後、丁寧に根っこから根こそぎ引っこ抜き、更にはその土壌に除草剤を撒くぐらいに、徹底的、かつ完膚なきまでに若い才能を摘み取ってみせた。まあ“若い才能”と言っても、前述したとおり清水兄とヤマニワ選手は一歳ぐらいしか違わないのだが。

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画像:「俺の横を駆け抜けていった男は、みな死んでいったぜ…」
“イケメン”ヒロ・ヤマニワ選手を完膚なきまでに叩いた清水兄。大会終了後のリングを見ながら、何を思う。


そんな“地獄のシミズ”の強さが冷たく光った「BATTLE GENESIS」であったが、他の試合のことも幾つか。

今回は第1試合と第5試合で「ZST vs アウトサイダー」の構図となる二試合が組まれていた。今までの対抗戦では、SWAT!レベルの選手が相手ならアウトサイダー側が勝つこともあったのだが、今度の相手は、現ZSTフライ級王者の田沼良介選手と、パンクラスやDEEPで戦ってきたベテランのNAKADAI選手。如何にアウトサイダー側の選手が、75kg以下級の王者であった伊澤寿人選手と、対抗戦無敗の渡辺竜也選手とはいえ、これは些か分が悪いのではないかと思っていた。

しかしフタを開けてみれば、アウトサイダー側が二試合とも秒殺で勝利するというまさかの展開に。これは田沼、NAKADAIの両選手ともプロとして、相手の力を引き出した上で勝つという、一般的な意味での「風車の理論」に拘ってしまうという“プロ意識”が悪く作用してしまった結果ではあるまいか。いや、例えそうであったとしても、プロ選手をねじ伏せられるだけの力をアウトサイダー側の選手が持っていることも事実である。

特に伊澤選手の方は、撃ち合いの最中に、ガードの上からではあったとは思うのだが、NAKADAI選手が強振したパンチを一度貰った場面があった。そこで退くことも躊躇することも無く、逆に打撃で押し切って見せた辺りに気持ちの強さが感じられた。

そして個人的にこの日のベストバウトであったのが、第4試合の「上田厚志 vs 平信一」の一戦であった。両者とも普通にZSTで活躍している選手で、この日行われた試合の中では唯一、ZSTのナンバーシリーズ的なカードである。

組み合ってから関節狙いの上田選手に対し、平選手はそれを悉く、文字通り“ぶっこ抜く”様な投げ技で返していく。そしてそれをくらいながらも上田選手が再び関節を狙いに行くという、“キャッチ・アズ・キャッチ・キャン”な展開。

そして2R。ここで平選手の豪快な“ノーザンライト・スープレックスホールド(北斗原爆固め)”が炸裂。GBRなどでは“水車落とし”と書かれているが、個人的にはアレは間違いなくノーザンライトである。それが証拠に平選手は、投げた直後にMMAでは不要な、しかし正統ノーザンライト・スープレックス“ホールド”としては必要不可欠な、美しい“ブリッジ”を自らの身体で描き出したのである。プロレスとは違って「3カウント」で勝負の決まることがない総合格闘技では、あの”ブリッジ“は間違いなく蛇足であるのだ。現に、それがあった為、上田選手に”横三角締め“に入る隙を与えてしまい、結果的に平選手は敗れている。しかし、しかしである。私も少しは世の総合格闘技を見てきたつもりではあるが、試合でノーザンライト・スープレックスホールドを決めた場面というのは初めて見た。それだけでもこの一戦には価値があったと言えよう。

この日の結果を受け、3月のリングスに出場できる選手は誰なのか!?

個人的には平選手に出場してもらい、“キャプチュード”を繰り出してもらいたいのであるが。


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2012年01月01日

あけましておめでとうございます。

等と始めたものの、大晦日用の通信を書き上げたのが先程の2011年12月31日の“23:57”の事である。

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そんでもって今回の通信を書き始めたのが、その2分後ぐらいである。おそらく前回の通信にある文末の「それでは皆様、よいお年を」の一文を2011年の内に読めた人というのは皆無であろう。そして今回も単に“大晦日と元旦ぐらいは書いておかねばなるまい”という、100%の義務感のみで書く、特に内容らしい内容は無かったりする通信であったりするので、二回連続で存在意義が疑われるシロモノとなっている。

今、あなたがこの通信をどういう時間帯に読んでいるかはわからぬが、おそらくこれを読んで“年またぎの時間帯になにをやっているのだ”と思われたことであろうが、その点は書いているこちら側が一番強く認識しているので大丈夫である。って、何が大丈夫なんだ。

まあ今回は前述したとおり、「1月1日付けの通信を書く」という目的のみである為、何かを振り返ったりはしない。さっき書いたばっかりだし。

とはいえ、2012年になった事だし、ちょっと告知的な事も書いておこう。

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周知の通り、今年の3月9日に格闘技イベント「RINGS」が復活する。それを受けて、1月22日に「RINGS」参戦をかけた「BATTLE GENESIS vol.9」という大会が行われる。これは「ZST」と「SWAT!」の様な関係であると思ってもらえれば良いと思うが、このバトジェネのリングで活躍した者が「RINGS」で戦う事を許されるのである!…みたいな話だと思います。こちらには“ZSTのエース”清水俊一選手が出場予定。

その一週間前の15日には、優勝賞金5万円(うまい棒5000本相当)を目指し、血と、(人によっては)金に飢えた猛者達が鎬を削る「プロアマ GT-F 賞金トーナメント 2012」が開催される。こちらには“ZSTのアース”太田裕之選手が出場予定。他にもニノミーこと二ノ宮徳昭選手や、榛葉善也選手、田丸師匠といった錚々たるプロ選手達が出場予定。

2012年も「ZST」と「ZFC」を、よろしく頼むぞ!!

