b8364404.JPGお伽噺を一席…。

むかしむかし、あるところにおじ〜さんとおば〜さんがいてはりましてん。
おじ〜さんは毎日、山にシバかれに(人にどつかれること)…、いや、芝刈りに、おば〜さんは川に洗濯に行きはりまんねん。

ほんだらある日、おば〜さんが川で洗濯をしてはりましたら、大きな桃が流れて来はるやおまへんか?!
それを家に持って帰りはったおば〜さんは、早速おじ〜さんと、この桃を食べるために包丁で桃を切りはったんだす。
仲のエエ老夫婦でんので、おば〜さんはおじ〜さんと公平に半分コしよ〜と桃をまん中から切りはりましてん。

するとど〜でしょう?!!!

桃の中から「半分に斬られた」桃太郎はんが出て来はりましてん。

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それから数カ月後、おじ〜さんもおば〜さんも桃太郎はんを半分に斬ってしも〜たショックから立ち直りはった頃、おば〜さんはまた川から大きな桃を持って帰って来はりましてん。

おじ〜さん曰く「おば〜さんや、今度は桃太郎はんを斬ってしまわんよ〜に桃を切りましょう。」
おば〜さん曰く「ほんだら、この桃のどこを切ったらよろしおますんや?!」
おじ〜さん曰く「この前はまん中を切ったから桃太郎はんがまっ二つになってしも〜たんやから、今度は右側を切りまひょ。」

そ〜ゆ〜おじ〜さんの意見に従いはって包丁を桃の右側に入れたおば〜さん…。

するとど〜でしょう?!!!

桃の中から「今度は斬られまいと、右側に気をきかして寄ってはった」桃太郎はんがまっ二つになって出て来はりましてん。

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それから数カ月後、おじ〜さんもおば〜さんも桃太郎はんの事を思うたんびにカタマッテしまう日々を送ってはりましたら、おば〜さんはまた川から大きな桃を持って帰って来はりましてん。

おじ〜さん曰く「おば〜さんや、今度こそ桃太郎はんを斬ってしまわんよ〜に桃を切りましょうや。」
おば〜さん曰く「そやけど、この桃のどこを切ったらよろしおますんやろ?!」
おじ〜さん曰く「最初はまん中を切ったさかいに桃太郎はんがまっ二つになってしも〜た。この前は右側を切って…。ウ〜ン…、どないしまひょ?」
おば〜さんは無言…。

おじ〜さんもおば〜さんも桃を切る名案が出んままに、とうとう半月が経ってしまいましてん。

おじ〜さん曰く「おば〜さんや、も〜この桃を切らんと色が変わってきてまっせ。」
おば〜さん曰く「そやけど、この桃のどこを切ったらよろしおますねん?!」
おじ〜さん曰く「よし! 運を天に任して、今度は左側を切りまひょ!!」

そ〜ゆ〜おじ〜さんの老人らしからぬ決断に従いはって包丁を桃の左側に入れたおば〜さん…。

するとど〜でしょう?!!!

桃の中から「賞味期限切れ」の桃太郎はんが腐って出て来はりましてん。

(2003.12/7の『関西占い物語』トップページに掲載し申した)