ピック病の利用者さんに関するご相談です。

現在、62歳男性のピック病の方を認知症対応型通所介護で受け入れを行っています。勉強不足ながらも2ヶ月間は四苦八苦しながらなんとか他のアルツハイマーや脳血管性の認知症の方たちと共同生活を行ってきましたが、最近になって様々な問題が起きてきました。
他の方の頭を叩く行為に興味を持ってみえ、常に動いては叩くっていう行動が見られます。他ごとに興味をそらそうとしますが、なかなか難しく最近は他の男性利用者の方とトラブルになり始めています。他の方たちももちろん頭を叩かれていますので不快感を感じられているのは間違いないと思います。
1フロアに12名の定員で年齢的にも一番若いので力もあります。頭を叩きに行く行為がある前に違うことをしていても職員を振り払い叩きに行ってしまいます。

最近は、外出をしましたが子どもを見かけて走り追いかけて捕まえてしまい叩きに行ってしまいます。私たちは病気を理解しているわけですが一般の方は知らないわけですからびっくりされるのもしかたありません。一番かわいそうなのがご本人で一般の方たちに不審者扱いにされてしまうのではないかと思います。(実際に先日の外出時にはご家族も同行されたのでご自宅での様子なども話をし、やはり同じことを考えられているみたいです。)

私は、認知症介護実践者研修、管理者研修を受けてきたわけですがやはり上記のような偏見な目を持ちたくないのですが、一緒に働いている職員の間ではリスクのことを一番に考えている方も見えます。(その気持ちもわかるし、他の利用者さんの気持ちも考えなくてはなりません。他の利用者さんとの間にトラブルが起き万一、怪我をされたり怪我をさせてしまった場合なども考えなくてはなりませんし、法人のトップにもしっかり把握をしてもらわないといけないと思います)
他ごとに興味をと思い、ドライブであればなんとか時間を費やすことが可能です。ただ、デイサービスなのでずっとドライブというわけにもいきませんし(業務と人員などもあります)、もっと他ごとに興味をと思い学習や運動レクなどをしてもすぐに飽きられ、次から次にパターンは出していますが頭を叩く行為はへりません。

アドバイスをいただければと思いました。宜しくお願いします。
(私の答え)
施設、事業所の方針と言うものを明確にして、みんなが同じ方向を向くことが先決のような気がします。
「他利用者の迷惑はどうするのか」と言う考えの人、「ケアの方法や接し方を再考しよう」と言う考えの人、「管理体制(マンパワー)などを見直す必要があるんじゃないか」「いや、人件費を捻出できない」などいろいろな考えの人がいると思います。

私は以前、デイサービスでピック病の利用者さんをケアしたことがあります。
その方、男性でしたが、殆ど発語はありませんでした。
でもこちらの言葉を理解し指示言葉やお願いを聞いてくれることもありました。
折り紙など細かい手作業が好きで、一時的に落ち着いて折り紙を折っているかと思うと突然立ってエレベーターに突進していきます。
その速さがとても速いので、走って追いかけても間に合わないこともあり、一時、職員がエレベーターの前にいすを置いてそこで事務仕事しながら「エレベーターで待ち構えキャッチ」していたこともあったくらいです。
私が退職した後ですが、そのデイを抜け出し、近くの高速道路まで突進して、料金所を突破したところで係員に保護されたと言う、恐ろしい事件もあったようです。ここまで来るともう「マンパワー不足だから」なんて暢気なこと言っていられなくなりますよね・・・・。

新たに「家庭的なデイ」に行ったらだいぶ落ち着くようになったと聞きました。
人数が少なくて落ち着いた利用者さんの多い曜日から、まず「慣らし」で通所利用をして頂いて、最初はじっくり観察をしたようです。
社長が職員たちに「彼のいいところを見つけよう」と話をして、「どんな時に笑ったか」「どんな時に発語があったか」アセスメントをしたようです。
立ち上がる時は「不安」な時が多いと、後々発見出来たそうです。
そして彼はやはり「家にいる時」が一番安心出来るようで、家にあるソファと似たソファに座っている時が一番落ち着いて折り紙をすることもわかってきました。
社長が言った「いいところを探そう」の視点がまず職員から不安を取り除き、自然に接することが出来るようになった、危険だけを避けて後は自由なスペースを増やしていった、そして少しずつ「笑う回数を」「話す回数を」増やしていって慣れてきたらご本人の不安が減ってきたようで、突進する回数が減ったと言っていました。
まあ、そこは民家型のデイだったので、自分の家に似ていて落ち着いたのかもしれませんが・・・。

センター方式では認知症の方の思いを引き出すアセスメントを行いますよね。
パーソンセンタードケアのマッピングと言うのも利用者さんを観察する有効なアセスメント方法と言われています。

ピック病は前頭葉に障害がおこり、脱抑制(自分を抑えられなくなること)社会的逸脱行為(他人に迷惑をかけてしまうこと)と言う、大きなBPSD,介護力を要する行動障害を引き起こしてしまう恐ろしい病気です。
利用者さんを理解して少しでも不安を取り除いて差し上げたいものです。

(質問者から)
コメントありがとうございました。
先日、ちょうど担当者会議がありましたのでご家族にいろいろ伺ってみました。
センター方式です。
その利用者自身が小さい頃の家庭環境や、仕事のこと事前では聞けなかったことたくさん伺うことが出来ました。
センター方式の書類を埋めるまでにはいたりませんでしたが手がかりがなんとなくわかってきました。
少しでも、寄り添いその方が落ち着いて過ごせることを考えたケアを実施していけたらと思います。

ちなみに、頭を叩く行為の意味がなんとなくわかった気がします。

(私から)
ところで・・・その「頭を叩く行為の意味」って何だったんですか?

(質問者から)
頭を叩く行為・・・その方自身の今までの環境にあるようです。小さい頃は家庭環境に恵まれずいじめられた経験もあるようで。たぶんたくさん叩かれた感じです。しかも、結婚されてからも両親・姉妹に裏切られ本当に苦労されたようです
心の傷を受け、定年まで一生懸命家庭を守り、認知症とい病気になってしまい・・・
きっと今までのストレスがたまりにたまって出ているようですね。
私たちのケアとしては今はその方の見方になり、ほめる!ほめまくる!て、いう感じです


********************

皆さんの職場での・・・何か参考になれば・・・・。