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2011年12月31日

今年も残すところあと一日となった。

私の中では想定の範囲内であったのだが、やはり「ZST.30」も振り返りきれないままに年を越す事になった。まあこんなネットの僻地を見ているのは、MSD護心道の林田選手の他に、全国で5人ぐらいしかいないと思うので、それ程大過は無いであろう。

さて、先日行われた「SWAT!45」であるが、“河村原人”こと河村貴寿選手がクリスマス返上で岐阜より参戦した。対するはZST本戦出場経験も持つ片山伸選手。経験と実績でいけば片山選手の方が格上であるが、そこは“原人”河村選手。我々の予測を覆すサムシングを見せてくれるのではないかという期待は勿論あった。そして河村選手は、その期待値すら上回るモノを見せたのである。

試合が始まり仕掛けたのは河村選手であった。なんといきなり、まさかの跳びつき腕十字という大技を披露。知らない人の為に少し説明しようと思ったが、くどくど説明していると年が明けそうなので、動画を貼っておく事にする。どんな技か興味のある方はこちらを見ていただきたい。



知らない人はあまり楽しめないことも間々あるグラップリングという試合形式で、必ず客席からどよめきが起きる見た目にも派手な大技、それが跳びつき腕十字なのである。勿論大技であるが故、使いこなすにはそれなりに身体をコントロールする技術が必要であり、失敗すると相手の頭と自分の頭が“ディープ・インパクト”してしまう恐れもある。デビュー戦をこの技で勝ったが故に“跳び十字の匠”と思われがちな榛葉善也選手ですら、この技に失敗し、流血ノーコンテストという名の“自爆劇”を何度か披露している黒歴史を持っている。

そんな高等技術の跳び十字を河村選手が放ったのだ。しかも形も綺麗であり、極まり具合も中々のものである。遂に原人は、技術を手にした人類へと進化した!セコンドについていたZSTフェザー級王者の奥出選手を始め、この光景を見た河村選手を知る人たちの頭の中で、映画「2001年宇宙の旅」のメインテーマでもある「ツァラトゥストラはかく語りき」が流れた事は想像に難くない。当日会場で見られなかった方も、ちょっと下の曲を再生して頂いて、雰囲気だけでも味わっていただきたい。



まあ、中には“人類の夜明け”がどうこうよりも、ボブ・サップが入場してくる姿をイメージしてしまった人達もいるとは思うが、そこら辺は無視して先を続けよう。

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画像:「ツァラトゥストラはかく語りき」は、ボブ・サップの入場テーマ曲でもある。

腕十字の極まり具合は、最初こそ些か浅いかと思われたが、よく見ると中々に良い掛かり具合だ。ここから更に絞り上げれば、片山選手の腕が極まってしまう事は間違いない。そして河村選手は、“原人”と呼ばれる所以の何%かを占めている事は間違いない、バンタム級離れしたわけのわからない怪力のオーナー。極められるだけの力は十分に有している。これはもう、まさかの秒殺劇の完成か。

が、しかし、なんと片山選手はこの絶体絶命の窮地から脱出してしまうのだ。後に河村選手が「いやぁ、片山さんの腕もバキバキいってたんですけどねぇ」と述懐した言葉を全面的に信じれば、片山選手の腕も無傷では無かったはずだ。おそらくこれは試合開始直後という「早い時間帯」での攻防であった、ということがこの局面に大きく影響したのであろう。早い時間帯であったが故に、片山選手にもまだ十分に力が残っていたということが一つ。そしてもう一つには片山選手もまた、青森から参戦しているという事もあり、クリスマス返上で遠路はるばるやって来た結果が“秒殺一本負け”では泣くに泣けない。ここは多少腕が壊れてもタップはできないという、意地と覚悟もあったのではあるまいか。

その後、片山選手が足関節を仕掛け、それを凌いだ河村選手が逆に足関節を狙う、といった“スイング”した展開。最終的には2Rに片山選手がフェイスロックを極め、クリスマスに背を向けし者同士の激闘にピリオドを打った。

第2試合 バンタム級シングルマッチ(5分2R)※GT-Fルール
○片山 伸(T-Pleasure)
vs
×河村 貴寿(NASCER DO SOL)
(2R 2分37秒 フェイスロック)

第5試合に登場した、“ナイトフィーバー(仮)”谷中亮介選手は、打撃を効かせながらも逆転のKO負け。惜しい試合であった。ちなみに谷中君が“ベビーフェイスアサシン”からジョブチェンジしている理由については、いずれ書く事もあるかもしれない。

さて、その後はZFCの忘年会だったのであるが、大人の事情により私は遅れて参戦。途中参加となったわけだが、何気なく座ってからふと気付くと、“スッカリ出来上がった”小島選手、“スッカリ出来上がった”ベッキー幸輔選手、“スッカリ出来上がった”河村選手の三人に囲まれているという「明るい未来が見えません」的な席であった。これは困った、死んだフリでもしておこうか、と思っていたのだが断念。酔いの所為か、二度ずつ同じ話を語ってくれる河村選手の格闘哲学を聞きながら、忘年会の時は過ぎていったのであった。

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画像:ZSTフェザー級王者、奥出雅之選手のブログからパクッた、河村選手とベッキー幸輔選手。いや、勿論私も画像ぐらいは撮ったのだが、ブレとか暗さとかの様々な要因により、イケメンの二人がとんでもなく変わり果てた姿で写ってしまった為、そのまま載せると、これは私が何かしら二人に“悪意”を持っているのではないかという疑いすら持たれかねないと判断して掲載を断念。興味のある方はコッソリと言ってもらえれば、コッソリとお見せします。



さて、こんな感じで、特にカウントダウン的なネタがあるわけでもなく、いつも通りの“振り返る”的な通信で、今年の最後を締め括ってしまったワケである。勿論、全てを振り返りきれていないので、年明け後の内容も“振り返る”的な内容で始まってしまう事と思われる。まあ最初にも書いたが、林田選手と他5人ぐらいしか見ていないと思うので、多分大丈夫であろう。

というわけで、今年一年「ZFC通信」にお付き合いいただき有難うございました。来年も、特に芸風が変わるわけでもなく、新たなる書き手が現れるという可能性も非常に少ない現状ではありますが、よろしければ見てやって下さい。

それでは皆様、よいお年を。


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2011年12月25日

さて、我が国においては第二次大戦後に制定された日本国憲法において、

「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又はクリスマスの行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」

と制定されているため、この日本で「クリスマス」というイベントが行われなくなってから半世紀以上経つのは周知の通りである。ここら辺の歴史は義務教育期間内の教育課程に含まれているのだが、「近代史」は受験に出る頻度が少ないため端折られる事が多く、あまり国民には浸透していない。この嘆かわしい事実は、2010年に文部科学省が行った統計調査の結果で明らかになっている。


等と、前回と同様の嘘ネタから入るこの流れ。読者諸氏におかれては、作りすぎた結果、三日目になっても依然として食卓に並ぶカレーの如く「それ、もういいから」的な感覚を覚えていることは必定であると思われるが、私とてそんなにネタのふり幅があるわけではないので、そこら辺はどうか広い心で御容赦願いたい。

で、本日24日。2003年のt.A.T.uの東京ドーム公演並の厳しい客入りが予想されたZFCの練習日であるが、なんとこの悪条件にも関わらず5人の猛者が集まった。5人と言えばアレだ。ヒーロー戦隊ごっこが出来るし、「新日本vsUWF 5vs5イリミネーションマッチ」みたいなチームを組むことも出来る。それに素数だ。素数と言えば・・・すいません。やっぱりあまり話が広がりませんでした。

まあとにかくなんだ。こういう日にも格闘技をやるために、5人もの人が集まった光景を見て“これで日本も大丈夫だ”という、意味と根拠の双方に著しく欠ける感慨を抱いてしまったのであるが、我々以上に、もっと色んな意味でクリスマスに背を向けた武士(もののふ)達がいる。それが25日(日)に行われる「SWAT!45」に出場する全選手達である。

前回も書いたが、彼等は街がクリスマスムード一色に染められたこの時期に、ある者は減量の為に体重計と睨み合う日々を送り、またある者は試合に勝つために練習練習また練習という”月月火水木金金“を地で行く、旧日本軍的な生活を送っていたと思われる。そんな彼等の全てがリング上で発露される「SWAT!45」。これはもう全米も号泣するしかあるまい。

そんな「SWAT!45」に、ZFCリリース枠として“帰ってきた原人”河村貴寿選手が参戦する。「もう一度、忘れ物を取りに大森に向かいます」と、ある日突然、掲示板に書き込んだ河村選手であるが、その“忘れ物”というのがパンツ以上のモノなのかどうなのか(参考記事1 参考記事2)。全てはリングの上で明らかになる。

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他にもベビーフェイスアサシンの谷中亮介選手他、現人神と化した全18選手が熱戦を繰り広げる「SWAT!45」。

これを見ずしても年は越せるが、お時間の許す方は是非会場に足を運んでいただきたい。

〜FIGHTING NETWORK ZST〜 「SWAT!45」

2011年12月25日 (日) 開場15:30/開始16:00

ゴールドジムサウス東京アネックス 

【当日券】
(15時00分より販売開始)
当日SRS席5,500円
当日A席3,500円
当日立見券2,500円


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2011年12月11日

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年の瀬も迫り、標準的な月めくりカレンダーが最後の一枚となったこの時期になると、俄かに街にはイルミネーションが輝きだし、今年もあの季節がやってきたのだと実感する。


そう。「忠臣蔵」の季節である。


12月の街を美しく彩る輝きは、元々「忠臣蔵」の話から派生したものである。

始まりは、今から遡ること300年ほど昔の元禄15年12月15日未明。亡き主君の仇討ちの為に、赤穂の浪士達が高家旗本・吉良上野介の屋敷を襲撃したのだが、なにせ話は江戸時代。この日の月は、ほぼ満月に近い月齢であったのだが、屋敷の中は真っ暗。「しまつた。これは“LEDらいと”を用意しておくべきであつたか」等と浪士達がぼやいたという歴史的事実は一切ないが、とにかく屋敷の中は、敵味方はおろか右も左もわからぬという正に一寸先はハプニング。時を超えた“イノキボンバイエ”の様相を呈していた。そんな中、四十七士の一人である礒貝十郎左衛門が吉良屋敷の雑用係を捕獲。ロウソクを出させ火を灯して屋敷の各所に配置し、真っ暗だった邸内を明るくした。後の取り調べの時にこれを聞いた大目付仙石久尚が、礒貝の機転の良さに感心したという話から、12月ともなると江戸の人々が町のあちこちで明かりを灯し、礒貝十郎左衛門の“エスプリ”を賞賛したのである。こうして始められたものがやがて全国に広まり、現在はそれがイルミネーションという形になっているのである。



等というウソ話はここら辺までにして、12月と言えば格闘技の最も熱いシーズンである。お茶の間には届かなくなって久しいが、今年も大晦日には「元気ですか!! 大晦日!! 2011」が、さいたまスーパーアリーナで行われ、ZFCの“ネ申”であり名誉総帥でもある所英男選手の出場が決まっている。

FieLDS presents FIGHT FOR JAPAN『元気ですか!! 大晦日!!2011』
2011年12月31日(土) さいたまスーパーアリーナ

DREAMバンタム級世界トーナメントリザーブマッチ

所英男 vs ユサップ・サーデュラエフ

9月の一回戦では、まさかのガチ判定で敗北してしまった(正直、ハイキックを効かせた場面を評価して勝ちでも良かったと思う)所選手であるが、リザーブマッチという形でトーナメントに望みを繋ぐ。相手は“ロシアより愛をこめて”ユサップ・サーデュラエフ選手。こちらも一回戦で、米国のホドルフォ・マルケス・ディニス選手と戦い、“どっちが何を仕掛けてもアナウンサー泣かせな名前対決”に判定で破れた。まあ名前の方は“「ユ」が付くサップ”とでも覚えておいて貰えれば良いのではなかろうか。

所選手は今回で年末格闘技興行には7年連続の出場となる。かつてホイス・グレイシーやホイラー・グレイシーと名勝負を繰り広げた大晦日決戦の舞台で、今年の「ネ申」は、どのような戦いを見せるのか!?


他にも11日(日)には、ニコニコグラップリングが行われる。こちらではZFCから、梅谷準也、ベッキー幸輔、の二選手が出場予定。“梅ちゃん”こと梅谷選手は、多分これがデビュー戦。フライ級だと思っていたが、何気にフェザー級になっている。はて、梅ちゃんはそんなに重かっただろうか。いずれにせよ「勝敗は気にせず、試合を楽しんでくればいいよ」と言った直後に「でもZFCの看板背負ってるんだから、わかってるよな?」と、要らぬプレッシャーもかけておいたので、どういう試合を展開するかが気になるところ。

グラップリング・フェザー級・5分1R
梅谷準也〔ZFC〕vs宮澤達也〔グランドスラム〕

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画像:遂にデビューの「時は来た!」梅谷選手。

ベッキー幸輔選手は、元々はキックボクシングのプロ選手であり、その鋭いパンチと悶絶キックで、ZFCでもそろそろ“ベッキー幸輔被害者の会“が結成されそうなぐらいのバリバリのストライカーである。しかし今回は、あえてその得意の打撃が封印されるグラップリングルールに挑戦。ここら辺、ライダーが「破滅に向かって」シュートボクシングルールに挑んだ時と同じ構図だと思っていただければ結構である。ちなみにベッキー選手は“ZFCの戦うデザイナー”マクベス選手のようにハーフというわけではない。いや、マクベス選手もハーフではないが。本人がいうところ、タレントのベッキー(notクルーエル)のファンであり、遂に今回、リングネームとして使用してしまったようである。

グラップリング・ミドル級・5分1R
ベッキー幸輔〔ZFC〕vs仲井暁〔GOKITA・GYM〕


そして25日(日)には、「SWAT!45」が行われる。
今年のクリスマスは三連休という、私を含めた一部の者達にとっては唾棄すべき3デイズとなっている中、それらの全てに背を向け、四角いリングの上で相手を殴り、蹴り、関節を極めるといった、戦いの荒野を選択した選ばれし者達によって行われる戦いの聖典。出場する全選手が「お前、男の中の男だよ」と、高田延彦氏に賞賛されるべき資格を有しており、これはもうただの格闘技のイベントではなく“現人神”達による「神事」と言っても過言ではない、いやゴメン、ちょっと言い過ぎました。

そんな「SWAT!45」で、遂に彼が帰ってくる。

“ネ申”所英男選手と同窓で、「リングスごっこ」では所選手をも凌駕したという伝説を持つ“河村原人(学術名:タカッチョクン)”こと河村貴寿選手が、まさかのカムバック!!ってなんか1年前もこんな事を書いていたような気がするが。そんな「カムバック」を持ちネタにしつつある河村選手であるが、1年ぶりの復帰戦でどのような戦いを見せてくれるのか!?この三連休の全てを格闘技に費やして(多分)、遠く岐阜より遠征してくる河村選手の心意気を見届けよ!

〜FIGHTING NETWORK ZST〜 「SWAT!45」
2011年12月25日 (日) 開場15:30/開始16:00

バンタム級シングルマッチ(5分2R)※GT-Fルール
片山 伸(T-Pleasure)
vs
河村 貴寿(NASCER DO SOL)



このように、格闘技に携わっている人達にとっては「忘年会」を行っている暇こそあれど「クリスマス」を行っている暇など無いのである。だからこそこの場を借りて、今年も書いておかねばならないのだ。

「クリスマスは中止である」と。


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2011年12月08日

長かった…

何が長かったって、ちょいと前に書いたライダーの茶番劇の顛末を書いた通信が、である。読み返してみると、ざっと5000文字以上。しかしそこまでダラダラと書いたところで「ZST.30」当日に10分とかけずに書いた「結果速報」の方が、5倍近いアクセス数を叩き出すという現実を目の当たりにして、また一つ大人の階段を登った気がする2011年の冬。

いや、こんな事を書きたいわけではない。「ZST.30」の続きを書かなくては。

その前に、当日会場に来られなかった人のために少しだけ寄り道するが、今回の「ZST.30」は9周年記念大会という事もあり、演出の方もたいそう気合の入ったものとなっていた。

おそらく大方の人が会場に入ってまず目にするのは、西側と東側にデデでんと吊るされた垂れ幕である。これには今回、フェザー、ウェルター、両トーナメントの決勝を戦う6選手が写っており、その巨大さゆえ、最近の我が国におけるテレビの風潮である「嫌なら見るな」を許さぬ、嫌でも目に入ってしまう存在感を放つシロモノであった。

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画像:ロシアにある「リングスホール(下)」を髣髴とさせる巨大な垂れ幕。

更には今回、ディファ有明の会場内を縦横無尽に切り裂くレーザービーム等という物まで用意されていて、選手が入場する際にはエメラルドグリーンの光線が乱舞し、一昔前の叶姉妹の如く必要以上のゴージャスさを演出。かてて加えて、毎度の如く裏方として頑張る“ニノミー”こと二之宮徳昭選手も、最近始めたお洒落パーマに更なる磨きをかけ、入場ゲートでお客様をお出迎え。そのお洒落パーマがZSTの9周年記念に大いに華を添えた…かどうかは定かではない。残念ながら、そのニノミーの画像を撮り忘れていた為、以前の画像を流出させておく。
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画像:「お前の履いているジーンズ幾らだよ!」血で血を洗う抗争劇を繰り広げていた頃のライダー(左)とニノミー(右)。この頃ニノミーの髪は普通にストレートでした。

ちなみに、そんなお洒落パーマに華麗なる転身を果たしたニノミーに「じゃあ、次はライダーと髪切りマッチでもやれば?」と、水を向けたところ、いつもの如く「あぁ、良いっスよ。負けるわけないし」みたいな、自信満々の答えが返ってきた。そこでライダーにこの話をしたところ、色々とごにょごにょ言っていたが、要約すると「やりません。田丸師匠に任せます」という、こちらもこちらで、あの世紀の茶番劇をしでかした時から一貫した“何も足さない。何も引かない”的な、ブレのない答えが返ってきた。今回はここで終わらず、リングサイドに田丸師匠の姿を見つけたので、田丸師匠本人の全く与り知らぬ所で進んでいる(別に進んでいるワケではないのだが)この話をしてみたところ、最近ちょっと伸びだした髪の毛に手をやりながら田丸師匠はこう仰ったのである。

「いいですよ。でも試合前に坊主頭にしていきますけどね」

おそらくZFC通信を以前から(ここら辺ぐらい以前から)読んでいただいている方には、この短いセンテンスの中に、

“髪の毛が争いの火種になるというのであれば、私はそれを捨てることをも辞さない。

そうすれば人と人とが争う理由も無くなるのです。

想像してごらんなさい。何も所有しないという事を。

人は皆兄弟なのです。皆で世界を分かち合うのです”

という、田丸師匠の深い真意が含まれている事を読み取って頂けると思う。こうして我々が田丸師匠を見るときに各々の心の中で自然と流れてきてしまう「イマジン」ばりの“愛のオーラ”に触れて、また一つ大人の階段を登った気がする2011年の冬。


さて、寄り道はこのぐらいにして本題に戻ろう。

今回のフェザー級トーナメントは、一日で準決勝、決勝の2試合を行う為、準決勝は早めの第5試合から始まる。そして第5試合目で、“ZSTのIQレスラー”奥出雅之選手と、“戦うIT社長”伊藤健一選手による、タッグ等も含めれば今回で五度目となる“IQ対IT”という、名勝負数え歌な対決が行われたのである。

9月の一回戦が終わった時、準決勝の組み合わせとして私が予想していたのは、

倉岡幸平vs奥出雅之

伊藤健一vs清水俊一

であった。それというのも奥出選手を軸として考えた場合、伊藤選手とは先程も書いたように今までに4回も戦っているし、清水兄とも5月の「ZST 28」で戦ったばかりである。ならばここは、初対決となる「奥出vs倉岡」しかあるまい。そう考えれば、もう片方のカードも自然に「伊藤vs清水」となる、そう考えての予想だった。しかしこれは見事に外れ、奥出選手の前に立つのは伊藤選手と相成ったのである。

“アリとアリクイ”、“ハブとマングース”、“セガールとテロリスト”。
このような例をあげるまでもなく、やはり「天敵」というものは世に存在する。そして第三者の目から見て、奥出選手にとっての「天敵」は伊藤選手であると言える。それというのもシングルマッチでは2戦2敗、しかもその二回ともが、その後に長期離脱を余儀なくされる怪我のオマケつきという敗戦を喫しているからだ。試合を見る限り、両者の実力に大きな開きがあるとは思えないのだが何故か勝てない。これを「天敵」と呼ばずして何を「天敵」と呼ぼう。

さて、実際の試合の流れは、格闘技ウェブマガジン「GBR」のサイトに詳しぃく載っているので各自ヤフッて貰うとして、ここZFC通信では、GBRに書かれていない部分を拾っていきたい。

1R。奥出選手がアームロックを仕掛けた場面があった。これは“キャッチ判定”が出ていたかどうかは失念してしまったが、結構いい形になっており、ここで早くも一度目の“奥出コール”が会場からかかる。“もしかしてこれで決まってしまうのか!?”と考えながらも、私はある点が気になっていた。

それは、上のポジションでアームロックを仕掛けている奥出選手の目線である。技を仕掛けている部分を見ているわけではない。相手の表情を見ているわけでもない。セコンドの方を見ているわけでもない。そういった、なにか確たる点を持たず、どこともない場所にその視線を放り出すような時間帯があったのだ。

それだけなら大して気にはならなかったかもしれないのだが、私はその奥出選手の姿に強烈なデ・ジャヴ感を覚えたのである。その感覚の源泉には、意外と早く辿り着くことが出来た。そう、それはPRIDEで戦っていた頃の桜庭選手の姿ではないか。
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元祖“IQレスラー”と呼ばれた桜庭選手も技を仕掛けている際に、このようにあさっての方向に視線を投げ出していたことがあった。そして今“ZSTのIQレスラー”と呼ばれている奥出選手が、同じサムシングを見ているのである。

“IQはIQを知る”。この両者の視線の先。そこには“IQレスラー”の称号を得た者達が、戦いを通してしか見る事が出来ない何かが存在しているのであろうか。ここで「え?あれは会場のスクリーンで技のかかり具合を見てたんですよ」等の、ちょっと現実的な答えを返されてしまうと実も蓋もないので、これは是非とも奥出選手に頑張っていただいて「特攻(ぶっこみ)の拓」でいう所の“スピードの向こう側”みたいな、夢とロマン溢れるメルヒェーンな答えを期待したいところである。いやまあ、私の記憶違いということも十分あり得るのだが。
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結局このアームロックは極まらなかったのであるが、個人的にこの試合最大の見所はその直後に訪れた。技が解けて両者が共に立ち上がった刹那、奥出選手のハイキックが伊藤選手に向かって放たれたのである。これは普通にガードされてしまったが、今年5月の「ZST.28」では、この「際」の場面でのハイキックという同じ流れで、奥出選手は清水兄にKOされている。自らがやられた技を吸収し、次の戦いではそれを自分の武器として使用する。これこそ進化し続ける“IQレスラー”の真骨頂ではないか。と、勝手に感動したのだが、これもまた「ああ、なんか夢中でやってたらハイキック出してました」みたいな答えが返って来るのが怖いので、今後の飲み会の席とかで奥出選手がベロンベロンに酔った隙に「はい。100%狙ってました。全ては計画通りです」と、なんとかして本人の口から言わせようと画策しているところである。

その後、試合は一進一退の展開で判定にもつれ込んだが、最初のアームロックがあったので私は何も心配はしていなかった。勝利者として手を上げられたのはやはり奥出選手であり、この瞬間に奥出選手は初の“IT越え”を果たし、そして決勝戦へと駒を進めたのである。

次は、清水兄が“あざみ野のブルージャスティス”と激突する第6試合であるのだが、尺の都合でまたもや次回に続く。



年内に終わるのか?これ。

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2011年12月01日

長かった…

何が長かったって「ZST 30」が、である。本戦全15試合。SWAT!バウトを含めれば全24試合。

かつてライダーがタイトルマッチに挑戦した「ZST 27」は、色々な“大人の事情”があった結果、本戦は全6試合であった。それから考えると単純計算2.5倍である。「ぺヤングソースやきそば」の“普通盛”と“超大盛”との差ですら2倍でしかない事を考えると、いかに圧倒的ボリューム感のある大会であったかがわかろうというものだ。

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参考画像:「ペヤングソースやきそば」の”普通盛”と”超大盛”の戦力差比較。


しかも内容の方も、フェザー級決勝トーナメント、ウェルター級のトーナメント決勝戦に加え、“新リングスルール”で行われる日米決戦や、内村洋次郎選手と東谷輝彦選手による、現・ZSTライト級最強決定(“ZSTの悪魔将軍”小谷直之選手は「ベストジーニスト」の木村拓哉の如く別枠扱いなので気にしないように)シバキ合いマッチに、清水俊裕主演“仮面ライダーHIRO イレズミ怪獣の逆襲”など、普通の大会なら、メインやセミファイナルとしても通用しそうなカードがズラリと並ぶ、一切出し惜しみなしのZSTの“ガチ度”が窺えるモノであった。

まあ、そういうわけで、この試合数からある程度予測は出来たが、15時10分から始まり、メインの決勝戦が終わったのが21時辺りという、見ている観客側も集中力のスタミナを試される、内容的にも時間的にも、実にハードな興行となったのである。

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では、順番どおりSWAT!バウトから振り返っていこう。メインではGT-Fライト級トーナメント2011決勝戦に「ZFCリリース枠」の榛葉善也選手が挑んだ。榛葉選手は過去SWAT!トーナメント二度の“準優勝”という実績を持っているが、未だ頂点まで辿り着いた事はない。かつて本人が「トーナメントで優勝すれば、SWAT!は卒業できるんですよ」と、本当かどうかは知らんが語っていた事がある。そんな“支配からの卒業”を目指し、ストライプルオハナの八田選手と戦った。

結果は残念ながら判定負け。榛葉選手は準優勝に甘んじてしまい、三度目の正直ならず。世の「二度ある事は三度ある派」に、またしても一つの実証例を提示してしまった。

試合の方は、全体的にポジションを取られてしまい、バックに回られたところでは、本人はどうか知らんが、見ている側としてはかなり危ない場面もあったので、確かにキッチリ判定負けではあった。しかし、決してノーチャンスだったワケでもない。アームロックの体勢から“センタクばさみ”も窺える、榛葉選手が得意とするポジションに入った時間帯もあったような気がする。ここら辺、既に記憶が曖昧なので、この様な歯切れの悪い書き方をしてしまうが、少なくとも一方的にやられまくった試合ではなかったと記憶している。

いずれにせよ、「技術の差」ではなく「フィジカルの差」であったような気がするので、ヤマザキの「ふわふわスフレ」等を食べる暇があったら、“今まで経験したことのない強力なマッスルパンプを引き起こす”とかいう、件のサプリでも取っておくべきではなかろうか。

さて、本戦であるが、奥出選手や清水兄弟の試合を書く前に、印象に残った試合を少しずつではあるが書いておこう。いやまて。こんな事を書いていると、どうせまた「少しずつ」のつもりが意外と行数が嵩んでしまうようなハメにはならないだろうか。しかし書いてしまった以上、仕方が無い。まあ、長くなったらアレだ。タイトルに“前編”とか付けて、適当なところで切ってしまえば何とかなるんじゃなかろうか。こうやって悩んでいる間にも行数はどんどんと増え続けてしまうので、とにかく書いてみて、細かい事は後で考えるとしよう。


第1試合。川名雄生選手と平信一選手の試合。

これはドローであったが、結構良い試合だったと記憶している。今まではタッグやサバイバルタッグ等のワン・オブ・ゼムな形でしか本戦には登場していなかった川名選手が、本戦では初となる「ソロ活動」。安定した強さで平選手を攻めまくるが、後半に平選手が盛り返し、かつて小島選手がSWAT!のリングで見せたような「太鼓の達人」的な乱れ打ちの打撃を、グラウンドの展開の中で見せていたのが印象的であった。

第2試合。上田厚志選手と松田真吾選手の試合。

上田選手が、金子・ビッグマネー・陽一選手も絶賛の“横三角”という、あまり目にすることの出来ない妙技で松田選手を仕留め、“上田厚志”…いや、“上田強し”の印象を残した。伊藤社長に奥出選手、それと山田君が、こぞってライト級から他階級へ移った今、かつてない群雄割拠の時代を迎えた感のあるZSTライト級戦線。その中で上田選手がジワリと存在感を示した一戦であった。

第4試合。矢島雄一郎選手と藍寛之選手の試合。

矢島選手が腕十字をズバリと極めて一本勝ち。この人、本当に空手がバックボーンなのか?

第8試合。新堀総司選手と上原佑介選手の試合。

かつて榛葉選手と谷中君を、それぞれ“踏み台”にしていった者同士の対戦。この一戦はスピード感があり、これぞフライ級の戦いと言える試合になった。新堀選手がパンチを効かせ、最後はチョークスリーパーでフィニッシュ。某所で見たところ、新堀選手はこれで引退みたいな感じであったが、それが本当ならば勿体無いと思えるほどの強さであった。

第11試合。藤原敬典選手とメルヴィン・ブルーマー選手の試合。

“リアルツインズ”という事以外は、謎に包まれていたブルーマー兄であるが、フタを開けてみれば“地味強”な選手であったという、一番恐れていた展開に。そして現・ZSTバンタム級王者の藤原選手を判定ながら破ってしまい、まさかの波乱を起こしてしまった。確かに藤原選手の負けだとは思ったが、ホームタウンディシジョンがあってもギリギリ許容範囲か、と思える内容だっただけに、この判定には改めてZSTの「ガチ度」の高さを感じた。

現王者に勝ってしまった以上、これは今後もブルーマー兄は継続参戦してしまうのか!?そして、ブルーマー兄弟と清水兄弟によるタッグマッチなどという展開もありうるのか!?後日、そこいら辺のとこをライダーに聞いてみたところ、「外人とは一度ヤリたいです。ヤッてみたいです!」と、居酒屋という場所がら、別な話にも取られかねないストレートすぎる力強い返事が返ってきた。流石はライダー。いつなんどき、ニノミー以外の誰の挑戦でも受ける男。

第12試合。鈴木信達選手とオースティン・ジャッジ選手の試合。

鈴木選手の強さは反則。ドラゴンボールのフリーザ様ばりに「左手は使わない」とか、そういうルールにしないと、並の選手では勝てない。はるばるアメリカから参戦してくれたジャッジ選手であったが、鈴木選手のえげつない威力のヒザ蹴りをまともに食らい、交通事故に遭った被害者の如くリングに沈んだ。一応その後、自力で歩いている姿を目撃した時は、“良かった…生きている”と、結構ガチで安心したものである。

さて案の定、ここら辺までで大層長くなってしまったので以下次回。


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2011年11月28日

ZST30での激闘から3日後の土曜、清水兄弟が練習に顔を出してくれました。
二人とも元気な様子で、1時間後にでも試合に臨めるかのようでした。
金子記


通信用画像


zst_fczst_fc at 13:04│コメント(0)トラックバック(0)この記事をクリップ!

2011年11月23日

というわけで、本日行われた「ZST 30」であるが、ZST9年目の王者となったのは、この選手。




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“ZSTのIQレスラー”奥出雅之選手。

準決勝で清水兄を退けた倉岡選手を、見事に腕十字で沈め優勝。


そしてこちらは、「奥出のベルトは俺が取らせた」と言い張る人。
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そしてライダーもイレズミ怪獣の逆襲を許さず“普通に”一本勝ち。
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アサシン葉善也選手は、判定で破れ、またもや準優勝であった。

今回は、今までの反動でだいぶ短くなっております。


zst_fczst_fc at 23:43│コメント(1)トラックバック(0)試合 │この記事をクリップ!
ここに一枚のコインがある。

コインには当然表と裏があるのだが、ではこのコインを水平方向にスライスして表面と裏面を分断した場合、それは“表の無いコイン”“裏の無いコイン”になるかというと、勿論そんなことはなく、切断された面が新たな表と裏になるだけである。こういうコインといった、物体的な話だけではなく、世の中の全ての事象には、不可分な表と裏がある。正確には“A”という状態に対して、“Aである”“Aでない”という状態の二つが必ず存在するということだが、“上手い話には裏がある”“裏があるから「おもてなし」”みたいな感じで、人の行動や感情にも、この法則は当てはめられる。

過日、CS放送局の「GAORA」で「ZST 29」の大会が放送された。そこでフェザー級GPの一回戦の模様を見返し、実に盛り上がった大会であった事を再確認したわけであるが、本戦放送終了後に、なかなか破壊力のある爆弾が投下された。

GAORAの放送では、本戦が終了した後、大抵の場合「SWAT!」の試合を流してくれる。そして今回も「SWAT! in FACE vol.9」の試合を流してくれたのであるが、今回はその放送のマイク席を、本戦放送ではゲスト待遇だった、奥出雅之選手と清水俊一選手の二人だけに任せるという、実に大胆、かつ投げっぱなしな手法が採られたのである。

奥出選手といえば、格闘技の実力もさることながら、その「コメント力」の高さにも秀でている選手であり、GAORA放送の常連となった今では、トークの方もかなり板についてきた感がある。もう一方の清水選手も、試合ではサイコロジーな戦いを得意としており、自身のブログなどで面白文章を矢継ぎ早に繰り出せる、頭の回転の速い選手であるので、両者ともに放送を任されるに足る人物ではある。あるのだが、しかし、この両者は5月に一度対戦しており、さらには今回のトーナメントでも対戦する可能性が非常に高いのだ。そんな二人にマイクを一任するところに、久々にGAORAの“ガチさ”を垣間見た気がした。

さて、トーナメントを控えた現在は、そんな微妙な関係の二人であるが、放送の方はどうだったのであろうか。

まずは、やはりマイク経験値の高い奥出選手が引っぱる形でスタート。自然と奥出選手がリードして清水兄がそれに応えるという役割分担が出来上がった。まず一つ目の試合、“肌着王”ハットリと戦ったこともあるMSD護心道の林田選手が、フェザー級(65kg未満)からミドル級(80kg未満)へと、思わずミッシング・リンクを探したくなるほどの、まさかの「飛び級」を果たした一戦。この試合では、いい感じでトークをしていた両者であったが、二つ目に放送された試合で奥出選手が仕掛ける。

曰く、清水選手はSWAT!から本戦へと活躍の場を移し、注目度やメディアへの露出も高まって“次期エース”と呼ばれるようになった今、

「おモテになっているんじゃないですか?」

と、実に嫌らしい口調で、まずは一太刀斬りつけたのである。

ここでいう「おモテ」とは、冒頭で語ったような“表裏”の表ではなく、異性の人からチヤホヤされて、“抱かレター”やら“抱いテレフォン”等を頂戴してしまうという、私が陪審員なら間違いなく“うらやま死刑”を宣告するような、そういった意味での「おモテ」である。

これを受けて清水選手も「全然そんな事は無いですよ」と、普通に返すが、その声に若干の違和感を感じる。どうやらこの発言を受け、“これはまだ何か仕掛けてきそうだぞ”と、心の中でファイティングポーズを取った様だ。大半がそんな裏のある“いやらしトーク”の内に、二戦目は終わってしまった。これでいいのか?この放送は!?

更に奥出選手は攻撃の手を緩めない。その二戦目のフィニッシュが腕十字だったのであるが、それを見た奥出選手は、

「清水選手は、こういう十字とか逃げるの得意ですよね?」

「いや。痛いですけど無理やり我慢して逃げます」

「そこら辺の我慢する男らしさが女性にモテる要因なんですかね?」

と再び話をそっち方面に、強引に軌道修正する。しかし既に“構え”を取っている清水兄も、それ以上は踏み込ませず、間合いを取ったトークで付け入る隙を見せない。普通の放送用のある程度真面目なトークと、居酒屋トーク的なぐだり加減と、微妙な距離感と若干の緊張感加えた、今現在のこの両者にしか出せない味のあるトークが続く。ここまでの複数の感情が見事にブレンドされた完成度の高い作品を見るのは、篠原涼子の「恋しさと せつなさと 心強さと」以来ではなかろうか。

そして清水兄も、殴るのは嫌いだが殴られるのはもっと嫌いな男。打たれっぱなしで耐え忍ぶことに美学を見出す選手ではない。左の頬を打たれたら、右の頬を蹴り飛ばすのが清水兄である。豪快なKOで相手を沈めた上田厚志選手の試合を見て、「上田さん凄いなぁ」と思わず呟いた奥出選手に対し、

「でもその上田さんを極めた奥出さん(かつて一本勝ちしている)はもっと凄いですねぇ」

と、こちらも裏のある“嫌らしさ”全開で攻め立てる。それに対しては奥出選手も、三度の「大層おモテになるんでしょ?」発言で返す。そんな感じで、ヒャッヒャッヒャッと二人が笑っている間に、試合はどんどんと進んでいく。また書いてしまうが、本当にこれでいいのか?この放送は!?

とはいえこの両者、元々は一緒に練習していた仲でもある。随所に息のあった部分も見せ、上田選手がKOした瞬間や、川村謙選手が極められた瞬間などに、二人揃って「オ゛オ゛――」とか「ア゛ッー」とか、マイクの音声が割れるほどの歓声をあげているのが実に面白い。そんな感じで、両者のトーナメントでの前哨戦とも言えるトークバトルは終了した。奥出選手の話では、ゆくゆくはレギュラー化もありえるかもしれないという、この企画であるが、いやはや、なんだかんだで結構楽しんでしまったではないか。

そんな両者であるが、23日に行われる「ZST 30」で、ZST9年目にして初めて創設されたフェザー級王者という同じ頂を目指し、決勝トーナメントに挑む。奥出選手は“逆襲のIT社長”伊藤健一選手に挑み、清水兄は“逆襲のブルージャスティス”倉岡幸平選手を迎え撃つ。そして両者が共に勝った場合、メインイベントで、今度は口ではなく、拳で語り合ってフェザー級の王者を決める事になるのだ。

個人的に両者を知っている身としては、勿論、どちらにも王者になって欲しい気持ちはあるが、頂に立てるのは一人だけ。それこそコインの表と裏のように、分かつ事は不可能なのである。

はたして「ZST」9年目の王者として、フェザー級のベルトを「お持て」になれるのは、いったい誰なのか!?

そして本戦に先駆けて行われるSWAT!バウトのメインでは、“ベビーフェイスアサシン”谷中君でもないくせに“アサシン”を模したコスプレで減量を行うのが風物詩となっているらしい、アサシン葉善也選手がGT-Fフライ級トーナメント2011の決勝戦に臨む。SWAT!のトーナメントでは過去に二度“準優勝”という結果に甘んじている榛葉選手であるが、今度こそ優勝の栄冠を「お持ち帰り」する事は出来るのか!?

それぞれの頂を目指し、それぞれの戦いが始まる。


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〜FIGHTING NETWORK ZST〜
「ZST.30」
〜旗揚げ9周年記念大会〜

2011年11月23日 (祝・水) 
開場15時00分
第1部 15時10分 SWAT!バウト開始〜
第2部 17時00分 本戦開始〜

ディファ有明 
東京都江東区有明1-3-25

当日券
(14時00分より販売開始)
当日SRS10.500円(若干枚数)
当日 S 7.500円(若干枚数)
当日 A 5.500円(若干枚数)

(※当日券販売開始時のみ「お一人様2枚まで」の制限を設けさせていただきます)
(※全席種わずかな枚数となります。予めご了承下さい)
(※1歳よりチケットが必要となります)
(※当日購入の際は、全席種一律500円増しとなります)

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